ジムフランチャイズに加盟したら収入はいくら?メリットやデメリット、市場動向も解説

幸谷 亮 |2024年08月30日 公開 (2024年09月04日 最終更新)
フィットネスジムのフランチャイズ|気になる収入やメリット・デメリット、市場動向も解説

脱サラや新規事業でジムフランチャイズに加盟を検討している人のなかには、「収入はどれくらいだろう」と調べている人もいるのではないでしょうか。

この記事ではジムフランチャイズに加盟した場合の収入目安を紹介します。ジムフランチャイズは初期費用が高額になる一方、利益率が高い分、手残りも多く収入(利益)が増える傾向にあります。加盟を検討している人は最後までご覧ください。

ジム業界の市場動向

経済産業省が発表した資料によると、健康志向の高まりや小規模ジムの台頭を背景に、2014年以降フィットネスクラブの利用者数が増加しました。しかし、2020年5月のコロナ禍に発令された緊急事態宣言(1回目)により利用者数は大幅に減少。コロナ禍にはたび重なるクラスターや休業要請などにより、多くのジムが経営の危機に陥りました。

需要が落ち込んだジム市場ですが、2023年5月の水際対策の終了とともに需要が急拡大。帝国データバンクの調査によると、2023年度におけるジム市場の売上高は6,500億円と、過去最高を記録した2019年度(7085億円)の9割程度まで回復する見通しです。

また、企業による“健康経営”の観点からジムを福利厚生に導入する動きも進むほか、健康や美容に関心を持つ層の増加などを背景に、2024年のジム市場は2019年度に迫る7000億円に到達する可能性があるとしています。

2024年3月に東京ビッグサイトで開催された「フランチャイズ・ショー2024」でも、多くのジムフランチャイズ本部が出展。デモンストレーションがはじまると多くの来場者がブースを囲むなど、注目度の高さがうかがえました。

ジムフランチャイズのビジネスモデルについて

収入をチェックする前に、まずはジムフランチャイズのビジネスモデルについて確認していきましょう。

ジムの種類

ジムとひと口にいっても、規模や営業時間などによって種類はさまざまです。ここではジムを5種類に分類してそれぞれ解説していきます。

ジムの種類 特徴
総合型ジム ランニングマシンやトレーニング器具のほか、プールを完備するなど設備が充実しているのが特徴のひとつ。スペースが広く、複数のスタッフを配置する必要がある。
24時間ジム 24時間利用できるのが最大の特徴。入退出システムを備えることで、無人で運営することも可能。人件費を抑えられる分、月額の利用料を低く設定できる。 LifeFit
スマートフィット100
パーソナルジム 1人のトレーナーが1人、または少数の利用者を指導するのが特徴。ダイエットや筋肉増量など目的に応じたプログラムや食事の指導などを実施する。マンションの一室など小スペースで営業可能。
集団指導型ジム 1人または少数のトレーナーが複数の利用者を指導するのが特徴。パーソナルジムに比べて利用料を低く設定できる一方、ある程度のスペースが必要になる。
ターゲット限定型ジム 女性や高齢者など、入会の条件を設けたジムのこと。 ファディー
SPORTS & RELAX B(女性専用)

ストック型で安定収益が見込める

パーソナルジムではメニューや回数、支払い総額があらかじめ決まっている「回数制」が一般的ですが、それ以外のジムは基本的に毎月決まった料金を支払う「定額制(月額制)」を採用しています。

定額制はいわゆるストック型のビジネスなので、継続的な売上が得られることから安定収益を見込める点が魅力です。また収益を予測しやすいため、事業計画を立てやすいのも魅力といえます。

たとえば「スマートフィット100勝田台店」のオーナーは不動産事業を展開する企業です。まったくの異業種にもかかわらず、「安定して収益を上げられる事業をスタートさせたい」という理由でジムフランチャイズに加盟しています。詳しくは「不動産20年の経験者がフィットネス事業に参入! 安定した収益を求めて飛び込んだ男の物語」をご覧ください。

営業利益率が高いので経営が安定

ジムフランチャイズは在庫を抱える必要がないうえ、ひとりあたりの単価も高く、利益率が高くなる傾向にあります。小規模や無人のジムなら人件費も抑えられるので、さらに高い利益率が期待できるでしょう。

たとえば、女性専用のパーソナルトレーニングジム「ファディー」では、小スペースで開業できるので家賃を抑えられるのが特徴のひとつ。40坪で開業した場合の月の売上想定は約400万円で、営業利益率は約20%~で推移。販管費を抑えれば高い営業利益率が見込めます。

