飲食店のフランチャイズって儲かるの?知っておきたい年収や業態を紹介します
飲食店のフランチャイズに加盟を検討している方にとって、最も気になるのが「儲かるかどうか」ではないでしょうか。実際に、飲食店のフランチャイズでは短期間で売上を伸ばすことも可能です。
フランチャイズ本部を選ぶ際には、コツを押さえておくことで、より自分に合った本部を選ぶことができます。今回は、飲食店のフランチャイズについて、年収や業態の観点から紹介します。
結論!飲食店フランチャイズは儲かるの?
まずは、飲食店フランチャイズが本当に儲かるのかどうかを解説します。
結論:飲食店は儲けられるビジネス
飲食店と一括りにされるなかでも、さまざまな種類の飲食店フランチャイズがあります。扱う商材はもちろんですが、出店立地などの条件に合わせてしっかりと戦略を立てられれば、大きく稼ぐことも夢ではありません。
たとえば、流行しているスイーツを取り扱う飲食店の場合、短期間で大きく稼げるケースが多く、投資回収を早期の段階で行なうことができます。しかし、流行が去ってしまうと売上が安定しなくなってしまうリスクもあります。
一方、喫茶店や小規模の居酒屋などの地域密着型店舗の場合は、前述の人気スイーツよりも需要が安定しているため長期的な安定収益を見込めますが、短期間で大きく稼ぐのは難しいといえるでしょう。
つまり、一言で「儲ける」といっても、短期間・高収益型と長期間・安定収益型の2種類があるのが、飲食系フランチャイズの特長です。飲食店の開業を考えている場合は、自分自身がどのようなスタイルで売上を伸ばしていきたいかをまず考えることが大切といえます。
飲食店フランチャイズの種類と年収まとめ
以下では、飲食店フランチャイズの種類別に、どのくらいの年収が見込めるのか紹介します。これから飲食店フランチャイズへの加盟を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
重飲食型の年収目安
開業費用 | 800万~3000万円 |
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年商目安 | 3600万~9600万円 |
営業利益率 | 8~20% |
オーナー年収 | 1600万円前後(開業費用の回収後) |
重飲食型の飲食店とは、匂いや煙が発生するため専用の設備が必要な飲食店や、本格的な厨房設備が必要となる飲食店のことです。主に以下のような飲食店が該当します。
●ファミリーレストラン
●ファストフード
●ラーメン
●焼き肉 など
重飲食型の飲食店は、ある程度の広さがある物件が必要になる場合が多く、対応するスタッフも数名雇う必要があります。そのため、利益率はあまり高くない傾向にありますが、その分、高い売上を獲得できる可能性もあり、その場合は収益を大きくすることもできます。このような特徴から、重飲食型は法人の事業多角化に選ばれやすい形態です
カフェ・喫茶店型の年収目安
開業費用 | 4000万円~(小規模なカフェは300万円~) |
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年商目安 | 12000万円~(小規模なカフェは2400万円~) |
営業利益率 | 20~30% |
オーナー年収 | 800万~2400万円前後(開業費用の回収後) |
カフェや喫茶店は、数席程度の小規模な店舗であれば、一般的な飲食店よりも低コストで開業できるのがメリットです。また、営業利益率が比較的高く、オーナーの手元に残る金額が多めであることも魅力の1つとなっています。
ただし、大規模な店舗の場合は広い立地が必要になるため、開業に必要なコストも高くなる点には注意が必要です。出店する地域で固定客を獲得できれば、流行に左右されない、安定した店舗運営が可能になるでしょう。
テイクアウト専門店の年収目安
開業費用 | 600万~1200万円 |
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年商目安 | 2400万~4800万円 |
営業利益率 | 20~40% |
オーナー年収 | 600万~2000万円(開業費用の回収後) |
バーチャルレストランとは、店舗を構えずに、UberEatsや出前館などの配食サービスでのみ商品提供を行なう業態で、ゴーストキッチンと呼ばれることもあります。厨房を用意するだけで店舗を開業できるため、他の業態に比べて初期投資を格段に押さえることが可能です。
また、レンタルキッチンなどを使って始めることもできるほか、複数のブランドをひとつの厨房で展開することも可能なため、低リスクで高収益を狙えることも魅力となっています。
