未経験から始める社会貢献!「ブロッサムジュニア」FC代表が語る、福祉事業を成功に導く秘訣とは

幸谷 亮 |2025年07月15日 公開 (2025年07月16日 最終更新)
ブロッサムジュニアのフランチャイズに加盟されたオーナーの写真

社会貢献性が高く、注目を集める福祉事業。なかでも「ブロッサムジュニア」は、発達に特性のある子供を対象に、0~6歳向けの「児童発達支援」と、7~18歳向けの「放課後等デイサービス」を提供するフランチャイズです。

この記事では、「ブロッサムジュニア」のフランチャイズ本部であるブロッサムグループ株式会社の福留忠義代表にインタビューを実施。わずか6年で全国70事業所以上に拡大した成長の裏側や、「不採算撤退ゼロ」を達成する本部サポートと集客戦略についてお聞きしました。

30秒でわかる「ブロッサムジュニア」

「ブロッサムジュニア」は、子供の活動を支援するための「児童発達支援」と「放課後等デイサービス」を提供しています。「えがおで咲かせる、ひとりひとりの『できるよろこび』」を理念とし、子供1人ひとりの「できる」を見つけ、スモールステップでチャレンジする気持ちを育むことを重視しています。

2018年に1事業所目をオープンすると、その後6年間で全国に76事業所まで拡大しました。2025年6月現在、不採算による撤退はゼロ。安定したビジネスと社会貢献性を両立したいと考えている方にぴったりな選択肢といえそうです。

事業開始から6年で76事業所まで拡大、9割が業界未経験!

ブロッサムジュニアの幸谷 亮

ブロッサムグループ株式会社 代表
福留 忠義

飲食・営業畑で培った店舗運営と人材育成の経験を活かし、2018年に「ブロッサムジュニア」を立ち上げる。2019年に本格的にフランチャイズ展開を開始。2025年6月現在、全国に76 事業所を展開しており、3ヶ年で100事業所増へ拡大することを目指す。

──まずは、「ブロッサムジュニア」の事業内容を教えてください。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

「ブロッサムジュニア」では児童発達支援と放課後等デイサービスの2つの事業を展開しています。2018年7月の1号店オープンから、現在は全国76事業所まで拡大しました。

──6年で76事業所はかなりの急成長ですね。どのような方がフランチャイズに加盟しているのでしょうか。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

9割以上が業界未経験で、そのうち5割強が個人の方です。加盟される方は本当にさまざまですが、ご自身やご親戚のお子さまに障害があることをきっかけに、この事業に興味を持たれる方がかなりの割合を占めます。法人の場合も同様で、代表者や担当者のお子さまなどに障害があることをきっかけに加盟されるケースが多いです。

──9割が未経験とはすごいですね!共通して、身近なきっかけから加盟するケースが多いと。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

そのほか、法人の場合は学習塾などを経営されていて、障害のあるお子さまが通っているケースや、地域密着で安定した事業を始めたいという理由で加盟いただくケースもあります。

──社会貢献したい企業にも響きそうですね。具体的にはどのような企業が加盟していますか。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

これも本当に多岐にわたります。たとえば、飲食店や美容室、不動産会社を経営する法人にも加盟いただいています。一見まったくの異業種ですが、“店舗運営”という意味では大きな共通点がありますので、店舗運営のノウハウがある企業は存分に活かせると思います。

──店舗を構え、サービスを提供し、利用者に満足してもらう点は共通していますね。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

あとは、法人だけでなく個人にもあてはまりますが、業界未経験でもこれまでの職歴がまったく活かせないわけではありません。というのも、オーナー様1人ではなく、スタッフを雇用して運営する事業ですので、マネジメント経験は存分に活かせます。

不採算撤退ゼロを支える「マッチング」と「入念な商圏リサーチ」

──東京商工リサーチの調査によると、2024年には放課後等デイサービスなどの「児童福祉事業所」が過去最多の30件以上閉鎖しているそうです。そんななか、「ブロッサムジュニア」では不採算撤退ゼロを記録しているとお聞きしています。その要因を教えてください。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

