【男女年代別・独立意識調査】2022年最新の独立開業に関する意識を調査
フランチャイズWEBリポートでは、2022年1月、全国20代から50代の男女2206人を対象に独立開業の関心度に関する質問を行ない、そのうち、独立予定・独立に関心があると回答した527人を対象に詳しい調査を実施しました。
新型コロナウイルスの流行の長期化で、働き方が大きく変化を続ける中、人々の働き方の意識はどのように変化しているのでしょうか。
男女年代別の独立意識調査でわかったこと
男女2206人への『独立に関する意識調査』の結果、全体の約4割が「独立に関心がある」と回答。「独立予定」に関しては男女ともに20代・30代が多く、「既に独立している」という回答は男性は年代が上がるにつれて増え、女性は年代が上がるにつれて下がるという結果になりました。
独立を検討する理由については、男女共に全年代共通で「収入を増やしたい」が多くの回答を集めた一方で、独立を検討する人が不安に感じていることは、「事業の継続性」や「安定した収入を得られるかどうか」という点でした。
調査概要と回答者の属性
独立に関する意識調査の概要
調査方法:ネットリサーチでのアンケート調査
調査対象:2206人
調査実施日:2022.1.14〜2022.1.26
発表日:2022.02.15
全国20代から50代の男女2206人に対して【独立への関心】について伺った質問では、独立済みと回答した人を含め、コロナ禍という特殊な期間ではあるものの40.9%が独立に関心を持っているということがわかりました。
さらに同結果を男女年代別で比較したところ、男性については全年代で「独立に関心がある」という回答の割合に大きな変化が見られない一方で、「既に独立済み」という回答は20代の8%に対し、50代では17.3%と、年代が高くなるにつれて増加傾向にあることがわかりました。
女性については、男性と異なり年代が高くなるにつれて、「独立に関心がある」という回答割合が減少傾向にあり、「既に独立済み」という回答も少なくなっていることがわかりました。一方で、20代においては男性よりも女性の方が、僅かながら独立への関心が強いこともわかりました。
ここからは、「独立予定」「独立に関心がある」と回答した20代〜50代の男女527人を対象に調査を行なった結果をご紹介していきます。
独立に関心があると回答した人の属性
独立を検討している・関心があると回答した男女527人の属性は以下の通りです。
年代別の割合は、20代26%、30代27.5%、40代26.6%、50代19.9%。男女比率は男性71.5%、女性28.5%です。それぞれの年収・職業については下記をご覧ください。
独立検討者への調査
独立できるようなスキルが身についていると思いますか?
独立検討者に【独立できるようなスキルが身についていると思いますか】と質問した結果では、「そう思う」が28.1%、「どちらかといえばそう思う」が37.3%と、独立検討者の約65%がスキルが身についていることを感じていると回答しています。
独立予定である理由・独立に関心を持っている理由
【独立を検討している/独立に関心がある理由】についての質問では、40代女性を除く全年代で「収入を増やしたい」が一番の理由として回答されました。40代女性に限っては、「未経験ジャンルに挑戦したい」が最も多い結果となりました。
独立を考えている業種は決めていますか?
【独立する業種は決めていますか?】という質問では、75%と多くが「業種を決めている」という回答でした。
独立を考えている業種
男女年代別で検討中の業種を比較したところ、男性の場合「小売」「飲食」「IT・通信」が全年代で多くの回答を集めました。女性の場合も「小売」「飲食」は人気を集めましたが、「IT・通信」の回答は男性と比較すると比較的回答数は少ない結果となりました。
また、飲食と回答した人の特徴として、コロナ禍で市場の拡大を続ける「テイクアウト・デリバリー」を含む中食業態を検討しているという方を多く見受けました。
・農家
・不動産仲介業
・古着屋
・障害者福祉事業
ほか
現在独立を検討中の業種を選択した理由
【現在考えている業種に関心を持っている理由】については、男女ともに「挑戦してみたい業種だから」という未経験業種への挑戦を意図する回答が多く選ばれる結果となりました。次点ではこちらも全年代を通じて「技術やノウハウ・スキルがある」という回答が目立ちました。
独立の資金はどのように考えていますか?
【独立の資金はどのように考えていますか】という質問では、「融資(借り入れ)を予定」という回答は、男女ともに若年層に多く、年代があがるにつれて減少傾向にあることがわかりました。一方の「金額によっては融資を検討」については一部変動はあるものの、男女の全年代で大きな変化は見られませんでした。
独立に関して不安に感じていること
【独立に関して不安に感じていること】の質問では、男女の全年代で「事業の継続性」という安定した収入を見込めるのかに多くの回答が集まりました。
また「不安は特にない」という回答にも同様に多くの回答が集まり、多いのではと予想された「コロナの影響」については、一定の回答はあったものの、割合としては非常に少ない結果となりました。
コロナ禍による独立意識の変化
【独立の予定にコロナは影響していますか】という質問では、男女の全年代で「影響なし」が最も多い結果となり、男性については全年代で約7割が、コロナ禍でも独立開業の検討を引き続き行なっていることがわかりました。
加えてコロナ禍で「独立への思いが増した」「独立を検討し始めた」という回答も一定数を集め、コロナ禍をきっかけに独立に意欲的な人が増えていることがわかりました。
独立に向けて現在取り組んでいること
【独立のために現在取り組んでいること】についての質問では、男性の場合年代別の結果に大きな差はなく、各回答それぞれ均等に票を集める結果となりました。
女性については、年代別で回答が大きく異なり、年代が上がるにつれて「情報収集」の回答が増加する一方、「資金調達」については、年代があがるにつれて回答が少なくなっていました。
また「独立に関心がある」程度の人であっても回答者の多くが独立に向けて様々なことに取り組んでいることを回答し、「取り組んでいることは特にない」という選択肢は、少ない回答数となりました。
調査を終えて…
さて独立の意識を調査した今回のアンケート、いかがでしたでしょうか?
男女・年代別と結果を8個に分けたことで結果が大きく分かれた質問もありましたね。
特に女性の回答が年代で大きな差がでることが多く、「独立に関心はありますか?」と聞いた質問では20代〜50代で約30%以上「関心がない」とした人に差がでるほど。
さらに、個人的には【独立の資金】についてを聞いた質問で、女性の方が「融資予定」「金額によっては融資予定」とした人の割合が圧倒的に少なくなることも驚きでした。どのような理由があるのでしょうか。
反対に、【独立に関して不安に感じていること】の回答では、男性女性問わずほぼ全世代で「事業を安定して継続していけるのか」という回答に票が集結しました。やはり独立を視野に入れている人の心配事といえば、どれだけ安定した収入を得続けられるか、安定して集客が行えるのか、ということということでしょう。
実際に「事業を継続させること」は起業を続けていく上で最も難しい点であり、長期スパンでの計画をしっかりと立てることが重要となります。まだ明確な独立ビジョンを持っていない場合などはフランチャイズでの開業も視野に入れることで「事業の継続性」という点をカバーしながら“経営者”として新たなチャレンジを行なうこともできます。
独立を検討している方は、是非フランチャイズでの開業も視野に入れてみてはいかがでしょうか。