試食で飲食FCを一気にチェック!フランチャイズ・ショー食べ歩きレポート〜展示会活用方法編〜
コロナ禍でも人気の高い飲食業で独立開業を目指すなら、リスクの低いフランチャイズも検討したいところですよね。
しかし、日本だけでも飲食チェーンは500以上あると言われており、自分好みのブランドを1つ1つ探すのは至難の業。また気になる飲食ブランドがあっても、近くに店舗がなく実際に料理・味が確かめられない、なんてこともありますよね。
そんなときは、数十から数百のフランチャイズチェーンが一堂に会するフランチャイズの展示会を活用すれば、自分にピッタリの味を効率よく見つけることができるはず!そこで今回は、FC業界で国内最大規模を誇る展示会「フランチャイズ・ショー2022」に、ウェブリポ編集部のメンバー宮原が潜入。仕事と称して、試食試飲ツアーを敢行してきたので、その様子をレポートしていきます♪
食べてみないと分からない魅力を発見!
今年も無事開催された、フランチャイズ・ショー2022。
39回目となる今回は、日本全国から170以上の団体や企業がパートナー募集のために参加し、3日間で延べ17,000人超を動員する大規模なイベントとなりました。
そんなフランチャイズ・ショー2022には、コロナの煽りを受けた飲食業界からも、およそ50以上のブランドがブースを出展。テイクアウト・デリバリーなどの中食(なかしょく)需要の増加や、アフターコロナが少しずつ見えてきたことも影響したのか、飲食エリアはとくに賑わっていました!
フランチャイズ・ショーでは、フランチャイズや代理店ビジネスなどについての相談ができるのはもちろんですが、じつは、試食ブースが非常に充実しているのも魅力のひとつ。もちろん、すべての飲食出展が試食を実施しているわけではありませんが、今回は事前に27ブースで試食が予定されていると聞いていたので、初参戦前にテンションがバク上がりでした。
それでは早速、ウェブリポ編集部・宮原によるフランチャイズ・ショーの食べ歩きツアーではなく、飲食ビジネスレポートいってみましょう!実際に味わったからこそわかる、ブランドの魅力をお伝えできれば幸いです。
※味の感想などはあくまで個人の感想なので、どうか生暖かい目でお付き合いください。
じつは生まれてはじめての展示会参戦・・・。ビジネスの展示会なので、スーツの方ばかりなのかと思ってましたが、ファミリーの来場者もいて、すごくカジュアルな雰囲気でした!
なんだか文化祭みたいで、最初は緊張してたけど、結果的にめちゃくちゃ楽しめました。
2年ぶりの復活!みんな大好きフードコート
まずは、フランチャイズ・ショー2022で2年ぶりの復活を遂げたフードコートへ足を運んでみましょう!フードコートでは、通常の出展ブースとは異なり、試食を兼ねて実際の料理を販売しています。
今回は、フードコートに出店していた2店舗をご紹介いたします。
即席店舗で本格料理を提供する「まこと屋」
はじめに訪れたのは、日本全国に出店しラーメン屋として不動の人気を獲得している「まこと屋」さん。フランチャイズ・ショーのための即席店でありながら、厨房内では大きな寸胴鍋や中華鍋が振られ、さながら実店舗のような熱気を感じます!
こちらでは、主力メニューである「牛じゃんラーメン」と「黄金チャーハン」を販売。筆者は初の牛じゃんラーメンでしたが、濃厚でコクがありながら脂っぽすぎないスープにドハマり!麺は少し九州風の細麺で、これがまたスープとよく絡みます。 まこと屋さんでは、このスープに並々ならぬこだわりがあるそう。なんと、セントラルキッチンではなく、各店舗で30kgもある牛骨を炊き出してスープを作っているそうです。そりゃおいしいわけだ・・・!
また、会場で500円で提供しているラーメンが、「名刺交換で一杯無料」ということもあり、お昼時を過ぎても長蛇の列ができていました。
もつ入りカレーを提供「レモホル酒場」
お次は、レモンサワーとホルモンが税込2,198円で60分間食べ飲み放題できる「レモホル酒場」。こちらでは「もつカレー」をいただきました。
お肉の旨みが溶け出した、どこか懐かしいカレールーはまさに王道の味付け!タマネギはちょうど良い具合にシャクシャクした食感が残っていて、いいアクセントになっています。結構ニンニクが利いていて少しだけピリッとした辛みがある、「こういうのが良い!」を直球で行くカレーでした。いっぱい飲んだあとの〆にもいいかも。
腹ごしらえをして、いざ食べ歩きの旅に出発!
