脱毛サロンの開業には何が必要?フランチャイズで開業するメリット・デメリットもご紹介!
近年の脱毛サロン業界は、低価格帯のエステ脱毛やセルフ脱毛などが普及し始めたことにより利用者が増加しており、市場は拡大を続けています。加えて脱毛サロンの開業は、飲食店などに比べて初期費用が少なく、比較的開業しやすい業態でもあります。
この記事では、脱毛サロンの新規開業を考えている方に向けて、必要な資格や開業資金、フランチャイズで開業するメリットやデメリットについてご紹介していきます。
変化する脱毛サロン需要
2023年9月に発表されたホットペッパービューティーの「男女のムダ毛・脱毛に関する意識調査」によると、1年以内の脱毛サロン・クリニック利用者は20.3%、1年より前の過去利用者も入れると、「利用あり」は36.3%で、なんと「3人に1人以上の女性が脱毛サロンの利用経験がある」との結果に。今後もさらなる市場の拡大が予想されます。
若年女性・メンズ脱毛の需要が拡大
同じく2023年のホットペッパービューティーによる「男女のムダ毛・脱毛に関する意識調査」から、脱毛サロンの利用者を年代別に見てみると、20代女性の脱毛サロン利用率が31.6%と最も高いという結果となっています。近年、 低価格帯の脱毛サロンが一気に増え、20代のような若い世代でも利用しやすくなったということが理由として考えられます。
また、ムダ毛・脱毛に関心を持つ男性も、年々増加の傾向にあります。
その理由としては、男性の間でスキンケアに気を遣う人が増えているためと考えられます。さらに、欧米圏ではそもそも文化としてメンズ脱毛が広く認知されているので、日本もそれに追従する形で男性の脱毛需要が拡大すると見られています。
以上のことから、脱毛サロン業界はメンズ領域と若年女性の領域でまだまだ拡大する可能性を秘めていると言えます。
脱毛は医療行為?必須の資格など
結論からお伝えすると、脱毛サロンの開業に資格は不要です。 「脱毛って医療行為じゃないの?」と思われる方も多いのですが、脱毛サロンで行なう「光脱毛」は正確には医療行為とは認められません。極論を言えば、サロン用の脱毛器を購入して開業届を出せば、脱毛サロンとして開業可能です。
しかし、「医療行為になる脱毛治療」と「医療行為にならない脱毛治療」については、今後のためにもしっかりと把握しておく必要があるでしょう。
医療行為になるな脱毛とは?
2001年に厚生労働省が各都道府県の衛生主管部長へ宛てた通知によると、「用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為」とされています。
この一文だけを読むと、サロンで行なう光を使った脱毛行為にも医師免許が必要であるように感じられます。ですが、サロンの「光脱毛」と呼ばれる手法は、日本エステティック研究財団による臨床試験によって「90%以上毛が再生する機器に関しては、毛の再生機構を破壊せず、副作用のない機種である」と認められていることから、無資格者でも施術が可能となっています。 ただサービスの一環としてシェービングを行なう場合は、理容師免許保持者が作業を行なう必要があるため注意しましょう。
脱毛サロン開業に役立つ民間資格・検定
脱毛施術に際して必要な資格はありませんが、民間では様々な団体からサロン脱毛に関する資格・検定が設けられています。これらの資格・検定は合格すれば免状の交付が受けられる場合も多く、お客様の安心を得られるツールとして、また自身の知識を深める機会としても有用です。
■日本エステティック振興協議会『認定美容ライト脱毛エステティシャン』
■日本脱毛安全普及協会『脱毛士検定』
■日本美容電気脱毛協会『美容電気脱毛エステティシャン』ほか
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脱毛サロンの開業資金ってどれくらい?
では、脱毛サロン業界の新規参入には、じっさいにどれだけの開業資金が必要でしょうか。
独力での開業なら開業資金は「200万円から」が目安
脱毛サロンを開業するなら、当然ですが業務用の脱毛器を準備する必要があります。業務用脱毛器を購入する際には、新品であれば最低でも100万から、高いものだと400万円ほどかかります。さらに、ベットや施術に必要な消耗品類など必要最低限なモノを揃えるとなると、開業にかかる費用は最低でも200万円程度からが妥当と言えます。
リースやレンタルで効果的に節約を!
