起業するにはどうしたらいい?準備から必要な手続きまでハウツーを解説!
終身雇用の崩壊やインターネットで情報が得やすくなった影響などもあり、起業におけるハードルが一昔前に比べると下がっています。その結果、起業する人の数は増加の一途をたどり、起業の仕方も多種多様になっているのが現状です。
そこで今回は、これから起業したいと考えている人に向けて、起業の仕方や必要な手続きなどについて紹介していきます。
起業とは?そもそもなぜ起業したいのか
これから起業を考えている人は、「そもそも自分がなぜ起業したいのか」を理解しておく必要があるでしょう。起業にはマニュアルもなければ業務規則もなく、すべて手探りのまま自分だけで事業を新しく始めること。
リスクも責任も雇われているときとは比にならず、大金を稼ぎたい、雇われたくない、それだけの理由で始められるほど楽で簡単なことではありません。なので、起業はどうしても自分にしかできないことや、意志を実現するために必要な手段であると考えるべきでしょう。
[PR]1人で独立開業できる仕事
起業するには何が必要?準備しておくものとは
ここからは実際に起業するときにには、あらかじめ用意しておくとスムーズに営業活動を始められるものがあります。たとえば、起業後すぐに仕事の相談をもらえるように、名刺やロゴ、ホームページなどを作成しておくとよいでしょう。また、起業したことを顧客に知ってもらうために、チラシや営業資料も起業前に作成 しておくと、すぐに仕事に取り掛かれます。一度起業すると事務所の賃貸料や通信費など、固定費はかかり続けます。起業前に準備できることがあれば、先に取り組んでおくと無駄な経費を使うことなく、ビジネスチャンスをつかみやすいです。
また、起業するにあたって経営管理の帳簿付けをどうするかをあらかじめ決めておくことも重要です。帳簿付けは複式簿記で行うと、税制面で優遇されることもあるので、可能であれば挑戦してみると良いでしょう。ただし、まったく簿記の知識がない人だと、自分だけの力でいきなり複式簿記に挑戦するのは難しいかもしれません。必要があれば会計ソフトの導入や、 無料の税理士相談会などを活用すると良いでしょう。
起業するにはどんな方法がある?起業の仕方はいろいろ!
ここからは、実際に起業を決めてからどのように進めていくのかをご紹介します。
かつて、起業するというと法人を設立するか、個人事業主としてやっていくしか選択肢がありませんでした。しかし、インターネットビジネスの発達やフランチャイズ方式の導入によって、日本でも起業の仕方が多様化しています。
会社を設立して起業
起業すると聞いて、多くの人が真っ先に思い浮かべるのが、会社を設立する方法でしょう。法人という、個人とは別人格を設立してビジネスを行うことで、万が一経営に失敗したときも、創業者(社長個人など)の負担を減らすことができるメリットがあります。会社を設立するにあたってはいくつか条件もありますが、ちゃんとした手順に沿って手続きをすれば、それほど難しいものではありません。業種業態は多岐にわたるので、自分が思いついたことをビジネスに活かすことができます。
たとえば、「飲食店での勤務経験を活かして独立したい」という場合に「飲食店の経営コンサルタントをする」というのも立派なビジネスです。
ネット系スモールビジネスで起業
インターネットが普及してから一気に増えているITビジネスですが、ネット系スモールビジネスで、SNSを使って自分を商品として起業する方法もあります。ビジネスは、物の値段は消費者の需要と供給のバランスで決まっているので「いかに消費者のニーズに応えられるか」が重要です。つまり、たとえ物でなくても消費者からニーズがあれば値段が付いて、ビジネスになる可能性があるといえます。
起業にあたって大きな資金が不要で、特別な資格がなくても手軽に始められる点が注目されている企業方法となっています。まさに「時は金なり」で、アイデア次第でいくらでもチャンスが転がっている点も魅力です。
会社を買って起業
起業の仕方としては、後継者のいない既存の会社を買ってビジネスを始める方法もあります。一から事業を始めるよりも、会社を引き継ぐことの方が初期費用や時間を削減できる点は大きなメリットです。
また、日本では少子高齢化の影響で、特に中小零細企業を中心として経営者の後継者不足が深刻化しています。今後も少子高齢化による人口減少がさらに進むと予測されている日本では、需要が高まってくる起業方法だといえるでしょう。その流れを後押しするように、個人M&Aを支援するサイトも登場しています。
別の会社の仕事を請け負う起業
