エックスモバイル株式会社 代表取締役社長 木野 将徳氏 インタビュー
木野 将徳(キノマサノリ)氏プロフィール
1984年岐阜県生まれ 2003年県内の高等学校を卒業後、フランス料理店でギャルソン・パティシエの見習いを務める。 2004年に19歳で起業。 フラワーショップ等を経営後、27歳で単身マレーシアに移住。 ヴァージン・グループのリチャード・ブランソン氏の勉強会等へ参加し エアアジアの創業者であるトニー・フェルナンデスの影響を受けマレーシアで通信のLCCを創業。
格安スマホ業界の第一人者と評される木野将徳氏の人物像とは
今回フランチャイズWEBリポートが取材を試みたのは、今話題の“格安スマホ”代理店で業界店舗数1位を謳っている『もしもシークス』の生みの親、木野将徳CEOその人である。彼は2013年に『もしもシークス』を運営するエックスモバイル株式会社を立ち上げ、わずか2年で約500店舗もの店舗数に育て上げた、いわば業界の寵児だ。
このおよそ1年でメディアでも見聞きするようになった“格安スマホ”。この代理店としてトップクラスに上り詰めた第一人者はというと、事実をありのままに、かっこつけることもなく淡々と話すのである。
そんな彼が、この格安スマホ業界に参入した理由とは何だったのか。これを紐解くためにフランチャイズWEBリポート編集部はインタビュー内で様々な質問を彼に対して投げかけた。すると、彼は「偶然行ったマレーシア」での人との出会いが今のビジネスにつながっているのだと率直に話してくれたのだ。マレーシアに行ったのも計算ではない。たまたまだと彼はやはりそのままのことを話すのであった。
後述でマレーシアであった出来事については触れたいと思うが、彼は事実を淡々と話す姿からも冷静沈着な若手経営者のように見える。が、実はハングリー精神を秘めた不思議な人物であるということをまず述べておきたい。
インタビューを見てもらえばわかるエピソードなのだが、彼は2年弱住み続けたマレーシアでお金のない生活の中で仕事をしなくてはならなかった。この貧乏生活の折、ヴァージングループ創業者のリチャード・ブランソン会長、エアアジアエックス創業者トニー・フェルナンデス氏に出会い、英語がわからないながらもひたすらメモし、後に日本語を調べ彼らの経営理論を習得する。いずれも格安スマホではなく、航空会社のトップである。ここからインスピレーションを得たのが何とも彼らしさを感じるというのか面白い。
そして彼は、2年弱の武者修行を得て帰国し、携帯会社のLCC(ローコストキャリア)を設立するのである。
創業約2年。500社のビジネスパートナーとの関係性と彼らに課した役割
先にも述べたようにわずか2年で500社ほどの代理店契約を結んだ木野氏が運営するエックスモバイル株式会社。最初の拠点こそ、清水の舞台から飛び降りる気持ちでいた京都にオフィスを置いていたがその後、東京の明治神宮近くにある流行の先端を走っているアパレル店が入るようなビルに移転している。
オフィスにはワインセラーがあるのだが、もとは居抜き物件だった。ここに彼と志を同じくする代理店オーナーがあれやこれやといろんなものを運び、オーナー同士が親睦を深めるにふさわしいお洒落なワインバーのようになった。彼らが集まるオーナー会は1か月に1回。編集部もそのオーナー会に潜り込み彼らにインタビューを行ったが、どうやら彼らの9割が異業種からの参入のようだ。そして、いずれも木野氏の業界を見て感じ取る力、淡々と飾らず語りかけてくるその姿勢に惹かれ加盟したのだという。
代理店パートナー契約にしても、フランチャイズ契約と同じく代表者、創業者の理念に共有できるかは契約の大きな決め手となる。そして彼らの人間性についてもパートナーになるのなら見ておきたいポイントだ。
この彼の理念や経営観について直接話を聞きたいというあなたは、フランチャイズWEBリポートが2015年11月24日に開催する「本部代表者が語る理念共有セミナー」に足を運ぶことをおすすめする。なぜならこの場に木野氏自ら登壇し、これらを直接あなたに語りかけるからだ。
しかし一方で、もちろん収益性であったりそのビジネスの将来性であったりもシビアな目で見極めた上で彼らは契約をするのだ。ここについても触れないといけないだろう。
まず市場性という部分について。これは安倍晋三首相や甘利明経済財政相など現安倍政権の政治家によって「携帯料金などの家計負担の軽減は大きな課題」、「大手3社体制(いわゆるスリーキャリア)で競争政策が働いていない」ということが指摘されている。
そんな政府の動きも世間では注目を浴びていることはもとより、店舗数の規模間でも上位3社に次ぐクラスであり、そこに追随できる可能性が大きく秘められていることも、彼ら代理店オーナーたちはどうやら注目しているらしい。
そして気になる収益性についてはフランチャイズWEBリポートに掲載されている『もしもシークス』収支モデルのページを参考にしていただきたいと思うが、彼ら代理店パートナーの役割や収入源についても述べておこう。彼らは来店する顧客のスマホ・タブレットの修理や買取サービス。そして通信インフラによる毎月の継続手数料・・これらによるストック収入を得ているのである。継続的に収入が入ってくるという意味で、堅実志向な方あるいは企業にとってぴったりな事業と言えるであろう。
MVNOのトップランナーによるサービス内容と無限の可能性
このインタビューの中で何度か「MVNO」というキーワードが出てくるので補足を加えておきたい。このキーワードは「Mobile Virtual Network Operator」の略語である。これは端的に言うと大手携帯電話キャリア以外の携帯電話キャリアのことだ。そしてそれらそれぞれが格安SIMを販売し携帯電話サービスを提供している、という仕組みなのだが、『もしもシークス』もこのMVNOに含まれる。
インタビューでも触れられるが、『もしもシークス』の格安スマホは大手携帯会社の『DoCoMo』による回線を使っているのだが、『もしもシークス』利用者の50%はSIMカードのみを購入+契約のみ『もしもシークス』とかわし、回線は『DoCoMo』を使うというパターンがどうやら多いようだ。
格安スマホといえば、「通信速度が制限される」などと敬遠する声もネットなどでも一部あがっているが、毎日24:00になると一定量以上のデータ容量を使用してしまってもこれが復活するというサービスも新しく提供していると『もしもシークス』のホームページなどでも謳われている。
こうした取り組みなどによっていかに国内で格安スマホのユーザーを増やしていくか。現在約99%が大手キャリアで占めていて、格安スマホユーザー1%という今の日本だからこそ、このビジネスの可能性は無限に秘められているといえるだろう。
インタビューで木野氏も述べていたが、「元々なかった業態」で未だかつてない市場をこれから切り開いていこうというビジネスなので、木野氏のチャレンジ精神に負けずとも劣らない・・そんな方にはぜひ知っていただきたいビジネスである。
[会社名] エックスモバイル株式会社
[代表] 木野 将徳
[所在地] 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-25-4 BARCA3F[ホームページ] http://mosimosi.co.jp/
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