カフェフランチャイズ人気ランキングTOP10!選び方や開業資金の相場なども解説

フランチャイズWEBリポート編集部 |2024年07月26日 公開 (2024年08月21日 最終更新)
カフェ・喫茶店フランチャイズの人気ランキング!FCの選び方や年収もご紹介

多くの人が夢見るカフェ開業。しかし実際に開業するとなると、コンセプト決めや物件探しはもちろん、メニュー開発などさまざまな準備が必要になってきます。そんなときに利用したいのがフランチャイズです。

この記事では、カフェフランチャイズの人気ランキングTOP10をご紹介します。フランチャイズでカフェ開業するメリットや失敗しない選び方なども解説していますので、。カフェの開業を検討している方は参考にしてください。

カフェ業界の市場動向

コロナ禍によってカフェを含む飲食業界は大きな打撃を受けました。しかし、一般社団法人日本フードサービス協会が実施した「JF外食産業市場動向調査」によると、2021年からは行動制限の解除とともに少しずつ回復を遂げ、2023年には売上高・店舗数ともにコロナ禍前の水準近くまで回復しています。

▲飲食産業全体における2023年の売上高は2019年比で107.7%まで回復

カフェ(喫茶店)に注目してみると、2020年には前年比売上高が69%までダウンするものの、その後は順調に上昇し、2023年にはコロナ禍前の96.2%まで回復。店舗数も一時は大幅に減少したものの、コロナ禍前の93.7%まで戻ってきている状況です。

▲喫茶店における2023年の売上高は2019年比で96.2%とほぼ同水準まで回復

売上高、店舗数ともに今後も伸びが期待できる一方、ただ開業すれば儲かるわけではありません。こだわりのコーヒーを提供したり、写真映えを狙える店内デザインを施したり、他店と差別化を図ることの重要性が高まっている状況といえます。

フランチャイズでカフェを開業するメリット

なかには、「フランチャイズに加盟しなくてもカフェを開業できる」と考えている人もいるのではないでしょうか。カフェフランチャイズにはさまざまなメリットがあります。ここでは4つのメリットを紹介します。

未経験でもカフェを開業できる

通常、カフェを開業するとなったらどこかのカフェで経験を積んだり、スクールや独学でカフェ経営のノウハウを学んだりするのが一般的です。

もちろん、これらを経ずにまったくの未経験でも個人や法人でカフェを開業できますが、コンセプトやメニュー構成を考えなければいけないほか、アルバイトスタッフの採用や教育、集客のためのチラシ作成など、あらゆる面でノウハウが必要です。

一方、フランチャイズなら開業まで手取り足取りサポートしてもらえるだけでなく、カフェ経営のノウハウをすべて享受できるので、未経験や異業種から参入しても開業できます。

良い立地に出店できることもある

“売上の7割は立地で決まる”といわれるくらい、店舗ビジネスにおいて立地は重要です。どんなに有名なカフェで修行をしてこだわりのコーヒーを淹れられるようになったとしても、立地のチョイスを誤ってしまうと集客できずに苦戦してしまうことも珍しくありません。

フランチャイズであれば本部が立地選定をサポートしてくれるだけでなく、知名度やそれまで築いた信用から、個人では紹介してもらえないような物件を紹介してもらえるケースもあります。大規模なショッピングモールや駅の構内など、多くの集客が見込める立地に出店できれば、繁盛店として成功できる可能性も高まるはずです。

知名度があるので開業時から集客しやすい

イチからカフェを立ち上げる場合、認知度は“ゼロ”からのスタートになります。認知してもらうまでにかなりの時間を要し、集客に苦戦するカフェも少なくありません。

フランチャイズの場合はすでに知名度があることが多く、それが集客のしやすさにつながります。オープン初日から多くの来客が見込める点もフランチャイズに加盟する大きなメリットです。

事業をより早く軌道に乗せられる

採用面や資金面などカフェ経営には困難がつきものです。個人で開業したらすべて自身で解決しないといけないだけでなく、すべてが試行錯誤になるので解決策を見出せずに経営が危うくなる可能性もあります。

フランチャイズ本部はさまざまな失敗を経験したうえで、成功パターンのみをノウハウとして共有してくれるので、事業をより早く軌道に乗せられるはずです。

なかには勉強会などを開催して加盟店同士の横のつながりをサポートしているフランチャイズもあります。成功事例はもちろん失敗事例も共有することで、よりスピーディに成長できるでしょう。

