冷凍スイーツを無人販売で開業? 「24スイーツショップ」のフランチャイズとしての強みと将来性に迫る

宮原 史知 |2026年06月02日 公開
24 Sweets shopのフランチャイズに加盟されたオーナーの写真

お取り寄せスイーツを1個から購入できる無人販売店「24スイーツショップ」。2023年の直営1号店オープンからわずか1年で120店舗まで急拡大し、注目を集めているフランチャイズブランドです。

加盟募集を停止して本部体制を整備した同社が、再び拡大へ舵を切り始めました。その事業モデルと将来ビジョンについて、嶋崎 誠大氏にお話を伺います。

急拡大から体制整備へ――再スタートの背景

――2023年の事業開始から、メディア出演をきっかけに店舗数が急増したと伺いました。現在の状況を教えてください。
24 Sweets shopの宮原 史知

嶋崎さん

メディア出演を機に認知が広がり、加盟希望者が一気に増えたことで120店舗まで拡大しました。ただ、急拡大しすぎたという反省もあり、新規加盟の受付を半年から1年ほどストップしていました。その間に契約満了などもあり、現在は93〜94店舗で運営しています。

本部側の体制構築が進んだことで、改めてフランチャイズ・ショーへの出展やメディアへの露出も含め、拡大に力を入れていくタイミングだと考えています。

――今回がフランチャイズ・ショー初出展とのことですが、手応えはいかがですか?
24 Sweets shopの宮原 史知

嶋崎さん

真剣にお話を聞いてくださる方が多いと感じています。無人販売やスイーツという業態は展示会でもあまり見かけないようで、周りとの差別化にもつながっているのかなと思っています。

「お取り寄せスイーツを1個から」商品の独自性とは

――販売しているスイーツにはどのような特徴がありますか?
24 Sweets shopの宮原 史知

嶋崎さん

自社開発の商品もありますが、OEMメーカーから仕入れているものもあります。コンビニとの違いは、お取り寄せスイーツやご当地の人気商品など、少し珍しいものをセレクトしている点です。コンビニ各社は大量製造でコストを抑えることが強みですが、私たちはそうではなく、あまり出回っていない商品を1個単位で買えるようにしています。

たとえば、ネット通販では4個セットで販売されているスイーツを1個単位で仕入れて販売するといったことも行っています。価格帯はコンビニより高めですが、いろいろなスイーツを比較的手頃に試せるのは24スイーツショップならではです。

――1個から試せるのは面白いですね。商品はすべて冷凍ですか?
24 Sweets shopの宮原 史知

嶋崎さん

はい、冷凍です。お客様には自然解凍してお召し上がりいただく形です。冷凍なので賞味期限が3ヶ月から半年と長く、在庫が回転しやすいのも大きなメリットです。一般的な小売店と比べると在庫リスクは比較的低いと思います。

――在庫リスクが低いのは安心ですね。商品の入れ替えもオーナーの裁量でできますか?
24 Sweets shopの宮原 史知

嶋崎さん

自由にできます。「絶対にこれを入れてください」という指定はありません。加盟オーナー専用のポータルサイトを用意しており、全店舗での売れ筋や人気スイーツの情報を閲覧できるようにしています。それをもとに推奨商品をお伝えしていますが、最終的にはオーナーの判断です。また、菓子製造業を営むオーナーが自社製品を店舗に並べるケースも、相談のうえ本部が許可することもありますよ。

「24スイーツショップ」の開業資金は約550万円、投資回収は半年〜1年半

――開業にはどのくらいの資金が必要ですか?
24 Sweets shopの宮原 史知

嶋崎さん

加盟金や設備費など、オープンに必要な費用を合わせるとおよそ550万円からです。店舗の広さは5坪から10坪あれば十分で、コンパクトなテナントのほうが家賃を抑えられ利益率が高まるため、管理しやすい物件をおすすめしています。

――かなりコンパクトな印象です。投資回収の目安はどのくらいですか?
24 Sweets shopの宮原 史知

嶋崎さん

半年から1年、長くても1年半ほどを見込んでいます。オープン直後は「オープン景気」で売り上げが大きく伸びる傾向があり、最終的な利益率はおよそ20%です。初月から高い売り上げを記録する店舗も多く、オープン景気の勢いを活かして早期回収が可能なモデルだと考えています。

――すごくスピード感がありますね。出店に向いている立地はありますか?
24 Sweets shopの宮原 史知

嶋崎さん

ベッドタウンやロードサイド、郊外の路面店が売り上げの高い傾向にあります。近くにコンビニやスイーツ店が少ないエリアが理想的です。正直なところ、都心部では競合となる選択肢が多いため、その点は本部として注力していく領域です。