いくつか要因はありますが、まずはオーナー様の適性なども判断したうえで加盟いただいている点だと考えています。時おり、「子供にこんなことをしてあげたい」「子供が大好きなので加盟したい」とお問い合わせいただくこともありますが、“情熱”だけで事業が成り立つわけではありません。

──ほかにどういった要素が必要なのでしょうか。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

何よりも重要なのは経営者として収支をしっかり管理する視点だと考えています。「子供のため」という思いが先行しすぎて収支を無視した運営をしてしまうと事業が継続できなくなり、結果としてお子さまやスタッフ、そしてオーナー自身も不幸になってしまいます。

──事業を継続させるためには、健全な経営が不可欠ということですね。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

おっしゃる通りです。オーナー様の仕事は直接お子さまをケアすることではなく、スタッフを雇用し、最高のサービスを提供できる環境を整えることです。どんな事業でも収入と支出のバランスが取れていなければ継続できません。オーナー様はあくまで経営者であるという認識が重要だと考えています。

──福祉事業とはいえボランティアではありません。経営者としての冷静な視点が求められるのですね。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

あとは、入念な商圏リサーチも不採算撤退ゼロの要因のひとつだと考えています。政府が発表している資料によると、令和4年の児童発達支援の利用者数は約15.1万人となっており、平成24年の約3.2倍。放課後等デイサービスに至っては、約5.7倍の約30.6万人まで増えています。(厚生労働省:障害児通所支援の現状等について)

──どちらも大幅に増えていることがわかりますね。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

そうです。一方で、福祉事業所は慢性的に不足している状況です。しかし、すでに十分な数の事業所がある地域も存在します。「ブロッサムジュニア」では現在のその地域の需要はもちろん、今後の見通しも含めて徹底的に調査することで、開業後に十分な集客ができるよう準備を徹底しています。

未経験でも安心!不採算撤退ゼロを実現する「徹底したサポート体制」

──未経験のオーナーが9割を占めるなかで「不採算撤退ゼロ」を維持するために、どのようなサポートをしているのでしょうか。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

徹底した初期研修を実施しており、経営者として重要なこと、マネジメントの基本、そして営業ノウハウなどを約1ヶ月かけてじっくりと習得していただきます。営業については、オンライン・オフラインそれぞれの具体的な方法を研修で共有します。研修は基本的にZoomを使った座学で、2〜3時間の講義を複数回に分け、オーナー様の都合に合わせて実施しています。

──遠方のオーナーや、仕事を掛け持っているオーナーでも受けられそうですね。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

あとは、お子さまたちが普段通っている幼稚園や小学校、そして行政などとの関係づくりのほか、同業の事業所との関係づくりも重要です。お子さまは「ブロッサムジュニア」だけでなく、ほかの事業所を利用することもあるんです。それぞれで最善のサービスをご提供できるよう、利用日数やサービスの内容などを共有しています。

──通常は同業だとライバルになるのが一般的だと思いますが、関係づくりが重要になってくるのですね。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

「ブロッサムジュニア」の事業はその地域のお子さまのために関係者全員が一丸となって最高のサービスを提供していこうという意識が強いんです。同業との良好な関係づくりはこの事業において非常に重要で、定員がいっぱいになった際に利用者を紹介し合うこともあります。また、ほかの事業所と共同でイベントを開催したり、行政への要望を一緒に伝えに行ったり、関係者全員で子供の成長を支えるためにも関係づくりが重要です。

──技術的な部分だけでなく、地域で活動する福祉事業者としての在り方を学べるのはうれしいです。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

さらにブロッサムジュニアでは、事業所ごとに1人の専任SVと所属するチームスタッフが必ず担当します。一般的事業者と比べ担当する事業所数を1/3から1/2とすることで、日々の相談や経営課題にも迅速に対応できます。そのため、業界未経験のオーナー様でも安心して事業所の運営と収益アップに集中していただけるのです。

