NURO光forマンション商材で経営課題であった「飛び込み営業」を刷新
「コロナ下ですが、契約数はだいぶ伸びてますよ。CMなどの効果もあってNURO光forマンションの知名度が上がっているのはもちろん、圧倒的な低価格、そしてコロナ下で『おうち時間』が増えたことが理由のひとつです」(山内代表)
そう語るのは、「NURO光forマンション」の代理店事業をメイン事業としているTTS株式会社の山内代表。2016年にNURO光forマンションの代理店となり、2021年5月時点で全国でもトップレベルの契約獲得数を誇る有力代理店のひとつです。
NURO光forマンションは、ソニーグループが2014年から提供するマンション向けの光ファイバーサービス。動画視聴やオンラインゲームはもちろん、テレワークでも快適に高速通信できるにもかかわらず、税込み月額2,090円〜2,750円という低価格で提供しているのが大きな特徴。しかも、プロバイダー料金や無線LANなどもコミコミの料金です。
「2012年の創業当時は、飛び込みで別のインターネット回線の営業をする事業を展開していました。体力的にも精神的にもきつい仕事なので、従業員を採用するも、入っては辞めてを繰り返していて、会社を拡大しようにもできない状況でした。そんなタイミングで知り合いから紹介されたのがNURO光forマンションの代理店事業だったんです。
紹介されたNURO光forマンションは、『高速なのに安い』という世の中の多くの人が求めている魅力的な商材だと感じました。この商材力なら、精神的なダメージの多い従来の飛び込み営業ではなく、事前にアポイントを取ってから訪問するといった完全反響型の営業スタイルの仕組みを構築でき、離職率も下がって会社も拡大できるだろうと思いました」(山内代表)
そうして、NURO光forマンションの代理店として2016年に事業活動を開始した山内代表。従来の飛び込みの営業スタイルを改めるなど心機一転を図ったものの、そうそうに大きな壁が彼の前に立ちはだかります。
主力事業の変更で辞職が相次ぐも、会社として確かな成長を実感
「会社の主力事業をNURO光forマンションの代理店事業に切り替えたタイミングで多くの従業員が辞めてしまいました。事業の内容というよりは、飛び込みから効率的で従業員負荷の少ない完全反響型の営業に切り変えにあたってインセンティブ制度も見直しをしたため、従業員からすると手取りが減少、それに不満を募らせた従業員が辞めてしまい、がらっと入れ替わりましたね」(山内代表)
従業員の負担を減らし、離職を食い止めることもNURO光forマンションの代理店になった理由のひとつ。しかしそれが完全に逆効果となり、むしろ退職のきっかけにつながってしまったのです。
「意図しない形で従業員は大きく入れ替わったのですが、飛び込みでやっていたときよりも会社の売上としては上がったんです。通信商材はいろいろありますが、NURO光forマンション商材の優位性を確信しましたね」(山内代表)
通常、従業員が入れ替われば一時的に売上が下がるのは当然のこと。しかし、売上が下がるどころか上がった理由とはいったいなんなのでしょうか?
「NURO光forマンションは『高速・安い・安心』というシンプルでわかりやすい特徴があるので、サービスの説明さえできれば営業経験がなくても契約が取れてしまうんです。ちなみに、『価格.com』のプロバイダ・ネット回線人気ランキングでは1位ですから知名度はかなりあります。今、営業職で10名ほど在籍しているのですが、過去に営業の経験がある従業員は1名だけ。あとは飲食関係や電気工事など、営業の経験がない従業員ばかりですが、みんな問題なく活躍してくれていますよ」(山内代表)
インターネット回線の代理店というと、ストイックな営業スタイルで常に数字を追い求めている姿を思い浮かべる人も少なくないはず。しかしTTSの場合は、「良くも悪くも営業っ気のない会社」だといいます。
「TTSではひとりの営業スタッフが頑張って100件も200件も獲得するような形ではなく、いくつか部署が分かれているので組織的に機能させ、組織全体で契約を取りにいっているようなイメージです」(山内代表)
属人的ではなく、組織的な戦略で契約数を積み上げているという山内代表。どんな組織体制を構築し、どんな営業方法で契約を獲得しているのでしょうか。
コロナ下で確かな手応え!問い合わせがさらに増加、契約数は140%に迫る
「実際の代理店営業については、大きくはマンションを新たに開拓するチームと、開拓したマンションで申込を獲得するチームに分けています。分けずに一貫してやる方法もありますが、NURO光forマンションの代理店ビジネスは、開拓したマンションの建物を調査し、その後マンションに承諾を取ってから導入工事、営業活動、集客、各家庭の工事といった工程が完了して、その翌月に初めて代理店に報酬が支払われるため、キャッシュインするまでのリードタイムが長いんです。