さて、フードコートでの準備運動も終わったので(?)、この記事の目的でもある試食の食べ歩きスタートです!一体どんなブースで、どんな試食を提供しているのでしょうか。お腹空いてきた。
皮ごと食べられるバナナが話題「バナナの神様」
試食巡り、記念すべき1ブース目は、鮮やかな黄色が眩しい「バナナの神様」のブース。昨年脚光を浴び、日本では第3次バナナブームが到来しているともいわれています。そんな背景もあって、店舗やキッチンカーでバナナスイーツを提供している「バナナの神様」は、非常に注目度の高いブランドですよね。
ここでは、皮ごと食べられる国産の「神バナナ」を使った「神バナナスムージー」が試飲できました!鹿児島県南九州市で採れる名水百選にも選出された水と、追熟製法によって甘さの増したバナナを使ったバナナジュース。そのお味は...?
バナナの青臭さを一切感じさせない、優しい甘さが広がるバナナジュースは、牛乳のミルキーな味わいがとっても飲みやすくておいしい!カップ一杯といわず、ジョッキ一杯ごくごく飲みたいジュースでした。
バナナの神様のバナナジュースは、「アグレボ農法」と呼ばれる技術によって、美容効果の高いアミノ酸が増加しているそう。真空状態でスムージー化させることでビタミンなどの栄養素をほとんど逃がすことなくジュースにしているとのことなので、コロナ禍で伸びている健康需要にも応えられそうなメニューですね。
話題の大豆ミートで健康志向にアピール「世界を救うカレー家」
お次に立ち寄ったのは、株式会社ユニティジャパンさんの一面カレー色なブース。こちらのブースでは、10種の飲食ブランドを自由に組み合わせてゴーストレストランを開業できる、フランチャイズを展開しています。ゴーストレストランといえば、コロナの影響で近年一気に注目を集めた注目市場の1つですね。
フランチャイズ・ショー2022では、展開する10ブランドのなかから「世界を救うカレー家」の「代替ミート(大豆肉)」を使用したカレーの試食が用意されていました!「世界を救うカレー家」は、地球温暖化やSDGsが叫ばれる現代で、環境に配慮した食材の普及によって地球に優しい食文化を広めることを目標にした飲食ブランドとのこと。
肝心のお味ですが、スープのようにサラッとしていて、思っていたより優しい味。しかし、株式会社ユニティジャパンさんは「インド亭」というインドカレーのブランドも手がけられているだけあって、スパイシーで本格的にも感じました。 また、カレールーに入っていたたくさんの大豆ミートは食感がお肉にそっくり!カップ一杯のカレーでも十分な満足感を得られました。
こだわり素材で他とは違う鯛焼きを!「おめで鯛焼き本舗」
こちらは株式会社デルソーレさんの「おめで鯛焼き本舗」の鯛焼き! おめで鯛焼き本舗さんのたい焼きは、通常の鯛焼きよりも生地に多くの卵を加えるのが特徴とのこと。そのため、一般的な鯛焼きよりもモッチリ・ふんわりとした食感が楽しめるそうです!シンプルながら確かな味が人気で、創業からおよそ55年が経った現在も、全国のショッピング・センターなどに出店し愛されています。
基本のメニューは、北海道・十勝地方でとれる最上級の小豆を使用した「つぶあん」、牛乳たっぷりでトロトロの「カスタード」、“甘くない鯛焼き”こと「お好み鯛焼き」の3種を展開。試食でもこの3種類をそれぞれ味わえました!
こちらは「お好み鯛焼き」の調理風景。見たところ、具材は完全にお好み焼きですね!
私は、3種類の試食のなかから「お好み鯛焼き」をいただきましたが、もちっと生地のなかに、とろけるお好み焼き風の具がサンドされていて食感はすでにお好み焼き!なかにはベーコンが入っていて、一瞬だけ「お好み焼きにベーコン?」と驚きましたが、口いっぱいに広がるベーコンのスモーキーさとお好みソースの相性がバッチリ。
お好み鯛焼きのキャベツは国内の契約農場から仕入れているとのことで、味にも安全にも妥協しない、「おめで鯛焼き本舗」さんの本気を感じました・・・!
