春樹のフランチャイズに加盟されたオーナーの写真
春樹のロゴ

FC募集代行会社がラーメンFC本部に! 数々の本部を知っているからこそできること

「らーめん春樹」などの10ブランド近い飲食系フランチャイズを展開する「株式会社 創業新幹線」。もともとは、フランチャイズの加盟店募集代行を請け負っていた同社が自社ブランドを展開するまでの経緯とは。自らの体験を通して、フランチャイズにかける思いなどを、2018年に社長に就任した藤原氏が語ります。

フランチャイズという仕組みを広めるために創業新幹線に入社

地域に愛される店舗として多くのリピーターを獲得しているラーメン春樹

「らーめん春樹」をはじめ、10ブランド近くの飲食系フランチャイズチェーンを展開する「株式会社 創業新幹線」。2009年の創業以来、急速に拡大を続け、現在では海外も含めて122店舗をフランチャイズ展開するまで成長しました。

そんな創業新幹線は、さまざまな商品開発を行っている本部だからこそ、ニーズに対して柔軟な対応をしています。

「『らーめん・つけ麺 春樹』をメインに展開していますが、立地により需要が異なるのも事実。実際オープンしたあとも、どのようなラーメン店が集客しやすいかを考え、業態転換も含めて運営方針を加盟店に提案しています。たとえば、「つけ麺」をメインに展開していても「家系ラーメン」の需要の方が高いと判断すれば、新たに「家系ラーメン春樹」としてリニューアルオープンすることも可能。中には、業態を変えたことで売り上げが1.5倍にも伸びた店舗があります」(藤原社長)

そう語るのは、このストーリーの主役である藤原社長。彼が創業新幹線に入社したのは2010年のこと。入社して以来、激動の9年間を創業新幹線とともに過ごしてきたと振り返ります。

「知り合いがリラクゼーションサロンを出店したんですが、一人で経営していたのでだいぶ苦労されたみたいで半年で閉店したことを知っていました。でも私自身、起業したいという思いがあったので、創業新幹線がFC加盟店の募集代行を担っていた『健康中華庵 青蓮(せいれん)』の事業説明会に参加したんです。知り合いみたいな状況の人が、もっとラクに経営できればいいなって思っていたので、フランチャイズというシステムにすごく魅力を感じ、1人目の社員として創業新幹線に2010年に入社しました」(藤原社長)

加盟店と募集代行の経験をもとに自社ブランドをオープン

創業新幹線が加盟募集代行の一環として行っている説明会の様子

当時の創業新幹線は、創業時に開設した在日華僑・華人向けの起業支援のポータルサイト「創業新幹線」の運営だけでなく、複数のフランチャイズ本部と業務提携をし、加盟オーナーの募集代行サービスを本格的に開始したころ。一人で苦しむ経営者を減らしたい——その一心で、事業説明会の開催に向けて参加者を募ったり準備をしたりする日々を送っていたのです。

「その後は加盟店の募集代行を請け負っていた『健康中華庵 青蓮』に法人として加盟しました。現会長の考えなんですが、募集代行を請け負っているので、加盟店としての実績も作りたいな、と。そうすれば、実例を元に説得力のある説明をすることができますからね」(藤原社長)

加盟後、オープンした「健康中華庵 青蓮」はすぐに軌道に乗り始めたという藤原社長。その成功体験をもとに2010年12月、初の自社ブランドとして「ラーメン春樹」をオープン。その後の2011年3月にはフランチャイズ展開に踏み出すのです。

「直営1号店を出店した新大塚は競合も多い激戦区ですが、多くのお客さまにご来店いただきました。つけ麺ブームの時期ということもありましたが、リーズナブルでありながらも、おいしくてボリュームがあるというのも大きかったと思います。フランチャイズ展開について、当時は華人をターゲットにしていたんですが、日本に来て10年くらいの華人は独立志向が高いんです。そういった方でも投資しやすい金額にしました。ラーメン屋であれば店舗面積も小さく、1000万円前後の資金で開業できますからね」(藤原社長)

