100年企業が自動車業界の低迷に喝! 業界が抱える致命的な問題点とは?
仕入れた車をレンタカーとして貸し出しながらも、買い手が付けばその車を販売してさらに利益を得る──ディーラープロデュース&コミュニティ株式会社が運営する「エコカーマーケット」にフランチャイズ加盟すれば、こんなビジネス展開をすることができます。
レンタカーの予約や車を販売するための仕組みは、当社が開発したシステムを利用していただきます。このシステムを利用すれば、利用者がインターネットで検索をしたとき、上位に表示されやすいように設計されているので、集客のノウハウがなくても心配ご無用。システムが自動的に集客してくれるのです。
しかし、車は頻繁に売れるわけではないので、毎月、必ずしも安定した収益を生み出せるわけではありません。そこで、格安スマホの販売代理店のパッケージもご用意しています。通話料の数パーセントが継続的な収益になるので、契約数が増えれば増えるほど積み重なるストック型で安定した収益を見込めるようにしました。
そんな「エコカーマーケット」を展開する当社の前身は、明治45年に宮城県の北部で創業した老舗企業。当時は自転車店として産声をあげ、バイク店を経て、現在も自動車業界をひた走っています。
しかし、日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が発表した統計によると、2018年2月の新車販売台数は2017年の同月比よりも2.2%減の47万3878台。2017年10月の統計から5ヶ月連続で減少しているなど、決して自動車業界は明るい業界ではありません。
「新車の販売台数は2013年から2016年まで4年連続で落ちています。第二次世界大戦以降はずっと伸び続けていたんですが、2004年からは減少傾向にあるんです」(森田)
車が売れないこの状況を、ただじっと見ているだけでいいのだろうか──そう自問自答した結果、森田が出した答えは「否」。業界へのこの危機感こそが、エコカーマーケット開発のきっかけだったのです。
「業界を俯瞰してみたら、自動車業界は決してITに強いわけではない。その結果、ネットでの集客が得意ではない店舗がたくさんあるんです。若者の車離れが叫ばれて久しいうえに、新車も中古車の販売台数も落ちている。そんななか、電気自動車やカーシェアリングなどの新しい分野が生まれているので、今後も自動車業界は大きく変わり続けるな、と。こういった時代の変化に太刀打ちできるような車が売れる仕組みを作ろうと思ったんです」(森田)
「車は借りる」という時代の変化に対応。レンタカービジネスの弱点に新提案
森田がこの改革の際に着目したキーワードは「シェアリングエコノミー」「IT」「通信」の3つ。そこでまずは、シェアリングエコノミーの部分からご説明させていただきます。
みなさんは、「シェアリングエコノミー」という言葉を聞いたことはありますか? デジタル大辞泉によると、「物・サービス・場所などを、多くの人と共有・交換して利用する社会的な仕組み」と紹介されています。つまり、自分ひとりで所有するのではなく、インターネットを介して情報を共有することで、必要とする人が必要なタイミングで物やサービスを利用できる仕組みのことなんです。
近年では、個人の住宅を宿泊施設として貸し借りする「Airbnb(エアビーアンドビー)」や、利用者とドライバーをマッチングさせる配車サービスの「Uber(ウーバー)」などが有名です。また最近は、「カーシェア」というサービスも人気を得ているなど、物やサービスを買うから借りる(シェアする)時代が到来しているのです。
そんな背景をみて、もともと販売をメインにしていた当社でもレンタカー事業をスタートさせました。しかも、従来のレンタカービジネスとは一線を画す内容で──。
「たとえば、中古車店は仕入れた車が売れてはじめて利益が出ますよね。逆にいうと、売れないと維持コストがかかるばかり……。しかし、売れるまでの期間をレンタカーとして貸し出せば、一台の中古車で、売却益以外のさらなる収益が見込めます。これを個人でやろうとしてもできませんが、エコカーマーケットにFC加盟していただければ、同時にレンタカー事業者登録をしていただくので貸し出すことが可能になります」(森田)
しかし、レンタカー事業ができるといっても、借りたいという人の集客ができないと意味がありません。それを実現しているのが、当社が開発した予約システム「Hulk(ハルク)」です。この予約システムが手間なくネットからの集客をしてくれるので、ITに疎い方でも容易にビジネスを成立させることができるのです。
では一体、「Hulk(ハルク)」とはどういった予約システムなのでしょうか?
