【個人・法人別】開業検討者に調査!フランチャイズ選びでもっとも重視されるものは?
フランチャイズWEBリポートは、フランチャイズ・ショー2026の会場にて、開業検討中の来場者に「フランチャイズを選ぶなら何を一番重視しますか?」というアンケートを実施しました。
個人・法人の開業検討者がもっとも重視した要素とコメントをそれぞれ紹介します。
開業検討者への調査結果
2026年3月のフランチャイズ・ショー2026の来場者に取ったアンケートの集計結果です。
【個人の開業検討者】フランチャイズを選ぶなら何を一番重視しますか?
個人では「利益率・収益性」が約59票で最多。次いで「本部のサポート」が約36票、「初期費用の安さ」が約28票と続きました。
【法人の回答者】フランチャイズを選ぶなら何を一番重視しますか?
法人では「投資回収期間」が約55票で、ほかの項目を大きく引き離しています。
個人は「儲かるか」「失敗しにくいか」を見ており、法人は「何年で回収できるか」をシビアに見ている。そして個人・法人を問わず、本部のサポートや支援体制への関心が高い点も印象的でした。
次に、会場で集まった投票結果と来場者コメントをもとに、開業検討者のリアルをさらに詳しく紹介していきます。
個人の開業検討者は「儲かるかどうか」をまず見ている

【個人の開業検討者】フランチャイズを選ぶなら何を一番重視しますか?
個人向けアンケートで最多票を集めたのは「利益率・収益性」でした。
選んだ理由として

「やるなら儲からないといけないと思う」
「継続的な収益が欲しいので利益率が大事」
というようなコメントが挙げられました。
独立開業は、理想の働き方や夢の実現として語られることもあります。
ただ実際の開業検討者が重視しているのは、「開業後にしっかり利益を残せるか。単発ではなく、継続して収益を出せるか」という面でした。
一方で、その背景には不安もあるようです。

「人件費が不安。収益性だけでなく人件費がどれくらいかかるビジネスなのかも注目している」
「安定が欲しいので収益性を重視した」
「開業にはまだ不安があるので、利益率がいいと安心できる」
といったコメントも寄せられました。単純に高収益を求めているというより、赤字にならず続けられるかといった声が目立ちます。
初期費用のハードルは、やはり大きい

初期費用の安さを重視する声も3番目に多かったのもポイントです。

「そもそもお金がないので、初期費用の安さを重視した」
「開業資金が50万円しかない。安く始められるビジネスでいいものがないか探している」
フランチャイズはゼロからの独立より始めやすいイメージを持たれがちですが、実際には加盟金・保証金・設備費・内装費・運転資金など、まとまった初期費用が必要になるケースも少なくありません。
会場でも、興味のある業態があっても自己資金の範囲で始められるかどうかが、大きな判断材料になっていました。
未経験だからこそ「本部サポート」を見ている

個人向けアンケートで2番目に選ばれていたのが、本部のサポートです。

「飲食をやりたいけど、うまくいくかどうか本部によると思うので、どんな本部サポートが得られるかを重視した」
「自分の興味のある業界でのノウハウがないので、本部を頼りたい」
未経験業種に参入したい人にとって、フランチャイズ本部は単なるブランド提供元ではありません。研修、立ち上げ支援、運営指導、トラブル対応まで含めて、どこまで伴走してくれるかが重要な判断軸です。
とくに印象に残ったのが、このコメントです。

「一見窮屈に見える本部のルールが、加盟店を守っている面もあると思う。経験がなくて、業界のことがわからないまま自由にやるのも危ない。一部の加盟店の評判が悪くなって、チェーン店全体の評判も悪くなっていることも多い」
フランチャイズのルールは自由度の低さとして語られがちです。ただ、現場ではむしろ「失敗を防ぐ仕組み」として前向きに受け止める来場者もいました。経験のない分野に踏み出す人ほど、自由さより再現性を求めている、そう感じた場面でした。
ブランド力は「知名度」ではなく「集客力」として見られている

ブランド力・知名度を重視する声も一定数ありました。

「ブランドが良いなら利益率もいいだろうと思った」
「フランチャイズは有名が一番。集客力が期待できる」
ブランド力は見栄や安心感ではなく、開業直後の集客を支える力として評価されています。新規開業では最初に顧客を集められるかどうかが大きな壁。知名度のあるブランドは開業直後の不安を和らげる要素になっているようでした。
一方、自由度・働き方を最優先に挙げる人は多くありませんでした。まず利益・安定性・支援体制を確保してから、という順番で考えている個人開業検討者が多い結果となりました。
法人の開業検討者は「何年で投資を回収できるか」をシビアに見ている

