ローソンを4店舗経営する安田洋介オーナー
ローソンのロゴ

コンビニの地位向上に向けた、ローソン2代目オーナーの挑戦

北海道札幌市などでローソンを4店舗経営する安田洋介オーナーは、母親が経営する店舗を引き継いだ2代目オーナーです。アルバイトや社員、店長としてローソンでの経験を積み、最終的にオーナーを目指した理由とは。その経緯や人財育成の工夫、これからの目標について語ります。

自分の理想とする店舗を実現するために、オーナーの道へ

母親が経営するローソン4店舗を引き継いだ安田オーナー
母親が経営するローソン4店舗を引き継いだ安田オーナー

「母がローソンのオーナーだったこともあり、ローソンは私にとって身近な存在でした」(安田オーナー)

家業を手伝うために16歳から母親が経営するローソンでアルバイトをしていた安田オーナー。彼が独立を目指すきっかけとなったのは、高校卒業後の進路に悩んでいたある日、店舗を担当していたSV(スーパーバイザー)から、社員としての応募勧誘を受けたことからです。

「SVから、近隣の複数店経営をするMO(マネジメントオーナー)が社員を募集しているというお話を伺いました。せっかくなら3年間のアルバイトで培った経験を活かせる仕事がしたいと思い、面接を受けて社員として働くことになりました」(安田オーナー)

しかし、約1年間に渡る勤務の中で、次第にある思いが募っていくようになりました。

「当然のことではありますが、元々自信のあった業務でも、都度オーナーへの確認と許可が必要でした。自分に決定権があればもっとこうできるのに…と思う日々。自分が理想とするお店を実現するためには、自分がオーナーになるしかないと考えるようになっていきました」(安田オーナー)

経営の経験と実績が豊富なMOのことは尊敬しつつも、考え方や裁量権の違いに悩むようになった安田オーナー。その後は家庭の事情で母が経営する店舗に戻ることになります。

「将来的にオーナーになるための修行として、約8年間は母親の経営する店舗で店長経験を積みました。そして、別の仕事に就いていた弟も店舗経営に協力してくれることになり、代替わりという形で母親からオーナー業を引き継いだんです」(安田オーナー)

母親から店舗を引き継いだオーナーの不安と失敗

重要な情報は店長に共有し、会社全体としての利益向上を目指す
重要な情報は店長に共有し、会社全体としての利益向上を目指す

こうして「ローソン 札幌西宮の沢1条店」をはじめ、計4つの経営店舗を引き継ぎ、独立を果たすことになった安田オーナー。先代オーナーである母親の姿を見て育ち、実際に正社員としてローソンで働く経験を長く持った上でオーナーへと就任した安田オーナーでしたが、その経歴ゆえに苦労をしたこともあると言います。

「引き継ぎ前から、オーナーが変わってもクルーの皆さんが変わらず私についてきてくれるかという心配は大きかったのですね。実際に引き継いでからは、前オーナーのやり方が浸透している中で、コミュニケーションが上手くいっていないと感じることも少なくありませんでした。

しかし、合わないから諦める、では成長はありません。例え苦しくても、新しい時代のローソンを作っていくためには、自分の理念をしっかりと伝えていかなければならないのです」(安田オーナー)

こうして覚悟を決め、それぞれのクルーとしっかりと向き合い、面談を重ねていった安田オーナー。その中で、各クルーが持つ得意分野が見つかって業務改善に繋がるなど、単なる信頼関係の構築以上の結果を導き出します。

「このとき苦労した経験があるから今の自分があると思っています。なによりオーナーでなければ出来なかったことなので、責任とやりがいがあり、日々充実しているんです」(安田オーナー)

クルーと一人ひとりと信頼関係を構築し、より質の高い人財へと育てていく

安田オーナーとクルー
クルー1人ひとりと積極的にコミュニケーションをとり信頼関係を築く

最初はクルーとのコミュニケーションに戸惑った安田オーナーですが、現在各店舗との信頼関係を築くために工夫していることは、「競争意識と仲間意識を両立させること」だと語ります。そのために、経営に直接かかわる情報をオーナーだけで処理するのではなく、4店舗の店長と副店長にも情報を開示。店長に責任者としての自覚を持ってもらうことが、人財育成に必要だと考えているのです。

「利益も全店舗で共有し、各店舗の店長がお互いに切磋琢磨できるシステムを実現しています。とはいえ、店長は自分のお店への愛が強くて他のお店には負けたくないという高い意識で頑張ってくれていますが、経営する店舗同士が敵対関係になってしまっては本末転倒です。個店の売上だけで評価を決めるのではなく、会社全体としての利益の向上と、クルーの皆さんにとって働きやすい店づくりを重視していることを伝えています」(安田オーナー)

店長に裁量をもたせるだけでなく、クルーにも積極的に店舗づくりへ関わってもらうことで働きやすさにつなげていると言います。

「現場でお客様の声を一番近くで聞けるのはクルーなので、各店舗で取り組む施策は、オーナーからのトップダウンではなく店長とクルーで話し合った計画を共有してもらい、私が評価した上で最終決定を下すという形をとっています。計画を立てるためには、前年度の結果などの数字も重要になるため、各店舗に重要な数字を共有していることがより良い施策計画にもつながっていますね」(安田オーナー)

コンビニ全体の地位を向上させるために

安田オーナーと笑顔のクルーたち
「仲間たちと楽しく働けるお店作りを目指している」と語る安田オーナー

こうしてオーナーとして店舗を引き継ぎ、店長やクルーとの連携を深めていった安田オーナー。もちろん、スムーズにオーナー業を引き継げたのはローソンのサポートもあってこそだといいます。

「分からないことはしっかり教えてくれ、困っている時に放置されるようなことは一切ないですね。経営は始めてですが、SVが対等な立場でオーナーの成功に向けて一緒に悩みを共有し、努力をしっかりと評価してくれるので仕事はやりやすいと思います」(安田オーナー)

そして、安田オーナーは自らの成長だけでなく、共に働くすべての人の未来すらも見据えています。

「コンビニエンスストアは日本人の生活に無くてはならないものになりましたが、その反面、仕事は誰にでもできる簡単なものと思われてしまうケースも少なくないです。しかしコンビニエンスストアの仕事は誰にでも出来ることではありません。実際は、例え一般のクルーであっても求められる仕事のレベルは高く、店長クラスであればプロフェッショナルと言っても過言ではない人財だと思っています」(安田オーナー)

1970年代にコンビニが日本に誕生して以来、本来の小売業だけでなく銀行ATMや公共料金の振込、郵便関連など、コンビニでできることは増えて、便利になりました。そして、コンビニの業務は誰にでもできるものではなく、小売業以外に、様々な仕事をこなすプロの仕事へと変わっていったのです。

そこで安田オーナーは、オーナー職はもちろんのこと、コンビニエンスストアで働くすべての人の地位向上に寄与したいと、熱く語ります。

「私のお店で働いているクルーが仮に転職しようと思った時、転職先から『コンビニエンスストア出身者は有能』と思っていただけるようなスキルを身に付けられるよう、努力をしていきたいです。機械化・AI化が進み、人が不要になっていく中でも必要とされる人財を輩出するのが、私のもう一つの使命でもあるのです」(安田オーナー)

コンビニ全体の地位の向上という大きな目標を掲げる安田オーナー。利益ばかりを優先するのではなく、クルーと向き合って、皆が楽しく働けるお店を作っている彼ならば、一歩ずつ実現に近づけていってくれるでしょう。


コンビニの地位向上に向けた、ローソン2代目オーナーの挑戦(2019.12.15公開)
※掲載情報は取材当時のものです。



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