FC展開から2年で43店超! 後発の買取店「WAKABA」が加盟店を増やしている理由とは?
買取店「WAKABA」を展開する株式会社フォーナイン。多くの競合がしのぎを削るなか、2017年11月にフランチャイズ展開をスタートしてから、わずか2年でFC43店舗、直営店を含めると50店舗以上に拡大するなど、急成長中の買取店です。
なぜ後発ながらこれほどまでに店舗を拡大しているのか──そこには、リユース市場の成長だけでなく、「WAKABA」の競合優位性が関係していました。
拡大を続けるリユース市場で成長するWAKABAとは
2017年におよそ2兆円だった市場規模が、2022年にはおよそ3兆円規模に拡大すると言われているリユース市場。
その拡大の背景にあるのは、メルカリをはじめとしたフリマアプリの存在です。フリマアプリをきっかけに、不要になった中古品の売買をするユーザーが増え、市場規模をさらに押し上げると言われています。
そんなリユース市場の中で、フリマアプリの勢いに劣らない圧倒的な成長率で拡大を続けるのが買取店「WAKABA」です。同社にはどういった競合優位性があるのか。その優位性が市場とどうマッチしているのか。そして、今後の目標などについて、「WAKABA」を運営する株式会社会社フォーナインの代表取締役・今井亮一氏にお聞きしました。
20代の頃は複数の会社で営業職として従事。大小さまざまな規模の会社で、法人向けから個人向けなどあらゆる商材を扱い、営業経験を積む。その後、30歳にしてリユース業界に足を踏み入れ、リユース業界の大手フランチャイズ本部に勤務したのち、2016年に株式会社フォーナインを設立。
買取は儲かる! トップ営業マンが気づいた業界の可能性
今40歳なんですが、20代のころはずっと営業畑で働いていました。会社の規模はもちろん、法人向けから個人向けまでさまざまな商材の営業を経験し、社内で1番の成績をとったら退職して、ということを繰り返していました。
30歳になるタイミングで祖父母の体調が悪化しちゃって……。もともとおじいちゃん・おばあちゃんっ子だったので、こういう時くらいはそばで助けてあげたいなって思い、数字や収入などではなく、残業がなく極力定時に帰れて、祖父母の自宅に近い職場を探していました。
その時にたまたま入社したのが、前職の大手フランチャイズ本部とはまた別の買取店を展開する会社でした。
そうなんです。その際にリユースの需要の大きさを感じました。というのも、その会社では8店舗ほど展開していて、すべての商品が集まってくる本店の店長を任されていたんです。そうなると、多くの商品に接する機会があるだけでなく、利益などといった数字も知れたので、買取業界が儲かっているんだと知りました。
買取業界は成長真っ只中でしたね。なので、競合となる会社もだんだん増えてきて、私の勤める会社がその競争に勝てず縮小していったんです。
当然なんとかしたいという思いはあったので、20代の頃の営業経験もふまえて、私なりの意見とかを提案していたのですが、その会社で実現することは難しくて、入社から1年半くらい経った頃に買取店で独立をしようと考えました。
そうなんです。独立しようと思って店舗用の物件を探していたのですが、なかなかいい物件が見つからなくて……。かといって同じところで働き続けるつもりはなかったので、営業関係でいい求人があったら転職してもいいかなと、軽い気持ちで求人情報を見ていたんです。その時に前職の求人情報を見つけました。
前いた会社が縮小傾向にある一方で、前職の会社は店舗数を拡大していたんですよ。
気になって調べてみたら、フランチャイズ展開で拡大していってたんです。そのノウハウが気になって興味本位で採用面接を受けました。そうしたら、二次面接で即日採用の返事をいただいたので、独立は後まわしにして入社することにしたんです。32歳の時でした。
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自分のことだけでなく部下を育てることに目覚める
ヒントはもらいましたが、特別なことをしているというわけではありませんでした。というのも、前の前にいた買取店で改善すべきポイントを私なりに考えていたんですが、割とそれをそのまま実行しているだけだったんです。
