大切なのは自身のビジョン！フランチャイズ研究会西野先生からフランチャイズ加盟の基礎を学ぶ！

こんにちは！ウェブリポ編集部の西岡です。前回はフランチャイズ初心者が感じたフランチャイズショーのレポートをお届けしました。今回はフランチャイズショーでのセミナーを取材し、フランチャイズ初心者の私が大いに学んだ事をレポートします！ピックアップするのは2月２日に開催された西野公晴先生のセミナー「フランチャイズの基礎知識と加盟のステップ」です。フランチャイズの基礎を学ぶにはもってこいの内容でした。

西野先生は一般社団法人東京都中小企業診断士協会フランチャイズ研究会幹事を務める中小企業診断士の先生です（詳しくはこちら）。フランチャイズ業界の大先生といってもいいと思います。そんな西野先生のセミナーは初心者の私や皆さまにはぴったりの内容で、フランチャイズの基礎をしっかり学ぶ事ができました。

ここからは、西野先生の講演内容を元に、フランチャイズ初心者の私の解釈を加えてお伝えします。フランチャイズ加盟に向けては5つのステップをクリアにしていく必要があります。このステップなくして成功なし！です。

第1ステップの「フランチャイズの理解と自己（自社）分析」から整理していきましょう！

まずは、フランチャイズというものをしっかり理解することから始まります。フランチャイズってなんとなく理解しているけど、説明はできないっていう方、意外と多いのではないでしょうか。端的にフランチャイズを解説します。フランチャイズとは、加盟者（フランチャイジー）が本部（フランチャイザー）と契約し、本部から「ブランド・経営ノウハウ・経営指導（これをフランチャイズ・パッケージと言います）」を提供してもらって利用する代わりに、一定の対価を本部に支払いながらおこなう共同事業の事を言います。

メリット・デメリットもありますが、私が考える最大のメリットは、例え未経験でも新しい事業にスムーズに参入できる！独立できる！という点だと思います。逆にデメリットはオリジナリティをだせない！という事でしょうか。加盟の際は、なぜ独立したいか、新規事業をおこしたいかよく考える必要がありますね。

そこで、必須なのが自己（自社）分析です。独立・新規事業の目的は？将来のビジョンは？自己（自社）の既存事業との関係は？自己（自社）の能力は？などといった、冷静な分析・棚卸を徹底的におこなう必要があります。ここでしっかり分析して将来のビジョンを設定し、目的達成のための手段としてフランチャイズが有効かどうかを判断してみるという事ですね。

第1ステップでフランチャイズ加盟が自分の目的達成のために有効であるという事が見えてきたら、第2ステップ「情報収集と業種・業態の選択」に進みましょう。

情報収集はWEBサイト、新聞、雑誌や、今回のフランチャイズショー2017といったフェアやセミナーなど多くの情報収集の元があります。飲食業界・教育業界・介護業界・小売業界などのフランチャイズ業界全体や業種・業態など幅広く情報収集すると良いですね。弊社運営のウェブリポも本部比較だけでなく、業界情報も充実しています。活用しまくってください！私はこのステップでは、ただ単に情報収集するだけでなく、マクロな視点で幅広く見て、自身で考察してみる事が大切なのだろうと考えています。西野先生は、幅広く情報収集する事で、良い悪いを判断する目を養う目的もあるとおっしゃっていました！このステップで自分の目的達成のために、最適な業種・業態を選択してみましょう。

第3ステップでは情報をさらに深堀りし、自身が加盟するにふさわしい本部を絞り込みます。

各メディアや本部ホームページで情報収集、本部のセミナー・説明会に出席して情報収集するのはもちろんですが、本部や既存加盟店を訪問するのも有効です。この時、本部にとって不利な情報をチェックする事を忘れないでください！と念を押しておっしゃっていました。私が想定できる不利な情報というのは例えば解約率などでしょうか。解約には、加盟者の都合があったり様々な理由があるとは思いますが、ひとつ指針になるのではないでしょうか。西野先生がここまで、念を押しておっしゃるという事は、本部の利益優先のため、加盟者の事を親身に思わない悪質な本部も存在するのでしょう。そんな本部に惑わされないためにもきっちり情報収集していきましょうね。