自社ブランドの「ラーメン春樹」を立ち上げてから程なくして、フランチャイズ展開がスタート。それから3年で20店舗を展開するまで拡大するのです。

独立したい華人をターゲットとしたフランチャイズを急速に拡大

藤原社長が2018年に代表取締役社長に就任した際の「社長就任式」

2014年には40店舗、そして2018年には60店舗(うち、直営は13店舗)まで拡大していった「らーめん・つけ麺 春樹」。ここまで急速に展開できたのは、提供するラーメンのクオリティやリーズナブルな料金設定、そしてトレンドが影響しているのは確かです。しかし、FC本部としてはじめるまでに加盟店の募集代行サービスを請け負っていた経験が少なからず関係していたとも言います。

「それまでもいろいろなフランチャイズ本部を見て来たことで、スーパーバイジングのノウハウや販促などについて、さまざまな角度から学ばせていただきました。立地調査についても、さまざまな業態にあった物件を探していたので、莫大なデータを抱えています。その内容をブラッシュアップすることで、ノウハウとして自社ブランドのラーメン春樹に活かすことができた結果だと考えています」(藤原社長)

そして、藤原社長が代表取締役社長に就任したのは2018年のこと。そんな彼は、それまで会社とともに歩んで来た9年をこう振り返ります。

「出世願望はもちろん、社長になってやろうという思いで働いていたわけではなく、目の前にある仕事をとにかく一生懸命やり、フランチャイズというシステムを世の中に広めたいという思いで駆け抜けてきました。入社前に、私の知り合いが一人で経営して、キャンペーンの時期や広告の準備などの手本となるものがなく、苦しんでいた姿を見てきました。少しでもこういった思いをしている人たちを減らすことができれば、という思いで突き進んできましたね」(藤原社長)

加盟店に成功してもらうために、本部としてできること

月に一度はSVが店舗に臨店し、スタッフとして共に働く(左から3番目はSVをしていた頃の藤原社長)

これまでの加盟店経験や募集代行サービスの経験をもとに、創業新幹線が作り上げてきた飲食系のフランチャイズチェーン。飲食事業は参入障壁が低い一方で、廃業率が高いビジネスであると言われています。2014年に株式会社シンクロ・フードが実施した調査(※参照)によると、オープンから1年未満で閉店した割合は34.5パーセント、2年以内で閉店した割合は15.2パーセントにものぼります。つまり、2年以内で閉店する割合が全体の半分を占めるほど廃業率が高く、オープンから10年後も引き続き営業している飲食店は、全体の10パーセントにしかすぎないというデータもあるのです。

「ラーメン春樹」ならば、業態を変えてリニューアルオープンすることができるので、廃業率を抑えることができるのも加盟検討者にとっては大きなメリットになるはず。

「店舗を運営していくなかで、データなどをトータル的に見たうえで、業態を変えることも戦略の一つとしてアドバイスをしています。もちろん、最終的に決めるのは加盟オーナーさんなので、あくまでも提案させていただく、というかたちですよ。加盟オーナーさんは、私達本部からしたら自分の子ども同然の感覚です。加盟してもらったからには、絶対に成功してほしい、絶対に幸せになってほしいと思っています」(藤原社長)

絶対に成功してほしい、という思いから加盟店に寄り添うために、スーパーバイジングにも力を入れているといいます。

「専属のスーパーバイザー(以下、SV)が毎月店舗を訪れるのですが、そのとき実際にSVが制服に着替えてに店舗に立って一緒に勤務をするんです。その後、一緒にミーティングをし、何が良くて何が悪かったか、今後の戦略なども含めてSVと加盟オーナーさんとでしっかり話し合います。そのためにも、一緒に汗を流したりして一からサポートさせていただいています」(藤原社長)

今後は「華人ネットワークを通じ、日本と中国の食文化で世界中を豊かにする」というミッションをもって、さらなるグローバル化を目指す創業新幹線。「飲食の総合商社」になるという大きな夢を乗せ、これからも緩むことなく駆け抜けたいと思います。


FC募集代行会社がラーメンFC本部に! 数々の本部を知っているからこそできること(2019.2.22公開)
※掲載情報は取材当時のものです。



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