いえ、そういうわけではありません。ひと言で説明すると、私はどんどん新しいことにチャレンジしたいタイプなんですが、2つ前の会社ほどではないにしろ、前の会社も意外と保守的な考え方で……。要はリスクを恐れてチャレンジすらしない。
例えば、そのチャレンジに莫大なお金や時間がかかるなら尻込むのも分かりますが、たかだか数十万円なら一度挑戦してみるべきだよなって。それで、もしダメなら辞めればいい話なんですが、それすらも判断に時間がかかっていました。
フランチャイズ含めて200店舗以上展開している会社だったので、あれだけ規模が大きくなると、舵を切ることが難しいのは確かなんです。それもあって保守的になるのも分かるんですが、その他にも、いろいろと思うことがあって……。今すぐではないにしても、一生いる会社ではないと思っていました。
20代のころは自分のパフォーマンス重視でずっと自分の数字しか追っていない営業マンで。要は、一匹狼のようなスタイルで働いてきました。
ただ、あるとき会社から「スタッフを育成してほしい」と言われたんです。本格的に部下を育てた経験もないので、試行錯誤しながらマネジメントしていたんですが、成長する人もいればなかなか伸びない人もいて。それでも、時間がかかっても成長したりモチベーションが上がっていったりする姿を見てるとかわいくなってくるんですよ。
そうですね。そういったなかで、私個人の目標よりも、みんなでひとつの目標を達成した時のほうが喜びが大きいことに気づきました。
自分の中では、部下を育てることが働いている一番の意味になっていましたね。なので、自分が教えられることはすべて伝え、部下の半数以上を昇格させてから独立する。本格的に独立を考えてからは、これを目標にし、達成してから独立に踏み切りました。
これまでの常識を打ち破るシンプルおしゃれな店舗空間
まずは、フランチャイズ展開するか否か。直営店だけではどうしても時間的にも資金的にもコストがかさむので、スピード感をもって店舗展開していくためには、フランチャイズ展開は避けては通れないなって。
なかには、直営店舗を出さずにフランチャイズ展開している本部もありますが、それだと説得力に欠けるので、まずは直営店舗をオープンさせ、実績を作ることが最初の戦略でした。
たくさんある競合とどのように差別化を図るかは考えていました。
その一つが、買取店って、利用者からするとどうしても入りづらいんですよね。質屋のイメージがあって、お金がないからモノを売りにいく、みたいな。なので、クリーンなイメージのある緑をコンセプトにしようと。
あとは、シンプルさも重視しました。きらびやかで、やけにゴージャスな買取店ってありますよね。それだと、費用的に高額になってフランチャイズ展開には向いていないんです。
なので、無駄な装飾を極力省いたうえで、買取店らしくないおしゃれな空間にし、誰もが利用しやすいシンプルな店舗デザインにしようと考えました。
これらハードの部分ももちろん重要ですが、それよりもソフトの部分が大事なんです。では、それはなんなのかというと「接客」です。前職時代にも感じていましたが、なかにはひどい接客をしている店舗もあった。
具体的には、店舗にご来店いただいてるにもかかわらず、なんのやり取りや会話もなく金額だけを伝えたり。はたまた、お客様から「もうちょっと高く買い取っていただけませんか?」と言われても、「そんなんだったらうちでは買い取れません」とか。
買取ビジネスは、飛び込み営業をするわけでも無いですし、お客様側から目的を持って店に来てくれるわけなので、営業としてこんなに楽なことはありません。
接客というソフトの部分を徹底するだけで競合との差別化にもなりますから、プロ意識を持った接客をしていこうと指導しています。
例えば、来店するお客様の一人が、1ヶ月間で受ける接客やサービスを想像し、その中でWAKABAに来たときが一番気分がいいと思ってもらえるような接客をする。人の心を動かすには、リアリティと言葉の抑揚が大事なんです。
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大きな夢を叶えるためのスピーディなフランチャイズ展開
2017年にフランチャイズ展開に踏み切りましたが、フランチャイズ本部の人員と直営店の人員とでは、必要になってくる経験もスキルも戦略も違います。