儲かる?ジムフランチャイズの収入目安

気になるのがやはり収入です。規模やエリアなどによって異なりますが、ジムのフランチャイズオーナーの収入は年収にして1000万円程度が目安といわれています。初期費用は高額になる一方、利益率が高い分、手残りも多く収入が増える傾向にあります。

収入を左右する要素のひとつが会員数です。フランチャイズであればブランド力などを武器に会員数を増やせるのが魅力といえます。

一例として、「LifeFit」はITベンチャーが2020年に立ち上げた24時間ジムで、データを徹底活用した商圏分析や広告戦略などを強みに、モデル店舗では半年で1000人の会員を集めた実績があります。初月での黒字化や月商400万円も目指せるなど、高収入を期待している検討者にとっては選択肢のひとつになりえます。

実際の収益シミュレーション

実際、ジムフランチャイズに加盟するとどれくらいの収益が得られるのでしょうか。ジムフランチャイズ本部5社が公開している収益シミュレーションを見ていきましょう。

ここで紹介する数字はあくまでも参考値であり、実際の収益を約束するものではありません。目安としてご覧ください。

SPORTS & RELAX Bの収益例【会員数160名】

料理教室「ABCクッキングスタジオ」グループが運営する女性専用のフィットネスジム。入会から退会までアプリで完結できるため無人での運営が可能です。

項目 金額
売上 約 112万400円
人件費 約 19万5000円
アルバイト1時間1300円計算
賃料 約 20万円
光熱費 約 5万円
減価償却費 約 10万8721円
ロイヤリティ 約 5万円
その他経費 約 25万2656円
営業利益 26万4023円

LifeFitの収益例【100坪】

IT系のベンチャー企業が2020年にはじめた24時間ジムで、DX化によって無人運営が可能です。100坪のモデル店舗では、半年で1000人の会員を集めた実績もあります。

項目 金額
売上 約 348万円
人件費 約 20万円
清掃スタッフを雇用、または外注した際にかかる費用
賃料 約 80万円
光熱費 約 25万円
ロイヤリティ 約 52万2000円
その他経費 約 34万1800円
営業利益 約 136万6200円
参考リンク LifeFitの加盟収支

スマートフィット100の収益例【100坪】

「スマートフィット100」は24時間営業のジムで、月の利用料金は3000円からとかなりリーズナブル。会員の継続率が94%の高水準を誇り、物件次第では投資回収3年半も期待できます。

項目 金額
売上 約 488万円
人件費 約 85万円
賃料 約 100万円
ロイヤリティ 約 30万円
その他経費 約 83万円
営業利益 190万円

ファディーの収益例【30坪】

「ファディー」は女性専用のパーソナルジム。トレーナーに依存せず、最新AIマシンが指導するため人件費を抑えた運営が可能です。また、フィットネスマシンを導入する必要がないため、高い営業利益率を目指せます。

項目 金額
売上 約 300万円
人件費 約 67万円
賃料 約 36万円
光熱費 約 7万円
営業利益 190万円

9ROUNDの収益例【約30坪】

9ROUNDは、世界23ヶ国で700店舗超を展開する米国発のサーキット型キックボクササイズジム。小スペース物件で開業できるので、日々の家賃や光熱費を削減できます。また、トレーナー2名の少人数運営が行なえるため、毎月の人件費も抑えられます。

項目 金額
売上 約 188万9000円
人件費 約 41万6000円
賃料 約 30万円
光熱費 約 3万円
ロイヤリティ 約 11万9000円
その他経費 約 29万円
営業利益 73万4000円

ジムフランチャイズのメリット

オリジナルの事業でジムを開業するよりも、フランチャイズに加盟して開業することで得られるメリットがたくさんあります。ここでは4つのメリットをご紹介します。

未経験でも開業できる

ジムフランチャイズの大きなメリットは、未経験でも開業できる点です。立地の選定から開店準備、採用まで本部のサポートを受けながら開業できます。

また、開業前研修ではジム経営に必要なイロハを教わります。研修期間は本部によってさまざまで、なかには研修費として別途費用が必要なケースもあります。研修は本部や直営店で実施する場合が多く、遠方の場合は追加で交通費や宿泊費が必要です。

たとえば「9ROUND」では3日に凝縮した集中トレーニング(研修)を実施。未経験でもトレーナーとして活躍できるのが魅力です。一方で「ファディー」では16日にもおよぶ充実の研修を用意するなど、フランチャイズ本部によって異なります。

ブランド力を活かしてすぐに集客できる

個人でジムを開業する場合、知名度はゼロからのスタートになります。開業初期から集客するためには、高額な費用をかけて広告を出稿したり、ITを駆使した施策を打ったり戦略的な集客が必要不可欠です。しかし思うように集客できず、開業早々に危機を迎えるジム経営者も珍しくありません。

