開発部
（カイハツブ）

「店舗開発部」「店舗企画部」と呼ぶところもあるようです。 ご存じない方は何を「開発」するんだろうと思われる方もいると思います。 「加盟店」を開発するのです。

フランチャイズ本部にとって、加盟店を増やしていくことは至上命題です。 どんなに優れたノウハウを作り上げても加盟店が増えなければ、それを具現化し、収益をあげていくことはできないのです。 ひとたびフランチャイズ展開を始めたら、もう拡大しかありません。 停滞は許されないのです。 そのため本部の中にあって開発部は独立した部署として重要な役割を担っているので、開発に配置される人間はFC本部の命運を左右すると同時に、時として問題を起こすこともあります。 それは強引な勧誘です。

能力的にも資金的にも凡そFCでの独立は不可能と思えるような人間でも独立させてしまいます。 その結果はご想像の通りです。 数年後には閉店の憂き目を見ることになるでしょうし、長い目で見れば本部自身をも社会的批判の場に引きずり出すことにもなります。

このようなことが起こる原因の一つに、本部が拡大を急ぐあまりに開発部への適正な人材の配置がなされていなかったことがあると思われます。 時としていわゆる外人部隊を使った加盟者獲得も行われているようです。 その時にまことしやかに囁かれるのが、加盟者一人獲得で一本（100万円）という数字です。 これではチェーンに適正な加盟者が集まるとは思えません。

最近いくつかのチェーンでは開発部を縮小し暴走に歯止めをかけようとする動きが見られます。審査をより厳しくすることで不幸な加盟をなくすように力を傾ける本部や、外部に加盟店を求めるのではなく社員独立制度を導入することで問題の芽を未然に摘んでしまおうとする本部も増えてきています。