業態
(ギョウタイ)

フランチャイズビジネスにおいて、最も特徴的なことばがこの業態です。

時代の変化やそれにともなうお客のニーズに合わせて商品の販売方法や販売価格に改良を加えていくことを業態開発と言います。

コンビニエンスストアや100円均一のお店などが良い例です。

コンビニとは、売っているものだけを考えると、雑貨であり、お酒であり、身の回りのものばかりです。これは従来、町の商店街で販売されていたものであり、なんら目新しいものではありません。
コンビニエンスストアを開発したフランチャイズ本部は、それらの商品に24時間営業という付加価値を付け、一方でPOSレジで顧客分析を行い、必要不可欠な商品を適切に配置し、しかもそれを全国一律に同一ブランドで展開するという仕組みを作り上げました。

こうやって開発された業態は人々のライフスタイルが豊かになり、様々な業種が生まれ、日本人が同じ時間に働き始め、同じ時間に終業することがなくなり、深夜や早朝など時間に関わりなく働いている人が増えたり、少々割高であっても直ぐに必要なものが手に入る方が良いという価値観に支持されていきました。

こうしたお客のニーズに合わせて生まれたのがコンビニエンスストアです。
しかし今ではこのコンビニエンスストアが逆に人々のライフスタイルに影響を及ぼしている感もあります。

百均という業態に関しては、ライフスタイルというよりも、日本の経済環境に合わせて開発された業態と言えるかも知れません。

現在、日本は長らくデフレの状態にあります。戦後の高度成長から東京オリンピック、大阪万博を経て世界第二位のGDPをたたき出すようになるまではインフレの時代でした。(2011年、日本は中国にその座を譲り世界第三位となりました。)
その頃はダイエーをはじめとして、インフレを味方にし、主婦と一緒に戦う姿勢を示したスーパーマーケットが日本中で展開されていきました。

しかし、バブルが崩壊し株価や住宅価格が低迷し始めてからは物価そのものも一時のインフレ状態ではなくなりました。

そのような時に誕生したのが百均という業態です。今でこそ単独のショップとして日の目を見ていますが、もともとはスーパーなどの催事として店頭でワゴンセールとして細々と開催されていたものです。

やがて、インフレが収束し、中国が世界の工場となり安価な生活雑貨が輸入できるようになると、100円で販売できる商品が爆発的に増えていきました。とてもスーパー店頭のワゴンには納まらなくなっていったのです。
それでももし経済環境が変化し、インフレになれば100円で購入できる商品には限りが出てきてしまい、人々の関心は離れていったかも知れませんが、デフレ基調は相変わらず続きワンコインで買える商品はますます充実していきました。

百均には100円でこんなものも買えるのか、こんなものまで買えるのかという驚きがありましたから、お客の満足度も高く、業績は右肩上がりを続けていったのです。

それを支えたのは本部の商品開発力もあったでしょうが、外部的要因としてはデフレの進行、所得の伸び悩み、安価で高品質な商品を提供する中国の存在などが大きかったのです。

こうした時代に即応した素早い業態の開発がフランチャイズの真骨頂と言えるかも知れませんが、一方で変化に合わせるだけだと、時代のあだばなとなってしまう危険性も孕んでいるとも言えるでしょう。
コンビニも百均も人々の意識や経済環境が違っていたらあだ花的になっていた可能性もあります。なぜなら変化は毎日起きているからです。
しかしそうならなかったのは、時代の変化を感じ取り、変化の先を的確に予言し、成功を信じやり抜いた本部本部経営者の信念がそこにあったからではないでしょうか。

有名企業をはじめとする160以上のFC加盟募集情報を掲載しています。あなたの気になるフランチャイズ(FC)の加盟募集情報の比較や、資料請求(無料)、説明会への参加申込みを行うことができます。

フランチャイズ(FC)募集情報を探す