──なるほど。そういった手厚いサポートの数々があるからこそ、ブロッサムジュニアは「不採算撤退ゼロ」を維持しているんですね。

人手不足が叫ばれるなか、人材を確保できる理由とは

──加盟を検討している方にとって、人手不足も大きな不安の種です。ブロッサムジュニアではどのようなサポートを提供しているのでしょうか。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

確かに人材確保はどの事業においても重要な課題です。とくに福祉業界は人手不足のイメージが強いかもしれませんが、「ブロッサムジュニア」の事業は比較的人材が集まりやすいという特徴があります。

──どういった理由からでしょうか。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

まず、お子さまの成長を間近で見られるのはこの仕事の大きな魅力のひとつです。また、他の福祉施設や保育園などに比べ、スタッフが担当するお子さまの数が少ないため、お子さま1人ひとりとじっくり向き合える環境が整っています。「お子さまと深く関わりたい」という、この業界で働く方の強い思いに応えられる点が、人材が集まる大きな理由です。

──なるほど。子供と深く関わりたいという思いを持つ方にとって、理想的な環境が用意されているのですね。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

おっしゃる通りです。また、当社が掲げる「オーダーメイド療育」も、人材確保を後押しする要因のひとつになっています。お子さま1人ひとりの特性や課題に合わせたプログラムを作成し提供していくもので、自分の専門性や経験を活かし、お子さま1人ひとりに深く関われるという点で、非常にやりがいを感じやすいと評価されています。

──質の高いサービスを提供できる環境も働くモチベーションにつながるということですね。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

加えて、私たちはスタッフが長く安心して働けるよう、業務の効率化に力を入れています。報告書作成などの事務作業はITを活用して簡略化し、スタッフが療育に集中できる環境を整備しています。これにより、「書類を書くためにこの仕事をしているのではない」といった不満を解消し、本来の業務にエネルギーを注げるため、高い定着率につながっています。

──効率化によって、スタッフが本質的な業務に集中できるのは素晴らしい取り組みですね。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

ありがとうございます。本部としては、オーナー様が採用活動をスムーズに進められるよう、求人媒体の選定や求人票の書き方、面接のノウハウまで、きめ細かくサポートしています。とくに面接時には本部スタッフが同席し、オーナー様と共に候補者の人間性や、私たちの理念に共感し柔軟性を持って働けるかどうかをしっかり見極めます。経験よりも、「あるべき療育」を共に追求できる人材を重視しているため、人間性などを含め、質の高い人材を確保できていると自負しています。

──最後に、加盟を検討している方にメッセージをお願いします。
ブロッサムジュニアの幸谷 亮

福留 忠義

私たちは、「地域のお子さまのために腰を据えて取り組みたい」という熱い思いを持つ方を歓迎します。徹底した商圏リサーチや手厚い初期研修、そして継続的な経営サポートにより、未経験の方でも安心してスタートできる体制を整えています。ボランティアではなく、持続可能な事業として社会に貢献したい。そんな思いを持つ方は、ぜひ私たちと共に、子供たちの笑顔あふれる未来を創造していきましょう。

取材を終えて

福留代表のお話を聞いて、事業をただ大きくするだけでなく、子供たちへの深い愛情と、それを支えるしっかりとした経営の考え方が伝わってきました。

赤字での撤退がひとつもないというのは、きめ細やかな準備と、オーナーさん、スタッフさん、さらには他の事業者さんまで「みんなで子供たちの未来を創っていこう」という強い思いがあるからだと思います。

子供たちへの熱い気持ちと、地に足の着いたビジネスの視点が合わさった「ブロッサムジュニア」の取り組みは、社会貢献と事業成長の両立を目指す加盟検討者にとって魅力的なビジネスだと感じました。

ブロッサムジュニアの幸谷 亮

株式会社Wordeal 代表取締役
幸谷 亮

10年の雑誌編集部経験を経て、2016年にフリー編集者・ライターとして独立しました。その後の2023年にオウンドメディア支援(記事制作代行)をメイン事業とする「株式会社Wordeal」を設立。“上位表示だけでなくCV獲得まで伴走型でサポート”をモットーに、フランチャイズWEBリポートをはじめ多くのWEBメディアで記事を制作しています。