初期費用を抑えるには、脱毛器をリースやレンタルで代用するのがおススメです。脱毛器をリース・レンタルする場合、少し前の型式のものになる可能性もありますが、月額3万円程度と非常に安価で借りられるサービスもあり、新品を購入するのに比べられば初期費用を大幅に抑えられます。
また、ある程度使いこんで気に入ればそのまま買い取れる場合もあり、節税対策としてもリースやレンタルはメリットが大きい選択肢です。
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脱毛サロンをフランチャイズで開業するメリット・デメリット
開業費用を抑えるなら、もっとも効果的なのは脱毛器をリースやレンタルでまかなうことです。しかし、リースやレンタルで手にできる機器は古い型のものであることも少なくありません。脱毛サロンが密集するような地域であれば、お客様がサロンを選ぶ基準の一つに脱毛器の性能差は影響しますので、やはり新しい機器の方が良い場合もあるでしょう。
初期費用を抑えつつ最新の機器を使った差別化を目指すなら、フランチャイズも1つの選択肢です。
フランチャイズで開業するメリット
フランチャイズでの開業なら、月々のロイヤリティを支払う代わりに本部企業の経営ノウハウやブランド力を活かせるうえ、脱毛器についても貸与してもらえる企業が多いため、独自資本で開業するよりも低コストかつ低リスクで始められる ことがほとんどです。
また、立地調査や物件取得、備品準備や人材採用など、開業に必要なサポートが受けられることが多く、個人で開業するよりスムーズに進めていくことができます。開業後も研修や集客、経営に関するアドバイスなど、さまざまなサポートがあり、経営が初めてという人にはメリットが大きいでしょう。
フランチャイズで開業するデメリット
フランチャイズでの開業にはメリットもありますが、デメリットもあります。
たとえば、フランチャイズの場合、屋号やコンセプト、提供するサービスや価格などは決められていることがほとんどなので、自分の理想とするお店を作りたい、オリジナルにこだわりたいといった方には不向きです。
また、収益全てが自分の収入となるわけではなく、売上げの中からフランチャイズ本部にロイヤリティを支払う必要があります。このロイヤリティは、ブランドを利用し、本部のサポートを受ける対価として支払うものですが、すでにノウハウを持っており、個人でも経営していけるという場合、ロイヤリティを支払うことはデメリットになるでしょう。
脱毛サロン開業で失敗しないためのフランチャイズの選び方
脱毛サロンにもさまざまなフランチャイズがあります。どのようなことに注意してフランチャイズを選べばよいか、いくつかのポイントを説明します。
集客支援が整っているか
美容業界では広告宣伝がとても大事な施策になってきます。フランチャイズではブランドイメージ統一のため、広告宣伝の施策は本部が中心となって行なうことが多いですが、加盟店が独自に行なう場合もあります。どこまでを本部が担ってくれるのか、どんな施策をしてくれるのか、しっかり確認しましょう。効果的な広告戦略を行なっていれば、集客に有利です。特にSNSやWEBマーケティングに強い本部を選ぶとよいでしょう。
サポート体制が整っているか
自分に必要なサポートがあるかどうかも大切なポイントです。出店にあたり立地や物件選定のサポートがあるか、採用支援があるか、採用後の研修時間や内容なども、フランチャイズによってさまざまです。
また、経営が初めての場合、細かなことも相談できる本部の担当者が必要です。開業後も定期的に本部担当者が臨店し、経営のアドバイスをしてもらえるかチェックしましょう。
競合と差別化できているか
脱毛サロンは開業の敷居が低いこともあり、地域によっては脱毛サロンが乱立しお客様を取り合う構図となっている場合も少なくありません。脱毛サロンは何回も通う必要があるという特性上、基本的にお客様は自宅近くなどの手軽に通えるサロンを訪れることがほとんどです。
フランチャイズの場合、ブランドの知名度も大きく影響するでしょう。競合に勝てるサービスを提供できているか、また他店舗よりも優位に立てる機器を揃えているかも重要になります。
競合の多い業種だからこそフランチャイズのブランド力を活かしてみては?
脱毛サロンの開業には、飲食店などの他業種と比べて初期費用がかからず、スキルなどがあれば開業しやすい業態です。ですがその分競合も多く、激戦区で新規出店を目指す場合は特にブランド力が重要になってきます。 フランチャイズでの開業であれば、開業当初から一定の知名度や信頼を得られるためスタートダッシュを決められます。 脱毛サロンの開業を考え入る方は、この機会にフランチャイズの加盟も検討してみてはいかがでしょうか。