無人販売店のリアルと、進化する本部サポート

――オーナーはどのくらいの頻度で店舗に行く必要がありますか?
24 Sweets shopの宮原 史知

嶋崎さん

週2〜3回程度です。納品日に合わせて商品を受け取り、品出しや清掃を行うのが基本的な流れになります。オーナー自身が行う場合もあれば、従業員に任せる方もいます。

無人でありながら手がかからない点が強みですが、店舗の清潔感を保つことは売り上げに直結するため、最低限の管理意識は持っていただきたいと考えています。清掃や商品陳列に気を配るオーナーと、まったく手をかけないオーナーでは、やはり明暗が分かれます。

――無人店舗というと、盗難リスクを気にされる方も多いと思います。実際のところはどうですか?
24 Sweets shopの宮原 史知

嶋崎さん

監視カメラは全店舗に設置しており、抑止力として機能しています。正直なところ、専門のセキュリティサービスは固定費が高く、現時点では導入できていません。ただ、冷凍スイーツという商材はお腹を満たすためのものではなく「ご褒美」に近い性質があるため、盗難の報告自体がほとんど上がっていないのが実情です。

将来的には、会員制の仕組みも視野に入れています。会員登録した方だけが購入できる体制を構築できれば、盗難リスクの大幅な低減が期待できると考えています。

――確かに「ご褒美」的な商材は盗難に遭いにくそうですね。オーナーへの継続的なサポート体制はいかがですか?
24 Sweets shopの宮原 史知

嶋崎さん

SV(スーパーバイザー)によるリモートミーティングなど、マーケティング面のサポート体制を整備しました。オープン後に売り上げが落ち着いた時期に、広告やプロモーションの知識がないオーナーでもしっかり立て直せるよう、継続的に支援しています。この体制が確立できたことが、再び加盟募集を始める判断の1つになりました。

「スイーツといえば24」を目指す、これからの展開

――今後の出店目標を教えてください。
24 Sweets shopの宮原 史知

嶋崎さん

来季中に120店舗まで戻し、将来的には200、300店舗とスイーツ店として市場をしっかりと取っていきたいと考えています。店舗数はコラボレーションやOEM業者との取り引きにおいて重要な要素で、一定の規模がないと実現できない施策も多いため、本部として必要な成長だと捉えています。

――規模が交渉力にもつながるわけですね。都心部の課題に対してはどのような取り組みを?
24 Sweets shopの宮原 史知

嶋崎さん

代表が交代し、IPキャラクターやインフルエンサーとのつながりを持つグループにジョインしたことで、コラボレーションの幅が広がっています。また、マルイやパルコといった商業施設での催事出店も計画しており、都心部のオーナーには催事用の商品を供給していただくことで在庫ロスの軽減にもつなげたいと考えています。認知拡大とオーナーの収益確保を両立する、ウィンウィンの仕組みを模索しています。

――オーナーにとっても心強い動きですね。最後に、無人販売という業態の将来性をどう見ていますか?
24 Sweets shopの宮原 史知

嶋崎さん

コロナ禍のブームは落ち着いたものの、少子化や人手不足といった社会的な課題には無人販売がマッチしていると思いますし、今後もニーズはあると確信しています。

一方で、ずっと無人のままという形にこだわるのではなく、有人対応やカフェ業態への展開など、形を変えていくことも視野に入れています。小さく検証を重ねながら、時代に合った最適な姿を探っていきます。

取材を終えて

急成長の裏側にあった課題に正面から向き合い、体制を立て直し再出発する――その誠実な姿勢が印象的な取材でした。さらに業態へのこだわりではなく、加盟店や事業自体の成功に自直に向き合い、創意工夫していく姿勢がFC本部として信頼をおけると感じました。

冷凍スイーツという在庫リスクの低い商材、約550万円という参入しやすい初期費用、そして週2〜3回の運営で完結する手離れのよさは、副業や既存事業との掛け持ちを考えている方にとって大きな魅力です。

「スイーツといえば24」というブランドの確立に向けて動き出した同社の今後に、注目です。

24 Sweets shopの宮原 史知

フランチャイズメディア 編集者兼ライター
宮原 史知

大阪府堺市出身の編集者・ライター。フランチャイズWEBリポートの運営メンバーとしてディレクション業務に携わり、現在は合同会社デジタル屋さん代表を務めている。これまで100以上のフランチャイズ関連コンテンツの制作を担当。Web制作やSEO分析など幅広い技術的バックグラウンドを活かし、「実装まで見える編集者」として記事制作に取り組む。既知のテーマに新しい視点を持ち込み、読み手が「ワクワクする」コンテンツ作りを信条としている。