【本部取材】「行きたくない」を変える半日リハビリ特化型デイサービス【閉店ゼロの舞台裏】

宮原 史知 |2026年08月06日 公開
フランチャイズWEBリポートのフランチャイズに加盟されたオーナーの写真

高齢化が進むなか、介護保険を初めて使う世代として団塊の世代がデイサービスを利用する時代を迎えています。一方で「デイサービスには行きたくない」と感じる高齢者は少なくありません。介護事業所の約4割が赤字とも言われるなかで、カフェとフィットネスを掛け合わせた空間づくりと、マシンを使った本格的なリハビリで差別化を図るのが、半日リハビリ特化型デイサービスのフランチャイズ「ソレイルミナーレ」です。

フランチャイズ・ショー大阪2026のブースで、その独自の強みを伺いました。

「行きたくない」を、行きたい場所に変える

――まず、どのようなフランチャイズなのか教えてください。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

リハビリに特化したデイサービスを運営しています。午前と午後で2回転する半日型のリハビリデイで、マシンを使ったトレーニングでリハビリをおこなうのが特徴です。デイサービスにもさまざまな種類がありますが、その中でもジムのようにマシンを備えた形態になります。

――デイサービスでマシンを使うタイプは珍しいのでしょうか。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

マシンを使うこと自体は、リハビリ型デイサービスとしては、実は珍しくはありません。介護保険制度がスタートしたのは2000年ですが、そのあと15年ほど前に、デイサービスの差別化としてリハビリ型が一気に広がった時期がありました。

当時は病院のリハビリの時間に制限があり、退院後にリハビリを受けられる場所が少なかった。いわゆる「リハビリ難民」と呼ばれる方がたくさんいた時代で、その受け皿としてリハビリ型のデイサービスが増えたんです。

――では、なぜ今あらためて求められているのでしょうか。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

時代がさらに変わってきたからです。今は「デイサービスには行きたくない」という方がとても増えています。ちょうど団塊の世代が初めて介護保険を使う時代に入ってきましたが、この世代はバブルを越えてきて、良いものをたくさん見てこられている。だから病院の延長線上のようなデイサービスには行きたくない、という方が多いんです。

私自身も47歳で、40歳以上になると介護保険料を納めます。いざ自分や家族に何かあれば、自分もデイサービスを使う立場になる。そのとき、本当に行きたいと思える場所が今あるだろうかと考えたら、なかった。それなら自分たちでも行きたいと思える場所を作ろう、というのがスタートでした。

――それが今の高齢者にマッチしていると。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

そうですね。初めて介護保険を使う世代にヒットしてきている実感があります。ケアマネジャーさんも今とても困っているので、その困りごとを解決できる事業者として「新しい事業だね」と言われるくらい求められています。集客力があるからこそ、売上も利益もしっかり出ます。

介護事業所はデイサービスを含めて約4割が赤字とも言われ、「デイサービスは儲からない」と見られがちです。でもそれはやり方次第で、差別化をすればちゃんと収益は出ると考えています。

カフェ×フィットネスの空間と、男性も通う理由

――内装にコンセプトはありますか。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

基本はカフェとフィットネスです。カフェ風の落ち着いた雰囲気にしています。展示ブースに飾っているのはイメージ写真ではなく、実際の店舗の写真なんですよ。

――ケアマネジャーは、どんなことに困っているのでしょうか。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

デイサービスは、自宅で暮らす方が日中に通い、また自宅へ戻る場所です。ケアマネジャーさんとしては、家にじっとしているより外に出て運動し、体力を維持・向上してほしいと考えています。でも「そんなところには行きたくない」と本人が動かず、自宅にこもる生活が続いてしまう。そこをどうにか解決したい、というケアマネジャーさんがたくさんいるんです。

――内装以外で、通いたくなる工夫はありますか。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

一般的なデイサービスは、レクリエーションやカラオケ、折り紙などのイメージがあると思います。うちはそういったことは一切しません。代わりに、がっつり運動します。

特にレクリエーションや折り紙を嫌がるのは男性なんです。少し子どもっぽく感じるようで。普通のデイサービスは女性が9割、男性は1割ほどですが、うちは日によっては男性の方が多い日もあります。ケアマネジャーさんも男性の行き先には特に困っているので、そこは大きく変わってくる部分です。

――コーヒーも提供しているそうですね。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

はい。自宅から外に出られず、カフェや喫茶店に行けない方もたくさんいます。せっかく来ていただくなら、美味しいコーヒーを飲んでほしい。豆から挽いた淹れたてのコーヒーを提供しています。

社内エンジニアがつくる、IT活用の裏側

――マシンや内装だけがノウハウではない、と。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

そうなんです。私はもともとプログラマーで、IT関係の仕事をしていました。介護保険の事業は保険事業なので、事務的な業務がとても多い。事務に追われて利用者さんに手をかけられず、事故につながってしまうこともあります。

うちはその事務的な負担をITでぎゅっと圧縮しているので、その分の時間を利用者さんに使えます。だから提供できるサービスの量が、同じようにやっている他のデイサービスとはまったく違う。ケアマネジャーさんからも「他の事業所と比べて運動量が多い」と評価いただくことがあります。

――具体的に、どのくらい楽になるのでしょうか。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

わかりやすい例でいうと、利用者さんが150名ほど登録されている事業所で、毎月モニタリングを出すとします。1人5分かかるとすると、5分×150名で750分。かなりの時間です。これをAIを使っておこなうと、確認を入れても1時間ほどで終えられます。

