地元を盛り上げたい!地域貢献を目的に「まいぷれ」にフランチャイズ加盟
「幼稚園教諭として働いた経験しかなくて、研修ではパソコンの操作から教わりましたね。また提案の業務についても、営業経験はもちろん、WEBのこともあまり詳しくなかったので、最初は商談で何を話したらいいのかも分からず不安な状態でスタートしました。でもいまは業務のなかで商談が一番好きになりました」(富樫マネージャー)
そう話すのは、「まいぷれ千歳・恵庭」の富樫マネージャー。運営する「富樫電気工事株式会社」は、1953年に創業した歴史のある会社です。
「富樫電気工事は、現代表の祖父が立ち上げた会社で、2021年で創業68年になります。電気工事一筋の会社で、地元の方たちに電気を安心・安全に届けるための工事やメンテンナスをメインに事業を展開しています。従業員は約70人で、北海道千歳市に本社、苫小牧市にも支社があります」(富樫マネージャー)
富樫電気工事株式会社の事業紹介PV
創業以来、地元の社会インフラの一端を担ってきた富樫電気工事。そんな同社が異業種である「まいぷれ」にフランチャイズ加盟した背景には、お世話になってきた地域へ貢献したいという代表の思いがありました。
「代表(夫)の代弁になりますが、2015年に代表に就任して4年が経ち、『地域に貢献できる事業を展開したい』という思いがあったようです。もともと代表は千歳生まれ千歳育ちで、『まいぷれ』にフランチャイズ加盟する以前からJC(青年会議所)に入会していました。なので、普段から北海道内やその他全国のJCの方など、いろんな地域の方とコミュニケーションをとったり、まちおこし活動的なところに時間を惜しまず、地域のためのさまざまな活動に参加していました。そうした地域を盛り上げたいという代表の思いに合致し、2019年5月に『まいぷれ』に加盟したと聞いています」(富樫マネージャー)
そうして「まいぷれ」にフランチャイズ加盟した富樫電気工事。異業種であるだけでなく、片手間に展開できる事業ではないことから、専任の担当者を探すところから事業展開がスタートします。そこで指名されたのが、このストーリーの主役であり、代表を支えるパートナーである富樫マネージャーです。
「最初話をもらったとき、私はいわゆる専業主婦で、子どもも2歳と4歳で小さかったので働くことは考えていませんでした。まいぷれ事業をスタートすること自体は、地域に貢献できてすごくいいことだなと思っていましたが、営業経験もないしパソコンすら触ったことなかったので、相談されても他人事だと思って聞いていましたね。でも最終的には代表に丸め込まれるカタチで、『まいぷれ』事業の立ち上げを任されることになって、不安を抱えた状態で始まったのが正直なところです」(富樫マネージャー)
未経験で不安が拭えなかった営業も、回を重ねるごとに楽しめるように
そうして、まいぷれフランチャイズに加盟した翌月の2019年6月に富樫電気工事に入社し、同年10月のサイトオープンに向けて試行錯誤の日々がスタートします。
「はじめはオンラインで座学の研修をしていただきました。その後の8月頃にまいぷれ本部がある千葉県に行き、実際の営業現場に同行させてもらったり。それが終わって千歳に帰ってきてから、今度は本部のサポート担当の方が会社に来てくれて、管理画面の基本的な操作方法を教えてもらったり。手取り足取り教えていただきました」(富樫マネージャー)
しかし、ここまではまだ『まいぷれ事業』の序章にしか過ぎず、言わば、事業を始めるためのスタート段階。富樫マネージャーにとっても未経験、かつ富樫電気工事としても経験のないサイトオープンに向けての営業活動が始まります。
「まずは代表とつながりのある企業さんに提案をさせていただきました。いざ自分で話すとなると、営業なんてしたことがないし、サイトの説明もまだどうしたらいいのかわからない、さらに同席している代表も同じ状態だったので、かなり苦戦しましたね。 1日8件も商談の予定が入っている日もあったりと大変でしたが、みなさん優しくしていただいて。商談の数を重ねることで、営業方法や話し方などの基本となるベースをつかんでいきました。」(富樫マネージャー)
そうして商談を重ね、経験を重ねていった富樫マネージャー。少しずつ、まいぷれの価値や優位性についての理解が深まり、それを商談で伝えることができるようになったといいます。
その後は、飛び込みをメインに本格的な営業活動がスタート。テレアポを経て商談に結びつける手法もあるなか、なぜ飛び込みで営業活動を行なっているのでしょうか。
「やっぱり対面のほうが商談に結びつきやすいんですよね。私自身、営業の電話がかかってくると、ないがしろに対応しちゃうことが多くて。しかも、電話帳には載っていないようなお店にもアタックしたくて、運転してて気になったらジャンルを問わずピンポンを押してアタックしていました。そういった点では営業未経験とはいえ、メンタルは強かったのかもしれません(笑)。1日5〜6件飛び込んで、半分以上は話を聞いてくれ、6〜7件商談したら1件は契約に結びついてましたね」(富樫マネージャー)
順調そうに見える「まいぷれ千歳・恵庭」ですが、ときにはうまくいかないこともあったと振り返ります。
「なかにはWebに詳しくて、SEOやGoogleビジネスプロフィール対策をしっかり行なっている店舗さんもあって。はじめの頃は、お相手のほうが詳しくてこてんぱんに言われることもありましたね。でもお断りされてもまったく気にせず、とにかく気になるお店には全部飛び込む思いで取り組んでいました」(富樫マネージャー)
