FIREとは?早期退職との違いや実現させるための方法を紹介
生き方や働き方が多様化している現代において「FIRE」という考え方が注目されています。言葉は聞いたことがあっても、その意味や具体的な内容まで知らない人は多いかもしれません。この記事では、FIREとは何か、早期退職とは何が違うのかなど、FIREの概要を解説するとともに、FIREを実現させるためのポイントを紹介します。
そもそもFIREとは?
FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略で、日本語では「経済的自立」「早期リタイア」といった意味をもつ言葉です。簡単に説明すると、資産運用・不労所得などで得たお金で生活費をまかなうなど、経済的に自立して仕事の早期退職を目指すものと言えるでしょう。働き方や生活スタイルの多様化が重視される現代にあって、一般的な働き方を大きく変える生活スタイルとして、世界各国でFIREの実現を目指す人が増えています。
FIREを実現させるための大まかな流れは、まず早期リタイア後の年間生活費の計算を行い、生活費をまかなえる資金を資産運用などで計画的に作るという単純明快な2ステップです。そのため、リタイア後の年間生活費を考慮すると、できるだけ若いうちから目標金額を明確にして取り組んだほうがFIREを実現しやすいでしょう。
FIREと早期退職はどう違う?
FIREと早期退職は、どちらも定年を待たずに退職するという点では同じ意味ですが、退職までの資産の作り方や老後の資金の考え方に違いがあります。早期退職は基本的に給与を元に老後の資産を作り、退職金や将来の年金、貯金などを切り崩して生活するもので、早期退職するまでがお金を増やす過程です。
一方、FIREは経済的自立のために貯蓄し、退職後は運用益などで生活を送るものであるため、リタイア後もお金を増やせる機会があります。つまり、早期退職は手元の資金が減り続けるのに対し、FIREは資産を現状維持もしくは増やすという思考と行動が違います。ただし、どちらも資金を作るための過程において節約を意識した行動が必要という点では同じです。
FIREが注目されている背景
ここでは、FIREが注目されている背景について2つの視点から解説します。
生き方・働き方の多様化
現代社会は、生き方や働き方の多様化を尊重しようという流れに向かっていて、そのなかでテレワーク推進や副業解禁などを導入する企業が増えてきました。働く側の意識も、定年まで勤める働き方にピリオドを打ち、新たな人生計画を立てようとする思考が広まりつつあります。
とくに、コロナ禍になってからは双方の意識や行動の変化が加速しているように感じられるのではないでしょうか。ネット環境があれば出勤しなくても仕事ができる時代になり、観光地などで仕事をして給与を得るワーケーションと呼ばれる新しい働き方も生まれています。このような時代背景を受けて、FIREも現代社会にマッチする新しい生き方・働き方のひとつとして注目されているのです。
価値観の見直し
これまでの世界的な動きは経済成長を追求するもので、大量生産・大量消費が当たり前でした。しかし、その結果招いたのは、自然破壊や海洋ゴミの問題、食糧危機や天然エネルギーが枯渇するリスクなどがあり、私たちの健康で安全な暮らしを脅かしています。こういった影響を受けて、世界中の国や企業では成長主義への限界を感じるようになり、環境を悪化させない経済成長を目指す方向に舵を切りました。この動きは個人の考え方にも影響し、お金や時間の価値観について見直す人が増えています。
プライベートの時間を失ってでも長時間働いて高い給料をもらうべきといった考え方が主流の時代もありましたが、現代社会では自分らしく生きることのほうが本来あるべき姿という考え方も受け入れられるようになり、FIREも選択肢のひとつになっています。
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FIREを実現させるための2つの指標
FIREの実現は闇雲に取り組むのではなく、ルールに基づいて行うのが近道です。そこで、FIREを実現させるために重要とされている2つの指標を紹介します。
年間支出の25倍の資金を貯める
FIREを実現するために重要視されている指標が「年間支出の25倍の資金を用意する」というもの。たとえば年間の生活費が200万だった場合、貯蓄額が5000万円になればFIREが可能になる計算です。