集客に新車・中古車販売機能も。エコカーマーケットの基幹システム
ふたつ目のキーワードである「IT」に該当するのが、予約管理システムの「Hulk(ハルク)」です。ハルクがほかの予約管理システムよりも優れているのは大きく3点。まずひとつは、先ほどもお伝えした「集客」の話になります。
「ほかのレンタカービジネスによくあるのは、ビジネスのノウハウだけを提供すること。でも当社の場合は、ノウハウに加えてシステムも供給します。それを実現するのがハルク。レンタカーを借りたい人がインターネットで『レンタカー 地域名』などで検索した際、検索結果の上位に表示されやすいシステムを組み込んでいるので、ITに疎くても容易に集客が可能ということなんです」(森田)
システムや管理画面と聞くと、難しそうという不安をいだく人も少なくありませんが、操作はいたって簡単なので、パソコンをほとんど触ったことがない方でも簡単に更新できる仕様で作っているのも特徴のひとつ。
実際、当社のスーパーバイザーは元中華料理の職人です。当社に入社するまではエクセルすら触ったことのないレベルでしたが、わずか数ヶ月で使いこなせるようになりました。そんなパソコン初心者でも簡単に操作できる点に着目して作ったのがハルクなのです。
なお、レンタカーの管理というのは、あくまでもひとつの機能にしかすぎません。ハルクには多機能型のCMSを組み込んでいるので、レンタカーだけでなく、ハルク上で新車や中古車などを販売することだってできるのです。
「たとえば中古車を販売しようとしても、発信力がないと買い手に情報は届きません。そういった場合は、中古車販売サイトに掲載して買い手を見つけるのが一般的。店舗が自身でプロモーションできるようになれば、中古車販売サイトに頼る必要はなくなります。その役目をしてくれるのもハルクなんです」(森田)
とはいえ、容易に新車や中古車を販売できれば苦労はありません。では、エコカーマーケットの加盟者はどのようにして車を販売していくのでしょうか?
実際、中古車店を開業しようとして、100万円の車を20台用意しようとなったら2000万円、200万円の車を50台用意しようとなったら1億円の資金が必要です。つまり、店舗を持って中古車店を開業するとなると、かなりの初期投資が必要になります。その場合は、在庫を抱えなくてもいい新車の販売からスタートすれば、開業に必要な準備資金も少額で済んでしまうのです。
「新車であれば注文を受けて発注をするだけなので、在庫を持つ必要はありません。そうなると、0円でスタートすることだってできるんです。たとえば、新車が3台売れて利益が出てきたら、それを資金に中古車を3台購入する。無店舗かつ、この3台でレンタカー事業をスタートさせれば、今度はレンタカービジネスで収益を得られるようになる。このように、どんどんパッケージを追加させていけばいいだけなんです」(森田)
ストック型の収益モデルである格安スマホ販売を組み込んで安定を実現
最後に、3つ目のキーワードとなる「通信」の部分についてご説明します。
確かに、新車が売れたら数十万円の粗利を得ることができます。しかし、車を毎月買い換える人はほとんどおらず、3年や5年が経過してはじめて買い換える人が大半です。となると、ショットでの利益は出るものの、これを継続しないとビジネスは成り立ちません。
もちろん、ハルクによって集客は見込めますが、経営者にとっては安定した収益が一番の安心材料。それを補うのが、この「通信」の部分なのです。
「具体的にいうと、格安スマホの販売代理店としてのパッケージもご用意しています。格安スマホを契約していただいたお客様の通話料の数パーセントが、毎月収益として入ってくる。解約まで継続して入ってくるストック型のビジネスを同時に展開することで、収益も安定するんです」(森田)
しかも、格安スマホを顧客管理ツールとして利用することも可能。たとえば、車検やキャンペーンなどのお知らせというのは、一般の車屋だとハガキで送ることがほとんどですが、契約していただいた格安スマホを通じてお知らせすることで、その分の費用を抑えられるだけでなく、関係をより強固なものにすることもできるのです。
これら3つのキーワードから、既存の新車・中古車販売店をはじめ、新規で開業する方でも、これから進化を続ける激動の時代に太刀打ちできるようなパッケージになっています。もちろん、フランチャイズ加盟していただいた方には、車販売の業界で長年の実績を誇る当社で開業前研修を受けていただきますので、業界未経験でもゼロからスタートすることができるのです。
まだまだ2017年12月にフランチャイズ展開がスタートしたばかりですが、基幹システムとなるハルクには、今後も更なる仕組みを追加していく予定でいます。現在開発予定の機能としては、レンタカーとして貸し出している車を販売するのに適正な日付を自動計算してくれるというもの。
「いつまでもレンタカーとして貸し出してしまうと、車としての価値が0になってしまうので、その前に販売したほうがいい。その適正な期日を算出するシステムを作る予定です」(森田)
今後も激変するこの業界において、「シェアリングエコノミー」「IT」「通信」の3つのキーワードの力により、新たな自動車関連ビジネスを創造していくことを使命ととらえ、自動車業界を盛り上げていきます。
※掲載情報は取材当時のものです。