一方、フランチャイズの場合は、ブランド力を使って初日からある程度の集客が見込めるため、開業初期から安定した収益を確保できるでしょう。たとえば「スマートフィット100」では、従来のポスティングや折り込み広告だけでなくWeb集客にも力を入れていて、圧倒的な集客を実現できます。

より早く軌道に乗せられる

集客できても、提供するプログラムの質が悪いと満足度が低下し、継続率が下がるどころか口コミによる新規顧客獲得に悪影響をおよぼすことになります。

フランチャイズの場合、開業後も定期的にSV(スーパーバイザー)が加盟店を訪問して経営指導を行なったり、定期的に研修を開催したり事業が軌道に乗るよう徹底的にサポートしてくれます。

好立地にオープンできることがある

駅前やロードサイドなど、集客しやすい立地条件はターゲットによって異なります。いくらこだわりの設備を整え、自信に満ちたプログラムを組んでオープンしても、立地の選定を誤ってしまうと集客できずに苦戦してしまうことも……。

フランチャイズであれば立地選定からサポートしてくれるだけでなく、それまでに築いた信用から好立地の物件を紹介してもらえるケースもあります。駅前の一等地や商業施設など、多くの集客が見込める場所にオープンできれば、より早く軌道に乗せられるはずです。

ジムフランチャイズのデメリット

フランチャイズでジムを開業すると多くのメリットを得られる一方で、人によってはデメリットに感じることもあります。ここではデメリットになりうるポイントを3つ紹介します。

ロイヤリティを支払う必要がある

フランチャイズに加盟すると、ロゴの使用やサポートを受ける対価として本部にロイヤリティを支払います。なかには「ロイヤリティを支払う=本部に搾取される」とイメージしている検討者も多いのではないでしょうか。

ロイヤリティは本部によってさまざまですが、高いなら高いなりの、安いなら安いなりの理由があります。ロイヤリティの金額だけで加盟を判断せず、サポート内容などと照らし合わせながら検討するようにしてください。

他店舗のイメージを受けやすい

ブランド力を活かして集客できることがフランチャイズのメリットと紹介しましたが、ときにはそのブランド力がデメリットになるケースもあります。

たとえば本部やほかの加盟店で不祥事を起こしたりすると、自店舗の集客にも影響をおよぼすでしょう。最悪、フランチャイズ本部が倒産したらフランチャイズ契約が終了し、事業を継続できなくなることもあります。

たとえば、「SPORTS & RELAX B」を運営するのは、国内外に160万人の会員を持つ料理教室のABCクッキンググループです。フランチャイズを選ぶ際には、経営基盤なども指標のひとつになります。

オリジナリティを出しにくい

プログラムや料金体系、ブランドイメージなどを統一することで、安心感や信頼につながって相乗効果で集客が期待できます。一方で、自由度が低くオリジナリティを出しにくい点をデメリットに感じる人もいるようです。

オリジナリティを出しにくいとはいえ、すべてを本部任せにするのもおすすめできません。フランチャイズ本部と加盟店はあくまでもビジネスパートナーです。加盟店は独立した事業者としての自覚を持って事業を成長させていく必要があります。

より高い収入を得るためにも本部選びが重要

ジム経営はストック型で安定収益が見込めるビジネスモデルで、かつ営業利益率が高いので安定収入を求める検討者にもピッタリです。なかでもフランチャイズなら、未経験でもブランド力を活かしてすぐに集客が期待でき、より早く軌道に乗せられるでしょう。

ジムフランチャイズのオーナーの年収は1000万円程度が目安といわれているなど、収入面でも満足度の高いビジネスといえます。より多くの収入を得るためにも本部選びが重要になってきます。

フィットネスジムの人気フランチャイズTOP10!選び方やメリットも紹介」の記事でジムフランチャイズの人気TOP10を紹介しています。それぞれを比較しながら選んでみてください。

フランチャイズWEBリポートの幸谷 亮

株式会社Wordeal 代表取締役
幸谷 亮

10年の雑誌編集部経験を経て、2016年にフリー編集者・ライターとして独立しました。その後の2023年にオウンドメディア支援(記事制作代行)をメイン事業とする「株式会社Wordeal」を設立。“上位表示だけでなくCV獲得まで伴走型でサポート”をモットーに、フランチャイズWEBリポートをはじめ多くのWEBメディアで記事を制作しています。

フィットネスジムのフランチャイズ|気になる収入やメリット・デメリット、市場動向も解説

記事は気に入っていただけましたか?
「いいね!」で応援よろしくお願いします

新着情報をお届けします♪