クレープ店の開業は移動販売と店舗型どちらがおすすめ?キッチンカーを使うケースなどをご紹介

80年代に爆発的なブームを起こしたクレープ。現在でも食べ歩きやスイーツの代表として高い人気があります。そんなクレープ店は、店舗型以外にキッチンカーなどの移動販売など様々な販売スタイルがありますよね。
そこで今回はクレープ店の開業を考えている方に向けて、開業資金や必要な資格など、開業に役立つ情報をご紹介したいと思います。店舗スタイルについてもご紹介しますので、是非ご一読ください。
クレープ店の開業が人気な理由

移動販売を含めて、街なかで見かけることも多いクレープ店。開業する人が多く店舗が多いのには、経営に様々なメリットがあるからです。まずはクレープ店経営のメリットをご紹介いたします。
豊富なメニューの提供が可能
クレープ屋でクレープを購入されたことがある方なら想像が付くかもしれませんが、メニューが豊富に用意されています。生地とフルーツやクリームなどを組み合わせを少し変えるだけで、豊富なメニューを展開しやすいスイーツです。
同じ食材でもソースを変えるだけで1メニューとなることから、様々なニーズに対応ができます。また、甘いものだけでなくチーズやハム、野菜を使った軽食系のクレープのメニューも取り扱えるため、老若男女に立ち寄りやすいのが特徴でしょう。
小麦粉を使っているため利益率が高い
クレープは生地に小麦粉を使っているため、原価率が低い特徴があります。フルーツの仕入れなどで出費が多くなっても、生地に使用する小麦粉で材料費を抑えることができる点もメリットです。
食べ歩きが可能
クレープはお皿に盛るスタイルだけでなく、包み紙で持ち歩きができるタイプも人気です。そのため、外出先でたまたま見かけた人が気軽に立ち寄れるという特徴があります。移動しながらの食べ歩きができるため、シーンを選ばず購入してもらえることも大きなメリットでしょう。
出店場所を選ばない
キッチンカーなどでの移動販売の場合、必要に応じて様々な場所に出店することができます。集客が見込める商業施設やイベント会場、帰宅途中の人が立ち寄りやすい駅の近くなど出店できる場所をリサーチすることによって、店舗型のクレープ店より効率よく利益を上げることができます。
また、店舗型であってもテイクアウトのみであれば小さなスペースだけでいいため、開業費用やランニングコストを抑えることができます。
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クレープ店の開業に必要なこと

続いて、クレープ店の開業に必要なものや資金についてご紹介いたします。
クレープ屋の開業に必要な資格
食品衛生責任者
飲食店で必須の資格です。講義を受けるだけで取得可能なので、資格取得のハードルそのものは高くありません。ただし、定員になると受講できなくなりますので、未取得の場合は早めに取得しておくことをおすすめします。
保健所の許可
店舗型と移動販売では必要になる許可が異なります。店舗型の場合は「飲食店営業許可」が必要になり、移動販売の場合は「食品営業自動車」の許可が必要です。また、あらかじめ梱包された食品を販売する場合は「食品移動自動車」の資格が必要になります。
近年は審査が厳しくなり、許可が下りるまで時間がかかることがあります。特に移動販売の場合は時間が長くかかる傾向にあるため、余裕を持った申請を行ないましょう。
クレープ屋の開業に必要な設備
設備として必要なものはクレープを焼く鉄板、材料を保存する冷蔵庫、電源、クレープを焼くためのトンボやスパチュラなどがあります。
この中で特に注意が必要なのがクレープを焼くための熱源です。一般的にはガスと電気の2種類がありますが、ガスは種類によって発熱量が違います。クレープを焼く際にプロパンガス(LPガス)が利用されているのは都市ガスよりも発熱量が多いからです。また、ガスの種類によって使えるガス機器が決まっている点にも注意しましょう。
クレープ屋の開業にかかる費用
開業にかかる費用として大きいのは設備費用です。しかしクレープ屋は複雑な調理方法ではなく、大掛かりな厨房設備が必要ないため一般的な飲食店に比べると初期費用も安い傾向にあります。
一般的にクレープ屋を開業する際の初期費用には、物件取得費などを除いて50万円程度が必要とされています。クレープを焼く鉄板や冷蔵庫などは中古品を購入することで、さらに安く抑えることも可能です。
カフェとは違い、クレープ屋の場合は飲食スペースが必須ではないため、小スペースでの運営が可能となります。
運営にかかる費用
クレープ屋の経営にかかるランニングコストは家賃、光熱費と材料費が主で、人を雇う場合はさらに人件費が必要です。生地は小麦粉なので安く抑えることはできますが、フルーツやチョコレートなどの材料に費用がかかることもあります。そのため、購入ルートや購入する商品の下調べを十分行なうことが求められます。
豊富なメニュー展開をしようとするとコストがかかることもあるため、メニューを考える際には材料費も計算しておきましょう。
キッチンカーでの開業ケース