フランチャイズでカフェを開業するデメリット

フランチャイズに加盟することで多くのメリットを得られますが、一方でデメリットもあります。なかにはデメリットを回避できるフランチャイズもあるので、あわせてチェックしていきましょう。

自由度が低く、オリジナリティを出しにくい

カフェフランチャイズでは、基本的に加盟店全店においてサービスや商品はもちろん、外観から内装、営業時間、定休日まですべてが均一化されていて、消費者の多くはそれにメリットを感じて来店しています。

ノウハウがなくてもトレンドを踏まえたカフェ経営ができる一方、自由度が低く、オリジナリティを出しにくい点はデメリットになるかもしれません。なかには店舗限定のオリジナルメニューを許容しているほか、定休日なども自由に決められるカフェもあります。

オーガニックハーブティカフェの「なごみナチュルア」では、フランチャイズ本部に申請すればティーメニューのオリジナル開発ができるほか、フードもオリジナルのメニューを提供できます。内装や営業時間、定休日にも縛りがないので、裁量を持ってフランチャイズ加盟したい検討者にはピッタリです。

また、「髙木珈琲」のフランチャイズでは、自身の名前で「○○珈琲」と名付けられる家紋制度を導入するなど、オリジナリティを出せるフランチャイズもあります。

加盟金やロイヤリティが必要

カフェフランチャイズに加盟するには加盟金や保証金が必要で、一般的には自身で開業するよりも多額の資金を用意しなければいけません。

また、加盟してからは本部に対して毎月ロイヤリティを支払う必要があります。ロイヤリティは本部によって異なり、売上の2%など「変動型」を採用している本部もあれば、毎月10万円などというように「固定型」を採用している本部もあります。

コメダ珈琲店」ではロイヤリティを1席あたり1500円(月額/消費税別)に設定するなど本部によってそれぞれなので、加盟するときは十分に確認するようにしてください。ロイヤリティについては、「フランチャイズのロイヤリティはなぜ払うの?種類や相場を正しく知ろう」の記事でも紹介しています。あわせてご確認ください。

良くも悪くも他店舗の影響を受けやすい

ブランド力が集客に良い影響を与える一方、悪評も影響するのがフランチャイズのデメリットです。ある店舗で虫などの異物混入や食中毒が発生したり、いわゆる“バイトテロ”が起こったりしたら、自身の店舗でも売上ダウンは免れません。

こういった事象は規模の大小に関係なく起こる可能性はあるため、本部がその後にどういった対応を取るかでダメージ具合が変わってきます。フランチャイズ本部を選ぶときは、過去のトラブルに対してどう対応したかなどに着目することが大切です。

カフェフランチャイズの失敗しない選び方

カフェフランチャイズに加盟する際にはどのような点に着目して選べばいいのでしょうか。ポイントを4つに絞ってご紹介します。

「業態」で選ぶ

カフェフランチャイズには大きく分けて「フルサービス型」と「セルフサービス型」の2種類あり、それぞれメリットもあればデメリットもあります。

<フルサービス型>

スタッフが客席まで注文を聞きにいき、商品も席まで運ぶスタイルのカフェをフルサービス型といいます。セルフサービス型のカフェが台頭したことでフルサービス型のカフェが減少したものの、最近ではレトロブームも相まってフルサービス型のカフェが再び増えています。

セルフサービス型のカフェと比べてドリンクやフードの価格が高く、ひとりあたりの客単価が高くなる傾向にあります。一方、セルフサービス型のカフェよりも接客の機会が多く、スタッフ教育が重要になる点は覚えておいたほうがいいでしょう。

【フルサービス型のカフェフランチャイズ例】
・コメダ珈琲店
・さかい珈琲

<セルフサービス型>

客がレジで注文して支払いを済ませたうえで、ドリンクや料理を自身の席まで運び、グラスなどの片付けも客自身が行なうスタイルのカフェをセルフサービス型といいます。

基本的にはスタッフによる配膳や片付けの必要がなく、人件費を抑えられる点がメリットといえます。また、フルサービス型のカフェよりもメニューが少ない傾向にあるので、注文ミスを起こしにくい点もメリットです。

ひとりあたりの客単価が低く、出店する立地などによっては思うように収益につながらないこともある点はデメリットといえます。しかし、フランチャイズならこれまでの経験をもとに立地選定をサポートしてくれるので安心です。

【セルフサービス型のカフェフランチャイズ例】
・BONTEMPS(ボンタン)
・なごみナチュルア

「開業資金」で選ぶ

カフェを開業するときに大きなハードルとなるのが開業資金です。一般的にカフェフランチャイズを開業するには少なくとも数千万円の開業資金が必要で、なかには1億円以上かかるケースもあります。

