FC加盟の成功経験を活かして自社ブランドを開発!5つのフランチャイズを展開するサンパークとは?
フランチャイズの加盟店として、国内外に65店舗ほどの店舗を運営する「株式会社サンパーク」。一方で、オリジナルブランドをフランチャイズ展開するなど、フランチャイズ本部としての顔も併せもちます。
本記事では、前編に引き続き株式会社サンパークの髙木 健 代表取締役にインタビュー。オリジナルブランドの特徴や競合との優位性、そしてフランチャイズ加盟店としての経験をどう自社ブランドに活かしているのか、今後の展開などについてお聞きしました。
メガフランチャイジーが本部として手掛けるフランチャイズ
現在、サンパークがフランチャイズ展開しているのはすべて飲食系のブランドです。まず、「ベルヴィル」は大阪・梅田で30年愛されていた喫茶店を一新し、パンケーキ専門店としてリニューアルオープンさせました。
プルプルふわふわなミルフィーユパンケーキが看板商品で、2020年にはレストランの一皿に対する口コミを中心としたグルメコミュニティサービスが主催するグルメアワード「SARAH JAPAN MENU AWARD2020」の関西・パンケーキ部門で至極の一品に選ばれました。
ありがとうございます。色々な飲食をやってきているので商品力に自信があって、マジカレーでは「神田カレーグランプリ2018」において出店7ヶ月でグランプリを受賞しました。こちらは、これまでで最短での受賞と聞いています。
ちなみに、神田カレーグランプリというのは“日本最大級のカレーの祭典”と言われているほどで、エントリー総数は400店舗ほど。そのなかでグランプリをいただけるとは思ってもみなかったので、私自身とても驚きました。
「カルビ火山」はカルビ丼と火山うどんが看板商品で、自家製のタレを使った牛カルビ丼は並盛り490円でありながら、注文後に直火焼きしたうえで自家製のタレに絡めてからご提供しています。火山うどんは石鍋を使った熱々の煮込みうどんで、どちらも手作りにこだわっています。
2020年に1店舗をオープンし、2021年12月現在は2店舗を展開中です。2022年3月には3店舗目をオープンするので、続々と出展していくことになります。今はすべて直営店ですが、フランチャイズでの展開を想定しており加盟店を募集中です。
そうですね。テイクアウトやデリバリーにも対応しているので、コロナ下にもマッチしたフードビジネスだと考えています。
「髙木珈琲」も2020年にスタートした新しいブランドで、現在は2店舗を展開中です。自慢の自家焙煎した香り高いコーヒーはもちろん、「ベルヴィル」のパンケーキや「マジカレー」のカレーもご提供しています。
ちなみにフランチャイズ加盟した場合は、「髙木珈琲」の「髙木」の部分をオーナー様の苗字に変更してオープンすることもできます。
はい。最後の「マイクックカー」はキッチンカーのフランチャイズで、「ベルヴィル」のパンケーキや「マジカレー」のカレーなど、サンパークのヒット商品などをキッチンカーで販売していただきます。
「マイクックカー」の特徴は自由度の高さです。通常、キッチンカーのフランチャイズと言えばクレープやベビーカステラ、メロンパンなど、一つの商品に特化して販売しているところが多いですよね。一方、「マイクックカー」はたとえば「パンケーキとカレーの両方」や「パンケーキだけ」「カレーだけ」など、扱う商材を自由にカスタマイズできるのが特徴です。
キッチンカーながらサンパークブランドの看板メニューを取り扱えるなど、商品力が高く競合との差別化も可能なんです。
もちろんです。その場合、キッチンカーを新しく買う必要はなく、すでにお使いのキッチンカーにプラスで「マジカレー」を販売していただきます。
加盟店経験を活かした、加盟店に寄り添うフランチャイズ
おっしゃる通り、自社ブランドをフランチャイズ展開するうえで、加盟店としての経験は大いに役立っています。
