未経験から月100万円の粗利実績も!ハッピーカーズ代表が語る「三方よし」の経営哲学

幸谷 亮 |2025年06月10日 公開
ハッピーカーズのフランチャイズに加盟されたオーナーの写真

「クルマを通じて関わる人みんなをハッピーに!」という理念を掲げる出張中古車買取フランチャイズ「ハッピーカーズ」。初期費用175万円〜という手軽さから、脱サラや副業にも選ばれています。

この記事では、ハッピーカーズのフランチャイズ本部である株式会社ハッピーカーズの新佛千治代表にインタビュー。加盟者の半数以上が未経験にもかかわらず活躍できる理由や地域密着の集客術、立ち上げの経緯などをお聞きしました。

30秒で分かる「ハッピーカーズ」とは

ハッピーカーズは全国に120店舗以上(2025年5月現在)を展開する中古車の買取専門店です。テレビCMでその名を耳にしたことのある方もいるのではないでしょうか。

ハッピーカーズの特徴は出張買取に特化している点で、お客さまの自宅や指定場所まで赴いて査定します。買い取った中古車はそのままオークションに出品するので、売れ残って不良在庫になるリスクが少なく、広大な保管場所を用意する必要もありません。

店舗を持たず、一人でも運営可能なため、175万円〜の初期費用でスタート可能。開業後は店舗の家賃や人件費などの固定費が不要なので、店舗型の買取店と比較して価格競争力が高く、お客さまに高額な査定金額を提示しても十分粗利を確保できる場合も多く、小資本で始めるには最適なビジネスモデルです。

加盟者の半数以上が未経験!成功を支える仕組みとは

ハッピーカーズの幸谷 亮

ハッピーカーズFC本部代表
新佛 千治

株式会社ハッピーカーズ代表取締役。出版社や人材系の企業を経て、中古車の輸出事業を展開するフランチャイズに加盟。その後、2015年に自宅で中古車の買取専門店を立ち上げ、2016年にハッピーカーズのフランチャイズ展開をスタート。2025年5月時点で、120店舗以上を展開するまでに拡大している。

──ハッピーカーズは未経験でも活躍できることが特徴の1つと聞いていますが、どういった加盟店オーナーが多いのでしょうか。
ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

半数以上の加盟店オーナーは自動車業界の経験がなく、まったくの未経験から加盟しています。異業種出身のオーナーが脱サラして加盟するケースもあれば、例えば不動産会社を経営していて新規事業として加盟するケースもあります。本当にみなさんさまざまです。

──半数以上が未経験の方というのは驚きました。知識や経験がなくても大丈夫なものなのでしょうか。
ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

むしろ未経験からでもまったく問題なく活躍している方のほうが多いです。その理由として「徹底した本部サポート」が上げられます。例えばハッピーカーズでは「トータルサポートプログラム」というプログラムを今年度より導入しています。2日にわたる導入研修に続き、開業後の約半年間は事業をより早く軌道に乗せていただけるよう、計画的かつ継続的なサポートを提供しています。加盟店オーナーと本部が伴走する感じをイメージしていただければわかりやすいでしょう。

──半年間にわたるサポートは、どのような流れで進むのでしょうか。
ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

本部と連携して日々の業務を振り返り、過去の先輩達が蓄積してきた事例に当てはめて考えることで「現状の課題」と「目指すべき姿」を確認し合います。継続的かつ密にコミュニケーションを図り、常に改善を繰り返すことで、未経験からでも事業を軌道に乗せ、半年ほどでコンスタントに月100万円の粗利を見込めるようになる確率が劇的に上がります。

──ただ研修を受けるだけでなく、本部と連携しながら日々の業務を改善していくことが、未経験からでも活躍できる秘訣なのですね。
ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

ハッピーカーズでは、現在120店にもなる加盟店の先輩オーナーたちが経験してきたあらゆる成功事例はもちろん、失敗事例も共有しています。そこで積み上げ、培ったノウハウを加盟店オーナーに落とし込んでいきますので、未経験でも十分にご活躍いただける土台が揃っているといえます。

さらに、勉強会や懇親会、ゴルフコンペなどのイベントを定期的に実施し、全国のオーナーと直接交流し、学び合うこともできます。こうした継続サポートとオーナー間の交流もハッピーカーズの強みだと思っています。

「人に会う」ことが売上につながる!?出張買取ならではの強み

──加盟を検討されている方にとって、「どうやってお客さまを見つけるか」は気になる点だと思います。ハッピーカーズの集客に関する取り組みや強みを教えてください。
ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

