不動産フランチャイズに加盟して失敗する人の特徴6例!成功するために必要なこととは?

フランチャイズWEBリポート編集部 |2024年08月06日 公開 (2024年08月31日 最終更新)
不動産フランチャイズ・失敗する人の特徴とは

不動産ビジネスをはじめるならフランチャイズに加盟するのも手段のひとつです。しかしフランチャイズに加盟したからといって成功が約束されているわけではありません。

この記事では不動産フランチャイズにおける6つの失敗事例をご紹介。失敗を回避するための対策と、成功しやすいフランチャイズオーナーの特徴もあわせて解説しています。「失敗したくない!」と考えている検討者は必見です。

不動産フランチャイズにおける6つの失敗事例

未経験でも成功しやすいといわれるフランチャイズですが、事業である以上リスクがあることを認識しておく必要があります。ここでは不動産フランチャイズにおける失敗に焦点をあて、6つの失敗事例をご紹介します。

資金が不足してしまった

不動産フランチャイズにおける失敗事例のなかでも多いのが、開業後に資金が不足して営業を継続できなくなるケースです。

フランチャイズに加盟して新たに不動産事業をはじめるには、加盟金や保証金、店舗開設費などが必要で、一般的には初期費用として300万〜400万円ほどを用意しなければいけません。また、加盟後もロイヤリティやシステム使用料などを継続的に支払う必要があります。

不動産売買などでは1件の成約で大きな利益が手に入りますが、事業を安定させるためには継続して契約を獲得する必要があります。どうにか開業資金を集めたとしても、運営資金が不足して失敗する事例が散見されます。

売上が想定以下だった

失敗事例でありトラブル事例でもあるのが、売上が想定以下だったケースです。フランチャイズ本部の多くは、加盟店を募集する際に収益シミュレーションを提示します。本部のこれまでの実績や平均値などを踏まえて売上予測などを算出している一方、あくまでも参考値であり、実際の売上や収益を保証するものではありません。

売上予測を鵜呑みにした結果、資金が底をついて事業を畳んでしまうケースもあります。

競合が多くて集客できなかった

コンビニよりも多いといわれているのが不動産業者です。日本ソフト販売の調査によると、コンビニの数は2024年1月時点で56,505店舗。一方、一般財団法人不動産適正取引推進機構のデータによると、宅建業者数は130,583業者にものぼります。

他社の不動産フランチャイズはもちろん、地域密着の不動産会社など、競合が多く乱立しているエリアもあります。他社と差別化できずに集客に失敗し、廃業に追いやられるケースも珍しくありません。

本部に頼りすぎた

未経験でも開業できるのがフランチャイズのメリットのひとつといえます。しかし実際に店舗を運営するのは本部ではなく加盟店です。本部はあくまでもビジネスパートナーで、加盟店は独立した事業者であることを忘れてはいけません。

本部におんぶに抱っこでは、売上を上げるどころか集客すらできません。

本部の得意分野や経営方針と合わなかった

一見どれも同じように見える不動産フランチャイズですが、実際には本部によって得意とする分野や方向性などが異なります。売買仲介に注力している本部もあれば、賃貸仲介に注力している本部もあります。売買仲介をメインに事業を展開したい場合は、売買仲介を得意とするフランチャイズに加盟するのがベターです。

また、同じ売買仲介を得意とする本部でも、経営方針は本部によって異なります。なかには経営方針や理念に共感することを加盟の条件にしているフランチャイズ本部もあります。

たとえば「ハウスドゥ」は“不動産業界を変える”を理念とし、情報の透明性を高めることによってお客様目線のサービスを提供することを基本としています。一見あたり前のような内容ですが、不動産業界はクローズドにされている情報が多く、お客様目線とはいえない状況です。そんな不動産業界の慣習を打ち破り、お客様目線のサービスを提供することで加盟店数業界No.1まで上り詰めています。

外部環境が大幅に変わってしまった

なかには自店舗がオープンしたあと、同じ商圏内に競合店がオープンするケースもあります。また、テリトリー制を採用していない場合は、同じ商圏内に同じフランチャイズの店舗がオープンするケースもあります。

外部環境が変化したことで売上にマイナスの影響をおよぼし、事業をやめざるを得ないケースも考えられます。

不動産フランチャイズで失敗しないための対策

ここまで不動産フランチャイズにおける失敗のパターンを6つ紹介しました。続いては失敗を回避するためのポイントを6つ紹介します。

十分な資金を確保しておく

不動産フランチャイズに加盟したからといってすぐに契約が取れるわけではなく、何ヶ月も契約ゼロの状態が続くことも大いに考えられます。

仮にすぐに契約が取れたとしても入金までラグが発生することもあります。「すぐに利益が上がる」と楽観的に考えず、開業資金とは別に少なくとも数百万円から1000万円ほどを運転資金として用意しておくと良いでしょう。

開業に必要な資金やロイヤリティについては、「不動産フランチャイズの加盟料やロイヤリティはどれくらい?いくら開業資金を用意すべきなのか?」でわかりやすく解説しています。あわせてご確認ください。