日々の記録をパソコンに残していけば、その記録をもとに文章を作成してくれる仕組みです。現場では利用者さんお一人おひとりの様子や体調を記録しますから、その積み重ねが大きな負担になりがち。そこを大幅に軽くできます。

――社内にエンジニアがいるのは強みですね。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

介護事業をやっている会社で、社内にエンジニアがいるところはあまりありません。多くは外注です。現場を知っている社内の人間が、自分たちの業務に合わせてシステムを作っている。これは大きなアドバンテージだと思っています。

加盟者は多業種9割、閉店ゼロという実績

――どんな方が加盟していますか。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

今は他業種の方が9割ほどで、業界関係者は1割くらいです。ケアマネジャーや介護職の経験者もいますが、多くは業界の外から来られた方。建築関係・パチンコ遊技場・飲食・保険、それに普通のサラリーマンの方もいます。

少し変わったところでは、スポーツ選手もいます。現役のJリーガーが今4店舗を運営してくれているんです。デュアルキャリアとして、現役でプレーしながら店舗を作っています。安定して積み上がっていくのがこの事業の魅力なので、引退までに2〜3店舗を出して売上・利益が出る形を作っておく。引退後にその事業を続けるのもいいし、別のことにチャレンジするのもいい。引退後に苦労される選手は多いので、そうならないための提案をしています。

――開業の動機は、やはり安定でしょうか。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

そうですね。安定を求めて来られる方が大きいです。もちろんリスクがまったくないわけではありませんが、うちはこれまで閉店した店舗が一切ありません。直営・加盟店を含めてゼロです。安定しているという点は大きな強みだと思います。

――出店のペースも早いですね。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

直営の1号店は10年ほど前で、今ちょうど11年目に入るところです。それまでは身内の範囲で広げていました。2年半前の1月に東京のフランチャイズショーへ初めて出展し、その時が12店舗。そこから本格的に開発を始めて、2年半で30店舗まで確定しています。

目標は、何年で何店舗と決めているわけではありませんが、300店舗はいきたいと考えています。半日のリハビリデイサービスという業種で300店舗を超えているところはまだないので、そこを取って業界トップを狙っていきたいです。

開業サポートと、一歩を踏み出す方へ

――開業資金や収支の目安は教えていただけますか。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

資料にモデルをお示ししていますが、ちょうど4月に介護報酬の改正があり、数字が少し変わる部分があります。最新の内容でご案内していますので、具体的な開業費用や収支モデルは個別にお問い合わせください。

――開業前のサポート体制はどうなっていますか。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

物件が決まる前の市場調査から、物件決定後の営業許可などの許認可申請、店舗デザイン、ホームページやシステムの導入、開業研修、ユニフォームや店舗備品まで、基本的に本部にお任せいただけます。融資の資料作成もお手伝いしていて、本気で相談まで進まれた方は、これまでほぼ100%融資が通っています。熱量があれば、自己資金が少なめでも受けられる可能性があります。ただ、業界経験の有無で融資の目安は変わるので、事前に自己資金を確認したうえで提案しています。

――続いて、開業後のフォロー体制も教えてください。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

開業後は、毎月のスーパーバイザー(SV)による巡回と指導に加え、法令で決まっている研修も本部から発信しています。行政の実地指導についても、大きなミスが起こらないようチェック体制を整えています。

――ありがとうございます。最後に、加盟を検討中の方へ一言お願いします。
フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

田中さん

私はもともとプログラマーで、その後は飲食を15年ほどやってきました。牛角などを運営する会社で居酒屋部門にいたこともあります。介護は大変だと思っていましたが、転職してみたら、聞いていた「汚い」「大変」というイメージとはまったく違った。正直、飲食に比べて働きやすいと感じたほどです。店舗運営という点では同じで、マネジメントも変わりません。

飲食で本気の店舗運営を経験した方なら、うまくいきやすいと思います。飲食は頑張っても、クーポンなどいろいろな要素があって、自分の活動が結果に反映されているか見えにくい。でもデイサービスはケアマネジャーさんへの営業がすべてです。自分がどれだけ営業し、認めてもらえたかが、そのまま売上に響きます。やった分だけ売上が上がる事業なので、自分で考えて努力できる人なら、きっとうまくいきます。介護や福祉はハードルが高いと思われがちですが、しっかり取り組む人にとってはチャンスだと思います。

取材を終えて

「行きたくないデイサービス」を「行きたい場所」へ。取材を通して伝わってきたのは、その発想の転換でした。カフェとフィットネスを掛け合わせた空間、がっつり運動できるプログラム、豆から挽いた淹れたてのコーヒー。どれも「自分が使いたい場所を作る」という原点から生まれたものです。

IT活用で事務負担を圧縮し、その時間を利用者に還元する仕組みも印象的でした。多業種からの加盟が9割、閉店ゼロという実績も、努力が売上に直結するというこの事業の手応えを裏づけています。介護業界で独立を考える方は、まず資料で数字を確かめてみてはいかがでしょうか。

フランチャイズWEBリポートの宮原 史知

フランチャイズメディア 編集者兼ライター
宮原 史知

大阪府堺市出身の編集者・ライター。フランチャイズWEBリポートの運営メンバーとしてディレクション業務に携わり、現在は合同会社デジタル屋さん代表を務めている。これまで100以上のフランチャイズ関連コンテンツの制作を担当。Web制作やSEO分析など幅広い技術的バックグラウンドを活かし、「実装まで見える編集者」として記事制作に取り組む。既知のテーマに新しい視点を持ち込み、読み手が「ワクワクする」コンテンツ作りを信条としている。