テレワークの未実施は会社への不満にどう影響する?テレワークの実施状況別に会社への不満を調査

フランチャイズWEBリポート編集部 |2021年09月15日 公開
【働き方に関する調査】2200人中59%が会社に不満があると回答!

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、多くの企業でテレワーク勤務が実施されたり、テレワークが広く推奨されるなど、コロナ以降働き方が大きく変化しています。そこで、テレワーク実施と未実施が、会社や働き方への不満にどのように関係しているのかを調査するためアンケート調査を行ないました。

会社への不満調査まとめ

今回の「会社や働き方の不満」に関するアンケート調査では、2200人中約6割が「会社に不満がある」と回答しています。テレワーク実施・未実施に分けて会社への不満の割合を見ていくと「テレワークを実施している」と回答した人の方が「会社や働き方の不満」が約10%程が少ないことが分かりました。

しかし、テレワークを行なう上でも、テレワークならではの新たな不満が登場していることが伺えました。このアンケート調査の具体的なコメントや、「不満は改善しないと思う」と回答した人のうち転職や独立を考えている人の割合もご紹介しているので是非ご覧ください!

回答者属性

回答者属性(性別)

今回調査対象となったのは、会社員(事務系・技術系)の30代〜50代の男女2200人です。勤続年数についての質問では「10年以上勤務している」と回答した人が最も多い結果となりました。

テレワークを実施していますか?

テレワークの実施状況

【テレワークの実施状況】についての質問では、2021年7月時点で「対象にならなかった」「一時的に実施していたが現在は実施していない」と回答した人を含め、半数を上回る57.4%が勤務先でテレワーク勤務を行なっておらず、42.6%がテレワーク勤務を行なっていると回答しています。

以降では、このテレワークの実施状況を2つのグループに分け、会社や働き方に関する不満がテレワーク実施の有無と関係しているのかを見ていきます。

会社に不満はありますか?

会社に不満がありますか?

テレワークの実施状況別に【会社や働き方への不満】を見ると、「テレワーク実施のグループ」では、「不満がある」と回答したのは52.5%、 「テレワーク未実施のグループ」で「不満がある」と回答したのは、64%という結果となりました。

テレワーク実施・未実施で比較すると、【会社に不満がある】と回答した人の割合は 、テレワーク未実施のグループの方が、不満を抱えている人の割合が12%多い結果となりました。

会社への不満はコロナの影響?

さらに「不満がある」と回答した人に向け【現在会社に感じている不満は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響によるものですか?】と聞いた質問では、

テレワーク実施のグループ

最も多い回答は「コロナとは関係がない(以前からの不満)」が54%でした。 「コロナの影響によるもの」は16.3%、「一部含まれる」は29.7%と合わせて46%が新型コロナウイルスの影響で会社に不満を感じ始めたと回答しました。

テレワーク未実施のグループ

同様に最も多かった回答は、「コロナ下とは関係がない(以前からの不満)」が73.7%でした。「コロナの影響によるもの」は6.7%、「一部含まれる」は19.6%と合わせて約26%が新型コロナウイルスの影響で会社に不満を感じ始めたと回答しました。

テレワーク実施のグループの方が、テレワーク未実施のグループに比べ、「コロナ下以前から会社に不満を感じている」と回答した人が約20%少ない一方で、コロナに関係する内容が増えているという結果となりました。

その不満の内訳についてもご紹介します。

テレワーク実施・未実施で比較すると、テレワーク未導入と回答した人の方が、「コロナ下以前から会社に不満を感じている」と回答した人が約20%も増加する結果となりました。

その不満の内訳についてもご紹介します。

現在最も会社に不満を感じていることを教えて下さい。

現在最も会社に不満を感じていることを教えて下さい。

会社に不満があると回答した人に向け【現在感じている不満】を聞いた質問では、

テレワーク実施のグループ

最も多かった回答は、「会社の方針」で44.9%でした。次いで、「テレワーク」に関する回答が22.5%と続いています。
意外にもテレワーク実施に関する不満が多く見られ、 テレワークを導入しているものの、
・コミュニケーションがうまく取れない
・テレワークとなったことで勤務時間が伸びた
・テレワーク勤務となり給料が減った
ことなどが挙げられています。

