日本フランチャイズチェーン協会主催「フランチャイズ独立・開業&事業多角化セミナー」の振り返り

2015年3月28日に開催された「フランチャイズ独立・開業&事業多角化セミナー」。今回は、フランチャイズ業界唯一の公的団体である日本フランチャイズチェーン協会が主催したイベントを編集部は取材しました。
参加者6名。フランチャイズ本部とコンタクトを取る前に聴きたいセミナー
セミナー前半は王道の基本編で後半は契約編。質問タイムのぶっちゃけっぷりもなかなか
まず、伊藤恭氏によるセミナーが前半で90分。フランチャイズの基礎知識やメリット・デメリット、情報収集の仕方、事業多角化をする上でのポイント(これは法人向けかもしれませんね)を解説。まさにフランチャイズセミナーの王道ともいう講義を繰り広げていました。
後半は西野公晴氏がつとめ、こちらも90分。こちらは実践編というのか、実際にあるトラブルの実例や法定開示書面など契約に関する話などでした。特定の本部を決定する前には知っておきたい知識がつまっていましたね。 契約関連は知っておかないと、後々後悔するのでたしかに知っておいたほうがよいでしょう。
その後は、個別相談タイム。これは匿名で紙に質問を書いて、講師がその質問に答えるというコーナーです。 相談表には、特定の業界を記し有望であるかを質問したり、危ないチェーンがあれば教えてほしいなどの質問も。 ある種、ぶっちゃけトークのようなカタチでの回答があり斬新でした。
セミナーの特色としては“本部がいない”こと
こうしたフランチャイズセミナーは近年増えてきていますが、このセミナーの特色としては“本部の姿がなかった”ことでしょうか。だからこそ、加盟希望者もつっこんだ質問がしやすいのでしょう。
有料セミナーということで、集客には苦戦も見られた印象ですが、密度の濃いセミナーを受講したいという加盟希望者の熱が感じられ、こうした取り組みをフランチャイズWEBリポートもメディアとしてもっともっと伝えていきたいと感じました。
独立というひとつの大きなくくりの中に『フランチャイズ』という選択肢があるわけですが、本部に頼りっきりでは成功する確率は下がってしまう傾向にあるようです。失敗リスクを下げるには、本音の本音までを既存オーナーに聞いて回るとか、本部がいない場所で専門家に相談してみるとかという手段は有効です(ぶっちゃけトークが聴けるという意味で)。
数100万、数1,000万の投資をするなら3,000円は安いという概念
90分で3,000円。そして質問タイムつき(しかも匿名でOK)というのであれば、割に合ったセミナーではないかとフランチャイズWEBリポートも取材してみて感じました。
フランチャイズに加盟するとなると、初期投資として数100万、数1,000万円という巨大な投資をすることになるからです。にも関わらず、参加者はヒト桁。
アメリカではこうしたフランチャイズセミナーや本部リストにお金を払うことは常識なのですが、日本ではまだまだ普及していないのかもしれません。
本部とコネクションを持つことをためらっている方は、まずはこうしたセミナーに参加するのがいいかと思います。その後のステップとして合同説明会や特定の本部の説明会に参加してみると、成功できるようなフランチャイズ加盟に結びつくのではないでしょうか。