我々はフランチャイズ加盟店として65店舗以上を運営しているので、フランチャイズ加盟店の気持ちが分かるんです。なので加盟店の意見はよく聞きますし、とてもフレキシブルなフランチャイズパッケージだと自負しています。
先程の「マイクックカー」のメニューなどを自由にカスタマイズできる件もそうですが、施工や仕入れの業社などは、本部として指定することはなく加盟いただいたオーナー様に自由にお選びいただいています。
もちろん、業者とのツテがないオーナー様にはご紹介しますが、たとえば店舗設計に関しては基本コンセプトさえ守っていただければ、施工業者は自由にお選びいただいて構いません。また、仕入れも基本のタレなどは本部指定のモノを使っていただきますが、それ以外の生鮮食品などは自由に仕入れていただいています。
そうだと思います。もちろん、加盟店様が収益を得ていただくことが前提ですので、メニューの値段設定などもフランチャイズ展開をする前提で決めています。
というのも、フランチャイズに加盟するとロイヤリティなどを本部に支払う必要がありますよね。なので、直営店だけのビジネスモデルと、フランチャイズ展開をするビジネスモデルではいろいろと変わってくるんです。
はい。なので、それらを含めても加盟店が十分な収益を上げられるように総合的に計算し、パッケージ作りをしています。
また、加盟しているフランチャイズのいいところは参考にさせていただいています。たとえば「丸源ラーメン」をフランチャイズ展開する物語コーポレーションは、店舗のモチベーションアップシステムが非常に優れていて。教育方針や朝礼などは、「丸源ラーメン」に限らず他に加盟しているフランチャイズの運営店舗でも、物語コーポレーションのやり方を参考に取り入れるなどしています。
そうですね。さまざまなフランチャイズに加盟してきましたが、やっぱりいい本部とそうでない本部があるんですよね。なので、いい本部のいいところは積極的に取り入れ、悪いところは反面教師として改善に役立てる。これもサンパークの強みのひとつだと考えています。
おっしゃる通りです。たとえば「マジカレー」の加盟店が、「カルビ火山」に加盟してデリバリーを強化することもできます。
国内はもちろん、より海外に力を入れて展開予定
サンパークでフランチャイズ展開している5ブランドの総合ブースとして出展したんですが、予想していたよりも多くの方がブースを訪れました。初日は80組ほどにお越しいただきました。
全体としては法人の方が多かったんですが、「マイクックカー」に関しては個人の方が多かったですね。
今後は海外展開により力を入れ、最終的には店舗数、売り上げともに海外が国内を上回る計画で進めています。
現在はアジアを中心に海外展開していますが、今後は「ベルヴィル」「マジカレー」などの業態を北米で展開する予定です。すでに話は進んでいて、2022年3月にロサンゼルスで「マジカレー」がオープンを予定しています。
はい。また、今後は「食」に限らず事業を展開していく予定で、セルフ脱毛サロン「K9(ケーナイン)」をはじめ、美容系の業態も国内外でオープンしていく計画です。
以前、ホテルマンとして働いていた経験もあるので、今後は露天風呂付きのヴィラなんかも国内外でオープンできたらと考えています。
サンパークの取材を終えて
1992年にフランチャイズに加盟し、その後も多くのフランチャイズに加盟してきた「サンパーク」。そのノウハウを活かし、今から20年前にはオリジナルブランドの開発に着手し、フランチャイズ展開もしています。
加盟店としてさまざまなフランチャイズを経験したからこそ分かる、いい本部とそうでない本部の違い──これこそがサンパークの強みであり、それをしっかりと自社ブランドに落とし込み、加盟店に寄り添ったパッケージづくりをしていることが伺える取材でした。
フランチャイズ選びはビジネスパートナーである本部の体質も重要な要素です。フランチャイズ加盟を検討している方は、高い商材力に加え、フランチャイズ加盟企業として成功を収めている貴重なフランチャイズ加盟の頼れる兄貴分、サンパークのブランドにもぜひ注目してみてください。