テレワーク未実施のグループ

最も多かった回答は、「会社の方針」で54.2%でした。テレワーク勤務を行なっていると回答した層より約10%も「会社の方針」に関する不満が挙げられており、その中には
・テレワーク勤務が可能なのに、出社させられている
・テレワークが許可される部署が限られている
・密な電車に乗って出社を迫られること
などテレワークが実施されないことによる不満も挙げられています。

このようにテレワーク実施・未実施で比較すると、「テレワーク実施のグループ」では、「人間関係」に関する不満が少ないという一方で、テレワーク実施によって生まれた、新たな不満を抱えている事がわかりました。

回答された会社への不満を一部ご紹介

実際に回答された会社への不満を一部ご紹介します。

【テレワーク実施】

会社への方針に関する不満(44.9%)

■社員のスキルアップに消極的(34歳男性)
■能力に差があるにも関わらず、年功序列でしか判断されないこと(43歳女性)
■社員の意見が全く反映されない(47歳男性)
■会社のビジョンが明確でなく、将来的なことを考えているように思えない(48歳男性)

テレワーク勤務に関する不満(22.5%)

■リモートワークになったことで以前より勤務時間が長くなっている(45歳女性)
■テレワーク勤務となり、他社員とのコミュニケーションが取れない(51歳男性)
■リモートワークの利便性は認めつつも、最近はストレスを感じることも多い(48歳男性)
■テレワークにおいて、社内と同じ作業環境が提供されない(36歳男性)

業務に関する不満(16.7%)

■一人当たりの業務量が多すぎる(53歳男性)
■一部の社員に業務が集中しがち(55歳男性)
■非効率な方法で業務を行なわされている(35歳女性)
■所属組織が担っている業務以外の業務指示が多く、本来の業務の妨げになっている(55歳男性)

人間関係に関する不満(15.9%)

■直属の先輩が怖い。少人数の会社なので逃げ場がない(36歳女性)
■パワハラがひどい(48歳女性)
■寛容でない人が多い(52歳男性)
■みんな愚痴が多い(53歳男性)

【テレワーク未実施】

会社の方針に関する不満(54.2%)

■従業員の仕事ぶりを見ていない人が評価を行なうこと(48歳男性)
■具体的な会社の方針がわからず、従業員としてどう有るべきか判断できない(43歳男性)
■地方の支店ということでテレワークを導入してもらえない(38歳男性)
■テレワーク制度はあるものの、コロナ禍でも出勤するのが当たり前となっていること(55歳男性)

人間関係に関する不満(30.4%)

■社内で女性は使い捨てという風潮がある(32歳女性)
■頼りになる人がいない(53歳男性)
■社内の風通しが良くないので人間関係が複雑(47歳男性)
■部長によるパワハラが常態化し、課員全体が萎縮、求職者・離職者が続出している(43歳男性)
■人手が少ない上に、自分勝手で自身の作業だけしかやらない人間ばかり(51歳男性)

業務に関する不満(15.4%)

■サービス残業の超過(46歳女性)
■経費削減ばかりでお客様のことを考えていない(42歳女性)
■トラブルが発生しやすくストレスが溜まる(47歳男性)
■コロナ下の影響で人員削減をし、一人ひとりの業務量が増えた。(46歳男性)

働き方に関する意識調査の概要

調査方法:ネットリサーチでのアンケート調査
調査対象:2200人
調査実施日:2021/07/28~ 2021/08/11
発表日:2021年9月15日

これまでのアンケート

フランチャイズWEBリポートでは生活やビジネスに関するアンケート調査を行ない、定期的に情報発信をしています。日々の生活に関する意識の変化を調査することは物事・サービスの需要、必要とされるビジネスを知ることへと繋がります。

▼▼過去のアンケート一覧はこちらから▼▼ https://web-repo.jp/articles/ct/research
【働き方に関する調査】2200人中59%が会社に不満があると回答!

記事は気に入っていただけましたか?
「いいね!」で応援よろしくお願いします

新着情報をお届けします♪