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2015-12-24 専門家が語る。フランチャイズ・独立開業コラム
株式会社ディライト・ジャパン 代表取締役
川上 健一郎 |
現フランチャイズオーナーが語る!複数店展開しやすいビジネスの特徴
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このコラムのポイント
今よりも更に「収益を拡大したい」、「自店のブランドを全国で知ってもらいたい」という企業様必見の内容です。はたして自店のビジネスは複数店展開しやすいのか?、そして展開が難しいと思われるビジネスの内容であったらどうすべきか。フランチャイズ研究家の川上健一郎氏が独自の見解を執筆したコラムです。
フランチャイズWEBリポート編集部
多店舗展開をするなら各店舗が「短時間で習得できる」仕組みづくりが必要
みなさんこんにちは。
今回は、「複数店展開しやすい業態はあるのか?」というテーマについてお話して行きたいと思います。
我々も年間数十件の本部を構築したいとのお問合せを頂く中で、複数店展開しやすい業態、するのが大変な業態というのは確かにあるかと思っています。
昔からフランチャイズの業界でも、寿司屋やふぐ屋さんのような職人仕事はどうしてもフランチャイズ展開しづらいと言われていました。確かに職人系の仕事の場合、修行と言う文化を持つ日本においてどうしてもその修行して技術を習得するというのは時間的になかなか大きなハードルだと言えると思います。
ただ、それも最近では短期間で習得出来る知恵や仕組みをつくることで解決している本部も多く存在します。そう言った意味では、フランチャイズ展開しているビジネスにおいて複数店展開できない業態というのはそんなに多くないのかなと思います。
加盟店(オーナー)は、業務の標準化がされたビジネスで開業すべし
ただ、加盟店側が複数店展開をしやすい業態、し難い業態というのはあるでしょう。
複数店展開し難い業態というと語弊があるかもしれませんが、するにあたってのハードルが高いか低いかと言った方が正確かもしれません。
そう言った部分では業務の平準化がすすんでいて取組容易性が高い業態の方が複数店展開するにあたってはし易いと言えるのではないでしょうか。
取組容易性という部分では、オペレーションの平準化がしっかりできているか、わかりやすい言葉で言うと誰にでも一定の研修を受講させればある一定のレベルでできるオペレーションになっているか?
また担当する人材に特殊な資格や技術が必要ないか等の部分がまず最初のポイントです。
やはり特定の人材がいないと展開できない業態、例えば展開するにあたって有資格者が必ず必要な業態などは、人材の優劣、人材の有無により大きく成功が左右されます。
属人的ビジネスの場合、いかにスキルを持つスタッフを採用するかが鍵
私どもも支援している業態ですが、放課後等デイサービスや障がい者の就労支援のビジネスがあります。この場合もそうですが、申請一つにしても有資格者が不在では出来ません。特にここ数年で一気に増えている業態ですので、適当な人材を見つけるのが最初のハードルと言えるでしょう。
ただ、そのハードルに対して、人材紹介会社との提携など本部だからできる取組があれば話が変わってくるかと思います。
これは学習塾や最近増えているフィットネス業態や介護事業にも言える事だと思います。属人的なビジネスの場合、業種業態により必要とされるスタッフの資格や経験値等が大きく変わってきます。
そう言う意味ではどんな業態でも人材は必要にはなるのですが、その属人的な度合いが高い業態は取組むにあたっての人材的なハードルが高い業態は多店舗するにあたってのカギがそこになると言えます。
その他では、以前も書かせて頂きましたが、ハウスクリーニングや車のリペアなどの一人親方的な技術系のフランチャイズビジネスもそのような傾向があります。
この場合は、技術的な部分の習得の問題とは別に育てた職人が独立することやそもそも技術系フランチャイズを選択するの多くは自分一人や家族くらいのサイズでビジネスに取組みたいと言われる方も多いこと等も要因の一つとも言えるのではないかと思います。
そう言った部分では、技術的なフランチャイズの場合は、業務レベルの標準化が出来ればある程度の複数店展開は可能になるかと思います。
私もフランチャイズオーナーとして複数店展開しやすいビジネスを選んでいます!
私もフランチャイズ加盟店事業を行っています。将来的には複数店展開をして行く方向性です。
ただ同じように人材と業務の平準化は複数店展開を仕掛けるにあたって必ず出てくる課題になります。
複数店展開を希望される方の場合は、より平準化したオペレーションが組める業態、必要になる人材についての事に関しては意識して業態や本部を選定してみてはいかがでしょうか?