レンタカーフランチャイズの開業に必要な費用はいくら?運転資金や収入の目安も紹介

幸谷 亮 |2024年10月21日 公開
レンタカーフランチャイズ|開業費用や収入の目安を解説

フランチャイズに加盟してレンタカー店を開業しようと検討している人のなかには、「開業にどれくらいの費用が必要なのだろう」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

この記事ではレンタカーフランチャイズに加盟して開業する場合に必要な費用を項目別に紹介します。運転資金やレンタカーフランチャイズ2社が公開している収益シミュレーションも紹介しています。レンタカーフランチャイズに興味のある人は、最後までご覧ください。

レンタカーフランチャイズの開業費用

気になる開業費用ですが、レンタカーフランチャイズの場合は規模や出店タイプによって大きく異なるので注意が必要です。たとえばガッツ石松氏を広告キャラクターに起用している「ガッツレンタカー」では、出店タイプによって以下の3つのプランを用意しています。

出店タイプ こんなオーナーにおすすめ 登録車両台数上限
ライト級(併設型) サブビジネスをしたい方 30台
ミドル級(併設型/独立型) 遊休スペースを活用したい方 50台
ヘビー級(独立型) 単独で事業展開したい方 制限なし

ライト級では初期費用として413万円を目安にしている一方、ヘビー級では1062万円が目安になるなど大きく異なります。

「エコカーマーケット」ではおよそ700万円前後の初期費用で開業できます。詳しくは、「エコカーマーケット」先輩オーナー3名が初期費用について語っている「レンタカー事業って儲かる? エコカーマーケットのFCオーナー3名によるぶっちゃけ座談会」の記事をご覧ください。

以下にレンタカーフランチャイズを開業するのに必要な費用を紹介しますが、相場についてはあくまでも目安としてお考えください。

加盟金

フランチャイズに加盟するときに本部に支払うお金が加盟金です。いわゆる“入会金”のようなイメージになります。レンタカーフランチャイズの場合、相場は50万から300万円ほどです。

保証金

保証金は一時金としてフランチャイズ本部に預けておくお金です。たとえばロイヤリティの支払いが遅れた場合などは、保証金から支払う形になります。一時金なので、フランチャイズ契約を解除するときに全額返金されるのが一般的です。

研修費

フランチャイズに加盟すると、開業前に本部主催の研修を受講します。研修の日数はレンタカーフランチャイズによってさまざまですが、10日から2週間ほどが目安になります。

本部もしくは直営店で開催されるため、住んでいる地域によっては交通費や宿泊費も必要になります。

店舗取得費

店舗取得費には敷金や礼金のほか、内装工事費、設備機器費用も含まれます。レンタカーフランチャイズを開業するのに大きく占めるのが店舗取得費ですが、「エコカーマーケット」の場合は無店舗でも開業できるので、初期費用を抑えたい場合は選択肢に入ります。

車両費

お客様にレンタルする車両を仕入れる費用が必要です。「ガッツレンタカー」の場合は中古の軽自動車をメインに仕入れるので、1台あたり38万円と費用を抑えることが可能。

また、レンタカー事業者は事故が起きた場合に備え、最低でも以下の内容を補償する自動車保険への加入が義務付けられています。

・対人保険:1人あたり8000万円以上
・対物保険:1人あたり200万円以上
・搭乗者保険:搭乗者1人あたり500万円以上

参照:国土交通省「レンタカー事業を経営する方へ」

登録免許税

レンタカービジネスをはじめるにあたり、登録免許税(9万円)を納付します。

その他開業費

上記で紹介した費用以外にも、「その他開業費」として項目を設定しているレンタカーフランチャイズもあります。本部によって内容はそれぞれですが、広告宣伝費やシステム導入費などが該当します。

レンタカーフランチャイズの開業に必要な3STEP

経験がないと、どのような流れで開業するのかわかりませんよね。ここではレンタカーフランチャイズを開業するために必要な3STEPを紹介します。

「自家用自動車有償貸渡業(レンタカー業)」の申請書を提出

まずは、国土交通省から「自家用自動車有償貸渡業(レンタカー業)」の申請書を提出し、許可を受ける必要があります。申請から許可書の交付には一般的に1ヶ月程度かかります。余裕を持って申請しておくようにしましょう。

「登録免許税」を金融機関に納付

「自家用自動車有償貸渡業」の許可がおりたら、許可日より1ヶ月以内に「登録免許税(9万円)」を支払います。

運輸支局でレンタカーを登録

登録免許税を支払ったら、運輸支局でレンタカーの登録を行ないます。レンタカーとして車両を登録するには、許可日より4ヶ月以内に輸送部門にて事業用自動車等連絡書が必要になります。

