不動産フランチャイズは儲かる?収入の目安や収入をアップさせるためのコツも紹介!
不動産フランチャイズを検討しているものの、「収入はどれくらいだろう……」と気になっている人もいるのではないでしょうか。
この記事では不動産フランチャイズの収入源や収入の目安、収入アップのコツなどを紹介しています。また「そもそも儲かるのか?」という疑問に関しても深掘りしています。不動産フランチャイズに加盟を検討している人は必見です。
不動産フランチャイズの種類
不動産取引業においては複数のビジネスモデルがありますが、「売買仲介」と「賃貸仲介」「販売営業」の3種類に大別できます。なかでもフランチャイズにおいては「売買仲介」と「賃貸仲介」の仲介業がメインになります。
売買仲介
売買仲介は土地や建物など不動産の売り手と買い手を仲介して取引を成立させる仕事です。たとえば、土地を買いたい人から依頼を受けて最適な不動産を紹介したり、建物を売りたい人から依頼を受けて買いたい人を探したり。取引をサポートするのが不動産会社の役割になります。
<売買仲介のフランチャイズ例>
ハウスドゥ
センチュリー21
賃貸仲介
賃貸仲介は対象となる賃貸物件のオーナー(大家さん)と、そこに住みたい入居者を仲介して取引を成立させる仕事です。物件としては住居用のマンションやアパート、一軒家だけでなく、店舗や事務所などとして利用する事業用の物件も扱います。
<賃貸仲介のフランチャイズ例>
レントドゥ
ピタットハウス
販売営業
売買仲介も賃貸仲介も、あくまでも売り手と買い手、貸し手と借り手を“仲介”することが仕事です。一方、販売営業は土地や建物、マンション(部屋)などの不動産を販売するのが仕事です。
不動産フランチャイズの収入源3個
フランチャイズ加盟にあたって気になるのが収入面です。不動産フランチャイズではどのような収入源があるのでしょうか。
不動産売買の仲介手数料
不動産売買の仲介によって得られる仲介手数料が収入源になります。売り手と買い手の両方を仲介すれば、双方から仲介手数料を受け取ります。しかし売り手、もしくは買い手のみの場合は一方からしか手数料を受け取れません。
賃貸物件の仲介手数料
賃貸物件の契約を仲介して得られる仲介手数料が収入源になります。宅地建物取引業法では、不動産の仲介手数料について「家賃の1か月分+消費税が上限」と決められています。
不動産売買による売却益
不動産の販売営業は土地や建物を仕入れ、仕入れ額よりも高い額で売却するとその差額が売却益になります。また、仕入れた土地に建物を建てて販売したり、中古物件を安く仕入れてリフォームしたりして売却するなどして収益を得ます。
そもそも不動産フランチャイズは儲かるのか?
結論としては、不動産フランチャイズに加盟したほうが儲かる可能性は高いといわれています。仮に不動産業界の実務経験がある場合でも、オリジナルで不動産ビジネスをスタートしてすぐには売上に直結しないのが不動産ビジネスの難しいところです。なぜなら、不動産はほかの業種と比較して扱う金額が大きく、認知度や信用が取引において大きな要素になるからです。
不動産フランチャイズの場合は本部が培った認知度や信用をそのまま使えるほか、集客もサポートしてもらえます。開業当初から集客が期待でき、オリジナルで立ち上げるよりも早く軌道に乗せられるはずです。
とはいえ、本部に頼りっぱなしでは売上を上げるどころか集客もできません。常にスキルアップや情報収集をするなど、儲かるための努力が必要といえます。「不動産フランチャイズに加盟して失敗する人の特徴6例!成功するために必要なこととは?」の記事で失敗しやすい人の特徴を紹介しています。あわせてご確認ください。
不動産フランチャイズの収入目安
国税庁が実施した「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、不動産業における従業員の平均年収は414万7000円であることがわかっています。他業種と比較して高い傾向にあり、経験を積めば積むほど収入アップを狙えるのが不動産ビジネスのメリットのひとつです。
