地域活性化事業発足から20年! まいぷれ立ち上げの秘密と自治体を巻き込む事業の魅力とは
2020年で運営20周年を迎えた地域情報ポータルサイト「まいぷれ」。2006年からフランチャイズ展開を開始し、現在130以上のパートナーと共に全国各地で地域活性化に貢献しています。地元密着や地元貢献などをキーワードに検討している人にとって必見のフランチャイズです。
この記事では、そんな「まいぷれ」が歩んできた20年の足跡と、現在の地域密着ポータルサイトの役割について、フランチャイズ本部の株式会社フューチャーリンクネットワーク・石井代表にお聞きしました。
まいぷれ事業で地域活性化を図るフューチャーリンクネットワーク
2000年の創業以来、地域活性化をテーマに事業展開を行なっている株式会社フューチャーリンクネットワーク。そのメイン事業が、地域情報サイト「まいぷれ」です。
現在130を超える地域密着のパートナーとともに、全国550以上の地域で地域情報ポータルサイトを展開する「まいぷれ」は、日々地域のグルメ、ショッピング、求人、イベントなどさまざまなジャンルの情報を収集。その情報を、まいぷれを通じて地域で暮らす人々に届けることで、地域の付加価値が流通する情報基盤として、地域の活性化の一役を担っています。
そんな「まいぷれ」事業の誕生や役割ついて話を伺います。
新卒で株式会社リクルートに入社後、3年で退職して26歳のときに「株式会社フューチャーリンクネットワーク」を創業。地域活性化事業として「まいぷれ」を立ち上げ、全国展開に奔走。
「まいぷれ」のはじまりは便利なインターネットへの危惧
ありがとうございます。「まいぷれ」は20周年、運営母体の株式会社フューチャーリンクネットワークは22期目を迎えました。
2000年頃というと、おっしゃるとおりインターネットが一般家庭に普及しはじめた頃で、お茶の間にいながら世界中の情報がリアルタイムで知ることができたり、ショッピングもできるようになったりと、「世界が変わるんだろうな」ってわくわくしていました。
一方でこのままだと、インターネットがあればなんでもできてしまうので、極端な話お茶の間で一生を終えて死んでいく……。便利だけど本当にこれでいいのか、と疑問に思っていたんです。
そうですね。そして、インターネットの普及と時を同じくして、飲食チェーン店が急激に増えていたのですが、そのチェーン店と相性の良いクーポンが普及しはじめました。その結果どうなったかというと、どこの地域に行っても同じお店があって、同じ味を安価に楽しめるようになったんです。
これはこれでとても価値のあることなのですが、このままいくとみんな同じものを食べ、同じ服を着るなどすべてが画一的になっていく。これで本当に幸せなのか、という疑問も感じていたんです。
そうなんです。ビールが500円安く飲めるお店より、むしろ500円高いけど、そこに行かなければ得られない体験や味、風景などといった“付加価値”の高い情報を発信し、地域を元気にしていきたいなって考えました。
どんなに検索エンジンが高度化し、情報デバイスが進化しても、インターネットの中に“コンテンツ”がないと意味がありませんから。それなら、足を使ってその地域ならではの情報を集めよう。そして、それをコンテンツとして発信しよう。そう考えて2000年3月に「まいぷれ」の運営をスタートしました。
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まいぷれ立ち上げ当初から、日本全国を元気にしたいなって思いがあったので、仮に東京の浅草で始めた場合、観光客も多いし良いスタートダッシュを切れるかもしれません。でもその成功は、浅草以外の観光客の少ない地域では再現性がないんです。
なので、船橋か川崎(神奈川)、浦和(埼玉)のどこかで立ち上げようと考えて、最終的には私の地元が千葉県八千代市なんですが、せめてまだ馴染みのある船橋にしようと船橋でスタートさせました。
まいぷれ事業開始5年目でパートナー募集を開始
そうなんです。立ち上げ当初はポータルサイトどころか、“インターネット”って言っても理解してもらえない状況で……。「インターネットって、なんのネット(網)?」って(笑)。まいぷれ船橋のサイト閲覧数(PV)も1日20〜30回しかなく、有料で広告を掲載していただくために100件飛び込み営業をしても、すべて門前払いとか普通でしたね。
