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2015-10-28 専門家が語る。フランチャイズ・独立開業コラム
販路企画 代表
田口 勝 |
躍進するコンビニエンスストアチェーンの強さの秘訣 ~Part.3~

このコラムのポイント
フランチャイズ加盟で起業を検討していらっしゃる方へ「同商圏エリア内に同看板店舗が複数あるのはなぜ?」という疑問に、メリット・デメリットが両方がわかるコラムです。
フランチャイズWEBリポート編集部
出店を行う上での既存店の課題
前回のコラムでは、コンビニエンスストアチェーンの主要チェーンは、現在 最大出店を行い、それが既存店の売上拡大にも繋がっていることを述べました。
出店を行う際に障害になることが『同看板での喰い合い』になるのでは?ということ。FC起業を検討の方には、関心の高いことではないかと思います。
その対策の一つである複数店舗展開について今回はお話をしたいと思います。
出店を行う際に障害になることが『同看板での喰い合い』
その対策の一つである複数店舗展開について今回はお話をしたいと
カニバリゼーションの仕組み
カニバリゼーションは、多数出店を行う上で避けることが出来ない問題です。
(※ ヘッドにある商圏のイメージをご覧ください。)
こうなりますと、商圏範囲が重なり2店舗でお客様をわけてしまいます。
対策としてコンビニエンスストアチェーン各社は、複数店舗展開について奨励制度を設けているのです。
複数店舗のメリット・デメリット
お店を経営する。1店舗目が軌道にのったら、多くの加盟店の皆様が目標にする『複数店舗展開』。
店舗型ビジネスでは、商圏というものが存在し、どうしても主力のお客様は商圏内のお客様ということになります。
商圏の範囲は業種・業態・扱う商品の内容・販売方法にもよりますが、店舗型ビジネスでは必ず商圏が存在します。その商圏の中で認知され、売上を上げていくことがまずは優先されますが、更に大きな売上を上げていきたいと考えると新たな商圏を取リ込まなければ売上を上げることが出来ません。
そこで、複数店舗展開を行うというものです。私は、非常にこの制度は加盟店の皆様にとって活用して頂きたい仕組みであると思っております。
私が、SVを行っていた時は加盟店の皆様には、まずは『複数店舗展開を目指せる体制を作りましょう』とお話をしてきました。実際に母店を軌道に乗せられ、複数店舗展開をされた加盟店のオーナー様も多数いらっしゃいます。
店舗型ビジネスでは、商圏というものが存在し、
商圏の範囲は業種・業態・扱う商品の内容・
そこで、複数店舗展開を行うというものです。私は、
私が、SVを行っていた時は加盟店の皆様には、まずは『
その中で、複数店舗展開をするメリットは次の通りと考えます。
1)1店舗目ではカバーが出来なかった商圏のお客様を獲得できる
⇒ 売上が拡大する。お客様の利便性が上がる。
2)競合抑制・駆逐効果、広告宣伝効果
⇒ 商圏のシェアが上がり、競合が入りにくい環境。
駆逐することで売上効果に繋がる。
当然、同看板のシェアが上がれば、広告宣伝効果も強くなる。
3)環境への変化対応
⇒ 道路環境、商圏環境等店舗環境は日々変化しております。
3)環境への変化対応
⇒ 道路環境、商圏環境等店舗環境は日々変化しております。
同じエリアでも将来的な環境は個店によって大きく変化があるものです。
複数店舗展開を行うことで、環境の変化があっても対応ができる
複数店舗展開を行うことで、環境の変化があっても対応ができる
リスク対応に繋がる。
4)従業員のモチベーション向上に繋がる
⇒ 複数店舗を経営するためには、店長が必要となります。
4)従業員のモチベーション向上に繋がる
⇒ 複数店舗を経営するためには、店長が必要となります。
社員登用制度設けるため、アルバイトから社員にといったことも実現可能。
従業員のモチベーション向上に繋がります。
従業員のモチベーション向上に繋がります。
5)複数店舗展開はインセンティブがあるケースが多い
⇒ 各社複数店舗展開については奨励制度を設けて、ロイヤリティ等の
インセンティブがあるケースが多いです。
そのため、店舗に残る利益が上がりやすい環境があります。
つまり、儲けやすい環境があるということです。
以上のように、複数店舗展開で売上が上がり、
6)店舗オペレーションのマネジメントが複雑になる
⇒ レベルを下げないためには、
店舗オペレーションレベルが下がれば、
7)従業員の採用・教育
⇒ 従業員の採用教育が店舗数分必要となります。
確保することは非常に苦労が絶えません。
8)資金力が必要になってきる
⇒ 2店舗を運用するための、資金力が当然必要になってきます。
また店舗出店に対しての出店コスト(各社異なる)も出てきます。
つまり、人の問題、
複数店舗展開は、カニバリを起こす全て店舗で適用されるのか?
同じエリアに同看板のチェーンの出店があるからと言って、複数店舗展開を必ず出来るものではありません。当然、各社複数店舗展開について審査基準を設けており、そこをクリアできなければ、複数店舗展開は出来ません。審査基準は各社公表されておりません。
しかし、複数店舗のデメリットを見ればおおよその審査基準は何かが見えてくると思いますが、店舗のマネジメント力や店長の存在、資金的余裕に加えて、加盟するオーナー様の商売資質等が問われると思います。
実現するためには、1店舗目から商売に前向きに取り組み、店舗の従業員さんを育成するだけでなく、その仕組みを作り、売上を上げて、資金を蓄える。この流れを作る必要があると思います。そういった体制ができる店舗は『優良な加盟店』となり、複数店舗展開のチャンスがある場合には、機会を掴み取ることができるものと思います。
しかし、
実現するためには、1店舗目から商売に前向きに取り組み、
まとめ
今回は、コンビニエンスストアチェーンの強さの秘訣ということで前回に続き、キメ細かい出店の第2弾で複数店舗展開についてお話させて頂きました。
3チェーン共に複数店舗展開を行っている加盟店オーナー様は多数いらっしゃいます。審査基準を超える体制をつくり上げている加盟店の方が多数いらっしゃるということです。
3チェーン共に複数店舗展開を行っている加盟店オーナー様は多数
これは、コンビニエンスストアチェーンには優良加盟店を作る環境があるからです。
これがコンビニエンスストアチェーンの強さの秘訣の3番目になります。
次回のコラムでこの点についてお話をして参ります。
独立し、FC起業するのであれば、複数店舗展開ができる体制を作り、事業を拡大する。
是非、実現して頂きたいと思います。
是非、実現して頂きたいと思います。