学習塾のフランチャイズを比較検討!塾経営成功の鍵やメリット・デメリットも解説

フランチャイズWEBリポート編集部 |2024年05月22日 公開
フランチャイズWEBリポートのフランチャイズに加盟されたオーナーの写真

少子高齢化が進む日本。しかし、子供1名あたりの教育費が増加し、教育市場は堅調を維持しています。そんななか、学習塾を開業したいと考える方も多いのではないでしょうか。

塾経営は、毎月の月謝が売上となるストックビジネス。安定した売上が魅力です。とはいえ、「地域で開校したいけど教育経験がない…」「カリキュラムが組めない…」「集客できるだろうか…」そんな不安がある方は、フランチャイズの活用も検討してみてください。じつは、街で見かける多くの塾がフランチャイズなんです。

この記事では学習塾のフランチャイズの選び方や塾経営成功の鍵もご紹介します。

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個別指導?自習?どんな塾を経営したいか検討しよう

学習塾といってもさまざまな指導タイプがあります。近年主流となっているのが「個別指導型」ですが、街なかには「集団指導型」もまだまだたくさん存在します。さらに近年、「自立型(自学自習)」もトレンドとなっています。もちろん、フランチャイズにも各指導タイプの学習塾が存在。まずは、各指導タイプの特徴を確認して、自身がどんな塾を経営したいか検討してみましょう。

集団指導塾

集団指導型は、講師1名に対して4名〜20名以上の生徒に対して授業や指導を行なう学習塾です。個別指導型塾が登場するまでは、学習塾といえばこのタイプでした。1人ひとりのレベルに合わせた指導は困難ですが、生徒同士で切磋琢磨しやすい環境です。

開業にあたって、物件はそれなりの広さが必要となります。しかし、受験を見越してレベルが高いカリキュラムが用意されていることが多く、進学志向のニーズを獲得しやすいのが魅力です。

個別指導塾

1対1や1対少数(2〜3名)で指導を行なう学習塾。各生徒のレベルや進捗にあった指導が可能で、近年主流になりつつあります。

一度に多くの生徒が集まるわけではないので、比較的狭いテナントや物件でも開業できます。また、生徒が塾に通う曜日や時間を選べるため、広いニーズに対応しやすく集客しやすいのも魅力です。

自立型学習塾(自学自習)

ここ数年で教室数が増えてきているのが、自立型(自学自習)の学習塾です。講師からの授業は受けず、生徒が主体となり自習形式で学習を進めます。講師は生徒がいるスペースを巡回し生徒の学習をサポート。各生徒のペースで学習でき、自己管理能力も身につくとして近年注目を集めています。

講師不要で運営できるケースもあり、他の塾に比べて少ないスタッフで経営できるので、人材確保が容易で人件費も削減できるのが嬉しいポイント。月謝を下げられ、継続してもらいやすいのも魅力です。

FCメディアが紹介する塾開業に検討したいフランチャイズ一覧

塾のフランチャイズといっても多くのチェーンが存在します。ここでは、運営実績20年超のフランチャイズメディアである「フランチャイズWEBリポート(ウェブリポ)」が学習塾のフランチャイズを厳選し一挙に紹介します。ぜひ、比較検討してみてください。

体験生徒30名サポートあり! 個別指導WAM(ワム)

全国346校舎(開校準備中63校舎)を展開する個別指導のWAM。体験生徒に繋がる問合せが30名超えるまで本部の費用負担で集客を支援してくれ、開校初月から黒字化を目指すことができるのが特徴です。

指導タイプ 個別指導型
FC開始年 2016年11月28日
教室数 300教室超
ロイヤリティ 初年度:毎月固定10万円
2年目以降:売上の10%
主なサポート内容 体験生徒30名獲得サポート、市場調査、物件提案、現場教室でのOJT研修など

タイピング×英語教育!アクティメソッド

アクティメソッドは、タイピングと英語学習をかけあわせた、新しいカタチの英語教室。です。タイピングで効率よく学ぶことができ、全国で確かな実績を上げています。最小2名の未経験スタッフでも始められる属人性の低さと、8坪程度の広さがあれば自宅でも開業できるのも魅力。

指導タイプ 自立型(自学自習)
FC開始年 2009年10月
教室数 約70教室
ロイヤリティ 月謝13,000円(税抜)のうち、3,000円(税抜)
主なサポート内容 開校前の研修、集客サポート、開発費用5000万円以上の完全オリジナル学習システム提供など

