大阪府河内長野市のWAKABA 今西オーナー
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ちょっと田舎に商機あり!? 元2代目経営者が独立に選んだ、新世代の買取店舗ビジネス

アパレル製造の2代目社長から一転、飲食店の社員として新たな人生を歩んだ今西オーナー。そんな彼が独立し、買取店のフランチャイズ「WAKABA」に加盟したのは2018年9月のこと。なぜ彼が未経験の領域である買取店を選んだのか。そして数ある買取FCの中でもWAKABAを選んだ理由を語ります。

アパレル製造会社で2代目経営者として活躍

親のアパレル製造会社を引き継ぐも、アパレル業界の将来に厳しさを感じていた今西オーナー
親のアパレル製造会社を引き継ぐも、アパレル業界の将来に厳しさを感じていた今西オーナー

「実家のアパレル製造の経営に携わっていたので、経営していくのが大変ということは理解しているつもりです。飲食店に勤務したこともあり、その経験を活かして独立しようと考えましたが、莫大な初期費用や廃業率の高さを考えると、ギャンブル性が高いところがありますよね」(今西オーナー)

そういった思いから買取店のフランチャイズ「WAKABA」に加盟し、2018年11月9日に大阪府河内長野市(かわちながのし)でWAKABAを開業した今西オーナー。

「もともと服が好きで大学卒業後はアパレルのメーカーに就職したんです。でも、人手が足りないということで親が経営する、アパレルの製造を請け負う会社に転職しました。2年ほど経ったころに親が引退するということで代表取締役になったんです」(今西オーナー)

当時は今ほどアパレル業界が厳しい時代ではなかったものの、少しずつ状況も変わっていったという今西オーナー。それが経営にも少なからず影響していたと振り返ります。

「大量生産は今も昔も変わらずありますが、当時はブランド産の商品を小さいロットで作れる工場はそこまでなくて。でも、次第に海外でもどこでも作れるようになって価格競争が激化したんです。あとは、8年近くずっとアパレル関係に従事していたので、なにか違う仕事がしてみたいな、と。いい機会だったので経営権を身内に譲り、今から2年ほど前にイタリアンレストランに転職しました」(今西オーナー)

アパレル製造を請け負う会社の経営者から一転、飲食店の社員として一からスタートをきることに。実は飲食店に転職したのは独立を見越してのことでもありました。

「食べるのが好きなので、将来的には一人でカフェでも経営したいな、と。でも、実際に飲食業界に身を置いたら、そう簡単ではないことが分かりました。朝8時に出勤して家に帰るのが23時とか24時で、休みは週に1日だけ。体力的にしんどいだけでなく、辞めていった先輩たちが独立して飲食店を開いても、ほとんどが失敗したという話も耳に入ってきて……。初期投資がかなりかかる割には失敗する確率も非常に高く、ギャンブル性が高いな、と」(今西オーナー)

未経験でも独立できるフランチャイズで検討

イタリアンレストランで働いていた経験があったため、当初はカフェでの開業を考えていた
イタリアンレストランで働いていた経験があったため、当初はカフェでの開業を考えていた

飲食業界の厳しい現実を目の当たりにしたことで、今後のキャリアを見つめ直した今西オーナー。そこで選択肢に挙がったのが、フランチャイズを利用した独立です。経営者としてのキャリアを持ちながらも、この判断に至ったのは彼なりの考えがありました。

「そもそも、雇われの身で働くのは性に合いませんでした。とはいえ、独立しても軌道に乗らせるのは簡単ではない。経営者としての立場も経験しているからこそ、そう甘いものではないことは実感していました。そこで、本部からノウハウを享受でき、未経験の業界でも独立を目指せるフランチャイズに舵を切りなおしたんです」(今西オーナー)

そうして、フランチャイズを利用した独立を検討しはじめた今西オーナー。資料請求をしたりフランチャイズの展示会に足を運んだりと、情報収集をはじめた当初は飲食業を含めてさまざまな業種で検討したと振り返ります。

「条件としては、初期投資が700万円以内で、一人でも運営できる事業であること。せっかく飲食店で2年ほど働いた経験があったので、ムダにするのももったいないと思い、クレープ店での独立も検討しました。初期投資も低いのでリスクもそこまでないと思ったんですが、フランチャイズじゃなくても自分でできるような気がして……。しかも、加盟したところで、結局は飲食店なので、勝ち残るのは簡単ではないと思ったんです。結構悩みましたが、最終的には選択肢から外れました」(今西オーナー)

さらに、「今後の需要」を考えて訪問介護も選択肢に挙がったという今西オーナー。しかし、これもある理由で断念することになるのです。

「大阪府は全国でも整骨院が一番多いと言われていて、なかには訪問介護をしている整骨院もあるんです。それが本格的に広まったら競合が増えすぎるので戦っていくのは厳しいじゃないですか。しかも、これまでも介護ビジネスは国の制度が3年に一度改正されるたびに翻弄されてきてる。これからも制度改正が行われることは確実なので、そのたびに翻弄されるのはきついな、と」(今西オーナー)