しかし、自身でそれだけの高額な資金を用意するのは簡単ではありません。そこで検討したいのが融資です。多くのカフェフランチャイズオーナーは融資を活用して開業しています。融資を受けるためには自己資金が必要で、500万〜1000万円が目安になります。

コメダ珈琲店では「建築支援制度」を導入していて、初期費用の大半を占める建築費と内装工事費の一部を本部が一時負担することで、初期費用を抑えた開業が可能です。

「ブランド力」で選ぶ

買い物をしているときに、似たような商品がたくさんあるなかから「どの商品を買おうか……」と悩んだ末、「このブランドの商品なら」という理由で購入したことがある人も多いのではないでしょうか。

商品そのものが持つ価値ではなく、イメージや世界観なども含めた“ブランド力”が購買のきっかけになることもあるのです。カフェも同じで、ブランド力が高ければそれがそのまま集客力となって売上に直結します。

「サポート体制」で選ぶ

カフェフランチャイズに加盟するメリットのひとつが本部によるサポートです。サポートがあるからこそ経験がなくても開業できるうえ、困難に直面したときにも解決でき、その結果、経営をいち早く元の軌道に戻せるのです。

サポート体制はフランチャイズ本部によってさまざまです。加盟前にどういったサポートを提供しているのか確認すると安心です。以下は本部サポートの一例です。

・融資サポート
・立地選定サポート
・臨店(SVがお店を巡回して指導すること)サポート
・販促サポート(チラシやポップ作成)
・スタッフの雇用、研修に関するサポート etc.

カフェフランチャイズに必要な開業資金(費用)・ロイヤリティ

開業資金はカフェフランチャイズによって異なります。ここでは開業時に必要な資金と、開業後に必要なロイヤリティについて解説します。

加盟金

契約締結時に本部に支払うお金のこと。本部によってさまざまですが、100万円〜300万円が相場になっています。

保証金

ロイヤリティの支払いが滞ったときなどに備えてフランチャイズ本部に預けておくお金が保証金です。あくまでも一時的な預かり金なので、フランチャイズ契約を解除するときに全額返金されます。相場は30万円〜300万円くらいです。

内外装費

開業資金の大部分を占めるのが内外装費です。2000万〜3000万円が相場ですが、「なごみナチュルア」の場合、居抜き物件を利用して開業すれば300万円程度に抑えられるケースもあります。

研修費

研修の内容や日数はフランチャイズ本部によってさまざまです。14日〜30日くらいの日数を設定している本部が多く、費用は30万〜70万円が相場になっています。

遠方の場合は交通費や宿泊費がプラスで必要になることも覚えておくといいでしょう。

その他開業費

設計監修費や物件調査費、意匠設計費、POS設定費など、その他の開業費を設定しているフランチャイズ本部もあります。このほか、スタッフの採用費なども用意しておくと良いでしょう。

ロイヤリティ

商品や看板の使用、ノウハウやシステムパッケージ使用の対価として本部に支払うお金がロイヤリティです。開業後も継続して支払う必要があり、月間売上の2〜5%が相場になっています。

カフェフランチャイズの平均年収

気になるのが自身の年収です。カフェフランチャイズを開業した当初は、資金の返済もあるため多くは期待できません。なかには初期投資の返済が完了するまでは、給料が0円というオーナーも珍しくありません。

初期投資の回収期間はフランチャイズ本部によって異なりますが、最短でも2年以上は見込んでおく必要があります。カフェフランチャイズに加盟する場合は、開業費だけでなく2年分の生活費も用意しておくと安心です。

店舗の規模や地域によって異なりますが、初期投資を回収してからは年収3000万円を狙えるケースもあります。韓国発のカフェ「BONTEMPS(ボンタン)」では、月間の営業利益として259万円の収支モデルを例に挙げています。

カフェフランチャイズ人気ランキング【TOP10】

ほかの加盟検討者はどのカフェフランチャイズに興味があるのでしょうか。最後に、運営実績20年超のフランチャイズメディアである「フランチャイズWEBリポート(ウェブリポ)」におけるカフェフランチャイズランキングTOP10をご紹介します。気になるカフェビジネスがあれば、資料請求して詳細をチェックしてみてください。

