父の介護をきっかけに事務職からFC加盟!「ネコロボマン訪問介護」って本当に稼げるの?

“介護士が稼いでなにが悪い!”をコンセプトに、稼げる訪問介護を目指す「ネコロボマン訪問介護」。一見すると異色なフランチャイズに映りがちですが、取り組んでいることは至極真っ当で、むしろ将来的には業界のスタンダードになりうるブランドです。
この記事では、2024年1月に「ネコロボマン訪問介護」のフランチャイズに加盟し、同年5月に「ネコロボマン訪問介護 伊勢崎店(群馬県)」を開所したフーミー株式会社の皆川朋子代表にインタビュー。加盟した背景や加盟後の流れはもちろん、集客実績なども赤裸々に語ってもらいました。
30秒で分かる「ネコロボマン訪問介護」とは
「ネコロボマン訪問介護」はセレクトエールグループ株式会社(株式会社ネコロボマン)が手掛ける訪問介護のフランチャイズです。人材不足や過酷な労働環境などが課題となっている介護業界に対し、採用力と営業力・健全運営を武器に “稼げる”訪問介護を目指しています。
無店舗型のビジネスで、事務所さえあればスタートできるので、加盟金と2ヶ月の人件費を含めても初期費用は600万〜700万円で開業可能です。初期費用を抑えて開業したい人にもピッタリのフランチャイズといえます。
父の介護をきっかけに「ネコロボマン訪問介護」にフランチャイズ加盟


フーミー株式会社 代表取締役。父が創業した「株式会社ヤマグチ」で20年近く経理や総務に携わるも、2023年5月に父親が倒れて介護が必要になったことをきっかけに「ネコロボマン訪問介護」のフランチャイズに加盟。2024年5月に「ネコロボマン訪問介護 伊勢崎店」を開所。2025年には2店舗目の開所を目指す。

父親が創業した「株式会社ヤマグチ」という会社で、20年近くずっと経理や総務の仕事をしていました。わたし1人しかいない部署なので今も在籍していて、「ネコロボマン訪問介護」と二足のわらじを履いている状態です。

いえ、介護とは関係のないプラスチック射出成形の会社です。たとえば殺虫剤スプレーの上部にプラスチックの部品がありますよね。ああいったプラスチック部品を成形しています。

2023年5月に父親が倒れたことがきっかけです。父はいま84歳なのですが、大好きなゴルフ中にくも膜下出血で倒れてしまいました。幸いにも一緒にプレーしていた方がすぐに気付いて搬送してくれたので命は助かったのですが、後遺症でほとんど体は動かせず、話しかけても「うん」などと返答するのがやっとな状態になってしまいました。

はい。介護施設に入所させる選択肢もあったのですが、コロナ禍から引き続き面会の規制が厳しくて。中学生以上でないと面会できなかったり、洗濯物の受け渡ししかできなかったり。孫にも会えないとなるとかわいそうなので、施設に入所させず、在宅介護の道を選びました。

そうですね。在宅介護をすることになり、役に立つかわからないながらも知識として持っておきたくて、介護の入門資格といわれている「介護職員初任者研修」を取得しました。2023年の夏から秋くらいのことです。

おっしゃるとおりです。当時は朝6時半から夜10時くらいまで父親のケアが必要で、姉2人とわたしの3人で交代しながら介護していました。ヘルパーさんにも週3回ほど来ていただいていましたが、3人それぞれ仕事もあるし、わたしはまだ子育て中なので、すべてを両立していくことに限界を感じていました。そこで、わたしがデイサービスを作ってしまえば自由に面会にも行けるし、すぐに様子を伺えるので介護もしやすいと考えました。

何に対してもそうなのですが、まずは考えるだけでなく動いてしまう性格で、実家の近くに空いている土地があったので、デイサービスを開所しようと検討しました。結局は条件がマッチせず実現しなかったのですが、そもそもデイサービスとなると数千万円の初期費用が必要なので、資金面も大きな壁になっていました。