レンタカーフランチャイズの運営に必要な費用

開業後にはどのような費用が必要になるのでしょうか。レンタカーフランチャイズの運転資金を項目別に見ていきましょう。

ロイヤリティ

フランチャイズに加盟すると必須でかかるのがロイヤリティです。本部からサポートを受けたりする対価としてロイヤリティを支払います。ロイヤリティの額は変動型と固定型の2タイプに分けられます。

一例として、「エコカーマーケット」では“売上の5%”と変動型を採用している一方、「ガッツレンタカー」では“毎月3万3000円”などと固定型を採用しています。「ガッツレンタカー」では加盟プランごとに金額が異なるなど、本部の方針によってさまざまです。

賃料

店舗型のビジネスでは賃料が必要になってきます。また、貸し出していない車両を保管するための駐車場が必要になる場合もあります。所有する車両の台数によっても賃料が変わってくるので注意が必要です。

人件費

人件費も毎月固定でかかってきますが、オーナーが自ら店舗に立てば人件費を抑えられます。

たとえば「ガッツレンタカー」は、3日から1年以上の長期の貸し出しがメインで、なかには2〜3年におよぶ利用者もいます。1日の貸出件数は平均5件程度で、受付や洗車・清掃の手間も最小限で済むので、スタッフの数は1人から3人程度での運営が可能。人件費を抑えてレンタカーフランチャイズを開業したい場合は、「ガッツレンタカー」が選択肢に入ります。

光熱費

電気代だけでなく、車両を洗車するための水道代が必要になります。保有する車両の数が増えればその分、水道代が高くなる傾向にあります。

その他経費

上記以外にも、広告宣伝費や通信費、消耗品費などが必要です。必要な費用はレンタカーフランチャイズによってさまざまです。事前にしっかりと確認しておきましょう。

レンタカーフランチャイズの収入例

どれくらいの収入を得られるのか気になる人も多いはずです。最後に、レンタカーフランチャイズ2社が公開している収益シミュレーションを見ていきましょう。

ここで紹介する数字はあくまでも参考値です。実際の収入を約束するものではありませんので、目安としてご覧ください。

「ガッツレンタカー」の収入例

「ガッツレンタカー」は中・長期貸しに特化したレンタカーフランチャイズです。2015年にフランチャイズ展開して以降、300店舗以上に拡大しています。利益率はおよそ20%で、年収1000万円も目指せます。

項目 金額
売上 約460万円
人件費 約70万円
賃料 約40万円
光熱費 約2万円
ロイヤリティ 約10万円
その他経費 約200万円
収入 約138万円

「エコカーマーケット」の収入例

「エコカーマーケット」では、「Hulk-ハルク-」というITシステムを使うことで、レンタカービジネスはもちろん、中古車販売・買取、車検獲得などを同時に展開できます。開業1年目はレンタカー事業「エコカーレンタカー」のみで早期黒字化を目指し、2年目から車の販売・買取事業を行なうことで、高収入はもちろん、安定経営が期待できます。

項目 金額
売上 約256万2000円
原価 約25万6000円
人件費 約35万円
賃料 約18万5000円
光熱費 約5万円
減価償却費 約52万8000円
その他経費 約33万524円
収入 約86万2476円

レンタカーフランチャイズの初期費用は出店タイプや規模によって異なる

レンタカーフランチャイズの開業に必要な費用や運転資金などを紹介しました。規模によっては開業するだけでも1000万円以上必要になるケースもあります。一方で、利益率が20%を超える点は大きなメリットでしょう。

しかし、ビジネスである以上リスクはつきもので、少しでも軽減させるためにも重要なのが本部選びです。「レンタカーフランチャイズ人気ランキングTOP7!開業に必要な費用や失敗パターンも解説」の記事でレンタカーフランチャイズの人気TOP7を紹介しています。それぞれを比較しながら選んでみてください。

フランチャイズWEBリポートの幸谷 亮

株式会社Wordeal 代表取締役
幸谷 亮

10年の雑誌編集部経験を経て、2016年にフリー編集者・ライターとして独立しました。その後の2023年にオウンドメディア支援(記事制作代行)をメイン事業とする「株式会社Wordeal」を設立。“上位表示だけでなくCV獲得まで伴走型でサポート”をモットーに、フランチャイズWEBリポートをはじめ多くのWEBメディアで記事を制作しています。

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