創業68年。まいぷれを通じて地域とのつながりを再認識
持ち前のメンタルを活かし、飛び込み営業を続けていった富樫マネージャー。一緒に苦難を乗り越えたもうひとりの編集部スタッフの頑張りもあり、2019年10月に「まいぷれ千歳・恵庭」がオープン。
「営業もそうですが、取材も記事を書くのもすべてが初めて、パソコンも得意じゃありませんでした。でも文章が得意なママ友と一緒にふたりでなんとか事業をスタートできたのは大きかったです。 会社で私達以外は電気工事のスタッフさんなので、最初は居場所がないというか、まいぷれの事業に対してほぼ無関心という状況だったので、その子がいて、ほんと心強かったですね」(富樫マネージャー)
しかし、そんな社内での“ポツンと状態”は長く続かず、事業を続けていくうちに次第に調和が取れ始めていくのです。
「電気工事の社員さんから『まいぷれ千歳・恵庭に掲載されているお店に行ってみたよ』と声をかけてくれるようになりました。営業をかけようと狙っていたお店のオーナーさんが、実は電気工事のほうの社員さんの知り合いだったりして、事前に情報を得ることで、寄り添った提案内容をもとにオーナーさんとお話ができて、受注につながることもありましたね」(富樫マネージャー)
歴史や地域の繋がりのある企業が、まいぷれ事業を展開するメリットはこれだけではありません。このほかにも有利に働くことがありました。
「事業部は分かれていますが会社は同じなので、名刺には『富樫電気工事』と書いてあるんです。なので、お店の方と名刺交換をすると、『昔、富樫電気さんに工事してもらってすごく助かったんです』と言っていただくこともあります。 全く事業が違っても、やっぱり社名を知ってくれているので、安心して話を聞いてくれたりもするんです。まいぷれの事業を通じて『富樫電気工事』が築いてきた地域の方の信頼の大きさに気づきました」(富樫マネージャー)
まいぷれをツールのひとつとして。情報サイトの枠にとらわれない地域貢献を目指す
最初はふたりでスタートした「まいぷれ千歳・恵庭」編集部ですが、オープンから2年が経過して今は4人体制に拡大。順調に事業を成長させています。
「4人体制といっても、実質3人体制です。実は私が2021年7月に3人目を出産したばかりで産休や育休を取っていました。スタートから一緒に働いてくれている編集部スタッフが近々キッチンカーで起業することになり、最近、4人目のスタッフを採用したばかりです。狙ったわけではありませんが、4人全員が同じくらいの子どもがいる主婦で、お互い主婦の気持ちが分かるので、すごく楽しく働かせてもらっています」(富樫マネージャー)
期間限定で4人体制を敷いている編集部ですが、業務は分業制を導入。分業制とはいったいどういうことなのでしょうか?
「本部の方に提案いただいてアポ取り、商談、取材で担当を分けています。とはいえ、担当の仕事をずっとするわけではなく、ローテーションで回すようにしているんです。みんな商談もしたいし記事も書きたいので、固定してしまうとモチベーションが下がるのではないかと心配で……。得意不得意もありますが、全員がひと通りの業務をできるように分業にしています」(富樫マネージャー)
その結果、コロナ禍でも順調に掲載を獲得できているだけでなく、富樫マネージャーが産休で現場を離れていたときも、ほかのスタッフでカバーできたといいます。
「現在はコロナで思うように飛び込み営業ができていませんが、千歳では新しいお店が結構オープンしているので、『まいぷれで紹介させてください』と取材させていただいています。その際に、商談の機会をいただいて、そのまま契約につながることも珍しくありません。
あと、SNSにも力を入れていますね。前はFacebookがメインだったのですが、今はインスタをメインにまいぷれ掲載店さんの情報を載せています。最近情報をあまり発信できていないな、という掲載店さんに連絡をして、近況を聞くなどすることでアフターフォローにもつながりますからね」(富樫マネージャー)
富樫マネージャーを筆頭に、それぞれの得意分野を活かしつつ、まいぷれ事業を拡大。なによりも、スタッフ全員が楽しみながら地域を盛り上げるお手伝いができていることに大きなやりがいを感じているといいます。
「2年間まいぷれ千歳・恵庭を運営してきて、最近はダイレクトな反響も多くなってきました。私たちが取材して書いた記事をきっかけにお店に足を運んでくれた方が、わざわざ『まいぷれを見た』と伝えてくれるんです。そういったお話を聞くと、やってきて良かったなって思いますね。他にも『インスタで見たことある』と、まいぷれTシャツを着ていないのにスーパーでスタッフが声をかけていただくこともあって。順調にまいぷれの知名度があがってきているのを実感しています。 地域を盛り上げたいという思いから、たまに代表と現場の意見とがぶつかるときもありますが、代表もいちユーザーとしてまいぷれの活動を楽しんで応援してくれているので、もっと広げていけたらと考えています」(富樫マネージャー)
2021年10月現在136件と、順調なペースで有料掲載を獲得。最近は、まいぷれをきっかけに行政と連携した情報発信も行なっている「まいぷれ千歳・恵庭」編集部。今後は、地域の人たちを取り上げた「人物図鑑」を千歳でも作りたいと話します。
まいぷれのフランチャイズ事業をひとつのツールとして、今後も情報サイトの枠にとらわれない地域貢献活動を繰り広げてくれることでしょう。
※掲載情報は取材当時のものです。