はい。そういったこともあって心が少し折れかけていたなか、Facebookで「ネコロボマン訪問介護」を目にしました。無店舗かつ700万円くらいで訪問介護事業をスタートできることを知り、さっそく資料請求したら翌日に本部の佐々木代表から電話がかかってきて。それが2024年の1月くらいだったと記憶しています。

伝わってきましたね。その後に佐々木代表からオンラインでお話を聞き、「ネコロボマン訪問介護」の“稼げる訪問介護を目指す!”というコンセプトに魅力を感じたんです。というのも、父親の介護でヘルパーさんにお世話になっているなか、ハードで、かつ大きな責任を追いながら仕事をしている状況を近くで見てきました。それなのに一般的には給料が低いといわれていることに疑問を感じていたんです。

はい。国から支払われる介護報酬はどこの事業所も同じなのに、給料に差が出る理由がわかりませんでした。でも、「ネコロボマン訪問介護」なら事業としても成り立つうえ、働いているスタッフも十分に稼げて、実際に直営店それを実現している。だからご安心くださいと。初期費用も700万円くらいで開業できるということで、資金面もクリアできましたし、その時に即決で加盟を決めました。
本部サポートもあってようやく開所「ひとりでは開所すらできませんでした」


2024年1月末に「ネコロボマン訪問介護」のフランチャイズに加盟し、5月1日の開所を目指して準備を進めていきました。まずは会社組織として地に足をつけて事業を成長させていきたかったので、新たに株式会社を立ち上げました。事務所としてアパートの一室を借りるのが一般的のようですが、わたしは父親の会社で倉庫として使っていた場所を借り、壁などをDIYしながら仕上げました。

そうですね。2月の下旬くらいから役所に提出する書類関係を作っていたのですが、これが本当に大変でした。フランチャイズとはいえ書類関係の大部分は自分で作らないといけません。でも、本部の方に教えてもらいながら3月15日の提出に向けてなんとか完成させられました。

思った以上に大変で、提出した日は開放感でいっぱいでした。同じような書類を県だけでなく市にも提出しなければいけなかったり、提出先によって書類を印刷する向きが異なったり。フランチャイズなのでわからないことがあれば本部がサポートしてくれますが、もし誰にも聞かずひとりで書類を作るなら、開所は無理だったと思います。

そうだと思います。でも、書類を提出してからも訂正しなければいけない箇所が多数あるほか、採用や営業活動で休む暇なんてありませんでした。ただ、本部サポートが本当に手厚く、佐々木代表が採用の面接に同席してくれて、わたしは最初にあいさつをするくらい。どういう人材を採用すればいいのかわからないので助かりました。

はい。結局はタイミングが合わずに入社には至りませんでしたが、佐々木代表のX(旧Twitter)をフォローしていた方が応募してくれたり、人に恵まれていたりで、予定の人数よりも多くの応募者が集まりました。なかには、「どうしても働きたい」ということで、「次の募集のタイミングまで待ちます」という応募者もいらっしゃいました。

営業のサポートも手厚くて、本当に助かりました。まずは営業でまわるべきところをすべてリストアップしていただき、さらに営業方法のレクチャーや、目標の利用者数に到達するために営業件数などの数値を管理してくれたり。本部が伴走型でサポートしてくれたのは心強かったですね。2ヶ月で300枚の名刺を配り終えるくらい回りまくりました。

それ以外にも、スタッフ全員が直営店で1週間の研修を受けさせてもらえるなど、サポートが本当にすごくて、それだけでも「ネコロボマン訪問介護」のフランチャイズに加盟して良かったと感じました。フランチャイズに加盟せずなんとかひとりでデイサービスを開所できたとしても、集客はもちろん、どう運営していったらいいかわからず路頭に迷っていたでしょうね。
“スタッフファースト”で、近隣の事業所の3倍の集客を実現


