自営業より低リスク!フランチャイズ起業のメリットとデメリット

自分の裁量で自由に経営ができること―まさしくこれが起業の醍醐味ではないでしょうか。
自営業なら店名・営業時間・定休日そして経営方針も全部自由で決めることができます。ただしその分、すべてが自己責任。今回はフランチャイズ起業のメリット・デメリットは何か?に迫ります。
起業とフランチャイズ起業
起業の準備が整えば、独自のビジネスモデルでもフランチャイズ起業でもどちらでもお勧めであるというのが私の正直な感想です。
各自が各自の起業の戦略があり、戦術があります。そのため、最終的には事業が継続し、成長を遂げ、本来の皆様の起業の目的が達成されれば良いわけで、正解はないと思います。
それでも、私がフランチャイズ起業を勧める理由はなぜか? 私がフランチャイズ起業を勧める理由は次の通りです。
起業におけるフランチャイズのメリットは何か?
独自起業よりも成功確率が高い
フランチャイズ起業は、独自起業に比べて、5年後の生存率が6割を超えるとも言われ、独自起業と比較すると圧倒的に高い水準となっております。
それはフランチャイズシステムが、成功確率の高いビジネスモデルを資金を投与することで取得し、継続して商品や経営指導の提供を受けることにあります。
起業家が事業を継続できない理由は、顧客が獲得できないことにありますが、顧客が獲得できない本当の理由は、商品や立地、販売、販促といった内部要因の問題もありますが、ブランド=知っているということも多く起因します。
特にBtoBのビジネスでは、『起業したばかりの知らない会社』は当然、これだけの廃業率の高さはよく理解していますので、継続できるかという視点でも非常に不安を与える要因でもあり、そのブランドをフランチャイズは得ることが出来るとも言えます。
本部が作った商品・サービス、ビジネスモデルがあるから事業展開しやすい
起業家の中には、『儲かる商売は何でもよい』『社長として事業を運営したい』という考えで起業を検討されている方もいるのではないでしょうか。
また、会社をリストラされた等で起業を検討されている方もいらっしゃると思います。 そういう方は、起業で成し遂げたい目標=会社の成長であり、所得であったり、雇われない生き方であったりします。
そういう方は、フランチャイズという商材を事前に手にすることで、事業家として展開を図りやすくするといいでしょう。
顧客獲得・資金調達が自営業よりも有利
私は、多数の起業家と面談させて頂き、支援を行っておりますが、廃業する理由は一つしかありません。 それは運転資金が尽きることにあります。
運転資金が尽きる理由は前回の「起業する醍醐味と起業を決断したいタイミングとは?」でも明記しましたが、一つの理由は、顧客が獲得できずに、売上が上がらないということ。もう一つは、資金が不足しているということです。
フランチャイズ起業は、基本は成功モデルを加盟店に販売しているというのが前提ですので、顧客を獲得するための商品やノウハウをもっています。ということは、顧客獲得が容易になることは明白です。
また資金調達についても銀行等の金融機関は、既に実績があるビジネスモデル(フランチャイズ)と今からどうなるかわからないビジネスではどちらが融資しやすいかは皆様も検討がつくのではないかと思います。
マーケティング戦略をフランチャイズ本部が代行してくれる

更に事業を継続するためには、時代の変化に対して商品やサービスまたは事業そのものを変化しなければ継続して成長を続けることは出来ません。
独自起業であれば、それは全て自分でやっていかなければならないということです。そのためには、市場調査からマーケティング戦略の練り直しまで全て独自で行っていかなければなりません。
フランチャイズ起業では、上記の基本はフランチャイズ本部が行い、加盟店は販売に専念することができるというのが大きい要因であると思います。
フランチャイズ起業のデメリット
すべては契約の関係であり投資が必要となる
フランチャイズ本部とは全て、契約によって成り立つ関係です。 フランチャイズ本部はフランチャイズオーナー(独立者)をボランティアで支援してくれるわけではなく、当然資金が必要となります。
また、フランチャイズオーナーは本部に対し継続的にロイヤリティを支払う義務があり、継続して経費が必要です。 利益率という点で、同じ業態でビジネスをしている独自開業よりも悪くなるのは当然のことといえます。
事業家だからといってすべて自由ではない
フランチャイズ起業の大きなデメリットはまさにこれではないでしょうか。契約を行った事業に関しては、ほとんどの場合、フランチャイズ契約書で多くの制約を受けることになります。
つまり、何から何まで自分の好きなようにというわけにはいかないということです。 縛りについては、各フランチャイズチェーンによっては変わりますが、事業家とフランチャイズ本部は共存共栄の共同事業であり、自分の好きなようにすべてできるといのはありません。
フランチャイズ本部の見極めを誤ると確実に失敗する
最後は致命的な問題です。フランチャイズ起業は成功の是非はフランチャイズ本部の持っている、商品やノウハウ、経営指導、販促、ブランド力といったものに左右されるということです。
そのため、フランチャイズ本部の見極めを誤ると、成功モデルでないビジネスに投資を行い『やっても結果がでない・・・』といった結果となることも多数あります。
また、悪質なフランチャイズ本部も多く、加盟金目的というフランチャイズ本部も後を絶えないという状況です。 しっかりと本部を見極めなければ、独自起業よりも事前に資金投下が必要で更に、何にもならなく足を引っ張るという結果になりかねないというのも事実であるということです。
まとめ
今回は、フランチャイズ起業のメリット・デメリットについてお話を致しました。 しかし、フランチャイズではなく、『独自起業をしたいけど・・・不安という方』も多数いらっしゃるのではないでしょうか。
次回は、独自のビジネスモデルを検討されている方もフランチャイズ起業を検討したい理由についてお話をしていきたいと思います。