開業当初は多くの収入は狙えませんが、時間をかけてお客様との信頼を構築することで、次第に収入がアップしていくはずです。
不動産フランチャイズ加盟後に収入をアップさせるためのポイント4選
高収入が期待できる不動産フランチャイズですが、もちろん努力なしに収入アップは実現できません。では、いかにして収入をアップさせられるのでしょうか。
①本部が提供するノウハウどおりに実行し続ける
とくに実務経験がある加盟店の場合、本部の提供するノウハウではなくそれまでの経験則を頼りに運営してしまいがちです。しかしフランチャイズ本部は、成功だけでなくさまざまな失敗を経験したうえで、成功パターンのみをパッケージ化して加盟店にノウハウとして提供しています。収入をアップさせるためには、本部が提供するノウハウどお通りに実行し続けることが重要です。
「ハウスドゥ」の加盟店であるアルファス株式会社では加盟当初、不動産の経験者であるはずの営業スタッフがオリジナルの営業スタイルを貫いていたことで思うように結果を出せずにいたといいます。そこで「ハウスドゥ」が掲げるスタイルを忠実に再現したところ、圧倒的な成果が出はじめたのです。詳細は「答えは始めから用意されていた!? ハウスドゥのFCを活用しきれなかったベンチャー企業の失敗」で紹介しています。先輩加盟店の成功ストーリーをぜひご覧ください。
②学びを止めない
福沢諭吉が「学問のすすめ」で述べたなかに“現状維持は衰退”という言葉があります。世の中のニーズや人々のあり方が変化しているのに、現状を維持しようとするだけだと世の中の変化などに取り残され、つまりは衰退しているのと同じという意味を持つ言葉です。収入をアップするためには、現状を維持するのではなく、絶えず学び続けることが必要不可欠です。
フランチャイズに加盟すると、本部が主催する勉強会やオーナー会議などに参加できます。そういった場で最新情報をインプットするなど、普段から学ぶことを忘れずに過ごすようにしましょう。
③物件をたくさん登録する
不動産ポータルサイトに多くの物件を登録することで収入アップが見込めます。賃貸物件を探している人のほとんどは、スーモなどの不動産ポータルサイトで情報を収集しています。
不動産ポータルサイトに多くの物件を登録することで、多くの人の目に触れ、集客や成約につながるでしょう。地道で大変な作業ではありますが、続けることで収入アップにつながるはずです。
④専門性の高い物件も扱う
単身用やファミリー向けにくわえ、女性用や外国人用など専門性の高い物件を扱うのも収入アップのひとつの策です。
たとえば、築年数が古く日本人からは敬遠される物件でも、外国人にとっては“古き良き日本らしさ”を感じられる要素になる場合もあります。なかでも就労目的で日本を訪れる外国人にとっては、家具家電付きだとよりメリットに感じてもらえるでしょう。
このように専門性の高い物件も扱うことで、さらなる収益アップが狙えるはずです。
不動産フランチャイズのメリット
オリジナルの事業よりも、不動産フランチャイズで開業することで得られるメリットがたくさんあります。ここでは代表的なメリットを3つ紹介します。
集客力が期待できる
取引額が大きい傾向にある不動産取引において、認知度や信用は成約を決定する大きな要素のひとつです。
個人で不動産会社を開業するとなると、認知度も信用もゼロからのスタートになります。一方、不動産フランチャイズであれば実績もあり、すでに認知されている名前とロゴを使って集客できます。開業してすぐに集客が期待できるので、収益の面では大いにメリットがあるといえます。
本部によるサポートを受けられる
不動産事業をスタートするとなると、資格や免許取得はもちろん、事務所を開設するなどさまざまな手続きが必要になります。
開業まで手取り足取りサポートしてもらえるだけでなく、開業後もノウハウを継続的に共有してもらえるので、加盟店は安心して営業に注力でき、それがそのまま収益アップにつながるでしょう。
横のつながりができる
