不動産売買経験を活かし「リセッターズ」のFCに!“安定収益”を求め加盟したパパさんオーナーの挑戦

幸谷 亮 |2024年07月16日 公開 (2024年09月02日 最終更新)
リセッターズのフランチャイズに加盟されたオーナーの写真

「リセッターズ」は賃貸物件の退去立会いから原状回復工事までを事業としており、まだまだ競合も少なくブルーオーシャンなビジネスとして注目されています。初期費用200万円以下で開業できるので、リスクを抑えて開業したい加盟検討者にもピッタリです。

今回は2022年8月に「リセッターズ川口蕨店(埼玉県)」をオープンさせた寺沢 哲士オーナーにインタビュー。数あるフランチャイズのなかからリセッターズに加盟した経緯やこれまでの軌跡、今後の展望についてお聞きしました。

30秒で分かる「リセッターズ」とは

リセッターズが担うのは、賃貸物件の「退去立会い」から入居前の状態に戻す「原状回復工事」まで。退去立会い業務では、賃貸物件を退去する際の敷金清算などの各種トラブルを防ぎ、管理会社と入居者(借主)の契約終了をサポートします。原状回復工事はオーナーの裁量に委ねられているので、自身で施工するのはもちろん、外注するのもあり。柔軟にビジネスを展開できるのもリセッターズの特徴のひとつです。事務所を構える必要がなく176万円の初期費用で開業できるので、リスクを抑えて独立したい個人の加盟検討者からとくに注目されています。

「安定した収益を得られるビジネス」と感じてリセッターズのフランチャイズに加盟

リセッターズの幸谷 亮

リセッターズ川口蕨店 オーナー
寺沢 哲士

ハピハウス株式会社 代表取締役。不動産会社に15年ほど勤務したのち、2021年10月に不動産売買を事業とするハピハウス株式会社を設立。その後の2022年8月に「リセッターズ」のフランチャイズに加盟。1976年生まれ。6歳と4歳の子を持つパパさんオーナー。

──寺沢オーナーは2021年にハピハウス株式会社を設立し、2022年にリセッターズのフランチャイズに加盟したとお聞きしています。経歴を簡単に教えてください。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

学校を卒業してからずっと飲食店で働いていたのですが、縁があって30歳くらいのときに不動産業界に転職しました。土地や戸建て、中古マンションなど不動産の売買を手掛ける会社で15年ほど働き、2021年10月にハピハウス株式会社を立ち上げました。

──会社員時代と同じく、不動産の売買を事業として会社を起こしたのでしょうか。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

そうですね。ただ、想定はしていましたが、不動産売買で事業を軌道に乗せるのは想定以上に厳しくて……。埼玉県に会社を構えているのですが、やはり一都三県は誰もが聞いたことのある大手の不動産会社が強いんですよ。開業したのがちょうどコロナ禍で、その頃から土地も物件も価格が異常なくらい高騰しました。ただでさえ大手には太刀打ちできないのに、高騰すると立ち上げたばかりの小さい会社では余計に敵わなくて。資金も少しずつ減っていってしまって、どうにかしないといけないと考え始めました。

──安心感という意味では、不動産は取引額が大きいので、大手が有利になるのは想像できます。そこで「リセッターズ」に加盟を?
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

はい。不動産売買の一本だけで会社を軌道に乗せるのは難しいと感じ、安定して収益を得られる事業をということで「リセッターズ」のフランチャイズに加盟しました。いまは不動産売買の事業はいったんお休みさせて、「リセッターズ」に集中しています。

──不動産売買と退去立会いとでは業務内容もかなり異なりますよね。「リセッターズ」に目をつけた理由を教えてください。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

これまでは不動産の「売買」を仕事にしていましたが、リセッターズは「賃貸」がターゲットです。この「賃貸」という点が加盟した理由のひとつになりました。

というのも、いまは一般的に給料も上がらなくて、車はもちろんマイホームを持つ人も減っていますよね。一方で住む家は誰しも必要なので、そうなると賃貸の需要がこれから上がっていくはず。すでに東京と埼玉で合わせて人口が2000万人以上いるので市場はかなり大きいし、これから伸びてくるであろう「賃貸」という点に魅力を感じてリセッターズのフランチャイズに加盟しました。

