のれん分け制度
(ノレンワケセイド)
一定の資格を満たす社員に本部の直営店を譲渡したりする形で、フランチャイズ契約を結んだ上で、経営を委託する制度です。わが国に古くからあるのれん分けの感覚に近いため、この名称で呼ばれることが多いのでしょう。
この制度で有名なのは「カレーショップFSココイチ」を展開する(株)壱番屋のブルームシステムです。 現在では一般からの加盟募集は行わず、全て社員独立という形で店舗展開を進めています。
他にも居酒屋などの外食産業ではこのようなのれん分け制度が多く採用されています。 代表的なチェーンに「マクドナルド」「庄や」「ワタミ」などがあります。
長所として、将来は独立できるんだよという夢を与えることで社員のモチベーションを高めることができたり、或いは、有能な社員ほど、外へ行って独立しやがてはライバルとなってしまうかもしれないので、その流出を未然に防ぐという意味合いもあったりします。
フランチャイズには潜在的なトラブル要因が多いものですが、元々おなじ会社で働いていた社員であればそれらのトラブルを事前にふせぐことができることが期待されています。 同じ釜の飯を食った者同士と言うこともあり直営に近い運用が可能なので、本部の意志が通りやすいことなども利点の一つとして考えられます。
契約社会的なドライな感覚のフランチャイズと比べ、のれん分け制度はいかにも日本的なのではないでしょうか。 独立まで何十年という「奉公」のイメージがありますが、実際には早い人は3~4年で独立しオーナーになれるチェーンもあるようです。
2010年になって、新たにサンドイッチチェーンのサブウェイものれん分け制度の運用を始めたと発表しました。
類義語として、既存店引継ぎ制度があります。
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