ラーメン屋の開業にの方法や資金を総まとめ!成功のコツも紹介します

日本の国民食でもあるラーメンは話題になりやすく、最近はラーメン屋だけを特集したメディアや書籍も多くあります。有名店はコンビニでカップ麺の販売なども行なっており、ラーメン屋を経営したい方にとっては憧れもあるのではないでしょうか。
今回はラーメン屋の開業を目指す方に向けて、開業に必要な開業資金や資格についてご紹介いたします。是非、参考にしてみてください。
ラーメン屋を開業するための3つの方法
ラーメン屋を開業するには、大きく分けて3つの方法があります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った方法を選びましょう。
既存のラーメン屋からのれん分けする
のれん分けとは、ラーメン屋でアルバイトや正社員として修行し、一人前になったと認められたら、修行したお店の屋号(のれん)を借りて、新しいお店を開いたり、直営店を引き継いだりできる仕組みです。麺や食材の仕入れルートを斡旋してもらえたり、資金面で支援してもらえるなど、多くの魅力があります。
また、直営店が抱えるファンを引き継いで開業できるため、開業初期からある程度の固定客を期待でき、リスクを大幅に減らせるのが特長です。
フランチャイズを利用する
フランチャイズを利用する方式は、実績あるフランチャイズ本部からノウハウや屋号を借りて開業する方法です。本部が開業から経営までサポートしてくれるため、のれん分けのような年単位の修行を必要とせず、数週間から数ヶ月の研修で開業できるのが特徴です。
ただし、のれん分けと比べて経営の自由度が低い傾向にあります。また、開業の際には加盟金が必要なうえ、売上の一部をロイヤリティとして本部に支払い続ける必要もある点には注意が必要です。
独力で開業する
もちろん、のれん分けやフランチャイズを利用せず、独力で開業することもできます。この方法を選ぶ場合、店舗設計や物件取得、麺や食材の仕入れルート確保などをすべて自分でこなす必要があります。さらに、開業してからも集客や新メニューの開発などを独力で行わなければなりません。独力での開業には、ラーメン作りの腕はもちろん、優れた経営感覚を備えている必要があるのです。
以上の3つの方法から、自分の経験やスキル、資金力などを考慮して、最適な開業方法を選ぶことが重要です。どの方法にしても「絶対に成功する」ことはありません。美味しいラーメンを提供することと、努力や工夫を重ねる姿勢が重要となるでしょう。
ラーメン屋の開業を成功させるポイント

有名店であっても油断ができないラーメン屋の経営を成功させるにはどうすればいいのでしょうか。ポイントとなる点として3つのことが挙げられます。
飲食店のデフレ対策
格安の飲食チェーン店が増えている現代では、ラーメン屋の価格競争も激化しています。しかし、ラーメン屋はメニュー数が多くなく、具材なども比較的シンプルに見えるものの、選ばれるお店になるためにはスープに材料や時間を注がねばなりません。
ラーメンは取り扱っている商品の都合上、価格を下げることが難しいというデメリットがあります。そのため、競合との差別化が必要不可欠です。
飲食市場の状況に対応させる
飲食店のデフレ以外に、最近はコンビニやデパ地下、テイクアウト専門店など中食の需要が高まっており、外食店の利用率が下がっていることも問題のひとつです。
また、出前やウーバーイーツなどのデリバリー需要が高くなっており、ラーメン屋も実店舗だけでなくデリバリー対応を考えることが重要といえます。
コスト管理
近年は人件費や材料費の高騰も経営に大きな影響を及ぼしています。特に人件費は経営資金の多くを占めており、少子高齢化に伴い、生産労働人口そのものが減少。時給が高くなければ人出が集まらない傾向にあり、人件費は高騰してます。そのため、賃金の見直しや労働環境の改善を迫られている店舗が多くなっています。
これらの問題どれかひとつではなく、全てを解消することがラーメン屋の経営成功には必要です。経営計画を建てる際には、必ず考えておきましょう。
フランチャイズ経営という選択肢
フランチャイズの大きなメリットとして、既に知名度が高いブランド名を看板に使えること、経営ノウハウについて学べることなどがあります。しかし、それだけでなく開業支援として麺やスープの提供を行い、屋号が自由にできるステルスフランチャイズもラーメン屋には多くなっています。
[PR]集客力に違いがある
ラーメン屋の開業に必要な資金
開業に必要な資金には、開業前に店舗や設備にかかる資金と、開業後の運営に必要な資金の2種類があります。
開業前にはまず、店舗を借りるための資金、調理機器や食器、調理器具などの什器費、内外装費、電気・ガスなどの設備工事費が必要になります。工事は坪単価でおよそ40万~50万円が相場とされています。
仮に10坪の物件を敷金80万円で借りた場合、工事費用が1坪40万円と考えて400万円となり、合計480万円。設備にも400万~500万円ほど必要になるため、900万円ほどは必要になります。
運営には初月の場合、家賃のほか、場合によっては礼金や仲介手数料が発生します。材料費、人件費、光熱費などを入れると、300万円ほどが相場とされています。
よって開業資金は1,200万円ほど必要になります。
しかし、オープンしてすぐに売上が軌道に乗るとも限らず、とはいえ仕入れなどにもお金は必要になってくるので、半年分以上などなるべく長期の運転資金を用意できておいたほうが安心です。
ラーメン屋開業に必要な資格
飲食店の経営に必ず必要な資格は「飲食店の営業許可書」です。営業許可書は最寄りの保健所に申請をすれば得られます。しかし、申請には食品衛生責任者、栄養士、調理師、菓子衛生士のうちいずれかの資格を所有していることが条件になっています。
もっとも簡単に取得できる資格は食品衛生責任者です。6時間の講義を受講すると取得が可能なので、資格を持っていない方はまず最寄りの食品衛生協会が実施する講習を受講しましょう。なお、資格取得には1万円程度の費用が必要です。
もし店舗が30人以上収容可能な広さの場合、防火管理者の資格も取得しなければなりません。この30人という数には客席だけではなく、従業員も含まれています。
防火管理者は店舗の延べ床面積によって種類が異なり、300㎡以下は「乙種防火管理者」、300㎡以上は「甲種防火管理者」の資格が必要です。資格の取得には消防署で講習を受ける必要があります。乙種は1日、甲種は2日の受講になり、受講費用はおよそ5,000円です。
また、ラーメン検定という検定も存在します。全部で4階級あり、取得すると階級に合わせた称号が得られます。ラーメン屋経営に必須の資格ではありませんが、もしあればお客さんとのコミュニケーションにも役立つかもしれませんね。
ラーメン屋経営には長期的な戦略を練ろう

中小企業庁等の調査ではラーメン屋は開業後の廃業率が70%を超えるともいわれているため、開業そのものよりも経営を続けることが非常に難しいといえます。しかし、フランチャイズであれば廃業率30%に抑えられると言われており、人気店の安定した商品を提供できたり、経営未経験者が多いラーメン屋開業者の経営サポートをしてくれたりと、生存率がアップします。
個人店のようなラーメン屋がいい、という方は看板を自由につけられるステルスフランチャイズなどもあるため、目的に合わせて調べてみるといいでしょう。
気になる方は一度、ラーメン屋のフランチャイズ資料を取り寄せて比較してみることをおすすめします。
[PR]飲食店ビジネス特集