──同じ不動産ということで「賃貸仲介」も選択肢に入りそうですが、検討はしなかったのでしょうか。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

検討しませんでした。賃貸仲介もそれなりの収益を上げようとするとかなりの手間がかかるし、人数も必要なんです。まだスタッフを雇うフェーズではなく、ひとりでなんとかスタートできる事業を探していて、以前から退去立会いビジネスのことは知っていて興味があったので「リセッターズ」を選びました。

──ご存じだったんですね。退去立会いビジネスのどのような点に興味があったのでしょうか。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

ひとつは、大手が参入していない点です。個人的には今後も大手は参入してこないと考えています。というのも、退去立会いビジネスは1件あたり何万円の世界ですが、大手ならマンションの売買で何億円という金額を動かせますから。桁が違います。少なくともここ何年かは大手が参入してくることはないと考えています。

──退去立会いはブルーオーシャンなビジネスで、いまが参入のチャンスといわれています。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

本当にそう思います。あと、不動産はトラブルが多い業界でして、退去時もトラブルが発生することがあります。退去立会い業者が間に入ることによってそういったトラブルも減らせて、結果として入居者に納得してもらえると思ったことも興味を持った理由のひとつです。

──どうしてトラブルが減らせるのでしょうか。具体的に教えてください。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

たとえば、退去立会い業者が間に入らず、不動産会社が自分たちで退去立会いの現場に行ったとしますよね。そうなると物件のオーナーさんから嫌われたくないので、入居者に対してなるべく多くのお金を請求しようと吹っかけたりすることもあるんですよ。でも、退去立会い業者は不動産会社の味方でもなければ、入居者の味方でもありません。公共ルールに基づいて中立の立場でジャッジできるので、入居者にもしっかりと納得してもらえるような請求ができるんですよね。

──不動産会社としても立会い業務を外注できるという点ではメリットになるはずなので、両者にとってメリットがあるビジネスなのですね。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

そうですね。あと、前職と同じ不動産業界なので、これまでの経験が活かせるのも決め手のひとつでしたね。これまで数千件と物件は見てきているので、見る目は養われていますから。まったく経験のない人よりは、私みたいに不動産経験のある人は有利だと思いますよ。

月15〜20の案件を継続的に受注、安定収益で次なるステップへ!

──初期費用はどれくらいかかりましたか。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

資料に載っているとおり176万円でした。そのなかに掃除道具なども一式含まれていたので、個人的に買い揃えたものはなかったですよ。事務所も必要ないので、私みたいにひとりでリスクを抑えてスタートしたい人には最適だと思います。

──それはいいですね。未経験のオーナーのほうが多いとお聞きしていますが、研修はどうでしたか。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

退去立会いの研修が10回、クリーニングの研修が5回ありました。ただし、この15回の研修では実務に少し不安があるので、実際に業務がスタートしてからも勉強が必要です。現場ではもちろん、分からないところは自宅に帰ってからも調べたり、本部に質問したりなど勉強の毎日でした。本部は必要なサポートをしてくれますが、加盟したからといって黙っていても稼げるわけではないので、ここは勘違いしないほうがいいかもしれませんね。

──本部に頼りっぱなしではダメということですね。「リセッターズ」では原状回復工事をオーナー自身で施工するか外注するか選べるそうですが、寺沢オーナーはどうされていますか。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

私の場合、クリーニングや水漏れ工事、蛇口の交換など比較的簡単な作業は自分でやっています。飽きっぽい性格なので、退去立会いだけやクリーニングだけだとマンネリしてしまいますが、さまざまな作業があるので、私みたいに飽き性な人にはちょうどいいかもしれませんね。しかも、傷ついたフローリングやキッチンなど、汚れた部屋がきれいになると達成感を得られますし、それこそがこの仕事の楽しいところだと思いますね。

──体力的には大変そうですが、成果が目に見えますからね。かなりの達成感を得られそうです。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