展示会場のなかで飲める超本格派コーヒー「珈琲館」
お次は珈琲館のブースへ!オーダーごとに豆を挽き丁寧に抽出する珈琲館のコーヒーは、「珈琲好きが選ぶおいしい喫茶店No.1(2021年9月 日本トレンドリサーチより)」にも選ばれたほど。
珈琲館さんのブースでは、積極的に試飲を案内されていたこともあって、ブースの近くにはカップを片手に立ち止まっている人がチラホラ。私も実際にそのコーヒーを味わうことができました。
ブースにはサイフォンが設置されており、熱々の淹れ立てコーヒーを味わえちゃいました!それにしても、ブース前のサイフォンがとってもオシャレ・・・。
肝心のお味は、前評判通り安定のおいしさ!とても香り豊かでありながらさっぱりとした後味。それでいて、どこか本格的な感じがします。苦みはあまりないので、コーヒーに多少の飲みにくさを感じる方でも飲めてしまうかもしれません。展示会場が広く、結構歩くので、試飲の珈琲で休憩できるのは嬉しいですね。
サクサク生地とカスタードの「ビアードパパ」
さて、試食巡りも中盤。ここで飲食ブースのなかでもとくに賑わいのある辺りにさしかかりました。
まず訪れたのは、シュークリーム専門店として知らない人はいないほどの知名度を誇る「ビアードパパ」。たった5坪の店舗面積からでも開業できるということで、駅前や駅構内の小規模立地・繁華街の空きスペースなどへの出店が多く、日常で目にすることもよくありますよね。
ビアードパパのシュークリームは、パイシュー生地やカスタードクリームから常にお店の手作り。オリジナルのパイシュー生地とマダガスカル産の高級バニラビーンズ&厳選された牛乳で作るカスタードが魅力です。
また、カスタードはオーダーを受けてから注入するので、いつでもできたてのサクサクシュークリームを楽しめます!
なんとビアードパパの試食では、フルサイズのシュークリームひとつを試食としていただけちゃいました!編集部でも本当に?と驚かれましたが、じつはこれが生まれてはじめてのビアードパパ体験。思わず「うまっ」と声が。
生地のサクサク食感にカスタードがたっぷり入っていて、かじりつくと端からはみ出すほど!カスタードクリームは決して重すぎずちょうどいい甘さなので、スイーツが得意ではない自分でもペロッと食べられました!
最先端のインスタ映えを取り扱う「Licorne(リコルヌ)」
お次は、笑顔が眩しい3人の女性にお出迎えいただき「Licorne(リコルヌ)」さんのブースへ! リコルヌとは、フランス語でユニコーンを意味する言葉で、その名の通りLicorneさんではユニコーンを模したスイーツをはじめ、かわいくておいしい、それでいて食べた人が笑顔になるさまざまなスイーツを販売しています。
Licorneさんは、トレンドをいち早くキャッチして商品を展開していくことが強みとのことで、ショーウィンドーにはかわいいスイーツがたくさん並んでいました!
そんなLicorneさんの試食では、いま若い女性に大人気の「トゥンカロン」をいただきました。日本語で「太ったマカロン」とも訳されているこのトゥンカロンは、クリームをマカロンではさみ、かわいいデコレーションを施した韓国発のスイーツ!
ひとつ手に持ってみると、意外なことにズッシリとした重みを感じます。パティシエがこだわりぬいて作ったというクリームがたっぷりとサンドされており、手のひらサイズでありながらひとつ食べるだけでも大きな満足感を得られます。パンチの強い甘さがあるので、そのままモグモグ食べるのもいいですが、抹茶やコーヒーに合わせても最高でしょうね!
現在は西日本を中心に直営4店舗・フランチャイズ9店舗を運営しているというLicorneさん。コロナ禍の影響も少なく、9ヶ月で直営とフランチャイズ合わせて12店舗出店したとのことで、いま勢いに乗っているブランドのひとつといえそうです!
安い・早い・旨い鰻を提供する「名代 宇奈とと」
また足を進めて行くと、メイン通路のそばで香ばしい香りが・・・。
フラフラと近づいてみると、「名代 宇奈とと」さんのブースが!どうやら、実際にブースで焼いた鰻を試食させていただけるようです。宇奈ととさんというと、「鰻のファーストフード」という斬新なコンセプトで話題になり、最近ではメディアへの露出も増えてきていますよね。
ということで早速、鰻の切り身をいただきます!
店舗では備長炭による炭火焼きで提供されている鰻ですが、試食では会場の都合か、オーブンで焼き上げています。ですがそれでも、ふっくらとしていて柔らかい鰻に蒲焼のタレが掛かり、なんとも香ばしくてうまい!これがワンコインで味わえるなんて、本当に良い時代になりましたね。許されるなら、次に試食するときはご飯を持参したいところです・・・。機会があればぜひ、店舗でご飯と合わせていただこうと思います!
宇奈ととさんは、実店舗・ゴーストレストランともに全国で店舗を拡大中とのことでした。「近くに店舗がない」と思われている方でも、じつはデリバリーの対象地域だったりするかもしれませんよ。気になった方は、ぜひ一度チェックしてみましょう!