各都道府県の本部から強力サポート! 個別指導Axis

補習層~成績上位層まで幅広く対応する個別指導塾のAxis(アクシス)。他塾に先駆けて、プログラミングや、オンライン個別指導、小学生英語など、現在の学習ニーズに沿ったカリキュラムを構築しています。そんなアクシスは各都道府県に本部を置き、県内の加盟店への支援体制を強化。初期ロイヤリティ0円プランなど、魅力的な制度も多く存在します。

指導タイプ 個別指導型
FC開始年 2009年10月
教室数 約500教室
ロイヤリティ 売上の10%
字化に必要な生徒数である20名が集まるまでロイヤリティ0円
主なサポート内容 1ヶ月のOJT研修、開校物件を調査、資金調達の相談、毎月の訪問サポート、講師募集など

ICT活用した「教えない塾」! 松陰塾

松陰塾は、「吉田松陰」の教えを継承する学習塾。パソコンを使った個別指導のパイオニアで、システム教材にて、自動採点、記録、分析が即座に行なわれ、成績向上と人件費削減を両立しているのも特徴です。また、月々のロイヤリティが不要なのも魅力。

指導タイプ 個別指導型(自立型)
FC開始年 2009年4月
教室数 約300教室
ロイヤリティ ロイヤリティ0円
主なサポート内容 集客支援、月謝回収サービス「e-海舟」提供、生徒指導法・塾経営のノウハウ指導など

140以上の直営校のノウハウをFC加盟校へ!京進の個別指導スクール・ワン

京進は京都発祥の学習塾。全国で240校以上展開していますが、そのうちの100校以上が直営校。その直営校が蓄積したノウハウをフランチャイズパッケージに活かしているのが特徴です。100時間を超えるSVのマンツーマン指導や定期的な巡回を行なっています。

指導タイプ 個別指導型
FC開始年 2004年
教室数 約240教室
ロイヤリティ 入学金の50%、授業料の10%
主なサポート内容 100時間超のSVマンツーマン研修、市場調査・現地調査、SVによる定期巡回など

約1200校のブランド力!ITTO個別指導学院

ITTO個別指導学院は、全国1200教室以上を展開する個別指導塾。学習塾として指導するだけではなく、グループ内の「NOVA」のノウハウを活かして子供英会話にも対応。加盟金0円(※加盟時)、生徒20名在籍まではロイヤリティは0円のため経営が軌道に乗るまで低コストで運営できるのも魅力です。

指導タイプ 個別指導型
FC開始年 1996年8月
教室数 約1220教室
ロイヤリティ 授業料 7%
入会金 50%
年会費 50%
特別講習費 10%
※全て20名在籍まで不要
主なサポート内容 開業物件選定のための立地診断、塾運営・生徒募集のロープレなども行なう開業前研修、各種勉強会、採用サポートなど

授業+カウンセリングが人気!個太郎塾

東証スタンダード上場の「市進教育グループ」の個太郎塾は、授業とカウンセリングを組み合わせた「担当チューター制」が特徴。一部エリアでは黒字の直営教室を引き継いで独立も可能です。教室長経験のある本部社員が加盟店をサポートするので未経験でも安心。

指導タイプ 個別指導型
FC開始年 2005年
教室数 約220教室
ロイヤリティ 入会金 50%
個別指導授業料 10%
映像授業料 25%
主なサポート内容 開業前研修(15日間)、教室長経験のあるSVによる定期訪問、本部の専門部署による講師採用紹介(オプション)など

Web学習だから低コスト運営!Assist(アシスト)

3万以上の学習コンテンツを持つ学習塾用IT教材「システムAssist」を活用した学習塾。主要5教科がいつでもどこでも学習できる仕組みを整えています。Web学習だから、講師の人件費も低コストに抑えられるのが魅力。仮にオーナー1人でも「60人」の生徒対応も可能です。

指導タイプ 個別指導型(自立型)
FC開始年 2009年4月
教室数 約260教室
ロイヤリティ 月額固定3万3000円+従量金額 660/人円(税込)
主なサポート内容 ロケーション選定、開業前のオーナー研修、什器備品、集客活動サポート、オーナー勉強会開催など

ECCジュニアとの併設も!ECCの個別指導塾ベストワン

子供向け英会話教室「ECCジュニア」で有名なECC。ECCジュニアからの集客も見込める個別指導塾です。もちろん、ECCジュニアとの併設も可能です。90%以上が未経験のオーナーが運営。生徒の翌年継続率は90%以上を誇ります。

