右肩上がりの葬儀屋「TEAR(ティア)」創業者のユニークな思想とサービスが影響か

フランチャイズWEBリポート編集部 |2014年11月12日 公開 (2021年11月18日 最終更新)
葬儀会館 TEAR(ティア)のフランチャイズに加盟されたオーナーの写真

2014年11月11日の日経新聞で、葬儀フランチャイズ「TEAR(ティア)」が増収増益であったことについてのニュースが報じられましたが、このニュースは今までにも複数回にわたって報じられていました。ティアのプロモーションに対する積極的さもかいまみえますが、やはり業績が右肩上がりになっていることは違いない事実です。

「TEAR(ティア)」が右肩上がり!既存店舗も堅調

増収増益という背景には、既存の葬儀店舗で葬儀件数が堅調であることや単価が上昇したということがあるようです。ほかにも、葬儀付帯品の仕入れ価格や物流の見直しなど経費削減も関わって入るようですが。

直営施設も積極的に出店しているので、フランチャイズ施設へのノウハウ提供も、この直営施設でのこころみが活かされることでしょう。

現在、7施設の出店を予定し、長期戦略としては200施設を目指しているとのことです。(2014年11月12日現在72店舗)現在は愛知県でドミナント出店を強めているようですが、全国展開を視野に入れてフランチャイズオーナー募集をしています。

創業者、冨安徳久氏がメディア注目を集めている

テレビ番組『カンブリア宮殿』や、『日経トップリーダー』、『毎日新聞』など、多くのマスコミにティアは取り上げられてきましたが、創業者であり現社長の冨安徳久氏の事業に対する考え方や葬儀屋をはじめた理由がユニークであることから注目を集めているようです。

創業者、冨安徳久氏(BiG interviewsより)

冨安氏は愛知県豊川市出身で、葬儀屋のアルバイトを大学入学前に経験し、それがきっかけで葬儀ビジネスをはじめたようです。自身もある葬儀会館の店長を経験しています。

しかし、生活保護者の方の葬儀をしない方針にあった勤め先の方針に納得がいかず退職。その後は自身で葬儀屋を設立しようと独立を目指すことに。そして1997年に株式会社ティアを設立。現在、70店舗以上の葬儀屋を直営店・フランチャイズ店として展開しています。

2014年には、一部上場も果たしていて、今勢いがあるフランチャイズ企業のひとつとなるまでに会社を大きくした人物です。

ちなみに、積極的に書籍の執筆活動を行い「ぼくが葬儀屋さんになった理由」などの書籍を発刊しています。葬儀に対する思想を伝えるセミナー活動にも熱心です。

葬儀の常識をくつがえす。革新的な二つのサービス

これまでの葬儀屋というと、「価格が不透明」、「価格が高すぎる」というのが業界事情がありました。葬儀が終わった後に、葬儀屋から来た請求書を見て「愕然とした」という方も少なくないでしょう。

冨安氏は、自身が葬儀屋スタッフとして経験してきたことをふまえ、業界のパイオニアとして“価格を明らかにし、値ごろな価格にする”ことを目指したのです。

そこでうまれたのが、「明朗会計」、「生前見積もり」のサービス。葬儀前に、何にいくらかかるのか(遺影写真やドライアイスなどにいたるまで)見積もるサービスをはじめたのです。

業界にないことをやろうとすることは、勇気もいることだし一か八かの思いもあったことでしょう。しかし、葬儀業界のこれまでの慣習をくつがえすという彼の思想はユニークです。だからこそメディアにも取り上げられたといえます。

葬儀業界のマーケットは今後も拡大。新事業に参入するなら穴場市場

葬儀屋のマーケットは、2012年時点で1兆8,660億円。 これが2040年には3兆円市場になることが見込まれています。どうやら死亡人口の増加というのが関係しているようです。

異業種でも参入できる葬儀屋フランチャイズは現状少なく、その意味でもティアはユニークな存在です。そもそも葬儀屋の業界自体、今まで新規参入が許されない空気があったのだとか。

そういった意味でもまさにパイオニア。法人でなにか事業の柱を探しているなら、競合も少ない今がビジネスの参入チャンスではないでしょうか。

葬儀会館 TEAR(ティア)のフランチャイズに加盟されたオーナーの写真

記事は気に入っていただけましたか?
「いいね!」で応援よろしくお願いします

新着情報をお届けします♪