体力面を考え、16年勤めた会社を退職

「オープン初日に折り込みチラシを2万部撒いたんです。最初の1週間はとくに多くの問い合わせをいただいて、なかには1日に10件くらいお問い合わせいただいた日もありました。びっくりするくらいの反響で、『日常生活でなにかしら困っている高齢者のほうが多く、逆に困っていない人のほうが少ないんだ』って実感しました。開業初月から家族を養えるくらいの収益は上げられていますし、家族と過ごす時間も前職時代と比べて圧倒的に増えましたよ」(大溝オーナー)
そう話すのは、2019年3月に「家工房」のフランチャイズに加盟した大溝オーナー。4人の子どもを育てるパパさんオーナーでもあります。そんな彼の前職は機械オペレーター。フォークリフトなどの重機の運転手として16年のキャリアを歩んできました。しかし、あることをきっかけに転職を決意し、次なるキャリアを模索しはじめるのです。
「ずっとフォークリフトに乗っているわけではなく、重いものを持ったり運んだりかなりの肉体労働だったんですよね。なので、いつまでも続けられる仕事ではないなって。当時は38歳だったので、長く続けられるような、まったく別の仕事に就こうと考えて転職活動をスタートさせました」(大溝オーナー)
しかし、年齢の壁もあって転職活動は難航……。なかなか条件を満たすような転職先にありつくことができなかった大溝オーナー。そんなタイミングで“たまたま”たどりついたのが、家工房の加盟店オーナーとして独立するという選択肢でした。
「ネットで求人募集のページを見ているうちに、フランチャイズのオーナー募集サイトにたどりついたんです。いろいろ見ていたら家工房のフランチャイズ募集のページを見つけて、『おうちの御用聞き?なんだこれは?』って興味を持ちました」(大溝オーナー)
高齢者が生活するうえでの困りごとを手伝い、解決するサービスを提供するのが「家工房」のサービスです。たとえば、電球交換から、エアコンクリーニング、そして庭木の剪定まで、いわゆる「おうちの御用聞き」としてサポートします。
「そして家工房の事業説明会に行ったら『おもしろそうだな』って。独立はまったく考えてなかったんですが、これから先も長く働くなら楽しく働きたいですからね。もともと転職でも異業種を検討していたので未経験でもいいと思い、説明会に参加した1週間後には家工房のフランチャイズに加盟していました」(大溝オーナー)
想像以上の反響に、“御用聞き”の需要の高さを実感

16年勤めた機械オペレーターの会社を退職し、200万円ほどの初期費用を投じて2019年3月に「家工房 本牧店」をオープンさせた大溝オーナー。オープン初日から現場に出て見積もりを取るほどの盛況ぶりだったと振り返ります。
「2万枚のチラシを撒いた最初の1週間は、1日に8件や5件、多いと10件などと問い合わせがありました。2週目以降は少し減りましたが、それでもポツポツと問い合わせいただいていました。『こんなに需要があるんだ』ってびっくりするぐらいの反響でしたね。ちなみにはじめてのご依頼は80歳くらいの女性で、内容は電球の交換。今も高齢者から『自分では電球を変えられないからお願いしたい』というオーダーは結構ありますよ」(大溝オーナー)
もちろん、依頼は電球交換だけではありません。大溝オーナーの元には、日々さまざまな依頼が寄せられます。いったいどんな依頼なのでしょうか。
「季節によっても依頼内容は変わってくるのですが、春から秋にかけては庭木の手入れが多くて、夏前になるとエアコンクリーニングが増えてきます。冬が近づいてくると、大掃除に向けてハウスクリーニング系のご依頼が多くなります。その他にも雨樋の修理や外壁の塗装など、時期やタイミングによって案件の内容もさまざまなので、楽しみながら働いていますよ」(大溝オーナー)
まさに「御用聞き」。案件の内容がこれだけ多岐にわたると、オールマイティにこなせる人でないと対応できないのでは……。そう考える人も少なくないはずです。しかし、大溝オーナーは「もともと器用なタイプではない」といいます。彼は、さまざまな内容の案件をどのようにこなしているのでしょうか。
営業不要!集客は「折り込みチラシ一択」

