博多かわ屋 水道橋店/久保オーナー
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店舗運営のプロが独立!「博多かわ屋」の元社員がFC1号店として目指すこと

2018年11月にオープンした「博多かわ屋 水道橋店」。オーナーの久保氏は、「博多かわ屋」をFC展開する企業の親会社「ジェイグループホールディングス」で17年以上勤務していた人物です。ある人のひと言をきっかけに、悩み続けていた独立を決意。オリジナル事業の大変さを知る彼が「博多かわ屋」のフランチャイズに加盟した理由を語ります。

独立する気が薄れるほど充実していた会社員時代

博多かわ屋のFC1号店として独立した久保オーナー

「どうして君はこんなところで、こんなことをしているんだ——」

2018年11月に「博多かわ屋 水道橋店」をオープンさせた久保範明(のりあき)オーナー。会社員時代のある日、勤務していた店舗でお客さんからいわれたこのひと言が独立の決め手になったのです。

「独立志向はずっとあったんですが、会社員として働いているうちにその気持ちもだんだん薄れていって……。でも、何度か店舗に足を運んでいただいているお客さんから『君みたいな目をした人間は、こんなところにいてはいけない。もっと輝ける場所があるはずだ。もっと周りの人を幸せにできるはずだから、もう一歩踏み出していろんな経験をしてごらん』って言われて。これを機に一念発起し、独立することにしたんです」(久保オーナー)

久保オーナーは、株式会社ジェイグループホールディングスで17年近く働いていた経歴を持つ人物。株式会社ジェイグループホールディングスは、「博多かわ屋」をフランチャイズ展開する株式会社かわ屋インターナショナルの親会社です。

そんな彼がジェイグループホールディングスに入社したのは、今からさかのぼること17年以上前。ジェイグループホールディングスがたまたま出展していた合同企業説明会に参加したことがきっかけでした。

「なんとなくおもしろそうだなと思って話を聞いたら、『うちの会社は社長を筆頭にスーパースターみたいな人材がたくさんいる』と言っていて。『どんな人がいるんだろう。自分もスーパースターになりたい』って思ってすごい興味を持ったんですよね。それまで飲食の経験が一切なかったので、どういう世界なのか知りたくて入社しました」(久保オーナー)

今でこそ、「博多かわ屋」をはじめさまざまな業態で事業を展開するジェイグループホールディングスですが、当時は創業からまもなく拡大期真っ只中の段階。入社から間を空けずに裁量の大きい仕事を任されるようになるのです。

「当時は出店ラッシュだったこともあり、入社から1年半くらいで店長を、その2〜3年後には複数店舗の責任者に抜てきされました。個店経営主義の会社で、集客からマネジメント、メニュー戦略などの権限はすべて店長が持っていたんです。なのでオーナーに必要な店舗の運営方法みたいなことはすべて学べました。本当にスーパースターみたいな人ばかりで、先輩たちのようになりたいって一心で仕事に没頭してました」(久保オーナー)

独立したいという心を再燃させた、衝撃のひと言

居酒屋を中心にレストランやカフェ、スイーツなど幅広い業態を展開しているジェイグループホールディングスで店舗の立ち上げや運営を学んできた久保オーナー

多いときで6〜7店舗の責任者を任されることもあったという久保オーナー。入社当時から独立志向はあったものの、このときにはその思いが少しずつ薄れていったといいます。

「最初は本社のある名古屋で働いていたんですが、転勤で大阪営業部に行ったり静岡で立ち上げを任せてもらったり。会社の拡大とともに貴重な経験をさせてもらえて、『このまま会社員として働いて、もっともっと大きな仕事をしたい』って思うようになりました。負けず嫌いなので、結果を残したくなったんです」(久保オーナー)

そんな彼に転機が訪れたのは2018年の夏。それは、店舗責任者として働いていた店舗での出来事でした。

「あるお客さまとの話の流れで『どうして君はこんなところで、こんなことをしているんだ』って言われて。最初は『何を言ってるんだろう(笑)』くらいに思ってたんですが、いろいろ話を聞くとその方の自由な生き方がかっこいいなって少しずつ惹きつけられていったんです。第一線を退いた経営者だと言っていたので帰り際に名刺をもらったら、大きな会社の会長をしている方でした」(久保オーナー)

居酒屋でありがちな酔っ払いのたわごととも取れるひと言ですが、かねて独立への思いを抱いていた久保オーナーにとっては、人生を180度変えるきっかけになったのです。

「帰り際に『気にしないでくれ、ごめんな』と言われたんですが、独立への思いが薄れていたとはいえ、心の奥底にはずっとあったのでズドーンと響いたんですよね。一歩踏み出す勇気がなかっただけだったので、ズバっと言われたことで刺さっちゃいました。自宅に帰ってからも気になってしょうがなくて(笑)。次の日にはもう独立を決意し、奥さんに『会社を辞めようと思う』と伝えました」(久保オーナー)