収益シミュレーションを鵜呑みにしない

加盟店の経営戦略はもちろん社会情勢などによって、本部から提示される収益シミュレーションより想定以下になるケースも大いに考えられます。

本部から売上や収益予測などを提示されたら、まずはどのようなデータに基づいて算出しているか確認するようにしてください。また、必要経費をこまかい点まで洗い出したうえで、可能な限り現実に近い数字で算出してもらうようにしましょう。

収益シミュレーションで重要なのは現実的かどうかです。最悪の場合を想定し、売上を最小に見積もるだけでなく、必要経費を最大に見積もるなどの工夫も大切です。

開業エリアのリサーチは入念に

不動産フランチャイズで開業するにあたり重要な要素となるのが開業エリアです。事前調査をあまりせずに開業すると、予想以上に競合が多くて集客に苦戦することもありえます。

「本部が選定してくれた立地だから」と頭から信じるのではなく、自身でもリサーチしたうえで立地を選定するようにしてください。また、テリトリー制を導入しているかどうかも確認が必要です。「ハウスドゥ」では加盟店を保護するためにテリトリー制を導入していて、特定のエリア内に1店舗しか出店できません。

自主性を持って常に成長する

フランチャイズ本部からノウハウを享受できるとはいえ、加盟店はあくまでも独立した事業者です。本部に頼りっぱなしではなく、自主性を持って情報をキャッチアップしたり、セミナーに参加してスキルアップしたり、常に成長し続けることが重要です。

とはいえ、自主性が強すぎるのもフランチャイズにおいてはNGといわれています。本部は成功も失敗も経験したうえで、成功パターンだけをパッケージ化して加盟店に落とし込んでいます。本部の経営方針や戦略を無視して自主性だけを重んじていては、思うように収益につながらなくなることもあります。

本部と加盟店はあくまでもビジネスパートナーです。言いなりになる必要はないので、しっかりと聞き入れたうえで取捨選択するなどして運営するようにしてください。

本部の経営方針や理念などもしっかり確認する

「大きな看板が欲しいから」と、知名度やブランド力だけを見て加盟を決めるケースもあります。しかし、それだけで集客できるほど甘い世界ではなく、本部の経営方針や理念などもしっかりと理解し、それを実践するからこそ売上につながるのです。

不動産フランチャイズとひと口にいっても特徴は十人十色です。経営方針や理念などもしっかり確認し、理解したうえで加盟するようにしましょう。

リスクを分散した経営を意識する

コロナ禍で大きな打撃を受けたビジネスもあれば、コロナ特需によって売上が伸びたビジネスもあります。2021年4月に東京商工リサーチが実施した調査によると、コロナの影響を受けた不動産業は、73.6%(220社中、162社)に​達することがわかっています。

その影響は賃貸と売買で変わってくるはずです。賃貸と売買のどちらも手掛けるなど、リスクを分散した経営を意識することが大切です。

フランチャイズで成功しやすいオーナーの特徴

「失敗は成功のもと」とはよくいうものの、不必要な失敗であれば避けておきたいところです。ここではフランチャイズで成功しやすいオーナーの特徴をご紹介します。

経営者として自身をマネジメントできる

フランチャイズ本部と加盟店は主従関係ではなくビジネスパートナーの位置付けであることを忘れてはいけません。なかには会社員気質が抜けず、おんぶに抱っこ状態を心地よく思っている加盟店がいることも事実です。

フランチャイズとはいえ、加盟店は独立した事業者です。経営者としての強い自覚を持って自身をマネジメントするとともに、事業を運営する必要があります。

従業員を継続的に教育できる

事業を拡大するには、従業員の成長が欠かせません。フランチャイズに加盟したら本部による開業前研修がありますが、その後に継続的に教育するのはオーナーの役割になります。

不動産営業としての基本スキルはもちろん、本部の経営方針や理念なども浸透させなければいけません。これを継続的にできるオーナーは成功することが多いそうです。

ブランドや商品への愛がある

成功しやすいオーナーは、多くがそのブランド・商品に対して愛着を持っているものです。不動産フランチャイズの場合は、本部が掲げる経営方針や理念に対して心から納得し、実践しないと売上にはつながりません。

不動産フランチャイズに加盟する場合は、経営方針なども踏まえて検討するようにしてください。

【まとめ】不動産フランチャイズで失敗するか成功するかは自分次第

6つの失敗事例と失敗しないための対策、成功しやすいオーナーの特徴を紹介しました。事業を営むにあたっては失敗すべきこともありますが、なかには避けるべき失敗もあるはずです。

不動産フランチャイズで失敗しないためにも、まずは本部選びがキモになってきます。「不動産フランチャイズの人気ランキング!TOP10までを一覧で比較【売買・賃貸】」の記事で不動産フランチャイズランキングTOP10を紹介しています。それぞれを比較しながら、ぜひ選んでみてください。

不動産フランチャイズ・失敗する人の特徴とは

記事は気に入っていただけましたか?
「いいね!」で応援よろしくお願いします

新着情報をお届けします♪