また、当時はWAKABAが業界最後発のフランチャイズというポジションでしたから、本部の人員そのものが競合他社との差別化となるようなことも意識してました。
それももちろんありますが、他にも理由があって。他の買取系フランチャイズと比べても、WAKABAのフランチャイズパッケージはシンプルなんです。
例えば、加盟金0円って言ってるフランチャイズでも、システム利用料などの名目でお金取ってたりしますよね。でもWAKABAは加盟金にすべて含まれているので、それ以外のお金はいただきません。
そうですね。わかりやすく安心なパッケージにするために、中間マージンも取っていません。なかには、ボールペン1本に至るまですべて本部を経由して買わないといけないフランチャイズ本部もあります。すると、中間マージンがかかるので、必然的にコストが膨れ上がります。
一方「WAKABA」では、内装業者などすべてご紹介はしますが、あくまで紹介するだけでそこに依頼する必要はないんです。安くやってくれる知り合いの内装業者がいれば、そこにお願いしてもいい。ボールペンなどの備品なら自分で好きなところから調達してもいい。
必要な物のリストはお渡ししますが、オーナー様が自由に選べるので中間マージンはかかりません。
われわれのフランチャイズ事業が成功するか否かは、莫大な加盟金や中間マージンなどで得られる利益ではなく、ロイヤリティにかかってる。そもそも、フランチャイズ事業って加盟店が儲かることで、本部も儲かるシステムじゃないといけないんですよ。加盟金ビジネスではなく、ロイヤリティビジネスでないといけない。
ロイヤリティは固定ですが、加盟店がより早く初期費用を回収できれば、次の階段が見えてくる。オーナー様に2店舗目、3店舗目と展開していただければ、その分オーナー様の利益にも本部の利益にもなりますからね。
なので、「WAKABA」では、加盟を検討していただく最初の段階で、1店舗で満足するのではなく、多店舗展開を目指してほしいとお話させていただいています。
契約ベースでは、半分以上のオーナー様が2店舗目以降の加盟契約を締結してます。
2店舗目以降の出店のタイミングは、物件との巡り合わせなどもあるので正確な統計は取れてませんが、1店舗目オープンから3ヶ月目の方もいれば、半年の人もいる。なかには1店舗目オープンの翌月に2店舗目出店という方もいらっしゃいますね。
近々の目標としては、直営店を含めて2020年の11月までに100店舗を達成したいと思っています。
それ以降は、おそらく業界ナンバー1の店舗数を目指すとは思うんですが、それが何店舗でどのタイミングでなど具体的には考えていません。
まだわれわれは大きな山を登っている最中で、それを10年も20年もかけて登り切るのでは意味がないんです。なので、できる限り早く実現することに意味があります。なぜなら、オーナー様はもちろん、スタッフが実現したい未来があるとして、それが10年や20年かけて叶っても、思い描いていた未来とは違うかもしれないですからね。
いつもスタッフには会社のためでなく、自分の大切なことのために働いてほしいと伝えています。
旅行に行きたい、家を買いたい、子供をいい学校に行かせたい……と言った具合に。それぞれの夢を叶えるために会社を利用してくれればいい。
一般的にはそうですね(笑)。というのもあるので、変な捉え方されないか不安もありますが、スタッフが自分自身のために働くには、「WAKABA」を利用するお客様に喜んでもらい、加盟してくれたオーナー様を成功させなければ勝ち取れません。
だからスタッフには、普通の努力ではなく、常にアンテナを貼り、高い意識をもったプロとして努力してもらい、人間的に成長してほしいと思っています。普通でないことをしないと大手には勝てませんからね。
一流の営業マンならどんな商材でも売れるように、どこのフランチャイズに加盟しても成功する人は成功しますし、失敗する人は失敗します。どんなフランチャイズであっても、成功するのは他人のせいにせず、自分自身で努力できる人です。
そんな方のさらなる成功を支えるために、WAKABAではそれぞれの分野で徹底的にこだわったプロフェッショナルを用意しているので、もっと壮大な夢を叶えたい・手に入れたいという方をお待ちしています。
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