社長から勧められた「博多かわ屋」のフランチャイズ

分厚く巻き付けられた鳥皮を、焼き・タレ付け・寝かしの工程で6日間繰り返すことにより、外はカリっと、中はモチっとした食感に仕上げる「博多かわ屋」のかわ焼き

ひょんなことから、長年思いとして眠らせていた独立へと舵を切った久保オーナー。「独立」することは決まったものの、この時点で何をしたいか、何をすべきかまったく決まっていなかったといいます。

「17年近く飲食の世界にいたので、漠然と『飲食店をやるんだろうな』っていうのはありました。でも、営業部だったので調理をしていたわけでもなければ、調理のできる誰かを誘って独立をするつもりもなくて。どういう方向性の店舗にしたいかっていうのも決まってなかったので、オリジナルのお店で独立する自信はありませんでした……」(久保オーナー)

そんなときに選択肢として挙がったのが、「博多かわ屋」へのフランチャイズ加盟だったのです。

「社長に退職のあいさつに行った際、『これからジェイグループホールディングスでフランチャイズ展開していく博多かわ屋に加盟したらどうか』って言われて。オリジナルでやっても、お金をかけて宣伝しないと集客できないですし、そういう点でフランチャイズならいいかと思いました。本当にやりたいことなのかっていう迷いはあったんですが、博多かわ屋は今まで食べたことのない感じのかわ焼という印象でした」(久保オーナー)

そして何より、17年近く働いた会社が展開するフランチャイズだったことが大きな決め手となって加盟を決意。その思いを、久保オーナーはこう話してくれました。

「ずっと一緒に働いてきた会社なので、そういった点では信頼関係も築けてますし、なにより安心感がありますよね。なので、ほかのフランチャイズは一切検討せず、博多かわ屋に加盟することにしました。ジェイグループホールディングスが本格的にフランチャイズ展開をするのは初めてなので自分が第一号なんですよ」(久保オーナー)

「博多かわ屋」のフランチャイズ1号店としてオープン

地元、名古屋を飛び出し東京・水道橋で、博多かわ屋のFC1号店をオープン

かくして、前職の会社が展開する「博多かわ屋」で独立することになった久保オーナー。当時は、地元でもある名古屋で物件を探していた彼でしたが、どうしてか、東京・水道橋でオープンする運びとなるのです。

「名古屋でいい物件が見つからないタイミングで、ジェイグループホールディングスのほうから『東京にいい物件がある』と声をかけてもらいました。とはいえ、妻も子どももいるので聞いてみたら、全員『パパだけ東京に行って頑張って』と(笑)。離れ離れになるのは確かに寂しいですけど、むしろ肩の荷が下りたというか、楽に考えられるようになりましたね」(久保オーナー)

そうして2018年11月30日に41席からなる「博多かわ屋 水道橋店」をオープン。開業資金としては2000万円ほどで、かわ屋としては、東京都内で7店舗目となるお店です。

「まだオープンして間もないですが、特に広告戦略を頑張っているわけでもないのに、目的店として来てくれるお客さんがいっぱいいます。これがオリジナルの焼鳥店だったら、絶対にここまでお客さんは来ないですね。日々『博多かわ屋』のパワーを感じています」(久保オーナー)

久保オーナーのいう通り、フランチャイズで独立することの魅力のひとつはネームバリュー。フランチャイズであれば、ある程度は認知されているところからスタートできるので、オリジナルのお店で独立するよりも早く軌道に乗せられるのです。

「フランチャイズなので一定のルールに沿って運営していく必要はありますが、会社員時代に店舗責任者をしていた際は、原価率を計算してメニューなども考えていたので、そういう手間がないのはありがたいですね。そうなるとオリジナリティを出しづらいとも考えがちですが、接客や店の雰囲気づくりなど人間の部分では違いを出せますからね。今後、加盟を希望する方に対して模範となるお店を作れたらいいなって思います」(久保オーナー)

まだまだスタートしたばかりの久保オーナーですが、今後は社員を増やして1年につき1店舗ずつ開業することを目標としています。かわ屋の商品力はもちろん、これまで培って来た本部との信頼関係を武器に必ず達成してくれることでしょう。


店舗運営のプロが独立!「博多かわ屋」の元社員がFC1号店として目指すこと(2019.5.19公開)
※掲載情報は取材当時のものです。



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