ただし、貯蓄額の5000万円は、年間支出額が200万円なら25年でなくなってしまいます。そこで、次に紹介する「4%ルール」がポイントになります。資産運用によって4%の利回りを得ることができれば、年間支出となる200万円をまかなうことが可能です。なお、年間支出の額は人によって異なるため、貯める資金も自分自身で設定することができます。
4%ルールを実行する
2つ目の指標が、先ほど紹介した貯蓄額を年利4%で運用できれば生活費をカバーできるという「4%ルール」です。年間支出額が200万円で貯蓄額が5000万円あるケースでは、4%の利回りで年間200万円の運用益を得られるため、年間支出をまかなえます。つまり、手元の資金を減らさずに生活できるということです。
しかしながら、この4%ルールはアメリカの株式市場をもとにしたデータであり、そのまま日本国内の市場で通用するかは疑問符が残ります。そもそも貯蓄した5000万円の資産をすべて運用に回すのもあまり現実的ではないため、あくまでも目安として捉えておくのが無難です。
FIREを実現するためにやるべきこと
FIREを実現するのは簡単ではないとしても、やるべきことを押さえておくと実現に近づけます。では、何をするべきなのか具体的に見ていきましょう。
FIRE後に必要となる生活費を計算する
FIREの実現はゴールではなく通過点です。その後も生活はずっと続いていくため、毎日の支出に困らないように生活費の計算をしておきましょう。まずは1カ月あたりの生活費を想定して算出し、1年~3年とFIRE後の生活を想定した家計簿をつけてみると、目安となる金額がわかります。
独身者の場合、一人で暮らしと結婚した場合の両方の生活費を計算することも大切です。家族が増えると生活費も増えますし、教育費などの削れない支出も多くなるので、さまざまなパターンを考慮して計算してみましょう。
FIREの実現は簡単ではないのは間違いないものの、国内外ではすでにFIREを実現した人も少なくありません。成功者はどのような手法を使っていたのか、本やインタビューを参考にしてみるのも良い方法です。何事も初めてのチャレンジで成功するのは難しく、失敗を経験するかもしれませんが、そのようなときにも成功者の考え方は参考になるでしょう。
成功者の意見を参考にしたり、真似たりしながら、自分に合う方法を確立することがFIRE成功の近道と言えます。
FIREの実現にはフランチャイズという選択肢もある
FIREの実現には数千万円もの資金を準備する必要があるため、誰にでもチャンスはあるものの、成功するのは簡単ではありません。数千万円の貯蓄をするためには、投資や独立開業などによって可能ではあるものの、専門的な知識や経験が求められるので簡単ではないでしょう。そこで積極的に検討したいのがフランチャイズ加盟です。
フランチャイズであればマニュアルや仕組みがすでに整っているため、知識や経験のない人でも始めやすく、着実に利益を積み上げられる可能性があります。
しかも、フランチャイズに加盟して経営が軌道に乗った後は、現場の運営をスタッフに任せても利益を上げることが可能です。フランチャイズ加盟は副業として始められますし、複数のフランチャイズに加盟して収入を増やすスピードを上げることもできます。このようになれば、フランチャイズへの加盟は投資と同じと考えることもできるでしょう。
フランチャイズに加盟した場合、初期費用の回収は3年程度で済むのが一般的なので、年利33%の収益です。これだけの利回りを実現するのは株式投資や不動産投資では不可能ですから、早期リタイアに向けた資金集めの方法として、フランチャイズを視野に入れてみることもおすすめします。
FIREを実現させるためにはしっかりとした計画を
希望する働き方やライフスタイルは人によって大きく異なります。FIREという生き方が注目されるようになりましたが、実際にFIREを成功させるためには、しっかりと計画を練ったうえで資産を形成するための行動が重要です。しかし、FIREを実現するためには数千万円の資金が必要になるので簡単とは言えず、この部分が最大のネックになります。
資産運用で資金を作るのも良い方法ですが、それよりも確実性が高く利回りも高いフランチャイズなら効率よく資金をためられる可能性が高いです。FIREを実現するためにフランチャイズへの参入も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
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