株式会社ディライト・ジャパン 代表取締役川上 健一郎
2016-06-03 専門家が語る。フランチャイズ・独立開業コラム
株式会社ディライト・ジャパン 代表取締役 川上 健一郎

起業アイデアに自信がない人の味方!フランチャイズ活用の優位性と情報収集法

 このコラムのポイント

独自で起業するよりもフランチャイズでの独立にメリットがある理由とは何か?そしてフランチャイズ検討時に情報収集しておかねばならないポイントとは何か? 自身もフランチャイズ加盟をし事業展開している川上健一郎氏に解説いただきました。

フランチャイズWEBリポート編集部


起業アイデアの土台作りができるまでは「フランチャイズ」活用が吉?

みなさんこんにちは。フランチャイズ研究家の川上健一郎です。

起業家になりたい!という皆さま。
「起業アイデアに自信がない・・」ということありませんか?

私もそういう時期がありましたので非常にお気持ちがわかります。

私自身は今2つのフランチャイズ加盟店をしています。
一つは襖・障子・網戸の張替専門店、もう一つは、障がい者の就労支援事業です。

自分で起業アイデアを具現化し、なおかつ結果を出す独自開業の手段で成功に導くというのは正直ハードルが高いと思っていました。それはフランチャイズというビジネス手法を知っていたから

どうしてもその業態を自身で作り上げてやっていきたいという方は自分自身でやられることお勧めしますが、私は事業の成功する確度と軌道に乗るまでの期間等を考えるとフランチャイズの仕組みを活用した方が良いと思いフランチャイズに加盟しました。

理由としては

1.フランチャイズモデルの場合は、多い少ないはあるにせよ成功体験、失敗体験ともに過去に直営店もしくはフランチャイズ店での経験がある。その為失敗談を多く聞けるので失敗した人と同じ行動さえしなければ失敗する確率は下がる。

2.同様に成功している直営店、加盟店の情報が手に入るのでその情報をアレンジして自社に取り込むことで成功する確率をあげることが出来る。

3.加盟店が事業を運営していくにあたっての基礎部分は全てパッケージにはいっている。

上記のことがあるので、自分自身の起業アイデアをよほどやりたいというものがない限り、私はフランチャイズモデルを中心に考えています。

フランチャイズの場合、起業準備の一つとっても本部が全て流れをわかっており指導してくれるので、私自身も大変助かりました。

そう言った部分では、あくまでも私の場合ですが。自分がやりたいこと(ここで言う起業アイデア)の部分はまずしっかりとした土台を作ってからかなと考えています。

フランチャイズ検討時に情報収集したいポイント3つ

フランチャイズ活用時に情報収集したいポイント3つについてここからは解説を加えます。
成功というのは皆さんそれぞれ定義が代わってくるとは思いますが、私が見ているポイントはこの3点。フランチャイズ本部の資料や面談時などでヒアリングをする必要があります。

1.収益面
2.事業の成功要因
3.取組容易性

1.収益面

収益面は当然皆さん見られると思いますが、私の場合はその根拠は何か?ということを聞くようにしています。
これが直営店実績なのか?、加盟店実績なのか?、加盟店平均数値なのか?
参入した場合、自分が目指すゴールに行けるビジネスかどうかというのは各条件によって随分変わってくるので、フランチャイズの専門家に相談してみるといいでしょう。(フランチャイズ関連のフェアなどに無料の相談ブースが設けられたりもしているので)

2.事業の成功要因

事業が成功する為に必要な要因は何なのか?下記のポイントを意識するようにしてみるといいでしょう。

意識するポイント例

・●●代の女性が●●km以内に●●人以上いれば集客は成功する
・販促量が月にどの程度配布する必要が●●●万円の売上を確保する為には必要

事業を成功させる為の要因が、各ビジネス変わってきます。各ビジネスの資料を読み込みビジネスの内容を把握した後、本部にヒアリングを試みるといいでしょう。

3.取組容易性

自社で新規事業に取り組むにあたってのリソースがあるか―フランチャイズでいうと研修体制やサポート体制がありますので、その本部のサポート体制を加味した上で、自社の担当者や自分自身がその事業を成功させる為の取り組みが実現可能か見極める必要があります。

ここは非常に重要で、本部としては加盟店にとってこのビジネスは取り組みやすい様にパッケージングしていかなければ行けませんし、加盟店はその取り組みに関しては徹底して行っていかなければ結果にはつながりません。なので本当に自社で出来るのか?またはそれを行う為には何を補えば良いか?考える必要があるでしょう。

自分自身の起業アイデアを成功させるにあたっても、フランチャイズに加盟して事業を成功させるにあたっても楽なことはありませんが、しっかり見極めた上で参入されることをお勧めします。

株式会社ディライト・ジャパン 代表取締役 川上 健一郎

福岡県嘉麻市出身。久留米大学法律学部卒在学中、学費や生活費を全てアルバイト代で捻出するため、株式会社光通信関連企業にて営業職に従事し、そのまま就職。その後家業の造船業を経て、2001年長谷川興産入社。加盟店開発の統括責任者として入社当時の200店舗から800店舗までを牽引。退社後は、コンサルティング会社を経て「日本のフランチャイズビジネスの成功率を10%引き上げます!」をミッションに2008年にディライト・ジャパン設立。現在、全国様々なフランチャイズ本部の本部支援コンサルティングを実施。