からあげ専門店の開業が人気の理由!テイクアウトやデリバリー人気も追い風に

フランチャイズWEBリポート編集部 |2020年11月05日 公開 (2021年10月19日 最終更新)
コロナ禍で市場拡大!テイクアウト事業「からあげ専門店」に秘められたビジネスチャンス

近年よく目にするようになったからあげ専門店。こだわりの味付けや素材を使った美味しいからあげは、多くの人々を虜にしています。そんなからあげ専門店は、ビジネスの観点からもメリットが多数あります。

ここでは、からあげ専門店が人気の理由やテイクアウトビジネスのメリット、フランチャイズに加盟するメリットなどについて紹介します。

コロナ禍でも好調なからあげ専門店

コロナ禍でも好調なからあげ専門店

新型コロナウイルスの影響により外食産業は大きな打撃を受けています。その一方で、テイクアウトの需要は拡大しています。株式会社富士経済が発表した「外食産業国内市場に関する調査結果」によると、2020年のテイクアウトの国内市場規模は7兆円以上が見込まれています。

たとえば、すかいらーくグループの「からあげ専門店 から好し」は、2020年4月以降の売上が前年比50~60%と大きな伸びを見せています。また、とんかつ・かつ丼の「かつや」を運営するアークランドサービスホールディングスのからあげ専門店「からやま」「からあげ 縁」の業績も前年比17.8%増と好調です。しかも、2020年のコロナ禍において「からやま」は19店舗、「からあげ 縁」は9店舗を新店としてオープンしています。さらに、からあげ専門フランチャイズチェーンの「鶏笑」は、 2020年4月~2021年3月で計64店舗を新規オープンさせています。

このような状況の中、注目されているのが「からあげの天才」。タレントのテリー伊藤と外食チェーン大手のワタミがタッグを組んでフランチャイズチェーン展開を始めたお店で、からあげと玉子焼きがセットになった看板メニューが売りです。 モデル店舗の資産では、999万円の初期投資を2年程度で回収できる見込みとのことですから、開業希望者にとっては押さえておきたいチェーン店でしょう。

食事のメインとしてはもちろん、小腹を満たす間食やお弁当のおかずとしても人気のからあげは老若男女問わず愛されています。そしてからあげ専門店が人気の理由は、何といっても手軽に本格的な美味しさを自宅でも味わえる点にあるでしょう。カリっとジューシーな本格からあげを家庭で作るのは大変ですが、テイクアウトで購入すると手軽に一品追加することができます。 仕事などで帰りが遅くなった時も、お腹をしっかりと満たしてくれる専門店のからあげは嬉しいもの。利用者のニーズと世の中の情勢がマッチして、からあげ専門店が急速に伸びていると言えます。

からあげ専門店のビジネス上のメリット

からあげ専門店のビジネス上のメリット

からあげ専門店はビジネスとしてもメリットが多数あります。まずは、からあげ専門店を経営するメリットについて見ていきましょう。

省スペースでの開業が可能

からあげ専門店はテイクアウトなので飲食スペースを用意する必要がなく、最小限の敷地で運営できる点が大きなメリットと言えるでしょう。調理スペースのみの確保でいいので家賃や土地代を抑えることができ、低資金で開業することが可能です。

実際に必要な面積は10坪程度ですが、イートインを考えずに完全にテイクアウト専門にするのであれば、6坪くらいでも開業できます。ただし、省スペースとはいえ立地条件によって家賃は大きく変動します。一般的に駅前は賃料が高く、住宅地や郊外は賃料が安いので、店舗物件を借りる際は立地条件も考慮しましょう。

キッチンカーでからあげ専門店を運営する場合は、キッチンカーの購入費と維持費のみで家賃は必要ありません。オフィス街やイベント会場などさまざまなシーンに出店できるので集客の見込みに合わせて移動することが可能です。

飲食未経験でも開業可能

からあげ専門店はオペレーションが簡単な点もメリットのひとつです。食材も調理方法もシンプルなので、未経験者でも安心して美味しいからあげを提供することができます。

からあげに使用するのは主にブロイラーと呼ばれる若鶏で、親鳥と違い肉自体に旨味はないものの、お肉が柔らかくジューシーなことで広く好まれ、味付け次第でメニューに変化を与えられます。もも肉や胸肉、手羽先・手羽中・手羽元などの部位を使い分けることで、同じからあげでもバリエーションが生まれます。鶏肉の仕入れは、フランチャイズで開業するなら本部から購入することもできるでしょう。

アルバイトなどのスタッフを雇っても、オペレーションの教育コストを最小限に抑えられるでしょう。

さまざまなバリエーションで展開できる

さまざまなバリエーションで展開できる

「からあげ」というシンプルなメニューから、さまざまな味付けや料理に派生させることができます。トッピングを工夫したり、油淋鶏やチキン南蛮にアレンジしたり、他店と差別化を図ることも可能。