はい。でも、なかには単価が高い原状回復工事の案件だけを受注しようと考えて加盟を検討する方もいるみたいです。でも、それならクリーニングのフランチャイズに加盟したほうがいいんじゃないかと個人的には思います。退去立会いをしたうえで、自分で施工するか外注するかコントロールしながら収益を上げられるのが「リセッターズ」のフランチャイズの醍醐味だと感じています。

──案件はどう獲得し、いまはどれくらい受けていますか。収益面も含めて教えてください。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

自分でメール営業もしていますが、本部からの案件紹介がメインです。いまは月に15件から20件ほど受注しています。案件にもよりますが、1件あたりの粗利は少ないと2万から3万円ほど、多いと10万から13万円くらいです。なので、10万円の案件を15件受けたら150万円の収益になります。そこから外注費用が差し引かれるので、自分でどれだけ原状回復工事を手掛けるかで収益は変わってきます。

──案件によってさまざまなんですね。休みは月にどれくらいとれていますか。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

まるまる休めるのは月に1〜2日くらいですが、会社員と違って拘束されているわけではないので自由な時間は多いですよ。たとえば、立会いが1件しか入っていなければ自宅を9時に出て13時には帰ってこれたりもするので、そのあとは子供と公園に出かけることもできます。

──会社員時代と比べるとどうですか。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

収益は若干増えた程度ですが、自由な時間は会社員時代よりも圧倒的に増えています。いま子供が6歳と4歳なのですが、いつか家を出ていくことを考えると、「パパ〜」と言ってくれるうちに子供とたくさんの時間を過ごせるのは嬉しいですね。しかも、会社員時代は土日に休むなんて夢みたいなものでしたが(笑)、いまなら自分でスケジュールを組めるので子供の行事とかにも参加できるんですよ。

──それはいいですね。奥様は「リセッターズ」のフランチャイズに加盟したことをなんとおっしゃっていますか。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

じつは妻にも手伝ってもらっているのですが、「いい仕事を選んだね」と言ってくれています。妻としても時給1000円でパートに出て年収103万円の壁を気にしながら働くくらいなら、私とふたりで子供の話をしながら一緒に働くほうがいいと言ってくれています。私としても周りに気をつかいながら働くよりは、妻とふたりで働いているほうが気が楽ですし幸せです。

──今後の展望を教えてください。
リセッターズの幸谷 亮

寺沢オーナー

いまは妻に手伝ってもらいながら月15件から20件ほどをこなしていますが、今後は外注先を探して受けられる案件数を増やしていきたいです。この1年が個人的に勝負の年で、結果的に月50件くらいの案件を受けられるように拡大しようと思います。そうなったら今度は、本業である不動産売買の事業を再開させ、会社をさらに拡大していこうと考えています。

「リセッターズ」のFCオーナー取材を終えて

以前、あるフランチャイズ本部を取材した際、「フランチャイズに加盟する人のなかには、稼げない理由を本部のせいにする、いわゆる“他責思考”の人がいる」と聞いたことがあります。一方、「フランチャイズ加盟してからも本部に依存しすぎず、“自責思考”が強い人は成功しやすい」とも教えていただきました。

寺沢オーナーは完全に自責思考で、フランチャイズオーナーでありながら、経営者として独立した存在であることが明らかでした。通常、時間がなかったり忙しかったりすることを理由にインプットを怠るときがありますが、寺沢オーナーは常に高みを目指してインプットを続け、自己成長を追求しているからこそ、新たな目標ができてそこに進んでいけるのだと感じました。

できないことを本部のせいにせず自責思考を持って、自身で学び、解決するからこそまた新たな目標ができる──そんな日々を積み重ねている寺沢オーナーなら、目標である「月50件」を想定よりも早く達成することでしょう。

リセッターズの幸谷 亮

株式会社Wordeal 代表取締役
幸谷 亮

10年の雑誌編集部経験を経て、2016年にフリー編集者・ライターとして独立しました。その後の2023年にオウンドメディア支援(記事制作代行)をメイン事業とする「株式会社Wordeal」を設立。“上位表示だけでなくCV獲得まで伴走型でサポート”をモットーに、フランチャイズWEBリポートをはじめ多くのWEBメディアで記事を制作しています。


リセッターズのフランチャイズに加盟されたオーナーの写真

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