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飲食店フランチャイズの成功事例
以下では、飲食店フランチャイズに加盟して成功を収めた2つの事例を紹介します。
年勤めた大手IT企業を退職!見えてきた多店舗展開の夢
坂下治男さんは、ローストチキンが人気のテイクアウト専門店「鳥周」の岡山県外フランチャイズ1号店として、2022年11月30日にオープンした「鳥周 春日部店(埼玉県)」のオーナーです。それまでは、大手IT企業で運用SEとして30年以上のキャリアを積み重ねていました。
プロジェクトリーダーとして安定を手にしながらも、独立を模索していた坂下さんは、50歳を迎えたことを機に、定年後の準備として「鳥周」のフランチャイズに参加。当初は穏やかにスタートする予定でしたが、開店直後の2022年12月の月商は320万円に達するなど、オープン初日から多くの来客に恵まれたとのことです。なかには毎日足を運ぶ常連客もいるほか、商品の評判が口コミで広がっており、坂下さんは商品力が売上向上に繋がることを実感しています。今後もこの商品力を強みにして、売上を着実に伸ばしていく意向とのことです。
成功への詳しいストーリーは、以下のページをご覧ください。
50代の脱サラ・コロナ禍開業も売上好調な親子の挑戦
長谷川哲郎さんは、コロナ禍の真っただ中の2020年7月、「からあげ専門店 鶏笑 山吹神楽坂店」を東京都新宿区にオープンし、長男の千将(かずまさ)さんと共同経営を行なっています。「鶏笑」は、からあげブームのなか、日本からあげ協会が主催する「からあげグランプリ」で、2012年から9年連続で金賞を受賞する実績を持つお店です。長谷川オーナーは、2019年に「からあげ専門店 鶏笑」のフランチャイズに加盟しました。
それまでは、建材をメインに扱う商社で26年間営業として働いていましたが、独立の思いが強く、長男の千将さんと共に起業の選択肢を模索している際に「鶏笑」に出会いました。オープン初日から多くのお客が訪れ、1日で15万〜16万円の売上を記録して以降も売上はなだらかに上昇し、自身の売上計画を達成しています。次なる目標は、からあげを提供するバルを3年以内にオープンすることだそうです。
成功への詳しいストーリーは、以下のページをご覧ください。
飲食店フランチャイズを選ぶときのコツ
以下では、実際に飲食店フランチャイズに加盟する際に、どのような観点でフランチャイズ本部を選ぶべきなのかについて紹介します。
出店戦略がキチンと建てられているか
どのフランチャイズから店舗を出すか選ぶ際には、出店を予定している地域の周辺にある飲食店と比べて、メニューや価格帯・内装などがしっかりと差別化できているか注視してみましょう。加えて、出店立地にどのような特徴があるのかによっても、飲食店の戦略は異なるため、立地に合わせてどのような戦略を立てて出店しているのかも確認しておきましょう。
駅前・ビジネス街・繁華街・住宅街など立地の特徴を踏まえた上で、フランチャイズ本部が戦略を立てているかどうかは、フランチャイズ本部を選ぶうえで重要なポイントといえます。
本部主導のキャンペーンなどが企画されているか
新規顧客の獲得には、定期的にイベントを開催したりキャンペーンを行なったりするのが効果的です。本部が主導してそのような企画をしているかどうかも、フランチャイズ本部を選ぶ際には確認しておきましょう。
メニューの開発や改善がされているか
フランチャイズ本部が率先して、既存メニューの改善や季節限定メニューの展開などを行なっているかも、確認しておきたいポイントと言えます。飲食店の経営において、新規顧客にリピートしてもらうためには、飽きられないように多様なメニュー展開を行なうことが非常に重要です。
メニューに関して本部がどのように関与しているかについても、しっかりとチェックしておきましょう。
一番は本部と価値観が合うかどうか!
フランチャイズ本部を選ぶ際に最も大切なのは、価値観を共有できるかどうかです。価値観がずれている場合、足並みをそろえた店舗運営が難しくなることは想像に難くありません。中長期的な目標が合致していることや、店舗運営に関しての方向性が同じであることは、平等なビジネスパートナーとして共に歩んでいくうえで、何よりも重要といえるでしょう。
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まとめ
飲食店フランチャイズに加盟して店舗を運営することで、短期間で大きな売上を上げることも夢ではありません。ただし、フランチャイズ本部を選ぶ際には、今回紹介したコツを押さえることが重要です。飲食店の種類によっても、運営に関する特徴がそれぞれにあるため、自分のプランに合った業種をしっかりと見極めることも、飲食店フランチャイズで成功するための大切なポイントです。