さらに、名古屋名物の「手羽先のからあげ」や九州地方で親しまれている「中津からあげ」など、地域ならではの味付けや調理方法で提供できるので、地元の料理を食べたいと考える旅行客向けの、インバウンド事業としても展開が可能です。

たとえば、先に紹介した「からやま」では、生姜やニンニクを使わずに複数種類の醤油ベースのタレに一晩漬け込む手法が特徴です。カラッと揚がった鶏肉にかけるオリジナルのタレも人気があります。 地域性があり、「これが正解」という絶対的な基準はないので、ほかの店舗では提供していない調理方法を編み出せば、行列店になるのも夢ではありません。

技術革新も増えている

からあげ専門店で最大のランニングコストとも言えるのが揚げ油です。お店が繁盛するほど油の劣化が早まり、交換頻度も高くなります。経営者にとっては頭を悩ます問題のひとつですが、油の劣化を抑える技術も開発されています。最大50%の油を節約できたということで、ワタミが運営する「からあげの天才」でも導入されています。

テイクアウトやデリバリー需要にもマッチ

2021年現在、コロナ禍の影響によりテイクアウトやデリバリー市場の人気が高まっているなかで、からあげ専門店のなかにはテイクアウトとデリバリーを中心に展開しているお店もあります。もともと、イートインよりも中食としての傾向が強いからあげにとっては、現在の状況は追い風とも言えるでしょう。

からあげは自宅で作っても専門店のような味を出すのは難しいですし、「外はカリッ、中はジューシー」という仕上がりにするのも簡単ではありません。揚げ物といえば、揚げたあとの油の処理も大変です。とはいえ、からあげはメインのおかずにも副菜にもなるので、単身者からファミリー層まで幅広くニーズがあります。なかでも、コロナ禍における巣ごもり生活で「自炊疲れ」した方にとってテイクアウト・デリバリーのからあげは重宝する一品でしょう。

テイクアウトやデリバリー市場の伸び

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、テイクアウトやデリバリーを利用して食事をとる人が多いというのは、連日のようにメディアで取り上げられているので認識している人も多いでしょう。実際、数字で見ても、これらの市場が伸びているのは明らかです。

まず、テイクアウト市場は2019~2020年の1年間で約102%、金額では200億円も売り上げを伸ばしています。デリバリー市場に至っては約108%、金額では252億円も伸びました。テイクアウトやデリバリー市場が伸びている一方で、ファミリーレストランは20%超えの落ち込み、パブ・居酒屋に至っては約50%超えの落ち込みなど、明暗を分けています。

こう見ると、コロナ禍の影響で伸びているだけに過ぎないと思いがちですが、どちらの市場も2015年以降堅調に伸びていることから、一過性ではなくニーズが確実に高まっていると言えます。

ローコストで開業できる

紹介したように、からあげ専門店は大きな店舗を構える必要がなく、低コストで開業できます。1人で開業できれば人件費もかかりません。また、鶏肉は牛肉や豚肉に比べて値段が安いため、原材料費を抑えられるのもメリットです。

調理のしやすさ

からあげ専門店で扱う鶏肉は、魚と違って捌く工程がなく加工しやすいのが特徴です。また、鶏肉は工夫次第で誰でも簡単に美味しいからあげを作ることができます。たとえば、からあげの真髄とも言える「カリカリした食感」に仕上げるのも難しくありません。からあげは、一般的には小麦粉や片栗粉を使って揚げますが、米粉やコーンスターチに置き換えると簡単にカリカリ食感になります。

フランチャイズなら人気の味も再現できる

フランチャイズなら人気の味も再現できる

からあげ専門店を開業する際は、フランチャイズ加盟がおすすめです。からあげの生命線とも言える味や、運営のシステムをしっかりと確立できるのが魅力といえるでしょう。

オリジナルの店舗を開店しようと思えば、理想の味付けを確立したり、商品開発自体に多大な時間と労力を要しますし、必ずしもその味で人気を獲得できるとは限りません。

しかしフランチャイズであれば、既に人気が確立されている味をそのまま使用できるため、より経営の部分に注力して事業を行なうことができるのです。

フランチャイズ展開しているからあげチェーンとその特徴

からあげ専門店をフランチャイズ展開している企業はさまざまで、それぞれ特徴が異なります。代表的なチェーン店とその特徴を紹介しましょう。

鶏笑

全国に150店舗を構える中津からあげの専門店「鶏笑」。「日本唐揚協会からあげグランプリ」では最高金賞を獲得し、ブランド力が高いのも魅力。秘伝のタレと国産若鶏を使ったこだわりのからあげは、熱々で食べるのはもちろん、冷めてもなおジューシーで、多くのファンを獲得しています。