まるでスイーツ!新感覚の焼き芋を試食「芋王」
こちらは、新感覚の焼き芋を提供している株式会社TERMINALの「芋王」。日本全国のサツマイモ農家を訪問し、試食を繰り返した厳選サツマイモだけを使用した焼き芋は、最高糖度が50度を超えるそうで、芋から甘い密があふれるほど!一般的に焼き芋というと冬のイメージですが、芋王さんの焼き芋は、冷やしてそのままスイーツとしても提供できるので、1年を通して需要が安定しているとのことでした。
試食は「熟成焼き芋」をいただきました。砂糖は加えていないとのことですが、芋から大量に密が溢れでていて、まるで大学芋のようになっていました!お味はというと、ネットリとしていて焼き芋とは思えないくらいしっかり甘い...!個人的に焼き芋というとパサパサしていて甘さが少ないイメージを持っていたのですが、そのイメージが覆りました!このままスイーツとして提供できるというのも頷けるほどの甘さと食感です!
フランチャイズ・ショーでも珍しい「焼き芋専門店」の出展ということで、ブースの前を通る人も興味津々な方が多そうでした。
ゴリラマークでお馴染みのご当地カレー「ゴーゴーカレー」
お次は、石川県金沢市のカレーを全国に広めている「ゴーゴーカレー」さん。金沢カレーは金沢市で昔から親しまれているご当地カレーで、ドロッとしたルーや付け合わせのキャベツ・ソースカツが乗っているといった特徴があるようです。また、色もかなり黒っぽくて、はじめて見たら驚くほどに濃い色をしています。
試食は、手のひらサイズのミニカレーライス。カレールー単体でも嬉しいのに、ご飯と一緒にいただけるなんて・・・!実際に食べてみると、見た目ほど濃くはなくて、とても食べやすい味です。ジャンキーでスパイシーな味付けが後をひき、ここまでかなりハイペースで試食をしているのに、余計にお腹が空いてきました!
こんなにおいしいゴーゴーカレーですが、出店はまだまだ金沢や関東が中心。私の地元の堺市でも最近やっとゴーゴーカレーが開店したことを考えると、これから日本全国で一気にゴーゴーカレーが広まるかもしれませんね。
熱々淹れ立てコーヒーを試飲!「Café Hanamori」
こちらは、フードコートのすぐ隣にブースを構えていた「Café Hanamori」さん。カフェ・バル・テイクアウト(デリバリー)と3つの業態に対応しており、カフェとしても、バルとしても本格的な店舗を展開できるフランチャイズです。
いただいたのは、カフェでも提供されているブラックコーヒー。スタッフの方に声をかけると、その場でアッツアツのコーヒーを淹れていただけました!口に含むと、濃くてビターな味わいが広がり鼻を抜けます。不快な酸味は一切なく、いかに新鮮な豆が使用されているのか分かりますね。
本展示会唯一!お酒の試飲ができる「焼肉ホルモンたけ田」
メインの通路に面しており、とくに賑わいのあったこちらのブースは、「ほぼ380円」のコピーが印象的な「焼肉ホルモンたけ田」さん。安くてうまいホルモンを提供する「焼肉酒場」として業界でも注目されています!
ブース前では大きなお肉を焼いていて、辺りには焼き肉のいい匂いが充満しています。試食では、このお肉にタレを絡めていただきました。
一口食べると、タレのおいしさはもちろんですが、脂の甘みと旨みがしっかりと感じられて美味!
こっそりとレモンサワーも試飲。仕事中にお酒を飲める日が来るなんて、思いもよりませんでした・・・!役得を全身にヒシヒシと感じています。
焼肉ホルモンたけ田さんでは、各テーブルにこのレモンサワーが出る蛇口が設置されているそうで、お値段は60分飲み放題で税込550円と激安!ぜひ店舗にもお邪魔してみたいですね。
百聞は一食に如かず!迷ったら食べに行こう
ついつい、仕事であることを忘れそうになりながらも、(個人的に)満足感いっぱいに楽しめた「フランチャイズ・ショー2022」。まだまだコロナ禍の影響が続く飲食業界ですが、各社の中食対応も進み、アフターコロナが少しずつ見えてきたこともあり、出展していた外食業態ブースも含め活気に溢れていました。これは展示会ならではかもしれませんね。
飲食店の開業を検討しているなか、多すぎる選択肢に悩んでしまったら、自分の舌で確かめたり、ブースの他の来場者の反響をみるのも良い検討方法ではないでしょうか。味に惚れ込んでの開業なら、きっと熱意を持ってビジネスにも打ち込めるはずです!
次回は、2022年7月にインテックス大阪で「フランチャイズ・ショー大阪 2022」の開催が予定されていますよ。この記事を読んで「食べたい・飲みたい・検討したい」そう感じていただけたなら、ぜひフランチャイズ・ショーへの来場を検討してみてはいかがでしょうか。
大阪府堺市出身の編集者・ライター。これまで100以上のフランチャイズ関連コンテンツの制作に携わる。Webプログラミングや動画編集・SEO分析をはじめとした、幅広い業務経験を活かした記事制作が強み。既知のテーマに対して新しい視点を提供し、読み手が「ワクワクする」ようなコンテンツ作りを信条としている。