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2015-06-22 専門家が語る。フランチャイズ・独立開業コラム
株式会社ディライト・ジャパン 代表取締役
川上 健一郎 |
成功しているメガフランチャイジーの特徴
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このコラムのポイント
そもそもメガフランチャイジーの定義とは何か?、そして成功している人の特徴は?など、複数店展開をお考えの方に参考になるコラムです。
フランチャイズWEBリポート編集部
今回は、成功してメガフランチャイジーの特徴と言うテーマにてお話させて頂ければと思います。
近年株式上場をしたメガフランチャイジー企業もでてきておりますので、聞かれた事がある方も多くいらっしゃるかとは思いますが、まずメガフランチャイジーって何?と言う方もいらっしゃるかと思いますので、メガフランチャイジーとはと言う所をお話しさせて頂ければと思います。
メガフランチャイジーの定義とは以下の通りです。
・複数のフランチャイズ本部と契約して多数の店舗を経営しているフランチャイズ加盟企業
・複数のフランチャイズに加盟し、年商20億円以上
・店舗数で30店舗以上の企業
が一般的にメガフランチャイジーと呼ばれています。
そう考えると様々な業種業態で成功しているフランチャイズ加盟店の成功者ですね。
私は仕事柄今まで様々なフランチャイジーの経営者の方々にもお会いする機会を頂きました。そこで私がお会いしてきたメガフランチャイジーの方々から伺ってきた事を今回はお話出来ればと思います。
メガフランチャイジーとして、成功されている方にお話を伺う時に必ず出てくるのは、最初にはじめられた事業での成功についてです。
多くのフランチャイジーの方は、「あの本部と出会えたのは運が良かった!」や「1つめの成功はラッキーだった!」と運の事もよく言われます。
そこで、メガフランチャイジー経営者の方々にお会いする際には、どのような視点でフランチャイズ本部を選定しているのかと言う事をお伺いしてきました。
そこでよく出てきた答えの一部は、フランチャイズ本部を選ぶポイントでもお話しましたが、
1.本部の経営者の考え方、理念、ミッションに共感出来るか?
2.本部のステージ
3.単月黒字までの期間
4.同業他社と明確な差別化が出来ているか?
のような話をよくいただきました。
特に私が印象に残ったのは、2と3のお話ですね。
まず2についてお話させて頂くと、その方は加盟店の数が100店舗以内の本部には、基本的に加盟しないと言う事でした。
それは、フランチャイズビジネスの場合、アーリーステージの本部は当然加盟店の成功事例がどんどん出て行かなければフランチャイズ本部自体はあまり大きくなりません。
そこである程度の成功例が集まらなければ、いくら加盟店開発の力が強い本部であろうと100店舗の壁を超えると言うのはなかなか難しいと言わざる得ないのがフランチャイズビジネスです。
私も色々な本部を見て参りましたが、30店舗の時に100店舗出ても耐えうる本部体制の構築をスタート出来ていない本部は、不思議な程60店舗~80店舗くらいで展開がとまり、解約が出て30店舗くらいの規模に戻ります。
そのオーナーがいっていたのは、100店舗あるということはある程度の
1.成功事例が出ているはずだという目安であると言う事
2.開業後のサポートの体制に関してもある程度ベースがしっかり出来ているのではないか
という上記2つの目安になっているということ。
あと言われていたのは、メガフランチャイジーの方々のように経営基盤がある程度しっかり出来ている企業の場合でも、よっぽどの事業に対しての確信が無ければアーリステージの本部には参入しないということでした。
アーリステージの本部は、確かにエリアも空いているし事業自体があたれば、大きく展開するのには良いかもしれません。
ただし、フランチャイズ本部としての本部の支援体制やノウハウは直営店でよっぽどの展開をしていない限り、整っていないケースが多いので、それだったら成功事例を多く持っている本部に加盟して展開して行く方が確実性が高いと言う事でそう言う方針で展開されています。
この話は必ずしもメガフランチャイジーの方々に共通している事だとは言えませんが、これから本部を選ぶ方にも参考になる内容かもしれませんね。
3の単月黒字に関しても、厳しい意見をお持ちのメガフランチャイジーの方々は多かったです。
単月黒字化までの期間に関しては、通常半年以内くらいで考えられている方が多いと思いますが、横展開を考える場合3ヶ月以内に黒字化が出来ないと考えられる事業には参入しないと言われるオーナーも多くいらっしゃいました。
それは、横展開を行って行く事が大きなフランチャイズビジネスの勝ちパターンだとわかられているので、その為には必ず必要な条件だからだそうです。
上記のように、入り口のどのフランチャイズ本部に加盟するか?というポイントと加盟後の展開力という2種類の共通点がメガフランチャイジーの特徴としては言えるんではないかと思います。
展開力の部分で言うと、いかに再現性を高めるかと言う部分を意識されているオーナーも多いです。
再現性の部分で言うと、ある個別指導塾で数十店舗を経営されているメガフランチャイジーにお話を聞く機会がありましたが、どこの教室に行っても、書類から机の配置、机の中身が基本的に一緒だと言われていました。その事により、いつ誰がどの教室に行っても同じように運営が出来る状況を作っているということでした。
メガフランチャイジーの経営者の多くは、現場主義で定期的に自ら現場に入り、改善し、独自のノウハウを現場で構築して行っている方が多く見受けられます。
そう言った部分では、これからフランチャイズビジネスでメガフランチャイジーを目指される方には、本部の見極めるポイントと再現性の高い運営方法をいかに行えるかが鍵になるかと思います。
参考になりましたら幸いです。