からあげの天才

TVタレントでもあるテリー伊藤さんが代表を務める「から揚げの天才」は、さまざまな味わいが楽しめる白・黒・赤のからあげと、出汁にも卵にもこだわった玉子焼きが自慢。期間限定の味も多数提供しており、毎日通いたくなる仕掛けを豊富に揃えています。

からあげの匠

近年急成長を遂げている「からあげの匠」は、日本一の醤油やペルー産の高級塩を使用するなど、素材にこだわったからあげ作りが特徴。東北地方を中心に、今まさに全国へと羽ばたこうとしている新進気鋭のからあげ専門店です。

からやま

一度食べたらやみつきになる「伝説のからあげ」としてファン急増している「からやま」。特性の漬け込みダレに一晩漬け込んで旨みを十分に引き出したからあげが魅力です。売上の構成比率はイートインが56%、テイクアウトが44%となっており、平日はサラリーマンや主婦の方、週末はファミリー層やシニア層など、老若男女問わず人気があります。2021年現在で18都道府県に88店舗の展開にとどまっているので、今後の展開に期待が持てます。

がブリチキン

からあげをメインディッシュとしたバル(居酒屋)の「がブリチキン」。本格的なからあげだけでなく、お酒などの他のメニューも提供しているので、からあげの味を最高に引き出せる組み合わせを見つけたい人におすすめです。もちろんテイクアウトにも対応しています。

あげたて

既存店舗のキッチンスペースを活用して営業する、いわゆるバーチャルレストランという新しいジャンルを開拓した「東京からあげ専門店 あげたて」。フランチャイズチェーンではないものの、既存店舗のアイドルタイムを活用して営業できるので、すでにフライヤーのある飲食店舗を持っている経営者なら、無駄のない営業で増収を期待できます。

時代が求めるからあげ専門店で、ビジネスチャンスを掴もう

時代が求めるからあげ専門店で、ビジネスチャンスを掴もう

コロナの影響や家庭環境の変化など、さまざまな市場背景からニーズを高めているからあげ専門店は、大きなビジネスチャンスを秘めています。まさに、時代と人々が求める業態の一つと言っても過言ではないでしょう。

フランチャイズであれば開業のリスクや難易度もかなり軽減できるため、未経験から開業を検討している方や、新たな挑戦先を探している人はぜひ「からあげ専門店のフランチャイズ」を検討してみてはいかがでしょうか。

店舗形態

からあげ専門店を開業するには、場所を用意して開業する以外に、既存店舗の設備を利用するバーチャルレストランなど、さまざまな方法があります。店舗を構える場合は、イートインやテイクアウト、デリバリーなどの形態があり、それぞれで必要な店舗面積や開業費用が異なります。既存店舗のキッチン設備を利用できるバーチャルレストランとしての開業は、店舗のアイドルタイムを活用する方法です。すでに店舗があれば、既存店の売上に上乗せが期待できます。

開業に必要な資格

からあげ専門店の開業にあたり必要なのは、食品衛生責任者の資格です。講習を受けるだけで取得できる資格で、栄養士や調理師の資格を保有していれば追加で取得する必要はありません。また、店舗の収容人数が30人以上の場合は防火管理者をおく必要がありますが、小規模のからあげ専門店を開業する際は必須とは言えません。

開業費用例

開業を希望する人にとって心配なのが開業費用でしょう。たとえば、ワタミが運営する「からあげの天才」は999万円で開業できます。わずか10坪で月商500万円以上を達成しているお店が続出するほどの高収益が魅力で、2年で投資回収が可能なビジネスモデルです。また、「からやま」の場合は、500万円の加盟金と210万円の開業費、その他物件費や設備費が必要になります。飲食店のなかでは平均よりも低めのロイヤリティが魅力のフランチャイズです。

平均年収例

からあげ店の年収は500万円ほどが目安です。年収を上げるためには、人気商品の開発や店舗拡大などによって売上をアップすることが必要になるでしょう。また、開業前に経験を積むために社員として働いた場合の年収は400万円が目安です。

からあげ専門店の開業はフランチャイズがおすすめ

新型コロナウイルスの感染拡大の煽りを受け、特に飲食店は多大な影響を受けていますが、業態によっては業績アップしています。からあげ専門店もそのひとつで、テイクアウトやデリバリー需要が高くなったコロナ禍を背景に売上を伸ばしている店舗が続出しています。今後も成長を望める業態ですから、開業を考えるならからあげ専門店のフランチャイズ加盟は前向きに検討する価値が高いでしょう。

コロナ禍で市場拡大!テイクアウト事業「からあげ専門店」に秘められたビジネスチャンス

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