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2015-12-02 専門家が語る。フランチャイズ・独立開業コラム
販路企画 代表
田口 勝 |
売上が上がらない!と思ったらチェックしたい「売上アップの方程式」
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このコラムのポイント
店舗ビジネスにかかわる方。「自分のお店の売上がイマイチ上がらない」というお悩みを抱えてはいませんか?大手コンビニでスーパーバイザーも務めた経営コンサルタントが、そんな経営者様のお悩みを改善すべく売上アップのための方程式をご紹介します。
フランチャイズWEBリポート編集部
店舗ビジネスに携わる方で売上改善をはかりたい方必読です
今回は、店舗ビジネスでフランチャイズ開業をされる方以外でも、店舗ビジネスで売上を上げるために必要な原則についてお話をしたいと思います。特に開業を考えておられる方には、重要な考え方のポイントとなると私は思います。是非、メモにとって頂き、いつでもこの方程式をもとに、自店経営の問題がどこにあるかを考えて頂きたいと思います。
店舗売上をアップするための必要な要素は5つ。過去と現在を見比べてください
まず、店舗売上を上げるための方程式を表したいと思います。
☆☆☆過去の売上改善の仕組み☆☆☆
店舗の売上=店舗数×〔 商品改善+立地改善+サービス改善+販促改善 〕
店舗の売上を改善するには、以下の改善案4つが主流となっておりました。
1.商品をお客様にニーズに合うように改善を図るか
2.立地をお客様が来店しやすい環境を作るために改善をするか
3.感じの良い接客や販売力をあげるように改善するか
4.お客様への販促活動を改善するか
全てが足し算となっており、店舗数(1)×〔商品(1)+立地(1)+サービス(1)+販促(1)〕=4の売上がたつ時代であり、商品に特化して売上を伸ばしても、サービスに特化して売上を伸ばしても、売上は改善する時代でした。
しかし、現在は類似競合が多数商圏に出店している時代です。競争が激化しており、その公式が変化しているのです。よって下記の公式を今後は参考にしてください。
☆☆☆現在の売上改善の仕組み☆☆☆
店舗の売上=店舗数×〔 商品改善×立地改善×サービス改善×販促改善 〕
今は全てが掛け算の時代です。店舗数(1)×〔商品(1)×立地(0)×サービス(1)×販促(1)〕=0になってしまう時代。何かが大きくマイナス要件を抱えると他ではカバーできない時代となっており、総合的に改善を図らなければ売上の成果に繋がってこない時代となっていると感じます。
つまり、総合力が問われる時代とも言えると思います。
最低限知っておきたい店舗売上の計算方法
2つ目の最低限知って頂きたいことは、店舗売上を計算するための方程式です。これは多くの方が知っていると思いますが、念のために共有しておきたいと思います。
☆☆☆店舗売上をアップさせたい方のための方程式☆☆☆
店舗の売上 = 客数×客単価(1点当たりの単価×買い上げ点数)
という方程式が成り立ちます。店舗の売上を上げるためには、客数を上げるか?客単価を上げるか?その両方を上げるか?という視点です。
客単価は1つの商品の単価を上げるか?2つ3つと関連して購入してもらうか?ということになります。
飲食店経営者の方が知っておきたい計算方法。席数の縛りがあることに注意
飲食店で言うと、次の方程式も良く言われております。
☆☆☆飲食店経営者の方向け方程式☆☆☆
飲食店の売上= 席数×回転率×単価
内容は、上記と同じなのですが、席数という縛りがあるため、限られた席数の回転数が客数を上げるということです。従って、売上を上げるためには、客数を上げる施策と客単価を上げる施策と2つがいるということになります。また、回転率を上げる施策も必要ですが、席数を増やすという選択肢も出てくると思います。
売上計算時に知っておきたい客数計算の方程式
客数と言っても更に分解をすると次の方程式も成り立つと思います。
☆☆☆客数を計算するための方程式☆☆☆
客数= 新規客数 + リピート客数
つまり、新しいお客様を取り込むのか?2回目、3回目のお客様のお客様を増やすのか?ということです。リピート客数を上げるには、自然失客率を下げるか?来店頻度を上げるか?のどちらかとなります。
自然失客率とは、一度来店をしていたお客様が、2回目、3回目とどんどん減っていく率を言います。要因は、店舗に起因する要因もありますが、お客様が自然にそのお店のことを忘れていってしまうということもあります。この失客率を下げることも客数を維持する上では必要な施策となります。
来店頻度を増やすとは、フランス料理店に行くことが1年に1回であれば、それを半年に1回に出来ないかと考えることです。限られた商圏の中で、お客様に何回も来店頂き、客数を増やすという施策になります。チェーン店等が行っている『日替わりランチ』もその事例と言えます。出来るだけ来店を増やすために、飽きがこないように週間で毎日メニューを変える。それによって同じお客様に何度も来店して頂く環境をつくるというものです。
新規客をマグネット商品でひきつけるべし!集客対策時に意識したい方程式
3つ目は、お客様を誘引する施策として考え方が必要な方程式です。集客するには、次の流れで誘引します。
マグネット商品 ⇒ 本商品 ⇒ アフター商品
マグネット商品とは、お客様に来店して頂く動機をつくる商品です。よくドラックストアが特売等で一部の商品の価格を大幅に下げていますが、これはお客様に来店を促す販促商品として位置付けています。
その後リピーターとして来店されたら、本商品である品物を販売するという図式になります。本商品を販売した後は、更に客単価を上げるためのアフター商品を販売するという図式です。
よく飲食店でレジカウンターに商品のお持ち帰り商品を物販で販売しているケースがあると思います。それは、お店の商品の味を知って頂き、気に入って頂いたお客様には、ご自宅やお土産として、物販商品を購入してもらい、客単価を上げる施策ということになります。
経営コンサルタントも使っている方程式なので安心してご活用を!
今回は、店舗経営者なら知っておきたい最低限の方程式についてお話を致しました。この方程式は、私がコンサルティングの現場でもまず、どこに売上が上がらない問題があるのかを把握するために、使っているものでもあります。それ以外にも方程式はありますが、店舗ビジネスで開業や経営をされる上では最低限知って頂きたいと思っております。