最初は1000件に飛び込んでやっと1件受注といった感じでした。でもそれを続けていると「まいぷれを見た」という人が現れるなど、成果が出始めて、本当に少しずつ少しずつ軌道に乗せていきましたね。
全国でまいぷれのフランチャイズ募集を開始したのは2006年なのですが、2004年には前段階として1社契約をしていたんです。当時はフランチャイズについてよく理解しておらず、代理店として契約を結んだのですが、“思い”の部分で理想のマッチングができなくて失敗しました。
その後、2005年に出雲エリアの現運営パートナーと契約を交わしましたが、当時は“運命共同体契約書”という名前でしたね。
そうなんです。じつは今でも“フランチャイズ”と言われることにあまりしっくり来てなくて。たとえばコンビニの場合、本部が設定した細かいルールがあって、すべての加盟店がそのルールに従いますよね。
そうですね。なので、決してそれが悪いという話ではありません。ただ先程の話ですが、その場所にしかない情報に価値があると考えているので、「まいぷれ」はノウハウやシステムを提供しますが、運営は全国のパートナー同士で切磋琢磨し、それぞれのパートナーの創意工夫によって「まいぷれ」というプラットフォームを成熟させていきたいと考えています。
なので、本部主導なことが多い “フランチャイズ”といわれることに少しだけ違和感があるんです。
共通する部分も大いにあるのですが、パートナーそれぞれで地域への思い入れも違いますし、地域の魅力を引き出すにはその地域に合った方法があります。基本的なノウハウは同じですが、本部のやり方をすべて押し付けてしまうと、地域の特徴を蔑ろにしてしまい、本来の “地域活性化”の概念からは離れてしまいます。
とはいえパートナー側で勝手にやってくれ、というわけでもなく、加盟初期はとても大事な時期ですし、やるからには地域とも長くお付き合いしていただきたいので、損益分岐点を超えるまでは営業から運営まで徹底的にサポートさせていただきます。
2020年10月時点で全国550以上の地域で「まいぷれ」が運営されており、パートナーの数も130以上になっています。
20年で「まいぷれ」は月間800万回以上閲覧される人気情報サイトに成長
有料で掲載していただいている店舗数は全国で1万5000店舗です。そのうち直営で管轄しているエリアは3000店舗ほど。加盟パートナー1号として活動している出雲エリアが600店舗になります。
まいぷれ全エリアの2020年度の月間平均(2020年10月時点)では、ページ閲覧数(PV)は約800万、およそ270万人の方にサイトに訪問いただいています。なお、まいぷれ出雲は9月時点のデータになりますが、閲覧数は50万ほどで、訪問者数は15万人。出雲市の人口が17万5000人なので、毎月人口数以上に閲覧されていることになりますね。
そうです。株式会社アルテミスビュースカイ様には現在、出雲エリアのほか、松江エリアと米子エリアの3拠点の「まいぷれ」を運営いただいていおり、3エリアで有料掲載店舗数は1600店舗にのぼります。1拠点5人くらいで稼働しているので、トータル15人ぐらいで「まいぷれ」チームを組んでいるようですね。
そうですね。「まいぷれ」のシステムには検索結果で上位表示されやすい仕組みがあるので、地域の人口を超えるサイト閲覧数や訪問者数にのぼるのも珍しいことではありません。
そもそも、地域に密着した情報を掲載し、日々アップデートしているサイトがほかにはないんです。なので、ユーザーはGoogleなどで調べても「まいぷれ」のページしか表示されない。そんな地域のニッチな情報まで網羅しているのが「まいぷれ」の特徴でもあります。
そうですね。なので、「まいぷれ」に広告を掲載すると集客につながる。自然なことだと思います。
自治体とタッグを組んで地域活性化に貢献
いろいろありますが、代表的な事業は3つほどあって。ひとつは、官民協業のポータルサイトで、要は「まいぷれ」を使って自治体の情報発信するというものです。