不動産事業を成功させ収益を増やすには、地域間における不動産情報はもちろん、成功・失敗体験、ノウハウの共有が重要になってきます。個人で開業する場合は自身でネットワークを構築する必要がありますが、自力となると限界があるのも事実です。
フランチャイズに加盟すると、本部が主催する研修会や表彰式に参加できます。こういった場で横のつながりを作ることで、自身ではインプットしきれない業界のトレンドやノウハウが手に入り、事業成長を加速させられるでしょう。
不動産フランチャイズのデメリット
メリットが多い不動産フランチャイズですが、人によってはデメリットを感じることもあるようです。ここではデメリットになりうる点を3つ紹介します。
加盟料やロイヤリティを支払う必要がある
不動産フランチャイズに加盟するには加盟金や保証金などを本部に支払うほか、加盟後もロゴの使用やサポートを受ける対価として継続的にロイヤリティを支払います。
なかには加盟金やロイヤリティが安いフランチャイズを選んで加盟するケースも見受けられますが、それだけで選ぶのはおすすめできません。高いには高いなりの、安いには安いなりの理由があるはずです。本部のサポート内容などを考慮して選ぶようにしてください。
希望のエリアに出店できない場合がある
不動産フランチャイズのなかには、出店できるエリアを規制している場合もあります。加盟店同士による顧客の奪い合いを防ぐためです。
出店したいエリアがある場合は、事前に本部に確認するようにしてください。もし希望のエリアにすでに出店されている場合は、ほかのエリアを提案されることもあります。
他店舗の影響を受けやすい
ブランド力がそのまま集客に直結するのがフランチャイズのメリットであり、デメリットでもあります。本部やほかの店舗で不祥事などがあると、自店舗への悪影響も免れないでしょう。最悪、フランチャイズ本部が倒産したら、フランチャイズ契約が終了して事業を存続できなくなる可能性もあります。そのため、フランチャイズを選ぶ際は、本部の経営状況や資本力も検討材料にするとよいでしょう。
たとえば、元プロ野球選手の古田敦也氏をイメージキャラクターに起用する「ハウスドゥ」の本部である株式会社And Doホールディングスは、は2016年に東証一部(現:東証プライム)に上場するなど、安定した経営基盤も魅力の不動産フランチャイズです。このように上場の有無も1つの指標となるでしょう。
不動産フランチャイズでの独立開業に必要な資金
収益面でアドバンテージを得られるフランチャイズですが、加盟にあたって資金が必要になるほか、加盟後も継続的に本部に支払うべき資金が発生します。どれくらいの資金を用意しておけばいいのでしょうか。
初期費用
不動産フランチャイズに加盟するにあたっては、400万から3000万円ほどの初期費用が必要になります。内訳と相場は以下です。
・加盟金:約100万〜300万円
・保証金:約100万円
・店舗関連費(物件取得費・内装工事費・設備費など):300万〜数千万円
新規で不動産事業をスタートする場合は、このほかにも資格(免許)取得費や宅地建物取引業免許の申請費、営業保証金などが必要です。
運転資金
フランチャイズ本部に払うロイヤリティやシステム使用料だけでなく、宣伝広告費や人件費、事務所家賃など加盟後もさまざまな費用を必要とします。初期費用や運転資金については「不動産フランチャイズの加盟料やロイヤリティはどれくらい?いくら開業資金を用意すべき?」で詳しく紹介しています。あわせてご確認ください。
【まとめ】不動産フランチャイズで収入をアップできるかはその人次第
せっかく不動産フランチャイズに加盟するなら、会社員時代よりも収入アップを図りたいのが本音です。儲けられるか儲けられないかはフランチャイズによっても変わってくるはずです。
「不動産フランチャイズおすすめ10社を比較!加盟料やメリット・デメリットも徹底解説【売買・賃貸】」の記事で不動産フランチャイズランキングTOP10を紹介しています。自身に合った不動産フランチャイズを選んで、満足のいく収入を目指してくださいね。