続いて、法人の開業検討者の方のアンケートとコメントを紹介します。
【法人の回答者】フランチャイズを選ぶなら何を一番重視しますか?
法人の開業検討者向けアンケートで圧倒的に多かったのが、投資回収期間でした。

「投資回収期間がもっとも重要。5年から7年で回収したい」
「トレンドの移り変わりが早いから、なるべく早く回収したい」
個人の方は「自分の仕事として」加盟を考えるのに対し、法人は「投資案件」として判断します。魅力的な業態かどうかより先に、どれくらいの期間で資本を回収できるかが最初の評価ポイントになっているようです。
近年は消費トレンドの移り変わりも早く、人件費・物件費の上昇も続いています。そうした環境で法人が回収期間を最重要視していると考えられます。
採用・人材確保は、法人にとって大きな壁

採用・人材確保も無視できないテーマでした。

「いまは採用できない時代。採用できそうなビジネスなのかは気にしている」
「事業として考えるなら、人件費が課題になる。人件費をどう抑えるか、少ない人件費で回せるかが重要」
「採用・教育は難しいので、そういったノウハウを持った本部に相談したい」
店舗ビジネスでは、人が採れるかどうかがそのまま事業成立に直結します。収益モデルが優れていても、現場を回す人材が集まらなければ成立しません。
会場でも、人材不足や人件費の高騰を前提に業態を検討している法人が多く、そこから無人化・省人化しやすい業態への関心にもつながっているようでした。
法人も、本部の支援体制を重視している

法人向けアンケートでも、本部の支援体制を重要視する方は少なくありませんでした。

「未経験業種をやる場合にどのようなサポートがあるかは気になる」
「教育をサポートしてもらいたいので、本部サポートをもっとも重視している」
個人の方は「教えてもらえるか」という観点で本部を見ているのに対し、法人は「組んで大丈夫な相手か」という観点で見ています。
そのため、「本部がなくならないか不安」 「本部が厳しいところだと大変なのでどんな本部なのかを知っておきたい」という声も挙がりました。
支援の厚さだけでなく、本部そのものの継続性や経営の安定感まで含めて見極めようとしている、そういった姿勢が伝わってきます。
「小さいなら自由がきく」という声もあり、支援の手厚さと運営の柔軟さのバランスは、法人にとっても悩みどころのようです。
既存事業とのシナジーを狙う企業もあれば、逆を狙う企業もある

法人コメントのなかで目を引いたのが、既存事業とのシナジーに対する考え方は一様ではなかったことです。
「シナジーがありながらも、これまでの経験や事業を活かせる新しいビジネスモデルを求めている」といった既存の顧客基盤や運営ノウハウを活かせる加盟先を探しているケースがある一方で、
「逆に本業と離れたところをやりたい。リスク回避」という声もありました。
既存事業との相乗効果を狙う考え方と、本業依存を減らすために異業種へ分散する考え方の両方を確認することができました。
物件不足と、新しいビジネスモデルへの関心
そのほかには、 「物件がないので苦労しそう」 「新しいビジネスモデル・聞いたことがない・面白いモデルを知りたい」 といった声もありました。
法人にとってフランチャイズの検討は、「儲かりそうかどうか」だけで終わりません。物件を確保できるか、人を採用できるか、自社のポートフォリオにどう位置づけるか。そのなかで、従来型の業態だけでなく、新規性があり省人化しやすく、市場の変化に対応しやすいモデルへの関心も高まっているようでした。
会場アンケートで見えてきたこと
個人と法人で重視するポイントは違っていても、どちらもかなり現実的な目線でフランチャイズを見ています。
個人は、まず利益が出るか、初期費用を負担できるか、未経験でも運営できるかを見ています。法人は、何年で回収できるか、人材を確保できるか、本部を信頼できるかをシビアに検討しています。
両者に共通していたのは、本部に求めるものが単なるブランド名や知名度ではない、という点でした。「儲かる仕組みを、継続できる形で提供してくれるか」。会場全体を通じて感じられたのは、そういう視点です。
フランチャイズ・ショーは加盟店募集の場であると同時に、開業検討者や新規事業担当者の本音が見える場でもありました。