「もちろん、庭木の手入れやエアコンの清掃、ハウスクリーニングなどは本部主催の開業前研修で教えていただけるので、誰でも問題なくできるようになりますよ。ただ、フローリングやクロスの張り替えなどになると、専用の機材が必要になります。なので、そういう場合はプロの方にお願いするようにしています。お客さまのことを考えると、お断りしたり無理に私自身が作業をしたりするのではなく、プロに外注したほうがよろこんでいただけますからね」(大溝オーナー)
“御用聞き”とはいえ、守備範囲外の案件があるのも当然のこと。その場合はおとなしくプロに外注するのが彼のやり方です。そうして、開業初月から40万〜50万円ほどの売上を記録。その後も平均して月に80万〜90万円ほどを売り上げているという大溝オーナー。どのように継続して集客をしているのでしょうか。
「私は営業ができないタイプなので、今のところ、開業当初から折り込みチラシ一択です。オープン初月は2万部を2回、合計4万部のチラシを撒きましたが、その後の10ヶ月くらいは毎月2万部を、その後は案件が落ち着きそうなタイミングで何ヶ月かに1回は撒くようにしています。今日(2021年5月)も何ヶ月かぶりにチラシを撒いたのですが、午前中だけで3件のお問い合わせがありました。2年間ずっとチラシを撒いていても、いまだに新規のお客さまからお問い合わせがあるので、需要の高さを感じますね」(大溝オーナー)
ちなみに家工房では「リピート率40%」と謳っています。この数字に対して大溝オーナーはこう話します。
「平均値が出せないということなんだと思いますが、もっと高いですよ。本牧店の場合、体感的に70%くらいはリピーターさんになっていただけていると思います。最初は電球交換からはじまって、そこから『今度はお庭の剪定もお願いね』って感じで次のご依頼をいただくことが多いですね。そのためにも、電球を交換して『はい、さようなら』ではなく、コミュニケーションを取りつつ、しっかりと信頼関係を築くようにしています。とはいっても、お客さまからいろいろ話しかけられることのほうが多いんですけどね(笑)」(大溝オーナー)
時間を自由に使えるようになったことで家族との時間も増え、生活の質が向上

会社員時代とそこまで収入は変わらないものの、大きなやりがいを持って働いているという大溝オーナー。それ以外にも、会社員時代にはないものを手に入れていました。
「やっぱり時間ですね。今は基本的に9時から17時しか働かないようにしています。休みも基本的に週2日はとれていますし、多いときなんか週4日休むこともありますよ。今はコロナで自粛していますが、開業初年度は年に4回も家族で旅行しましたからね。会社員のときと違って、働く時間や休みを自分の都合で調整できるのはメリットのひとつ。楽しく働かせてもらっているうえ自由に使える時間もかなり増えたので、家工房のフランチャイズに加盟して本当に良かったですね」(大溝オーナー)
自由な時間も増え、ストレスフリーな毎日を送っているという大溝オーナー。そんな様子が家族にも伝わり、「独立前よりも家庭の雰囲気がかなり良くなった」と話してくれました。
そんな彼の今後の目標は、従業員を雇って組織化させること。今はひとりですべての案件に対応していますが、10年以内には組織化させることを目標にしています。
「今はまだ若いので現場対応もできますが、あと10年経ったら体力的にきつくなるかなって。なので、組織化して現場に出なくてもいいように、今は基盤を作っている状態です。会社員だと体力が衰えても自分の意思に反して現場に出ないといけませんが、独立すれば人を雇うなどして自分の好きなように働けますからね。雇用も生まれるので、地域にも貢献できると考えています」(大溝オーナー)
独立して手に入れた自由な働き方。そして、それによってQOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)が向上したという大溝オーナー。大きなやりがいを持ち、何よりも楽しんで働いている彼なら、これから先もずっと幸せな人生を送ることでしょう。
※掲載情報は取材当時のものです。