コロナ下でも売上好調!業界未経験でも繁盛店を作れる「やきとり大吉」の魅力とは

フランチャイズWEBリポート編集部 |2021年08月08日 公開 (2021年10月19日 最終更新)
やきとりイメージ写真

10年間営業を続けられる店は1割しかないと言われている飲食業界で、チェーン内の店舗の8割が10年以上続き、全国600店以上が繁盛店になっているという「やきとり大吉」。このコロナ下においても大きな影響を受けず、さらに新規出店を加速させています。

そこで今回は2021年1月に『ガイアの夜明け』(テレビ東京系)でも紹介された、「やきとり大吉」の快進撃の舞台裏を探ってまいりましょう。

焼き鳥チェーンとして店舗数No.1のやきとり大吉

「マスターの焼き加減が絶妙」、「ネタが新鮮で美味しい」など評判の店が多く、リピーターが絶えないやきとり大吉。新型コロナウイルスの影響で多くの居酒屋チェーンが大打撃を受けている中でも好調を維持し、さらに新規出店も増えている状況です。

現在640店を展開する焼き鳥チェーン「やきとり大吉」には、ほぼ同店舗数を展開している「鳥貴族」が競合チェーンとしてあります。店舗数については両者とも互角ですが、やきとり大吉と鳥貴族の出店戦略は対照的で、鳥貴族が都心などの主要駅前への出店が中心なのに対し、大吉の店舗は駅から徒歩で6、7分以上離れた場所への出店がメインです。

コロナ禍でも売上前年比80%をキープ

コロナ禍の影響で、繁華街に店を構えた大箱のチェーン店が縮小や撤退を迫られる一方で、大手が出店しないような住宅立地に10~20坪の小さな店舗を出店していたことでテナント料が経営を圧迫しなかったことも功を奏し、コロナ禍でも好調をキープしています。そのため加盟店売上が、2020年6月は昨年比90%、7~10月も平均80%台で推移したといいます。

やきとり大吉の魅力をひと言で表すなら、“個人店とチェーン店のいいとこ取り”ということになるのではないでしょうか。

やきとり大吉が住宅街に出店しているわけ

住宅街イメージ写真

やきとり大吉は、駅近くの立地ではなく、最寄り駅から徒歩15分以上離れた住宅街にあることも珍しくありません。いわゆる“3等立地”と呼ばれる場所に出店します。当然、繁華街のような集客は見込めませんが、その分家賃が安く、リスクも少なくなります。新規客は少なくなりますが、住宅街には人がたくさん住んでいるので、そのうち一定の割合を常連客として取り込めば商売として成り立つという理論です。

やきとり大吉のフランチャイズ本部であるダイキチシステム株式会社の牟田稔社長は、自身の著書『“不滅”の小さなやきとり屋 開業・成功の極意』(旭屋出版)の中で、その立地戦略を「戦わずして勝つ方法」と称しています。

この理屈はなにもやきとり大吉に限ったことではなく、町の小さな飲み屋にはみんな当てはまるものですが、やきとり大吉が興味深いのは、それをビジネスモデルとして体系化し、チェーン展開をしたことにあるでしょう。

個人店の良さを生かしたやきとり大吉の運営スタイルとは

店主が自ら包丁を持ち、自分の目が行き届く席数だけに限定したような店は、客として来店しても心地よく楽しめる店が多いものです。

10坪20席が標準の比較的小さなお店

外食の世界では、席数をいかに増やすかを考えることが多いものですが、やきとり大吉の場合は、10坪20席が基本になっています。これなら店主1人と奥さん、あるいはアルバイトを1人使って計2人で店をまわすことができ、1日20人程度の集客をすれば利益が出る計算です。そのため、例えば18坪の物件であったとしても、8坪分を倉庫として使うこともあるようです。

店内仕込みは鳥の塊肉から

やきとり大吉ではセントラルキッチンが無く、各店それぞれが地元の鶏肉業者から個別に仕入れています。部位ごとに塊で仕入れた肉をカットすることから、串打ちまで、すべて店で行います。

客ごとにカスタマイズする“焼き”

ひとことで“焼き鳥”といえども人によって好みはまちまちで、皮はカリカリが好きなんて方もいます。お店によっては、お客様の好みに合わせて焼き入れます。また、客の食べるペースに合わせて次の串を焼き上げてくれるのも小規模の店舗こその醍醐味でしょう。