指導タイプ 個別指導型(自立型)
FC開始年 2008年02月
教室数 約210教室
ロイヤリティ 授業料・諸費 10%
入学金 50%
主なサポート内容 マーケット調査、運営基本研修(6日)&教育基本研修(3日)、現場研修+年3回の全体講師研修、交流会企画など

世界2万教室超の日本が誇る塾!くもんの先生

誰しもが知っているKUMON。「くもんの先生」は、世界が認める公文式教室の先生兼オーナーとして活躍できます。週2日の教室と準備時間以外は自由に使えるので、プライベートを大切にしたい方にも適しています。

指導タイプ 自立型(自学自習)
FC開始年 1996年8月
教室数 約23,700教室(国内15,400教室)
ロイヤリティ 非公開
主なサポート内容 生徒獲得サポート、約2ヶ月間の開設前研修、会場選びのサポート、独自の指導マニュアルなど

目指すは売上1000万超!塾経営成功の鍵

教育業界未経験でも開業でき成功させすいと言われるフランチャイズとはいえ、「成功するかどうかが不安」という方もいらっしゃるでしょう。ここでは、塾経営成功のために意識しておきたいポイントを紹介します。

生徒を増やし定着させることが必須

学習塾のビジネスモデルは、毎月の月謝が売上となるストックビジネス。利益率は約30%前後と、飲食店などと比べ高水準です。年商は、規模や種類によって大きく変わりますが、一般的には500万円前後だともいわれています。生徒数が多くなればなるほど、売上が積み重なり、年商1000万円を目指すことも可能になります。

しかし、開業直後から多くの生徒がいるというのはほぼ稀なこと。フランチャイズならではの知名度やブランド力、本部の集客サポートを有効に活用しながら生徒を集めていく必要があります。

それと同時に、生徒の継続率をあげて定着させることも重要。フランチャイズ本部が構築したカリキュラムを遵守しながら生徒の学力アップを促すだけでなく、生徒や保護者とのコミュニケーションも大切になります。

教育に真摯に向き合う魅力的な教室づくり

通いやすい教室づくりはオーナーの手腕によります。明るく、楽しく、学べる学習塾は、集客面でも、生徒の継続率にも、いい影響を与えてくれます。時には、レクレーションなどの企画をするのも有効でしょう。
とはいえ、塾のオーナーには、何より子供の教育に対して真摯に向き合えるかどうかが問われています。つまりは、勉強ができるようになってほしいという情熱の有無、そして子供や子供の親に対して満足のいくものを提供できるかといった部分が、結果として多くの人を惹きつけ、事業の成功につながるのです。

編集部厳選!注目フランチャイズ特集

フランチャイズでの塾経営に必要な資金

つぎに、フランチャイズで塾を開業した場合のコスト面も確認しておきましょう。初期費用としては1教室あたり300〜600万円ほどとなります。しかし、開校初期の生徒数が少ない時期は単月赤字になる場合も多いので、ある程度の運転資金は用意しておいたほうがいいでしょう。フランチャイズ本部と共に綿密にシミュレーションしておく必要があります。

開業前に必要な資金項目

加盟金

フランチャイズに加盟する場合、必ず必要になる加盟金。商標の使用権利や、本部から提供される「商材」「経営ノウハウ」などの対価として支払います。学習塾フランチャイズの加盟金の相場は100〜400万円ほど。一般的には、加盟店に提供できるブランド力やノウハウの質・量が高くなればなるほど、加盟金は高額になる傾向があります。ただし、加盟するフランチャイズを選ぶ場合、加盟金が「高い、安い」よりも、サポートやカリキュラムなど、自身に合うフランチャイズを見極めることが大切です。

保証金

本部に一時的に預けておくお金です。もし、ロイヤリティなど本部へ支払いができないケースの際に利用されます。相場は50〜100万円程度となります。

研修費

業界未経験でも安心して開業できるのがフランチャイズの魅力。開校までに本部がオーナーやスタッフ・講師に対して研修を行なってくれます。その費用として本部に研修費を支払います。本部によっては参加人数を限定している場合もあるので、事前にチェックしておきましょう。また、加盟金に研修費が含まれているケースもあります。

物件取得・内外装費

飲食店や福祉施設などと比べ、学習塾はそこまで作り込む必要がないため、物件関連費用は安く抑えることが可能です。とはいえ、200万円ほど必要な場合もあるため、低コスト開業を目指す場合は、自宅で開校できるフランチャイズもチェックしてみましょう。