キッチンカーの入手方法
キッチンカーは購入するだけが入手方法ではありません。自分で車を改装して制作する方法や、日常的にキッチンカーで経営をしない場合はレンタカーを利用する方法もあります。レンタカーはリース利用できるものもあり、同時に出店場所の紹介などのサポートを行なってくれる企業もあります。
ただし、どの方法であってもクレープ屋の経営には保健所の許可が必要です。地域によっては軽バンのキッチンカーは生クリームや生のフルーツが使用規制されていることもあり、事前に出店したい地域の許可内容を調べておきましょう。
キッチンカーに必要な保険
キッチンカーの場合、通常の車同様に自動車保険が必要です。また、食品を提供するため「PL保険」にも加入しておきましょう。PL保険とは、「生産物賠償責任保険」のことです。販売した商品によって食中毒など身体に影響がある損害が発生した際にカバーする保険ですので、飲食店の経営では必ず入っておきたい保険といえるでしょう。
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経営を成功させるには?
クレープ屋の経営を成功させるにはいくつかのポイントがあります。こちらでは経営成功のコツについてご紹介いたします。
ターゲットを考える
どんな商品やサービスにも言えることですが、ターゲットを明確に決めておくことが非常に重要です。たとえば若者向けならコスパのいい商品や、写真映えする商品開発が求められます。
ターゲットを決めることでクレープ屋のコンセプトなども決めやすくなりますので、最初に考えておくことをおすすめします。
差別化を図る
クレープ屋は移動販売を含め、多くの競合があります。そのため、他店とどのような差別化を図るかで経営が成功するかが決まるといっても過言ではありません。独自メニューの開発、商品のラインナップ、セット販売など、様々なアプローチ方法を考えてみましょう。
宣伝効果
最近はSNSがきっかけで顧客が増えるケースも少なくありません。そのため、顧客に積極的に宣伝したいと思わせるような工夫を行ないましょう。ハッシュタグをつけてSNSに投稿すると割引になるクーポンを発行するなど、SNSを積極的に活用する方法もおすすめです。
人件費
飲食業界での人件費は経費の大半を占めるとされています。そのため、クレープ屋でも少人数の経営が可能になる方法を考えておくことが大切です。
作業をルーティン化する、カットフルーツを使って調理時間を短縮するなど、効率のいい運営方法を意識すると良いでしょう。
クレープ店の開業は事前のリサーチが重要!

クレープ屋はほかの飲食店に比べて比較的コストを抑えて開業することができますが、リサーチが不足していると競合に打ち勝つことは難しく、油断は禁物です。
徹底した他店リサーチはクレープ屋のオリジナリティに繋がり、ユーザーや商圏のリサーチをすることはリピーター獲得に繋がります。どの方面も十分な調査と準備を行なって、貴方だけのクレープ屋を開業してくださいね!