マニュアルが無い

「店主の顔が分かる店」であることにこだわってきたやきとり大吉は、店主の「目くばり」「気くばり」「心くばり」がその店の個性となるようにと、接客マニュアルがありません。つまり、「やきとり大吉」は、全国展開しているチェーン店としての信頼と、店主の個性を大切にした個人店の魅力の両方で成り立っています。

業界未経験でも繁盛店を作れる3ヶ月の研修

焼き鳥店イメージ写真

例えば人気の飲食店の修業に入っても、まずは洗い場からスタートして店長クラスに成長するまでには数年かかるなんてこともありますよね。

しかしやきとり大吉の場合は、3つの店での研修があり(各店舗1ヶ月ずつ)、現役の人気店の店主から、開業に必要な要素すべてを学べるため、飲食業界が未経験の人でも店舗運営に必要なスキルを身に着けられるのです。現場で、必要な時に必要なタイミングで、惜しげもなくすべてのノウハウを教えてもらえるのも短期間でスキル習得ができるポイントです。

こうして、3ヶ月の研修を終えると、鶏のさばき方、串の打ち方、焼き方、接客、そして、店主としての心構えまで、一通りマスターした、ひとりのやきとり大吉店主が誕生するのです。 研修店は、本部が店主の人柄や経営状態などをチェックして選抜していて、25年間教え続けている店主もいるのだとか。

先輩から受け継がれるやきとり大吉のタレ

焼き鳥の味を印象付ける優しい甘みのやきとり大吉のタレ。セントラルキッチンがあるわけでもないのに、全国どこの店も、大吉らしい味がするのはどうしてなのでしょうか。

全てのタレはつながっている

やきとり大吉のタレは、開業までの研修の間、研修店から少量ずつ分けてもらったタレに自作の新しいタレを併せたものが、自分の店のタレになるのです。 つまり、研修店のタレも代々研修店舗から受け継いできたものがベースとなっているため、さかのぼれば全てのやきとり大吉のタレはつながっている、というわけなのです。

どんなに大きな試練でも、みんなの力で乗り切れる!

東北大震災の時、タレを失った店のために、「うちの大事なタレを使ってください」とたくさんの店から少しずつタレが集まり、東北のやきとり大吉が復活できたということがありました。こんなに大勢の仲間や先輩がいるというのは、個人店ではありえません。小さい個人店の良さと、大きなチェーン店の強みを両方兼ね備えているやきとり大吉だからこそのエピソードといえるでしょう。

やきとり大吉流スモールビジネス

日本一の焼き鳥チェーン店といえば、さぞ大きな組織かと思いきや、フランチャイズ本部の社員はわずか13人のみ。 全国に約640店舗もの加盟店を持つ本部は、直営店は一切持たず、情報管理に徹し生業オーナーを活きた情報で刺激し続けています。また、エリアマネージャーの役割をサントリーの営業マンが担当しているのも大きな特徴です。

酒販卸の営業マンがやきとり大吉のエリアマネージャー?!

やきとり大吉はサントリーと提携しているため、店舗で提供される飲み物の日本酒以外はサントリー(またはサントリーフーズ)の製品のみと決まっています。そのためサントリーの営業社員が各店舗を訪問し、酒を卸すタイミングで店の営業状況をヒアリングし、やきとり大吉本部に報告しているのです。 そのため、店主の困りごとや、店が綺麗に保たれているかなど、本部は多くの社員を抱えることなく各店舗の正確な状況の把握ができているのです。

このような日本一のやきとりチェーンを築いたその経営手腕と経営ノウハウやアイデアは、業界内外から高い評価を集めています。

150万円から開業可能なやきとり大吉で独立

やきとり大吉の開業にあたっては、開業資金が150万円あれば本部から店舗を借り受けての開業できる「ユーザー方式」と、オーナーが希望した場所で物件を取得して開業する「グループ方式」の2つの方法が用意されています。

ただし、やきとり大吉の独立開業は、“必ず店主が店に立つこと” が絶対条件で、個人のみ加盟が可能となっており、法人の加盟はできません。その点が、必ずしもフランチャイズオーナーが店頭に立つとは限らない他のフランチャイズチェーン店との大きな違いです。

全国640店舗の仲間とともに、地元のお客様に育てられ確実に、着実に、経営者として成長できるやきとり大吉のフランチャイズを検討してみてはいかがでしょうか。

やきとりイメージ写真

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