なので、リードタイムを狭めるためにも新規のマンションを開拓しつつ、同時に申込も獲得するために2チーム体制にしています」(山内代表)
しかし、そもそも一般家庭への営業と異なり、NURO光forマンションの設備を導入してもらえるマンションの開拓となると特別な人脈がないと、難易度が高そうなイメージ……。実際、TTSではどのように新規マンションの開拓を行なっているのでしょうか。
「NURO光forマンションの本部から営業先のマンションも割り当てられますし、自社でも開拓自体は代理店新規参入でも難しくないと思います。たとえばマンションの管理会社にテレアポして、そこからマンションの管理組合(担当者)を紹介していただきます。その後、管理組合の理事会に参加するなどし、NURO光forマンションのサービスをご説明するんです。おおまかにはこういった流れで新規開拓しています」(山内代表)
TTSでは、NURO光forマンションの設備マンションに導入するとなった場合、もうひとつのチームにバトンタッチ。マンションに居住する方からの申込を獲得するフェーズへと進むとのこと。
「利用者集客の段階では、マンションのエントランスなどをお借りして居住者へ説明会を実施したり、チラシをポスティングして利用希望を募ったりしています。TTS実績ですが、世帯数のだいたい12~15%がご契約していただけます。すでに他のインターネットサービスを利用している方がほとんどですが、NURO光forマンションは他サービスの半額程度の料金で利用できるのでデメリットがないんです。しかも、マンションの管理会社や組合を通しているので、住民の方も安心していただけて、かなり高い確率で他社から乗り換えていただけます」(山内代表)
コロナ下によって在宅勤務が当たり前になるなど、おうち時間が圧倒的に増えた今、ネット環境を見直している人も増加傾向にあると言われています。実際、コロナ前後でNURO光forマンションの需要はどれほど変化しているのでしょうか。
「もともと年々通信インフラへの関心や重要性が高まっていたことから、需要は増えていました。なかでも、高速で安価な通信設備を導入していることがマンションの資産価値向上や、居住満足度にも繋がることから、管理組合から問い合わせいただくケースが増えています。
コロナ前後で比べると、コロナ後は問い合わせだけで120%くらいには増えてるイメージですね。全体の契約数も130~140%ほどに伸びましたよ」(山内代表)
5年連続で昨対比140%を達成!さらなる成長を目指して
そうして、契約数を伸ばしていったTTS。代理店になってから3年目にあたる2019年には、数あるNURO光forマンションの代理店のなかでもトップの成績を誇るまでに成長しました。
「一応本部からは、NURO光forマンションの代理店内で『トップ』とお伝えいただいています。しかし肌感ですが、NURO光の業界全体のシェア率はまだ20%くらい。業界シェア的な数字でいうと35%がポイントと言われているので、その35%を達成してはじめて、その代理店で『トップ』なんだと胸を張っていえると思っています。
最近は、代理店になった当時よりもNURO光forマンションの知名度がだいぶ上がってきており、管理会社などへの提案もかなりスムーズになりました。昔は週末に行なわれる理事会に9割ほど営業担当が現地で説明のために参加しないといけなかったのですが、今は6割ほどでも十分なくらいになりました。営業効率もだいぶ上がってきてますし、今後は契約までのスピードもより上がってくると思いますので、まずは代理店トップに甘んじず業界シェア率35%を目指したいですね」(山内代表)
ちなみに、売上の数字だけを見れば順調そのもののTTSですが、山内代表がNURO光forマンションの代理店になった目的のひとつである「離職率」についてはどう変化したのでしょうか。
「だいぶ減りました。具体的な数字は分かりませんが、代理店になる前の離職率は肌感で60%ほど。一方、今は飛び込み営業もほぼなくなり、従業員の業務上のストレスがかなり緩和されましたので離職率は30%くらいに収まってますね。そのおかげもあり、会社としては毎年昨対比で140%ずつ売上が成長していますよ。2016年は従業員が7名で売上は1億ほどでしたが、2020年は42名まで増え、売上も6億2000万円ほどになりました」(山内代表)
今後は、従業員を現在の倍以上となる100名規模の会社に拡大していくとともに、売上3倍を目指していくと語ってくれた山内代表。そのためにも関東エリアだけでなく、規模を全国に広げて網羅的にシェアをとりにいく予定です。コロナ下以降の通信インフラの重要性のさらなる高まりを追い風に目標を実現し、代理店成績トップと胸を張って言うのも時間の問題でしょう。
※掲載情報は取材当時のものです。