これからの市場拡大が期待できる買取ビジネスで独立

大阪府河内長野市でWAKABAを開業した今西オーナーの店内写真
大阪府河内長野市でWAKABAを開業した今西オーナーの店内写真

比較検討をしながら取捨選択していった彼が、最終的に加盟したのが買取ビジネスです。いったい、どういった理由で絞っていったのでしょうか。

「まずは需要です。自分自身、買取店に足を運んだことは一度もありませんでしたし、周りの人に聞いてみても、同じく行ったことはない、と。でも、家の中を探したらいらないものっていっぱい出てくるじゃないですか。そういう人も気軽に利用しだしたら必然的に需要が増えますからね」(今西オーナー)

個人の感覚だけでなく、環境省の調査でも、リユース市場は拡大を続けているという結果が出ています。国内で回収されたリユース品のすべてが国内で消費されるわけではなく、海外に輸出され、リユースされるケースも珍しくありません。また、不用品のすべてが市場に流通しているわけではないことからも、潜在的なニーズがまだまだあるのです。

それらの市場性を見越し、およそ10社の買取系フランチャイズチェーンから検討したという今西オーナー。しかし、実際に説明会に足を運んだのは4社だけだったといいます。

「規模の小さいところと、大阪で直接話を聞けない本部は不安だな、と。というのも、未経験で加盟するのに、説明会すら大阪で開催してくれないとなれば、加盟してからも来てくれないんじゃないかと思ったら、一人でやっていけるか不安だったんですよね……」(今西オーナー)

規模の小さいチェーンなどは開業資金が低いなどのメリットはあるものの、開業後のことを考えて選択肢から外していったといいます。そして、4社から「WAKABA」に加盟を決めたのは、特徴の一つでもある店内デザインが大きな理由でした。

「WAKABAが最初の段階で具体的に提案してくれたり対応が丁寧だったりというのもありますが、あとは店内のデザインですね。ほかの3社はギラギラとしたデザインで、お客さんも入りづらいんじゃないかな、と。あくまでもイメージですが、気軽に行くというよりは水商売のお姉さんがバッグを持っていくって感じがしました。一方のWAKABAは緑を基調とする落ち着いた店内デザインなので、いままで買取店を利用したことのない層にも親しみを持ってもらえ、来店の動機につながる。それが、他社と差別化できるポイントだと感じました」(今西オーナー)

買取店を利用したことのない人にも親しみやすい「WAKABA」

本部の充実のサポートで、未経験でも問題なく運営が可能
本部の充実のサポートで、未経験でも問題なく運営が可能

フランチャイズ展開をスタートさせてから、わずか1年で60もの加盟が決定しているWAKABA。そういった勢いにも魅力を感じた今西オーナーですが、さらに加盟を後押しする理由がありました。それは、固定費を抑えて運営できる点です。WAKABAでは、本部の徹底したマーケティングにより、二等立地でも十分な集客が可能なのです。

とはいえ、現在店舗を構える三日市の立地を勧められた今西オーナーは、最寄り駅の乗降率が低いと知っていただけに、少なからず不安な気持ちはあったといいます。

「大阪のはずれのほうにある駅なので、この物件を紹介されたときは驚きましたね。心斎橋のような、一つの通りに競合の買取店が100店舗近くある繁華街よりも、ちょっと田舎で地域密着できるような場所のほうがいいといわれて。実際、見学のときに、ショッピングセンターや路面店など色んなパターンの店舗を本部の方と一緒に回って、立地条件が近い店舗のお客さんの入りや、売上などを説明してもらっていたので納得しました。ここは7坪のお店なんですけど、約700万円ほどで開業できました」

念入りな準備を重ねてオープン。実際にオープンしてみて、他社とは一線を画す店舗デザインが、これまで買取店に足を運んだことのなかった層の需要を獲得できると実感しています。

「スーパーのレジの目の前にあるので、看板を見てそれまで買取店に足を運んだことのないような層にもご来店いただいてます。みなさん恐る恐るご来店いただく感じなんですけど、そういう方がたくさんいらっしゃるということがわかったので、ある意味良かったなって思いますね」(今西オーナー)

買取は未知の業界ですが、本部のサポートが充実しているため、問題なく運営できているとも語ります。

「開業してから2週間はSVが常駐してくれるので、それでやり方を覚えました。その後も、査定についてわからなかったり質問があったりすれば、いつでも本部と連絡がとれるので、一つひとつ覚えていけます。リサイクル業は幅広い商品を扱うから覚えることがたくさんあるけど、勉強のしがいがありますし、日々、新しいこと・ものに触れられるので、経営していて純粋におもしろいですね」(今西オーナー)

まだまだオープンしてわずかとはいえ、今後は多店舗展開も見据えているという今西オーナー。来店者は年配の方が多いため、他の店舗でおこなっているようなWeb中心の集客ではなく、折込チラシや新聞を活用するなど、エリアに合わせた集客をする予定です。買取店に馴染みのない層を発掘することで、店舗を軌道に乗せていきます。


ちょっと田舎に商機あり!? 元2代目経営者が独立に選んだ、新世代の買取店舗ビジネス(2019.2.10公開)
※掲載情報は取材当時のものです。



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