十分な情報収集ができたら第4ステップで本部の評価と選択をおこないます。

評価ポイントは6つです。

この6つを自己採点し、各本部を徹底比較します。そして、採点比較の結果と自己分析の結果を掛け合わせた際、鮮やかな未来を描く事ができた本部があなたに合う本部なのです！いくら客観的に優れた本部であっても自身が目指す方向と違っては長続きしないとおっしゃっていました。

いよいよ最終段階です！

「法定開示書面の熟読」「候補地検討」「事業計画の作成」「本部責任者との面談」「契約内容の確認」などを通して、自己の目的のために最適な判断かという事を熟考します。特に、加盟希望者に対して交付・説明する事が義務付けられている法定開示書面（詳しくはこちら）の熟考は何度も何度もおこない不明点は質問してください。ビジネスモデル的にも事業計画的にも、成功のために、素早い開店が求められるケースもあると思います。ですが、極端に加盟を急がせる本部には注意し、急ぐ理由を質問しましょう！

そして、最後は自己判断！素晴らしい未来を想像できれば契約をしましょう！

西野先生のセミナー内容をご紹介しました。実際のセミナーでは、ひとつひとつの行動の目的や解説、言葉の意味、事例など含めてお話していただいたので非常に濃い内容でした。西野先生は、この5つのステップはどれも必要不可欠ですが、なかでも一番大切なステップがあります。とおっしゃっていました。それは第１ステップ！特に「自己（自社）分析」です。

自己（自社）分析が重要な理由は簡単です。フランチャイズビジネスにおいて誰にでも合うフランチャイズ本部は存在しないということです。西野先生の元にも「どの本部が一番儲かりますか？」「その業界（業種）が一番おすすめですか？」という相談が寄せられますが、その際は「そんな本部はありません」と答えるそうです。フランチャイズは新規事業をおこなうのに優れた選択肢です。しかし、フランチャイズはあくまでも自身のビジネスを実現させるための手段のひとつです。自身が描くビジョンにフランチャイズ加盟が有効だと判断できた場合、加盟を検討していきましょう。繰り返しにはなりますが、誰にも合う本部はありませんし、どの本部や業界にもリスクはあります。

それに、5つステップなくして成功なし！なのに、第1ステップの自己（自社）分析を怠ったら次のステップに進めません。

自分に合う本部を探し、選択するには、まずは、自己の能力、自己の経営理念、自己の風土、将来展望など、「自己」にとことん向き合ってください。フランチャイズ加盟する事が目的ではないでしょ？という事ですね。例えば、自分の人生のストーリーを描いてもいいと思います。

“将来、自分で飲食店をやりたい。けれど、今はスキルもノウハウも資金もない…。ですので、まずは飲食業界のフランチャイズに加盟し開業！運営しながらスキルを磨き、資金を貯めていく。そして、機を見て自社オリジナルブランドにて開業！（ただし、フランチャイズ加盟の契約には競業禁止が謳われていますので注意してください）”

というようなストーリーを描く事もできますよね。

この５つのステップを通して、皆さんはどのような事を感じ、考えましたか？

私が感じたのは「目を向ける所が利益だけだと成功しない。成功の秘訣は遠回り。」という点です！もちろん、ビジネスなのでフランチャイズ加盟は効率良く利益を獲得するためという側面もあります。ですが、利益がでるからといって好きではないものを売っていて楽しいですか？いつか息苦しくなると思います。まずは、利益率が高く人気のフランチャイズ本部を探す前に自分を知る事から始めてみてはいかがでしょうか？自身のビジョンが明確になれば成功の道はひらけるでしょう！

それでは、今回はここまで。次回も私が取材したセミナーの様子をお伝えします！お楽しみに。