その他

上記以外に、テキストなどの初期商材費用、ホワイトボードなどの備品、Web学習がメインの学習塾ならPCなどの準備も必要です。また、集客のための広告費用も開業前から必要になります。

開業後に必要な資金項目

ロイヤリティ

日々経営や運営をサポートしてくれる本部への対価として支払うロイヤリティ。学習塾の場合、月謝の10%前後+入会金の50%とのように変動型のロイヤリティを定めている本部が多いです。ですが、毎月5万円というように固定型ロイヤリティのフランチャイズもあります。

人件費

オーナーが講師も兼任すると人件費は必要ありませんが、多くの生徒に対応するためには講師を雇う必要があります。フランチャイズは、カリキュラムや指導方法が整えられているため、講師未経験のアルバイトでも指導にあたることができます。また、Web教材メインだったり、自立型の塾の場合は、そもそも講師不要で運営できるフランチャイズもあります。

家賃・光熱費

教室の規模や立地によって大きく異なりますが、毎月10万円〜を見積もっておく必要があるでしょう。しかし、自宅開業の場合、家賃は必要ありません。

広告費用

ブランド力や知名度が高いフランチャイズとはいえ、加盟校がチラシやWebなどで集客活動を積極的に行なうのが重要です。とくに春の入校時期などは、力をいれて集客することで、年間通じて安定した経営が可能になります。

その他

上記以外にも、システム使用料や、講師の募集費用、備品購入費用が必要になってきます。

塾開業にフランチャイズを活用するメリット・デメリット

教育業界未経験でも安定経営しやすいフランチャイズ。最後にフランチャイズに加盟して学習塾を開校するデメリットも合わせて確認しておきましょう。

塾開業にフランチャイズを活用するメリット

本部がサポートしてくれる

開業前の研修では、オーナーだけではなく講師となるスタッフの研修も本部が行なってくれるケースもあります。もちろん、指導面だけではなく、集客から入校までの保護者対応なども研修にて伝授されます。開業後も定期的な本部スタッフ(SV)の巡回やミーティング、勉強会の開催など塾経営成功のため本部が伴走してくれます。

既に実績あるカリキュラム・学習法で指導できる

地域で支持される学習塾になるには、効果的なカリキュラムや学習法を構築しなければなりません。フランチャイズに加盟すると、すでに全国で「学力アップ」や「希望校進学」の実績があるカリキュラムや学習法を活用して教育を行なうことができます。

集客しやすい

塾経営成功のためには、生徒を数多く集められるかどうかにかかっています。フランチャイズであれば、その知名度やブランド力を活用した広告宣伝が可能です。さらに、全国の加盟校のために本部負担でTVCMなど大規模な広告を行なってくれたり、地域にあった集客方法をアドバイスしてくれたりするのも魅力です。

塾開業にフランチャイズを活用するデメリット

コストがかかる

フランチャイズに加盟して塾を開業すれば、加盟金や保証金、ロイヤリティなどを本部に支払う必要があります。そのため、どうしても初期費用が高くなったり、利益率が悪くなります。しかし、加盟金やロイヤリティは本部から支援を受ける対価として支払うもの。安定経営のため必要な経費とも考えられます。

指導方法が決められている

フランチャイズは、実績に裏付けされたカリキュラムや学習法を活用できる一方で、自由に教材を選ぶなど独自の教育を提供できないのがデメリットと言えます。もし、オリジナルの教育をしたい場合は、フランチャイズには加盟しない方がいいでしょう。

競業避止などの制約がある

フランチャイズ契約のなかには、競業避止という項目があります。加盟期間中に同業種業態である塾のフランチャイズに同時加盟したり、解約後も一定期間はオリジナルブランドでの塾の開業や塾のフランチャイズ加盟が禁止されています。加盟時のみならず、解約後もさまざまな塾を開業したいと考える場合は、事前に本部に相談しておく必要があるでしょう。

地域ニーズも考慮してピッタリな塾フランチャイズを選ぼう

塾経営は、生徒の成長を感じられ、やりがいと社会的な意義を感じられるのも魅力です。しかし、競合も多い業界。地域の市場性やニーズ、競合の有無なども考慮して、加盟するフランチャイズを選びましょう。仮に、個別指導塾が多い地域でも、自立型(自学自習)の塾を開業することで、異なるニーズを引き出し、生徒が集まる可能性もあります。

フランチャイズには多くの塾チェーンがあります。自身にピッタリな指導タイプやカリキュラムを見つけるために、なるべく多くの学習塾フランチャイズを比較検討しましょう。

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