順位 ブランド名 FC開始年 自己資金目安
第1位 BONTEMPS 2023年10月 500万円以上
第2位 コメダ珈琲店 1968年1月 852.7万円以上
第3位 髙木珈琲 2021年 1500万円以上
第4位 nagomi-NATULURE 2018年6月 500万円以上
第5位 さかい珈琲 2009年5月 3000万円以上
第6位 ベルヴィル(belle-ville) - 1000万円以上
第7位 ブレンズコーヒー 2000年11月 1250万円以上
第8位 café Hanamori 2021年9月 800万円以上
第9位 上島珈琲店 2008年11月 4220万円以上
第10位 ドトールコーヒー - 4683万円以上

【第1位】BONTEMPS(ボンタン)

韓国で10店舗以上を展開する人気カフェ「BONTEMPS(ボンタン)」が、2023年10月に日本でフランチャイズ展開をスタート。韓国の伝統スイーツであるツイストドーナツの「クァベギ」は、シンプルオペレーションなので人件費を大幅に削減可能。日本での先行者利益を得られるチャンスです。

【第2位】コメダ珈琲店

全国に850店舗以上を展開する「コメダ珈琲店」。こだわりの商品はシンプルで効率的なレシピ構成なので、飲食未経験でも運営可能。1日を通して一定の来客があるだけでなく、閑散期はなく、1年を通して集客できるのもコメダ珈琲店の特徴のひとつです。景況に左右されにくい、長期安定のビジネスとなっています。

【第3位】髙木珈琲

株式会社サンパークがオリジナル事業として展開する「髙木珈琲」。サンパークといえば、「マジカレー」や「ベルヴィル」など、さまざまなフランチャイズ事業を手掛ける企業です。加盟店も地域に愛されるお店作りができるよう、店名はオーナーの名字(〇〇珈琲)にできるなど、オリジナリティを注入できる点が特徴です。

【第4位】nagomi-NATULURE

オーガニックハーブティカフェの「nagomi-NATULURE(なごみナチュルア)」。高額なコーヒーマシンを必要としないため、約300万円で開業できた実績もあります。申請すればオリジナルのフードメニューを提供できるほか、内装や営業時間、定休日にも縛りがないので、オーナーの生活に合わせて開業できます。

【第5位】さかい珈琲

“クラッシックモダン”をコンセプトに、おしゃれで落ち着いた空間を演出する「さかい珈琲」。東海地方発のカフェで、郊外(ロードサイド)に出店することで若年層からシニアまで幅広い顧客層が見込め、年間を通じ安定収益が目指せるのが魅力のひとつ。リピーター率が高く、年商1億円を達成した加盟店も。

【第6位】ベルヴィル(belle-ville)

看板商品のミルフィーユパンケーキは、グルメアワードを受賞するほどの逸品。味・食感だけでなく、SNS映えを狙えるので女性客からも高い人気を誇ります。他店では1000円以上することも多いパンケーキですが、ベルヴィルは4枚649円、8枚でも1089円(共に税込)と高コスパ。行列ができることも珍しくありません。

【第7位】ブレンズコーヒー

ブレンズコーヒー(BLENZ COFFEE)はカナダ・バンクーバー発のコーヒーフランチャイズチェーン。さまざまなカフェが乱立するなか、重要になってくるのが差別化です。「BLENZ COFFEE」ではバリスタが本物のラテアートを提供。ラテアート教室やラテアートイベントにより、体験型の店舗運営ができる点も魅力です。

【第8位】café Hanamori

café Hanamori(カフェハナモリ)は2022年に誕生したカフェで、豊富なカフェメニューやスイーツに加え、アルコール、バルメニューも用意。昼間はカフェ、夕方からはバル。テイクアウト・デリバリーもでき、1店舗でさまざまな需要に応え、競合優位性を確保。初期費用1000万円以下と、飲食店のなかでも低資金開業できるのも魅力です。

【第9位】上島珈琲店

ユーシーシーフードサービスシステムズ株式会社がフランチャイズ展開する「上島珈琲店」。特徴はどこかレトロで落ち着いた雰囲気と、自由で洗練された雰囲気の調和した空間です。本格なネルドリップコーヒーやサンドウィッチをくつろぎの空間で楽しめます。UCCグループによるスケールメリットは加盟の大きな魅力のひとつ。

【第10位】ドトールコーヒー

セルフカフェのパイオニアとして、いまや全国に1000店舗以上を展開中のドトール。同社は世の中のインフラとなることを目指し、ロードサイドや地下街はもちろん、ショッピングセンターや病院、電鉄、ガソリンスタンド、SA/PAなどさまざまな場所に出店しています。リーズナブルな料金設定もドトールコーヒーの特徴のひとつです。

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