加盟店オーナーそれぞれでいうと集客サイトを利用したり、ポスティングや地域の新聞広告など様々な方法で集客しています。そしてなにより現場で最も大切なのは、やはり地域での地道な活動です。1人でも多くの方に直接お会いし、誠実に対応することこそが何よりの集客、ファンの獲得につながると感じています。それを楽しめる加盟店オーナーは、やはり自然と売上も伸びている傾向にあります。

──具体的にはどのように「直接お会いする」機会を作っていくのでしょうか。特別な営業活動が必要なのでしょうか。
ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

難しく考えなくて大丈夫です。たとえばいつものお店に飲みに行ったり、髪を切りに行ったりする、そんな日常の中での会話も集客につながったりします。何かの話の流れで「中古車の出張買取をやってるんですよ」と言ったら、「うちの車見てよ!」なんて話になることも結構あります。日々の行動がすべて自らのファン獲得につながっていくのがこの仕事の面白いところでもあります。

また本部としては加盟店オーナーの活動をさらにやりやすくしていくために、加盟店から得た収益をテレビやラジオといったマス広告を中心に、ブランディングといった視点で再投資しています。テレビでいえば民放のキー局ゴールデンタイムの番組にCMを放映したり、高視聴率帯の全国放送のラジオCMに提供を行ったりしています。そのほか、インターネットやイベント等への投資も、加盟店利益の最大化に向けて積極的に進めています。

──特別な営業活動ではなく、地域でのちょっとしたコミュニケーションがきっかけになることが多いのですね。
ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

少しずつでも信頼関係が築ければ、ご本人からだけでなく、ご家族やお知り合いを紹介していただく機会も生まれます。人との出会いを大切にすることが、自然な形で売上アップへとつながります。加盟店オーナーによく言われるのが、売り上げを上げるために行動するのではなく、いろんな人と会って楽しんでいるうちに、気がついたら売り上げが上がっていたということです。たしかにそれはハッピーカーズらしいなと思います。

──大事にしてきた車だからこそ、信頼できる顔なじみの人に任せたくなるのは自然なことですね。

ハッピーカーズ誕生の経緯、輸出事業の経験から生まれた「逆転の発想」とは

──ここからは、ハッピーカーズを立ち上げた経緯についてお伺いします。新佛代表は、以前はどのようなお仕事をされていたのでしょうか。
ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

以前は出版社に勤め、その後、人材系の会社で長年キャリアを積みました。そこから転身し、マーケットの規模と将来性に大きな可能性を感じ、中古車の輸出事業を展開するフランチャイズに加盟しました。

──最初は中古車の輸出事業からスタートされたのですね。
ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

そのときに痛感したのは、中古車の買取ビジネスは“仕入れがすべて”ということでした。中古車はオークションで仕入れていたのですが、オークションは一番高い値段をつけないと買えません。つまり、買った時点で競合となるどの業者よりも原価が高い状況に陥ります。価格勝負の小売りとしては利益を確保するのが非常に難しい。なので、発想を転換してオークションを「仕入れ先」ではなく「売り先」にしようと考えました。つまり個人オーナーから直接中古車を買い取り、それをオークションに出品すれば、薄利ですがリスクは少なく利益獲得機会も増える。小売りに比べて圧倒的に在庫リスクも少なく小資金でも短期間に回転させることで自己資本回転率(Equity Turnover Ratio)が爆上がりします。

──個人オーナーからの直接買取にビジネスチャンスを見出されたわけですね。
ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

さらに、買取から出品までのタイムラグが少ないことも魅力です。ハッピーカーズの場合、「今日仕入れて明日オークションに出品する」くらいのスピード感なので、相場あるいは為替などの外的要因による変動リスクが極めて低く、世の中に何かあった場合でも損失は限定的です。こうした、低リスクではじめられる点に魅力を感じ、自宅で中古車買取ビジネスをはじめました。ハッピーカーズを創業した1年ぐらい前なので2015年ごろのことです。

利益追求より価値提供へ、代表がFC展開に込めた想い

──立ち上げ当初から、現在のような規模への拡大を計画されていたのでしょうか。
ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

事業そのものが小資本の個人事業やスモールビジネスに最適だなということを最初に確信しました。それはつまりこのビジネスモデルを小資本でできる個人事業、あるいは既に事業を持っている経営者の新規事業として提供していくことに価値があるということです。

基本的に中古車業界、買取店や販売店は「クルマそのものを販売していくことでそれに付随するサービス等で利益を獲得していく」という考え方ですが、私はそこに全く魅力を感じなかったのです。

ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

当時私としては、このビジネスモデルであれば、いわゆる年収が500万円くらいの人でも年収ベースで1000万円程度は容易に獲得できるだろうということでした。それなりに能力の高い人でも、世の中のいわゆるサラリーマンであることで適正な所得を得られていなかったり、会社という組織に属していることだけで、あまりにも自分自身の選択権や自由がないという状況の方々に新しい働き方として提案してみてはどうかということでした。

ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

実際にハッピーカーズの前に自分一人で買取事業をはじめましたが、わずか3ヶ月くらいで月に100万円程度の利益は獲得してなんとなく軌道に乗せることができました。そこに価値を見出したのです。

そういった視点なので、買取店として自分の会社の規模拡大や利益拡大をめざす発想は全くありませんでした。むしろ真逆の発想でしたね。

──会社の規模を大きくして利益を追求することは、多くの経営者が目指すところかと思いますが、いわゆる世の中的なロードサイド型の中古車買取店として事業を拡大していくつもりは新佛代表の場合はなかったと。
ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

そうですね。自社の利益を追求しようとすれば、従業員を増やしてより安く買い取って高く売ればいい。それよりも、中古車の出張買取というビジネスの仕組み自体をパッケージ化して誰でもできる形で提供するほうが、より広く世の中に貢献でき、自分ならではの価値を発揮できると考えました。

──ご自身の事業を大きくすることよりも、確立された仕組みを広めることに大きな意義や価値を感じられたのですね。
ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

事業は大きくしますが、自社の利益の拡大が目的という点ではなかったということが大きいです。

このビジネスモデルをフランチャイズ事業としてパッケージ化することで、全国でこれまでくすぶっていた人でも、もしかすると開花するかもしれない、人生を豊かに過ごせるかもしれない。そんな価値を提供していきたいという気持ちが大きかったです。

またブランド認知という点においてもフランチャイズという展開が一番スピードが速い。だから着実な規模拡大という選択をしました。

ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

人生を楽しんでいる人が接客すれば、きっとクルマを手放すオーナーもちょっと幸せな気持ちになれる。100人オーナーがいて、それぞれ100人の顧客がいればもうその時点で1万人がちょっとハッピーになっているわけです。なんかちょっと世の中をハッピーにしている気持ちになりませんか笑

それが、創業以来変わることのない企業理念「クルマを通じて、世の中にハッピーを提供していく」ということなのです。単なる言葉の選択でできた理念ではなく、本質的な企業理念として、またハッピーカーズに関わる人のすべての判断基準として機能しています。

──店舗を持たず出張買取に特化したフランチャイズは、ハッピーカーズが初だったのですね!
ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

たしかに出張に特化した買取りチェーンで100店を超えるところは聞いたことがありません。出張買取なら店舗を持たずに事業をはじめられます。しかも、買い取った中古車をオークションに出品すればすぐに現金化できるので、少ない資金で事業を回しやすく、資金繰りが安定する。小規模事業者にとってこれ以上の商材はないと感じました。

店舗での買取・販売を並行しているところはありますが、店舗を持たずに出張買取で100店以上の規模はハッピーカーズくらいです。お客さまの満足度を最優先に考え、安心して車を売却できる環境を提供してきたことが、この規模を実現できている理由です。

──最後に、ハッピーカーズの今後の目標についてお聞かせください。
ハッピーカーズの幸谷 亮

新佛代表

現在、全国120店舗体制となり、株式会社ハッピーカーズの9期目の決算では売上は50億円を超えました。扱い台数も年間約5000台に届きそうな勢いです。数年内に300店舗、年間1万台、売上は100億円を超えてくるでしょう。これらの数字は単に通過点にすぎません。数値目標を追いかけるというよりも、地道に世の中に価値を提供し続けていくことで、必然的に売上がついてくる、結果としての数字がついてくるのではないでしょうか。私たちの本当のゴールは、この事業を通じてハッピーになる人を1人でも多く増やすことで、世の中にハッピーを提供していくことなのです。

──ありがとうございました。

取材を終えて

取材前には、テレビCMなどから新佛代表に対し派手なイメージを持っていましたが、実際にお会いすると、その印象はかなり変わりました。「ウェルビーイング」という言葉を重視し、常に落ち着いた雰囲気をまとう姿は魅力的で、目標にしたくなる人物だと感じました。

ハッピーカーズの「クルマを通じて関わる人みんなをハッピーに!」という理念が理想論ではなく、偽らざる信念であり、またその理念が加盟店オーナー一人ひとりに浸透していることも深く理解できた取材でした。

ハッピーカーズに少しでも興味を持たれた方は、ぜひ資料請求や説明会で詳細を確認してみてください。

ハッピーカーズの幸谷 亮

株式会社Wordeal 代表取締役
幸谷 亮

10年の雑誌編集部経験を経て、2016年にフリー編集者・ライターとして独立しました。その後の2023年にオウンドメディア支援(記事制作代行)をメイン事業とする「株式会社Wordeal」を設立。“上位表示だけでなくCV獲得まで伴走型でサポート”をモットーに、フランチャイズWEBリポートをはじめ多くのWEBメディアで記事を制作しています。