起業にあたって、できるだけリスクを負いたくない人に人気なのが「副業型の起業方法」です。この方法の特徴は、本業の仕事を続けながら、フリーランスのような形で別会社の仕事を請け負って収入を得ることです。たとえば、これまで本業で学んだ知識や経験をもとにして、週に数回、顧問のような形で仕事を受けるといったビジネスが該当します。人手不足が進む日本では、労働力確保の観点から大企業でも一部の仕事を外注するケースが増えてきており、急速に広がっている働き方です。
フランチャイズに加盟して起業
起業の方法の一つとして、リスクとリターンのバランスが比較的とれているのが、フランチャイズに加盟して開業する方法です。フランチャイズに加盟する最大のメリットは、すでに事業として確立しているブランドの看板や商品力を使って営業できるので、起業当初から一定数の顧客が見込めることだといえます。また、商標だけでなく成功のための経営ノウハウも学べるので、経験やスキルがなくても成功の確率が高いこともメリットです。
[PR]飲食店ビジネス特集
起業する前に確認しよう!起業するまでの流れ
起業するためには、まずどのような形態でビジネスを始めるかを検討する必要があります。個人事業主として開業するほうが始めやすいですが、売上が所得税の課税対象になるので一定以上の売上が見込めるようであれば、最初から法人化しておいたほうが良いでしょう。起業する形態が決まったら、次にビジネスプランや事業計画を作成します。ビジネスプランや事業計画が固まったら、開業に必要な資金もはっきりするはずです。必要に応じて銀行や日本金融公庫などの公的機関を利用し開業資金を調達しましょう。
また、店舗の賃貸契約や新しく始めるビジネスのPR活動、備品の購入などの用意も進めておきましょう。それらに目途が立ったら、会社設立の手続きや開業届の提出、許認可といった必要な手続きを行ないます。なお、手続き後には事業用の銀行口座を作成しておくことも忘れないようにしてください。
準備が整ったら起業しよう!起業するのに必要な手続き
起業するにあたって、役所などへの手続きに不安を覚えている人もいるでしょう。そこで、ここでは法人と個人事業主、それぞれの起業に必要な具体的な手続きについて紹介します。
法人
法人として会社を設立する場合には、まず会社の商号や本店の場所・事業の目的・資本金・決算日を決定したのち、必要書類と定款などの準備が必要です。また、株式会社の場合は公証人の定款認証が必要となるので、会社の本店の所在地を管轄する法務局で忘れずに手続きを行ないましょう。法務局へは、会社を登記する手続きでも利用することになるので、一緒に申請すると手間が掛かりません。また、法人税を支払う関係上、税務署へ法人設立届出書や青色申告の承認申請書などの書類も提出しなければいけません。
さらに、社員が1人でもいる場合は厚生年金に加入しなければいけないので、年金事務所で健康保険・厚生年金保険の新規適用届を設立後5日以内に提出する必要があります。
個人事業主
個人事業主とは、法人を設立せず、あくまで個人の立場で事業を行なっている人のことを指します。起業に必要な手続きは、開業届を管轄の税務署に提出するだけなので簡単です。法人を設立するときと違って登記する必要がないので、登記費用がかかりません。ただし、事業の売上は事業所得となり、一定の所得になると法人よりも高い税率が課されるのはデメリットです。
また、社会的信用度という観点では、一般的に法人にはかないません。個人事業主と法人のどちらがいいかは一概には言えませんが、事業規模や長期的なビジネスプランを考慮して決めると良いでしょう。
起業するときの注意点や知っておきたいポイント!
起業するにあたって注意しておきたいのは、どのような事業であっても経営が軌道に乗るまでは苦労するということです。どれだけ良いサービスを提供していても、名前も知らない事業者では一般消費者に選んでもらいにくいのは事実です。そのため、起業した当初は運転資金が十分にないと廃業するリスクが高いといえます。
その点で、フランチャイズは初めて起業する人に向いている方法だといえます。フランチャイズで起業すれば、すでに知名度やブランド力がある状態でビジネスを始められるので、最初から一般消費者の認知度が高く、売り上げにつながりやすくなっています。
起業するには事前準備が大切!流れを理解して準備を始めてみよう
起業の方法や手続きにはさまざまな種類があります。起業に必要なものや企業の流れを理解して、準備を進めていきましょう。また、起業にあたって特に廃業リスクが高いのは、経営が軌道に乗るまでの段階です。フランチャイズはその点、大手の看板を使えるので最初から一般消費者の認知度が高く、経営が軌道に乗りやすい起業方法だといえます。初めて起業するという人は、フランチャイズの加盟を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
[PR]集客力に違いがある