3ヶ月時点で30名ほど、7ヶ月経った現在で60名ほどまで増えました。まったくの業界未経験なので、この数字が多いのか少ないのかわからないのですが、ほかと比べると多いみたいです。というのも、近くにある訪問介護事業所の方にお聞きしたときは、「3ヶ月時点で10名ほどだった」とおっしゃっていました。結局そこは1年で閉所してしまい…私がいまのところすべて順調なのは本部のサポートのおかげだと思います。

自信を持って「しています!」とお答えできます。面接に来た経験者の方にこれまでの時給をお聞きすると、「ネコロボマン訪問介護」のほうが圧倒的に高いんです。なかには時給にして1400円も高くなる方がいらっしゃって、そのときは思わず「どうしてそんなに安いんですか?」と逆質問してしまいました。

はい。そういったこともあってか、みんな「楽しい楽しい」と働いてくれていますね。本当に助かっています。

わたしが要因かはわかりませんが、ありがたいことに「居心地がいい」とはいってもらえています。佐々木代表からいわれているのですが、利用者さんファーストではなく、スタッフファーストになるように心がけています。ヘルパーさんたちが利用者さんたちのところに笑顔で訪問すれば、利用者さんたちにも笑顔が伝染して元気になったりするんですよね。今度は、そんな利用者さんたちの姿を見た家族がケアマネさんたちに話をしてくれて、新たな利用者さんを紹介していただけたり。いいことしかないですね。

はい、大満足です。わたし自身、経営者としてはまだ経験が浅く、メンタル面で指導していただけるのもありがたいポイントのひとつですね。「ネコロボマン訪問介護」で身につけたことを、今度は「株式会社ヤマグチ」のほうで活かしたりもできるので、経営者としてはもちろん、社会人としても成長できていると感じています。

まだ漠然とはしていますが、2025年に同じく群馬県の前橋市か高崎市に2店舗目を開所しようと考えています。佐々木代表は2000店舗を目指しているとお聞きして、その時に「じゃあわたしが50店舗やります!」といってしまったので、最終的には50店舗を目指せたらいいですね。佐々木代表は介護業界のボトムアップを目指しているとのことですので、わたしもそのお手伝いができたら嬉しいです。
取材を終えて
「ネコロボマン訪問介護」の加盟店募集ページを見ると、尖った感じのブランディングをされているので、少しクセのあるフランチャイズなんだろう──そう考えて取材に臨んだものの、いい意味で期待を大きく裏切られました。
まずは、皆川オーナーの人柄。収益目当てに、少しギラギラした感じのオーナーが加盟しているのかと思ったらむしろその逆でした。お話を聞いていると、「独立して大きな収益を得たい!」というよりは、父親やご自身、そしてご家族全員が幸せになることを考えて加盟されているのだと感じました。
その思いはスタッフ、利用者にまでおよび、家族にとどまらず、皆川オーナーに関わる人全員が幸せになっている構図ができあがっていました。もちろんこの日、取材させていただいた筆者自身も、皆川オーナーの気さくかつフレンドリーな対応によって幸せになったひとりです。
それを実現しているのが、「ネコロボマン訪問介護」の事業だと考えると、同社のキャッチフレーズのひとつである“介護士が稼いでなにがわるい!”という問いに対し、個人的には「なにも悪くない!」というアンサーしか出てきません。むしろ、“稼げる”訪問介護がスタンダードな世の中になってほしい。そう強く思った取材でした。

10年の雑誌編集部経験を経て、2016年にフリー編集者・ライターとして独立しました。その後の2023年にオウンドメディア支援(記事制作代行)をメイン事業とする「株式会社Wordeal」を設立。“上位表示だけでなくCV獲得まで伴走型でサポート”をモットーに、フランチャイズWEBリポートをはじめ多くのWEBメディアで記事を制作しています。