その一つが兵庫県伊丹市エリアの「まいぷれ」には、「いたみん」というニックネームが付いているのですが、自治体とタッグを組んで「まいぷれ」を運営し、日々情報を発信しています。
じつは市役所などのホームページでは民間の情報は扱えないんです。一方の住民は、子育てや保育園の情報、子どもを連れていけるレストランやベビーマッサージ店の情報なども知りたいと思っています。こうした情報がひとつのサイトで知ることができたら便利ですよね。「まいぷれ」を自治体とともに運営することで、それを実現しています。
そうですね。2つ目は地域ポイント事業です。たとえば大阪府枚方市が、2019年1月15日から導入している「ひらかたポイント(以下、ひらポ)」という独自のポイント制度がこれにあたります。
店舗で買い物をすると「ひらポ」が貯まって、それを買い物で使うこともできるんです。地域ポイントの導入から運用、システム保守や事業の持続・発展など、一連の業務をトータルで支援を行っています。
はい。そして最後の事業が「ふるさと納税業務支援」です。返礼品の開拓や取材、サイトへの掲載、税金処理など、ふるさと納税に関わる自治体の業務を総合的に支援するのですが、その納税額の一部を該当エリアのパートナー様が受け取っています。6年前からスタートし、いまは北海道雨竜町や岩手県雫石町、大阪府東大阪市など37の地域でお手伝いさせていただいています。
全体では60以上の自治体との課題解決事業に関する実績がありますが、ただこういった自治体と連携する事業は、パートナー様だけではアプローチが難しい部分もあるので、『まいぷれ本部』に公共営業チームを設置しています。パートナー様には自治体とのアポイントを取ってもらって、本部の公共営業チームが商談に同席したり、公共営業チームが直接アプローチして商談したり。さまざまなケースがあります。
[PR]定年後も活躍できるフランチャイズ
フューチャーリンクネットワークが考える今後の展開
いま実現したいことの一つはカーナビですね。まいぷれでは地域ごとの店舗やイベントなど取材した上で情報を集めていますが、これを例えばカーナビに目的地を入力した際に自動でおすすめの店舗とかを紹介してくれるようにしたいと考えています。IT技術が進んでいるので、まいぷれのコンテンツを融合させれば良い提案になると思うんですよね。
そうですね。地域毎に魅力的な場所や店舗があったとしても、それを知ることができないのであれば意味がないですからね。
地域情報ポータルサイトというと2006年〜2007年頃に急激に増え、その後は減少傾向になって、今となっては競合と呼ばれるサイトも少なくなりました。そして私達は「まいぷれ」を生きた情報が集まる地域情報のプラットフォームと位置づけているのですが、SNSや地域ブログと競合することもないですし、地域を活性化するためにも、たくさんの情報が「まいぷれ」に集まる仕組みを作っていきたいですね。
地域活性化事業「まいぷれ」フランチャイズ本部への取材を終えて
インターネット黎明期に地域を盛り上げる地域情報サイトを立ち上げ、乱立期を乗り越えて今にいたる「まいぷれ」。地域の自治体と組んだりとWebサイトとしての強さを感じました。
昨今のWithコロナで地元の飲食店をはじめとする地元の事業者を応援したい、という気持ちや、住環境への関心が非常に高くなっているので、地元でできる事業の検討や、地元に貢献できる「やりがい」のある仕事を探している方にとって、フューチャーリンクネットワークが展開している「まいぷれ」のフランチャイズは大きな選択肢となりそうです。
しかし、実際にパートナーとして地域密着のポータルサイトの運営をするとなると、「Webの知識がないのに大丈夫かな?」「パソコンなんかできないから……」と不安に思う人も少なくないはずです。
後半の記事では、未経験で活躍しているパートナーも多いという「まいぷれ」のサポート内容や収益性、コロナ禍での営業実態ついて詳しく伺っていますので、こちらもチェックしてみてください。
また、少しでも「まいぷれ」の事業に興味があるという方は、事業体験講座「まいぷれアカデミー」に参加してみてはいかがでしょうか。事業説明会では知ることができない“まいぷれの運営の裏側”を知ることができるほか、”加盟に向けた相談“などできるのでおすすめです。