きたはま東司法書士事務所 司法書士/住宅ローン難民エールプランナー基地 オーナー 阿部 理恵
住宅ローン難民エールプランナー基地のロゴ

家を売るだけでは解決しない! 司法書士が共感した心の問題解決ビジネス

2016年11月に司法書士試験に合格した阿部理恵。17歳と20歳の2人の息子がいる主婦として、パートに明け暮れる日々を送っていた彼女は、ある日出会った1冊の本をきっかけに司法書士を志します。その後出会った、心の問題を解決する「住宅ローン難民エールプランナー」と司法書士のつながりとは?

一度諦めた司法書士に再挑戦するきっかけ

炊き出しなどのボランティア活動のイメージ
炊き出しなどのボランティアに参加していた阿部

不動産登記や法人登記など、主に登記手続きの代理業務をおこなう、いわゆる身近なくらしの法律家である司法書士。この司法書士として活躍する阿部が加盟したのが住宅ローン難民エールプランナー(以下「エールプランナー」)です。エールプランナーになると、司法書士よりも早い段階で、住宅ローンを返済できなくなった人を救うことかできます。

現在でこそ、社会的意義のある二つの肩書きを持つ彼女ですが、少し前まではどこにでもいる“普通の主婦”でした。

「今、20歳と17歳になる2人の息子がいるんですが、じつは子どもが生まれる以前から司法書士に興味がありました。でも、結婚してすぐに妊娠したので、勉強どころではなくなって……。慣れない育児の合間というのは現実的ではなく、断念してしまったんです」(阿部)

そうして、専業主婦として育児や家事に忙しい日々を送る阿部でしたが、次男が小学校に入学したと同時にパートをスタートすることに。

「焼き鳥屋やパン屋、調剤薬局の受付など、いろいろなパートを経験しました。早朝、午前、午後と3つのパートを掛け持ちしていたこともありましたね」(阿部)

子育てはもちろん、パートに明け暮れるような生活を送っていた彼女にある転機が訪れます。

「湯浅誠さんの著書『反貧困』という本をたまたま読んだんです。大まかには貧困の現状や、貧困は自己責任によるものではない、という内容なんですが、司法書士や弁護士によるプロボノ活動について書かれていたんです」(阿部)

この「プロボノ」とは、ラテン語で“公共のため”という意味。経済的な利益を目的とせず、公共のため、または人権のためにする活動がプロボノ活動なのです。

「その本に出会う以前に、ボランティアで炊き出しなどに参加したこともあったんですが、なにか物足りなさを感じていて……。やっぱり、どこにでもいる普通の主婦がボランティアをするよりも、司法書士の資格を持っているほうが、世間への発信力はもちろん、影響力も大きくなるだろうな、と。それで、本格的に司法書士の資格を取ろうと再び勉強をはじめました」(阿部)

子育てを理由に司法書士になることを諦めてしまった阿部。司法書士を志したきっかけ、そして再度、司法書士を目指すきっかけになった本との出会いの背景には、彼女のある経験がありました。

ビジネススクールで出会った社会貢献ビジネス

ビジネススクールで阿部(右)が出会ったエールプランナーの運営本部の中川代表(左)
ビジネススクールで阿部(右)が出会ったエールプランナーの運営本部の中川代表(左)

「もともとうちが貧困で、お世辞にも裕福とはいえない幼少期を送っていて、『自分はなんて不幸なんだろう』と思っていたんです。そして、自分が親になって、親の経済状況で子どもの学ぶ権利が自動的に奪われるのは許せない、『子どもの権利を守りたい』って気持ちが芽生えました。どうせやるなら、国家資格である司法書士の資格を取って肩書きを持ったうえで活動すれば、ただの主婦よりも社会に対して大きなことができるんじゃないかと思ったんです」(阿部)

そういう考えに至ったのも、貧困でありながらも幼少期に最低限の生活が送れていたのは、家族に守られていたからこそ——自身が親になることで、こうした現実が見えるようになったからでした。

「貧困家庭にもかかわらず、普通の子どもと同じように勉強や生活ができていたのは、母や兄に守られていたからなんだなって、親になって初めて気づきました。そして世界にはそんな子どもたちがたくさんいる。だから今度は、私がそういう子どものために勉強をして司法書士になり、守ってあげたいという気持ちが芽生えたんです」(阿部)

そうして、一度諦めた司法書士を再度、目指すようになった阿部。2人の息子を育てる母親としてただでさえ忙しい毎日を送る彼女ですが、子育ての空き時間を利用して司法書士資格の取得を目指します。

そうして受験した2016年の試験で見事合格。知り合いの司法書士事務所で、晴れて司法書士としての人生を歩むことになるのです。その後、友人が営む司法書士事務所でも経験を積んだのち、2017年11月に司法書士事務所を立ち上げました。

とはいえ、事務所を立ち上げただけでは収入にもならない状態なので、Web集客のスクールに通って集客方法を学ぶことに。そこで、後にエールプランナーをフランチャイズ展開する運営本部の代表・中川との出会いが待ち受けているとは知る由もありませんでした。

住宅ローン難民エールプランナーとの出会い

住宅ローン難民エールプランナーの研修の様子
住宅ローン難民エールプランナーの研修の様子

「個人事業主向けに集客方法などを学べるスクールに通ったんです。そこの生徒同士が自己紹介をするパートで、中川社長とお話しする機会があって、中川社長から『住宅ローンの返済に苦しんでいる人を救いたい』ということを聞いて、『すごく素敵な事業だな』と思っていたんです」(阿部)

ちなみに「住宅ローン難民」とは、住宅ローンを借りることができない人たち……ではなく、住宅ローンの返済に困っている人のことを指します。これは住宅ローン難民エールプランナー基地が独自に定義している言葉です。現在日本の住宅ローン利用者は1200万人で、ローンの返済に困っている人は約180万人もいると言われています。解雇や会社の倒産、離婚などの止むを得ない理由で住宅ローンの支払いが困難になるケースがあとを絶ちません。

では、住宅ローンが払えなくなるとどうなるのか——?

