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2017-02-26 専門家が語る。フランチャイズ・独立開業コラム
株式会社PEOPLE&PLACE 代表取締役
松下 雅憲 |
部下の努力を良い成果に導ける上司に!「任せた仕事」部下のミスは上司が責任を持って謝ろう
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このコラムのポイント
ご自身がまだ新入社員の頃、憧れた上司もいれば、ひどい目にあわされた上司もいたでしょう。社会に生きて会社員として組織に属すると、上司・部下とのコミュニケーションは必須です。本コラムでは、どのようにして部下と接することで、理郎の上司像に近づけるかを解説いたします。
フランチャイズWEBリポート編集部
「たいへん申し訳ございませんでした」
部下の不始末、ミスによるトラブルやクレーム。
全ては上司である自分の指導不足である。
だから、何があっても、お客様に直接謝らねばならないのは自分である。
… そう腹をくくっている上司ってどれくらいいるのでしょうか?
「任せる」とは、責任を免れることではない
「部下を信じて、部下に任せる」
だからこそ部下は、責任を持って、全力を出し切ることができるのです。
任せたのだから、任せた責任は上司にあります。トラブルが起きたり、結局できなかったり、不都合が出たりしたのならば、任せた上司の責任なのです。
部下の不始末やミスを謝ることができない上司は、ほんとうは部下に「任せていない」のです。
そういう上司は「放任」をしているのです。
「放任」とは、仕事だけでなく責任もほうり放げています。これは「放棄」と言います。
こういう上司は、部下を信頼も信用もしていません。
こういう上司は、自分自身をも信頼も信用もしていないのです。
こういう上司は、上司の役割を果たせません。
上司失格です。とっとと辞めた方が良いのです。
こういう上司は、トラブルが起きて、部下から相談を受けると「それはおまえの問題だろう」と言って逃げてしまいます。
部下のために、上司が果たすべき役割
『指導する』
『問いかけて考えさせる』
『信頼する』
『任せる』
『見守る』
『フォローする』
『責任を取る』
これらは、全て密接に繋がっているひとつの流れなのです。
『指導する』と『問いかけて考えさせる』は、部下の力を引き出し、確認し、考えさせ、不足分を指導することです。
だから『信頼』して『任せる』ことができるのです。
『見守る』ことや『フォローする』ことは、部下のためだけではありません。お客様のためでもあるのです。お客様に迷惑をかけてまで『任せて』はいけません。
ひとりでできるのかどうかを、しっかり『見守る』ことが上司の責任です。
不足部分があれば『フォロー』し、もう一度『指導』『問いかけ』から再スタートすれば良いのです。
ここまでやっても、トラブルが起きることはあります。
そんな時は、上司もいっしょに謝るのです。部下をひとりぼっちにさせてはいけません。それが『責任を取る』ということです。『謝ること』もそのひとつですね。
『謝ること』も部下に任せてしまうのは、お客様に対しての責任放棄でもあるのです。
もう一度言います。
放棄をするのならば、その任務から退きましょう。
部下の努力を「良い成果」に導ける上司に
「これからもあなたと働きたい」と言われる店長やリーダーは、自分の部下が起こす全てのトラブルは自分の指導不足が原因であると考えています。
逆に成果については、部下の努力の成果であると考えています。
そんな上司に対して、部下は、間違いなく「上司のおかげ」と考えているのです。
だから、「これからもあなたと働きたい」と思うのです。
あなたは、部下から「これからもあなたと働きたい」と思われていますか?
次回は「小さな目標を達したらベタ誉めしよう」というテーマでお話しします。ふたたび『誉める』がテーマですよ。お楽しみに!
- 参考「『これからもあなたと働きたい』と言われる店長がしているシンプルな習慣」松下雅憲著(同文舘出版)