まず、滞納1〜3ヶ月の滞納初期には、債権者である銀行から「催告書」や「督促状」が届きます。それでも支払わないと「期限の利益の喪失」という、いわゆる、分割してローンを支払う権利が無効になってしまいます。つまり、債務者は銀行などの債権者に対して分割ではなく一括返済しなければいけない状態に陥るのです。

そして、期日までにローンの残金を一括して支払わなければ、債務者に代わって保証会社が一括して支払った旨が記載された「代位弁済通知」が届きます。その後は、銀行ではなく保証会社から一括返済するよう求められるのです。

それでも一括返済しないでいると、保証会社が裁判所に裁判を申し立て、裁判所から「競売開始決定通知書」が届きます。つまり、裁判所が債務者の意思に関係なく強制的に売却する「競売」の手続きがはじまり、対象不動産が差し押さえられたことを意味するのです。

その後、裁判所の執行官と不動産の鑑定士が競売の対象となる不動産を調査。おもな内容としては、対象不動産についてのヒアリングや写真撮影、近隣住民への聞き取りなど。この調査結果をもとに競売物件としての価格などを決定します。

ここで、簡単に競売のデメリットを紹介すると、「マイホームを失う」「一般的な売却価格よりも安値で叩き売られる→残債が大きく残る」「競売にかけていることが近隣住民にも知られる」といったことが挙げられます。

その結果として莫大な残債が残り、鬱(うつ)や家庭内暴力、育児放棄、ゴミ屋敷、最悪のパターンだと自殺などの二次障害が発生することも珍しいことではありません。

そこで、エールプランナーが競売を避けるための「任意売却」をサポート。ちなみに任意売却とは、一般的な住宅売買と同様の方法で対象不動産を売却すること。競売のように破格で売買されることはないので、競売と比べても残債を減らすことが可能。この任意売却をエールプランナーがサポートします。具体的には、エールプランナーが債務者に代わって、競売の取り下げや残債の返済額などについて債権者と交渉。債務者を物理的にも精神的にも支援するのです。

エールプランナーの仕事には、このように苦しんでいる方々が数多くいることを知ってもらう啓蒙活動も含まれています。

司法書士とエールプランナーは切っても切れない関係!?

笑顔で語る司法書士 阿部 理恵
「司法書士とエールプランナーの仕事は切っても切れない関係」と話す阿部

自身の貧困経験から司法書士を志した阿部にとって、エールプランナーの事業内容が魅力的に見えるのも当然のことなのかもしれません。それは、司法書士とエールプランナーの業務内容は切っても切れない関係にあるから——。

「一般的には、住宅が売却された後の手続きをするときに登場するのが司法書士。だから、司法書士はどういうプロセスで住宅が売れて、誰が購入したのかすら知らない。でも、エールプランナーはもっと初期段階であるローンの返済に困ったところから携われる。司法書士としてここまでさかのぼって携われるのはレアなパターンなので、すごく興味があったんです」(阿部)

ここでまたしても、阿部に大きな転機が訪れるのです。Web集客のスクールが終わったあとも中川社長と話す機会があり、エールプランナーがスクール事業からフランチャイズに切り替わったことを耳にした阿部。以前から興味があったということもあり、即決で加盟を決意します。

「司法書士として働くうえでとても大きなメリットになると思って加盟しました。普通、任意売却で不動産が売買されたら、『購入者さんおめでとう!』という気持ち。でも、債務者である売主としてはいろんな事情があって売ったはず。ただ、それは決済の場では表に出てこないんです。大まかな流れとしては把握していますが、司法書士が関わる領域ではないので未知の世界。できれば売却したくないというのが本音だと思いますが、売却してもうまくいく方法が提示できるのであれば、それはポジティブなことにつながると考えています」(阿部)

具体的には、ローンの返済に困っている債務者に対して、「アドバイスの質が変わってくる」という阿部。いったいどのようなアドバイスなのでしょうか?

「実際、債務整理をしたいという債務者から相談を受けることもあるんです。その際、競売を避け任意売却を提案するだけでなく、エールプランナーであれば問題に寄り添った、より良い任意売却のアドバイスができます。そうして、より多くの選択肢を提示できれば、その分だけ困っている人の手助けをすることができる。任意売却という選択肢を提示できないのはこちらの能力不足でしかないので」(阿部)

180万人もいると言われている住宅ローン難民を救うのがエールプランナーの使命。競売よりも最善である任意売却をサポートすることで、ローンの返済に困っている住宅ローン難民を物理的な救済だけでなく、精神的な部分もサポートします。この事業を通して、司法書士として理想とする社会のために活躍してくれることでしょう。


家を売るだけでは解決しない! 司法書士が共感した心の問題解決ビジネス(2018.7.15公開)
※掲載情報は取材当時のものです。



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